ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

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名前の情報とナゾ

2006年04月15日 | その他
 朝日新聞に、「名前だけで殺される」という記事がありました。イラクで、イスラム教のシーア派が、名前でスンニー派とわかる人を殺害するという事件が増えていて、スンニー派とわからないように改名する人が増えているという記事です。

 「オマル」は、シーア派が正当性を認めない「カリフ(預言者ムハンマドの代理人)」の名前で、他にも、その子孫がシーア派の始祖を弾圧したとされる歴史上の人物と同じ「スフィヤン」や、「ヤジーディ」「マルワン」といった名前の人が狙われているとか。「オマル」って、きっと「オメール」だよね。知り合いにいるぞ、ドキドキ…と、身近に感じました。

 日本人の我々も、顔だけだと中国人、韓国人、タイ人、チベット人、ネパール人、マニプリ人などアジア諸国の人と見分けがつかないと思いますが、名前を聞けばわかります。

 カーストというか、コミュニティーが多種多様なインドでは、名前からかなりのことがわかってしまいます。たいていのインド人は、相手の名字を聞けば、元々の出身地(カシミールなど)、宗教、宗教のセクト(ヒンドゥーのヴィシュヌ派、クリシュナ信仰など)、カースト(小作農とか地主とか)がわかるようですし、ファーストネームから、所属している宗教の想像はつきます。

 インドのメジャーな宗教は、ヒンドゥー教、イスラム教、ジャイナ教、キリスト教、スィク教、仏教、パールスィー(拝火教)などなどだと思うのですが、宗教によって挨拶も違うので、インドに行ったら、なんでもかんでも「なますて~」というわけにもいきません。スィク教徒など、外見からわかる場合は最初から、「サト・シュリ・アーカール」と挨拶しますが、わからない場合がほとんどなので、名前から推測することが多くなります。

 ヒンドゥー教徒、ムスリムは、ファースト・ネームで見分けがつきます。ムスリムはクルーアン(コーラン)に出てくる名前(「イブラーヒーム」「アイシャ」「アリ」など)ですし、ヒンドゥーは、サンスクリット名。「モーハン・ダース」とか「チャンドラ・バーイー」のように、「ダース」や「バーイー」がついている名前はグジャラーティーに多いようです。キャリコ博物館で会ったアメリカ人は、お母さんがインド好きとかで、本名が「ゴービンド」というヒンドゥー名でした。クリシュナ神の別名です。

 エリザベスとか、フェルナンデスといった名前の人は、キリスト教。ただしキリスト教徒、ジャイナ教徒、仏教徒は、サンスクリット名の場合も多いので、名前だけではわかりません。インドの俳優にジョン・アブラハムという人がいますが、ジョンは、新約聖書に出てくる「ヨハネ」なので、クリスチャンかもしれません。

 パールスィーには、ターターとかラーラーとか、特有の名字もありますが、ヒンドゥーのグジャラーティーと同じ名字(「メータ」「ガーンディー」など)の人も多いようです。パールスィーのファースト・ネームは、「フィローズ」など、ペルシャ系の名前のようです。ムスリムにもペルシャ系のファースト・ネームの人がいますが、シーア派なのでしょうか?
 

 …と、なんとなくわかってきたところで、アフメダバードで乗ったリキシャーの運転手の名前を聞くと、「フィローズ・バーイー」だったので、混乱しました。「フィローズ」はペルシャ系の名前なので、ムスリムかパールスィー。でも「バーイー」はグジャラーティーのヒンドゥーがよくつける名前です。名字を聞くのは、カーストを聞くのと同じなので、なんとなく聞きにくい。
 ムスリムは一神教なので、他の宗教の寺や教会には入ろうとしませんが、運転手さんは、モスク、ジャイナ教寺院、ヒンドゥー教寺院を案内してくれました。どこに行っても特に祈ることもありません。

 好奇心を抑えきれず、最後に「あなたの宗教は何ですか?」と聞いてみました。返事は「キリスト教だよ。父の代に改宗した」。ヒンドゥーから改宗したのかな~?拝火教徒のペルシャ人(パールスィー)はグジャラートにたどり着いたから、グジャラートにはペルシャ系の名前をつける人も多いのかな~?うーん、謎は深まるばかり。
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11 コメント

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Ferozの息子たち (ラビラビ)
2006-04-18 17:56:00
パキスタンにはFerozsonsというウルドゥーの辞書なども出している大きな書店があります。創設者はAl-Haj Maulvi Feroz-ud-Dinという人だそうです。名前でいろんな見当がつくのは面白いですよね。そのために殺されたくはないけど~(怖)。

長い名前 (とーこ)
2006-04-19 08:53:13
> 創設者はAl-Haj Maulvi Feroz-ud-Dinという人だそうです



長いですね~。わからないながらに想像してみると、



Al…アラビア語定冠詞

Haj…メッカ巡礼をした人

Maulvi…イスラム法の学者

Feroz…ペルシャ系の名前、勝者・成功者

ud-Din…宗教の、法の(尊称)



…と、えらそうな名前ですね。それに英語風にsonsをつけちゃった息子達っておちゃめかも。
う~ん、まるで暗号ですね (ラビラビ)
2006-04-19 10:46:36
ちなみに、パキスタン人はけっこう改名することが多くて、知人の中には子供の名前を2回変えた人と3回変えた人がいます。ついこの間も、知人の奥さんが長~い名前に変えていました。インド人も後から変えたりするのでしょうか?

