ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2020年J2リーグ第19節 京都サンガFCvsFC琉球

2020-09-17 17:12:17 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の京都の記事はこちら(16節・大宮戦)
※前回の琉球の記事はこちら(9節・岡山戦)

再びの無観客試合という措置が(ホームで)採られた琉球。
それが明けた前節・大宮戦は、鬱憤を晴らすかのように5-0の大勝試合を演じました。
成績的にも4連敗と低迷していただけに、この日に勢いを持ち越し、反撃の狼煙を上げる事が出来るか。

5連戦の最終日で、琉球も5戦全てスタメンの選手が6人と多め。
GKダニー・カルバハルの他、上里・阿部・風間宏矢・沼田・小泉がその内訳で、李栄直(リヨンジ)の出場停止が無かったらもう一人増えていたでしょう。
FW阿部、トップ下の小泉、ボランチの上里というセンターラインは欠かせず。
さらにそれを強化せんと(実質的には風間宏希の長期離脱の穴埋めか)、ガンバから市丸をレンタルで獲得し、上里とドイスボランチを組ませています。

京都のホームで行われたこの試合、京都はホームゲームでは今季無敗(5勝2分)と、新スタジアム(サンガスタジアムbyKYOCERA)を完全に味方に付けているチーム。
苦戦が予想されましたが、試合が始まると実際その通り、いや予想をはるかに超えて京都が主導権を握る展開を描きます。

以前はストライカーのピーター・ウタカを軸にして、サイド突破やパスワークは付属的という感じの攻撃が目立っていた京都。
それがここ最近は、様々な攻め手を使って得点チャンスを産出する攻撃に変化しつつあります。

ビルドアップは3バックがワイドに開き、両サイドのセンターバック(右・森脇、左・上夷)も積極的に攻撃参加。
アンカーに位置する庄司は、最終ラインに降りたり降りなかったりという変化を付け、それに伴いシャドー2人(曽根田・福岡)がビルドアップの出口を務めるように降りて来る。
こうした下地に加え、右ウイングバック・飯田が突破力を見せ付けたり、ベテランの森脇が持ち味であるロングフィード・サイドチェンジを駆使したり。
非常に流動的な、言い方を変えれば健康的になったかのように姿を変えていた京都。

前半の飲水タイムまで、琉球の攻撃機会(自分で集計)は4度のみで、シュートは無し。
逆に京都は(セットプレーを抜いて)12度で、シュート6本と、完全に優劣がハッキリした絵図となりました。
20分過ぎからは琉球ゴールを脅かす攻撃の連続で、21分には敵陣深めでの森脇のサイドチェンジを受けた黒木が、エリア手前左からミドルシュートを放つもGKカルバハルがセーブ。
直後の右コーナーキックでも、キッカー黒木のファーサイドへのクロスを、ヨルディ・バイスが落とし、ウタカがボレーシュートを放つも琉球・福井がブロックで防ぎ再度逆サイドからCKへ。
そこでも庄司のニアサイドへのクロスを森脇が頭でフリック、逆サイドで野田が受けてシュート(ブロック)と、フィニッシュに結び付け続けました。

完全な京都の試合でしたが、それでも得点出来ず。
飲水タイム明けもウタカにシュートチャンスが連続でやって来ますが、ともにモノに出来ず(いずれも26分)。
29分にはウタカがドリブルで上がり、今度はパスを選択するも合わずにカットされるなど、チームの出来と反比例するかのように不振に見えたこの日のウタカ。

ウタカの逸機が切欠となったか、30分頃から琉球サイドに針が振れる展開に。
劣勢を挽回したい心理状況の中でも焦らず、しっかりとボールを繋ぐスタイルは不変で、上里・市丸の2人のボランチからパスを散らしていく攻撃。
それでもシュートは32分の、田中の遠目からのシュートのみ(ブロック)。
35分にはエリア左すぐ脇からの直接フリーキック、キッカー上里のクロスがクリアされた後、田中が繋いだボールを河合がボレーシュートにいったもののミートせず右サイドに流れてしまいました。

その後琉球のターンが終わり、一進一退の様相に突入するも、目立ったのは京都の攻撃の方。
37分、様々な手を打ちサイドを変えて攻撃するも一旦戻され、バイスが受けると自身が攻め上がり。
曽根田とのワンツー・ウタカとのワンツーを経て果敢にシュートを放ちますが、ブロックされて実らず。
41分にはウタカに決定機が訪れ、森脇のロングパスがクリアされるも、逆方向にこぼれたボールを野田が拾ってそのままエリア内右へ進入してクロス。
このグラウンダーのボールを、中央でウタカが合わせたもののあろう事か右ゴールポストを直撃。
跳ね返りをさらに頭で詰め、ゴールに突き刺したウタカですが、その際手に当たったとの判定でハンド・ノーゴールに。
納得出来ずに執拗に審判に抗議したウタカでしたが、得たのは異議による警告だけに終わりました。
ウタカとバイスの二大柱が奮起を見せた終盤でしたが、結局スコアレスのまま前半終了。

