ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

「刺繍-継ぎ合わせから始まったテキスタイル-」展

2010年04月21日 | 美術展・展覧会
 岩立広子さんが開いた IWATATE FOLK TEXTILE MUSEUM で開催中の「刺繍 継ぎ合わせから始まったテキスタイル」展に友人達と行ってきました。岩立さんの収集品の一部は、以前「インド・大地の布」展でも拝見しましたが、1970年から始まった収集品は、量・質ともに、一級品。





 今回の展示作品は、インド、パキスタン、アフガニスタン、トルクメニスタン、トルコの刺繍。インドでは、ベンガル地方のカンタ(刺し子)やグジャラートのミラー刺繍、ラクノウのバックステッチなどが有名ですが、その他、西陣織りのようにびっしりと刺繍した錦(というのか?)とか、ビーズや銀盤を縫い付けたもの、パッチワークのように小さな布を合わせてちくちく刺繍したものなと多種多様。どれもこまかい手仕事で、(ここまでやるか!)とうなりたくなるくらい。もともとは布の有効活用のため、家族のために施した手作業でしたが、専門の刺繍職人の作品もありました。

 模様も織物のような規則正しい連続模様や、子供のお絵かきみたいに、自分の好きなものの形を次々に色糸で刺していったものなど、多種多様。白地の布に白い糸で細かく刺繍したシックなものもありました。


 
 4月の半ば過ぎだというのに雪が降った次の日、開館時間の10時ぴったりに友人たちと入館しました。悪天候のせいか1時間近く、来館者は我々4人だけで、岩立さんから詳しい説明を聞かせていただくことができました。早起きは三文の得。ちょうどこの日は刺繍のワークショップが2時からあったので、ほとんどの方はその時間に合わせて来られて、午前中が穴場だったのかもしれません。次回のワークショップには参加してみたいなぁ。

 今回の刺繍展は5月1日まで。期間中、木・金・土曜日のみの開館です。

 ミュージアムの第1回目の展覧会、「毛織物 フェルトから始まったテキスタイル」展は見逃してしまいましたが、次は更紗、その次は絞りと、毎回いろいろな 布が見られそうです。


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2 コメント

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気候と生活 (笹団子)
2010-04-23 23:17:45
染色は大量の水を使うので乾燥した地域ではやりにくいのでしょう。 そこで交易で得た様々な色の糸を使って縫製をしたのでは?と思います。

遊牧と農耕という生活の手段も気候に影響していると思います。

イラン-パキスタン-インドはインド・ヨーロッパ語族、トルコ-中央アジアは日本語と同じウラル・アルタイ語族という横の糸でもつながっていますね。
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Unknown (とーこ)
2010-04-24 16:40:03
笹団子さん

色糸は貴重だったのでしょうね。ベンガルのカンタ刺繍は、もともと、白地のサリーやドーティーを何枚か重ねて、色つきのサリーの織り地から糸を抜いて刺繍していたようです。

私も同じ服を十数年間に渡って着ますが、着なくなると、ほとんどはそのまま捨てるか、雑巾として使ってしまっています。刺繍展を見た後だと罪悪感を感じますが、あんな風にはできないですしねぇ…(-_-;)
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