人間ジュリー60年

　ジュリーこと沢田研二のライブをNHKで放送していました。６月に60歳になったことを記念して、開始した還暦ツアーのフィナーレが、12月３日（仏滅）に東京ドームで行われましたが、６時間半に及ぶ大コンサートだったとか。



　想像以上にすごい！

　途中からちょっと見るつもりが最後まで見ちゃいました。といっても、番組は６時間半のコンサートのうちのたったの45分間ですが。


　25年前にはすでに、4歳年下の従姉妹に、「昔の人って沢田研二のことを "ジュリー" って呼ぶんだよね」などと言われていましたが、20代から30代のジュリーは、それはもうすごかったです。キムタクの100倍くらいかっこよかった。体つきは女の子みたいに華奢で、顔も声も妖しく色っぽかった。太りやすい体質だとかで、お赤飯が好物なのに、ずーっとがまんしていると、ベストテン（TBS)で話していたのが印象的です。

　私は糸井重里作詞の『TOKIO』が大好きでした。フリつきで、『危険なふたり』を宴会芸にしていた友達もいました。『寺内貫太郎一家』というドラマでは、老婆に扮した樹木希林（当時30代かせいぜい40代だったと思います）が、沢田研二のポスターを見て、「ジュリ～!!」と絶叫するのが、番組のコーナーのようになっていました。

　そんなジュリーもいつのまにか60歳。体型は和風エルトン・ジョン。デヴィッド・ボウイーは宇津井健になり、ミック・ジャガーは東野栄治郎になり、ジュリーは津川雅彦になりました。昔ジュリーの大ファンだった兄嫁は、「見たくない」とまで言うほど。

　しかし、体型こそひどいけど、声はすばらしかった！あの声は、ずーっと歌い続けていなきゃ出ません。あのミックにしても、昔のジューシーさは失ってしまっているというのに、ジュリーの声は、昔よりさらに艶っぽくなっていました！しかも、ドタドタと走りながらも、歌うときには息も切らさないし、音もはずさない。感動しました！

　私は声量のない歌手が嫌いで、布袋寅泰も柳ジョージも全然いいとは思わないのですが、ジュリーは完全な歌手ですよ！てっきり最近は俳優業が活動の主体かと思っていましたが、ジュリーにとっては、歌手こそ天職で、ずーっと精進しつづけていたんですね。最初は気になっていた体型も、歌を聞いているうちにかっこよく見えてくるほど。

　６時間半つき合うファンもすごいですね。わしらもまだまだがんばらにゃ～！

　明日BSハイビジョンで、もう少し長く見せてくれる番組も放送します。