後半立ち上がりも、最初に琉球が攻撃したのみで京都のペースに突入します。
後半8分のCKからの二次攻撃、長いパス回しを経てウタカが左サイドでボールを持つと、曽根田・野田のポストプレイを経て前進してシュート。
しかしブロックに阻まれ、果敢にゴールを狙うもどうしても果たせないこの日のウタカ。
その間隙を突かんと、琉球は10分に上里がミドルシュートを狙うも、ゴール上に外れてモノに出来ず。

嫌な予感が流れ始める展開を救ったのは、ウタカの相棒ともいうべき2トップの片割れ・野田でした。
16分に左サイド奥からのスローイン、野田が受けたもののその後パスワークを経て右サイドへ渡り、飯田がドリブルで奥へ進入。
そしてクロスが上がると、ファーサイドで野田がヘディングシュートをゴール左隅へと突き刺し、先制ゴール。
怒涛の攻撃をやっと結果に結び付け、歓喜に沸く(といっても騒げない現状ですが)スタジアム。

その後も京都ペースは続き、18分には相棒に続かんとウタカがドリブルでエリア内に持ち込みますが、GKカルバハルに抑えられて撃てず。
何かに取り憑かれたかの如く、決定機を仕留められないこの日のウタカ。
そんな彼を尻目に試合は続き、流れを変えたい琉球は20分、小泉→上原慎也に交代します。

阿部・上原慎の2トップにシフトし、以降長身の上原の存在で阿部もパスワークに加わるようになります。
しかしそれだけでは守りを固める京都には通じず、ボールは握れるようになったもののシュートまではいけないという、ビハインドのチームお馴染みの光景に。

この日は双方ともに交代が遅く、京都は好循環をそのままにしたいという思惑からでしょう。
琉球2度目の交代は31分で、風間宏矢・田中→山口・上原牧人へと2枚替え。
上原牧は特別指定選手であり、これが5試合目の出場(この日は右サイドバック)。
風間宏希・小野など故障者続出という事情なのか、それとも富所を最後まで使わなかった辺り、手駒を増やしたいという思惑だったのか。

それはともかくとして、33分には早速交代で入った山口がエリア手前右からシュート(ブロックされGK若原キャッチ)。
反撃の匂いが生まれたかに見えましたが、結局その後はペースダウン。
40分には京都、バイスのドリブルからウタカがラストパスを受けてエリア内に入ったものの、シュートはやはり李にブロックされてゴールならず。

京都ベンチが最初に動いたのは42分とかなり遅めとなり(曽根田→川崎)、以降は殊勲者の野田が足を攣らせて43分に交代(谷内田が出場)、アディショナルタイムに2枚替え(飯田・ウタカ→金久保・安藤)とカードを切っていき逃げ切り。
シュート数で圧倒(26対6)していたため物足りない結果でしたが、ウノゼロで無事勝利に辿り着きました。

スコアこそ平凡でしたが、印象的だった京都のサッカーの変貌ぶり。
その要因は恐らく、完全ターンオーバーで臨んだ試合が契機になったのだと思われます。(13節・新潟戦と16節・大宮戦)
ウタカやバイスといった大黒柱を欠いた試合、勝利には辿り着かなかった(13節・1-1、16節・0-1)ものの内容的には悪くなく。
むしろ普段のレギュラー組よりも面白いサッカーを展開していた、として話題になりました。
パスが良く回り、攻め手を増やし、人数を掛けて攻撃を完結・ボールを奪いきるスタイル。

これがウタカ・バイスが居ると逆になり、結果こそ残るものの、真逆の流動性が少ないサッカーに。
バイスがロングボールをサイドに送る事で打開する・ウタカ以外の全員がリトリートして待ち構える、といった攻守の内容となり、それは前年の継続点が何も無くなってしまったかのようでした。

黒木・上夷・谷内田などサブ組の奮起により、遅まきながら軌道修正が図られた、といった所でしょうか。
実際に彼らがレギュラー組に割って入り、森脇や曽根田が復帰した事もあり、ガラリと良い方向へと変わっていった。
今季になって欠けていた(と思われる)組織力の強さも感じられるようになり、ここから前年のような昇格争いを演じられるか注目となりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2020年J1リーグ第16節 ベガルタ仙台vs大分トリニータ