私は「Aasman」(空)というペルシャ語の響きが好きなのですが、手持ちのイスラム名前辞典には載ってませんでした。男性名だから、どっちみちダメか…(笑)
サファイア (とーこ)
2006-04-19 22:14:59
> インド人も後から変えたりするのでしょうか?



けっこう変えた人に会います。小さい時、悪いことがあったりすると改名したり、結婚後に、旦那さんの好みで改名したりする人が多いみたいです。



私は「Aasman」(空)というペルシャ語の響きが好きなのですが、手持ちのイスラム名前辞典には載ってませんでした。男性名だから、どっちみちダメか…(笑)



アースマーニー(空色)という名前はどうでしょ?ペルシャ語の女性形かどうかはさだかではありませんが(^^;)。



今さら何なのですが… (ラビラビ)
2006-05-07 17:11:43
そういえば若手俳優のFardeen Khanのお父さんはFeroz Khanだ!と思い出しました~(遅い…)。

あと、John Abrahamの本名はFarhanといって、カソリックだそうです。

名前にいろんなパーソナル情報が含まれているのって、やっぱりすごい(ある意味コワイ)ことですね。
双子の次の男の子 (とーこ)
2006-05-07 19:01:39
> そういえば若手俳優のFardeen Khanのお父さんはFeroz Khanだ!と思い出しました~(遅い…)。



Fardeenというのは、Farid-uddinでしょうかね?とすると、アラビア語でしょうから、お父さんの名前がペルシャ語だから、シーア派とも限らないのかな。



> あと、John Abrahamの本名はFarhanといって、カソリックだそうです。



Farhanというのは、姓でしょうか?名前でしょうか?



> 名前にいろんなパーソナル情報が含まれているのって、やっぱりすごい(ある意味コワイ)ことですね。



ゾマホンさんの本名は「ゾマホン・イドゥス・ルフィン」で、「イドゥス」という個人名は、「双子のすぐ下に生まれた男の子」という意味だとか。「人名の世界地図」という本には、いろいろな国の名前のエピソードが載っていておもしろかったです。





その後の調べによりますと (ラビラビ)
2006-05-08 01:43:29
Johnのお父さんはケララのシリアンカソリック、お母さんはインドに住むイラン人でパールシー。両親は宗教が違うため、駆け落ちしたそうです。Johnが生まれた時にイラン名としてFarhan、お父さんがAbrahamの名前を付けたようですが、お父さんの希望でずっとJohnと呼ばれてるとか。

ついでながら、Johnは俳優業の前にスーパーモデルとして活躍していましたが、その前は広告代理店でメディアプランナーの仕事をしていたそうです。ちなみにベジタリアンでテコンドーの使い手(!)。なんだかJohnのデータにすっかり詳しくなっちゃいました~(笑)。ああいうルックスだけど、とても真面目で礼儀正しい青年だという記事を前に読んで、好印象を持っていたのですが、確かにボリウッド雑誌のパーティーの写真に、アビシェークやヴィヴェックはよく出ていて遊んでるな~って印象だけど、Johnって見た記憶ないかも。早寝早起きの健康生活してるんですねきっと。Nanaのことも「Nana sahab」と丁寧に呼んでいました。

Fandeenの名前については、う~んどうなんでしょうか? ウルドゥーの先生に今度聞いてみますね。Ferozはsuccessfulって意味の名前のようですが。

人に歴史あり、名前に理由あり。「人名の世界地図」って面白そうですね~。
婿にしたいくらい (とーこ)
2006-05-08 09:42:58
なんだかジョン・アブラハムって、娘の婿にしたいくらいの好青年みたいですね(娘いないけど)。



インドにはシリアンカソリックもいるんですか!民族・言語・宗教が入り交じっていて、子供に両方の名前を付けるというのが、いかにもインドですね~。



シリアンカソリック (とーこ)
2006-05-08 10:18:34
> インドにはシリアンカソリックもいるんですか!



というのは、「インドには拝火教徒もいるんですか!」というのと、同じくらい無知な発言でした。

いや、知らなかったんですけど。ホントに。



http://www.sojp.net/about_syriac.html
いやはや… (ラビラビ)
2006-05-08 22:01:36
島国の人間は知らないことがいっぱいですね~。Johnの父上は建築家、母君は若い頃バスケットボールのコーチだったそうですが、こりゃほんとに駆け落ちしなきゃダメだったでしょうね。運命の出会い。一目惚れ。そして愛の逃避行。これだけで映画が一本撮れそうです。

これで、Johnがヒンドゥーの嫁さんでももらった日にゃ、その子供はどういう立場になるんでしょうか?…と私が心配することもないけど~(笑)。

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