トプカプ宮殿の展覧会は、たしか10数年前にも、一度、東京に来たことがあり、見ています。羊皮紙に書かれたコーラン(クルーアン)がとてもきれいでした。今回は、その時とは別の展示物が来ているようです。
チラシに、「オスマン帝国と時代を彩った女性たち」、「魅惑のハレム」、「スルタンの権力とハレムの栄華」と書いてあるので、後宮にスポットをあてた展覧会なのかな?
今回の展示の中で、もっとも豪華なものは、金のゆりかごと、ターバン飾り。ゆりかごは、これでもか、というくらい、宝石がデコデコ貼り付けてあるし、ターバン飾りは、水晶、真珠などもすごいけど、なんといっても、中心にあるルビーとエメラルドの大きさが異常。ルビーは直径3cm、エメラルドは4×5cm(パスポート写真くらいの大きさ?)だそうです。
一緒に展覧会を見に行った友人たちも私も、
「あんなに宝石がついているのもを頭に載せたら、重いでしょうね」
「しかもターバンだけじゃなくて、腰ベルトも宝石がいっぱいで重そうだし」
「服は綿入れだしね~」
「あのゆりかごも幅が狭くて、生後2か月くらいまでしか使えない」
「揺らしたら、あちこちぶつかるよね~」
というような、庶民的な感想しか出ませんでした(^_^;)。
個人的には、歴代の紙に押した印章を、切り抜いて製本したスタンプコレクションや、歴代のスルタンの肖像画を、木の形に配置した系統図がおもしろかったです。
儀式用カフタンのモダンなテキスタイルもよかったし、馬につけるマスク、金属製の重そうな旗印、先に刃がある剣や、意外に大きい鎖帷子なども興味深かったです。
ハマム用のタオルは、細かい刺繍がきれいだったけど、実際に水分を拭き取る部分は少なくて、使い勝手は悪そう。
スレイマン大帝の寵妃、ヒュッレムの肖像画がありましたが、ロシア人のせいか、スルタン達とは全く別の顔つきでした。肖像画が描かれた年代にもよるのかもしれませんが、細密画や、系統図の肖像画に描かれているスルタンたちは、東洋的な下ぶくれで、平安朝の貴族のような顔ですが、ヒュッレム(ロクゼラナ)は、お目々パッチリ、細面です。
会期中、都内のトルコレストランがタイアップして、特別サービスを設定しているので、展覧会を見た後、赤坂のスター・ケバブハウスのランチ・バイキングを食べに行きました。我々が持っていたミュージアム・ショップの袋を見たレストランの定員さんが、「展覧会に行ったの?」と、声をかけてくれました。
「すごい宝石ばっかりだったでしょ。あの頃いっぱい集めたから、今のトルコにはぜーんぜん宝石ないのよ~」だって。そうかも~。
9月24日(月)まで開催中 …って、もう明日1日ですけど。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます