ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

ビルマの軍票

2007年09月08日 | インド

 1993年にインドを旅行している時、大日本帝国政府発行の1ルピー札をインドで見ました。その時、無知な私は、インド人のコレクターに、「ニセモノじゃないでしょうか?」なんて、失礼なことを言いましたが、よくよく考えれば、第二次世界大戦中に日本政府が発行した軍票かもしれない、と思うようになりました。とはいえ、他に見たことがないし、疑問はそのままになっていました。

 今朝、朝日新聞を見て、「写真が語る戦争」というコーナーで、読者所蔵写真の中に、同じようなルピー札があるのを発見!

 朝日新聞の記事によると、福岡県飯塚市にお住まいの渕上さんの所蔵品だとか。1944年に戦死したお父様の慰霊のために、1975年にビルマを訪れた渕上さんが、現地に残っていた軍票を、携帯品と交換して、日本に持ち帰ったそうです。朝日新聞に載っている写真は、10ルピー札でした。

 ビルマは、イギリスとの戦争の結果、1886年に、イギリス領インドの1州として組み入れられたそうです。イギリスとの独立を望むインドとビルマが、イギリスと敵対する日本と協力し、その結果発行された軍票なのでしょう。当時の10ルピーというと、かなりの価値があったと思われますが、それも日本の敗戦により、紙くずになってしまい、額面の金額が払われることもなく、ビルマに残っていたのでしょうか。

 THE JAPANESE GOVERNMENT 発行のルピー札という、不思議な紙幣の謎は、14年経ってようやく解けましたが、日本軍に協力して命を失ったビルマやインドの人たち、無謀なインパール作戦で帰国することなく異国で亡くなった日本兵の皆さんの無念さが伝わってくるようです。


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4 コメント

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ははぁ。 (akberlin)
2007-09-13 02:54:19
ルピー紙幣の話題とは直接、関係がないのですが、
来月始めに相方がワタシを差しおいてインドに出張です。
バンガロールだけらしいのですが、肝炎の予防注射をしたり、
薬を買ったりビザを取りにフランクフルトまで行ったら
インド大使館サイトの情報と違って、開館時間が変わって
いて取れなかったとか、いろいろあったみたいです。
私もゆるくインド行きを目指してずいぶん長くなりましたが、
よもや相方に先を越されようとは思いませんでしたわ・・・。
出張で自由になる時間があまりないであろう上におみやげを
買う習慣のまったくない人なので何も期待できません・・・。
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うらやまし~ (とーこ)
2007-09-13 08:58:15
akberlinさん

バンガロールは、ATMも多いし、カード決済も簡単で、便利なところのようです。マサラ・ドーサもおいしいとか。しかも、ストーンズのインド公演があった土地!相方さんが羨ましいです!!

今、インドの友人の従兄弟が長期出張(2年くらい?)で、イギリスに行っています。今年結婚したばかりの奥さんは、22日から、自分の会社の長期出張で、イギリスに行くけど、4時間離れている場所なので、しばらくは週末にしか会えないとか。

世界は狭くなりつつありますが、家族は離れて暮らすことが多くなりましたね。相方さん、あまり長い出張じゃないといいですね。
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短いんです・・・。 (akberlin)
2007-09-14 17:35:07
相方のインド出張はわずか一週間ほどです。
でもマサラドーサがおいしいんだ!
うわ~、やっぱり行きたいです。
でもその後、ケルンに半日戻ったら即座に今度は
それこそイギリス。行けるもんならワタシもついて
いきたいところですが、同僚も同行するとのこと、
ちょっと無理・・・残念だなぁ!
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お忙しいですね~ (とーこ)
2007-09-15 12:41:24
akberlinさん

> でもその後、ケルンに半日戻ったら即座に今度は
それこそイギリス。

うわ~!某国の首相よりハード・スケジュールじゃないですか?この間インドに行ってきた某国首相は、神経性の胃腸障害で入院しましたよ。お気を付けて~。
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