2020-09-16 15:57:12 | サッカー視聴記(2020年以前)

これまで仙台2勝・大分3勝という、低空飛行を余儀なくされているクラブ同士の対戦。

とりわけ仙台の方はホームで未勝利という惨状で、試行錯誤を続ける中、故障者も続出しているのが痛々しくもあり。
前年MVP級の活躍をしていたシマオ・マテが長期離脱から復帰したのは明るい材料でしょうが、彼が復帰した途端に蜂須賀・吉野に故障発生するなど、噛み合わせの悪さも降りかかりつつあります。

試合が始まると、その仙台の痛々しさが滲み出るような展開に。
大分のコーナーキック祭り(前半2分に獲得して3本続く)を経ての立ち上がり。
大分サイドは成績は上がっていないといえど、中心軸に最終ラインからのビルドアップという「基本となるサッカー」が染み渡っているチーム。
3バックをワイドに開き、ボランチ1人(この日は羽田)がセンターバックの脇に降りて来る基本形を採ってのビルドアップ。
この「ミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督)式」とも呼ばれる形を軸としつつ、ロングボールも交えて仙台の腰が据わっていない序盤からシュートを浴びせていきます。
6分岩田が左へロングパスを送り、香川が走り込み奥で受けてクロスを上げ、伊佐がヘディングシュート。(枠外)
8分は左サイドで三竿がパスカットしてドリブル、エリア手前で町田→香川と繋ぎ、香川がシュート。(仙台・金正也(キムジョンヤ)がブロック)

対する仙台も、大分と同じく、最終ラインがボールを持ってから攻撃を仕掛けんとします。
右ウイング(右サイドハーフ?)のジャーメイン良を軸として、彼にどうボールを繋げるかが狙いだったでしょうか。
右サイドに叩いてから右サイドバック・柳がロングパスを送ったり、サイドハーフ・トップ下経由でジャーメインに渡したり、が主な手法。
しかし単調な攻撃に終始し、流れを作る事が出来ず。
唯一可能性を感じたのが13分、金の縦パスを敵陣右ハーフレーンで浜崎が受けたシーンで、そこから右サイドのジャーメインに渡したのち浜崎・柳とともにパスワーク。(しかし最後に奪われて実らず)
この浜崎の受け方を軸にして、多彩な攻めを展開出来れば面白くなりそうでしたが……。

飲水タイムを経て、仙台が自分達のサッカーが出来ていないと踏んだのか、大分は更なるパスサッカーを演じて揺さぶっていきます。
一旦右サイドでパスを繋いだ後、戻してから逆の左サイドに振って切り込み(あるいはその逆)という攻撃を幾度も仕掛ける大分。

そして34分、この場面は左サイドで攻め切ります。
三竿が香川とワンツーで前進の後スルーパスを送り、受け取った町田がエリア内左へと進入、そこからさらに三竿を走らせるスルーパス。
ゴールライン際で追いついた三竿のグラウンダーのクロスを、ニアサイドに入った三平が合わせるシュート。
ほぼ完璧な崩しを経てネットを揺らし、先制に成功した大分。

一方の仙台、ビハインドとなってからも、大分のペースを崩す事すらままならず。
そんな中、40分に早くも交代カードを切り、ジャーメイン→関口へと交代。(アレクサンドレ・ゲデスがトップ下→右ウイングへシフト)
関口をトップ下とする布陣へと代え、ジャーメイン偏重の攻撃を正さんとします。
すると前半の残り時間は攻撃権が移り、仙台は石原のミドルシュート(40分)・関口のミドルシュート(42分)と攻め立てるも得点には至らず。
本格的な反撃体制は後半から、というメッセージを残しつつ前半を終えます。

これまでJ2で監督業を務めていた木山隆之氏、今季はJ1・仙台へと招聘され、初のJ1挑戦となりました。
前年まではライバルクラブ?の山形で、中断を経て選択したフォーメーションは、その時(3-4-2-1)とは一線を成す4-3-3(4-2-3-1?)という布陣。
憚らずも今季はイレギュラーな状況を受け、降格無しとなったのは「やりたい事をやる」機運に恵まれたといえるでしょう。

しかし成績的には中々結果が出ず、過密日程を強いられる状況では修正もきかず、故障者も膨れ上がり……という悪循環。
折りしも仙台のクラブの状況も、赤字を計上している所に今回のウィルスによる特例措置と、苦境を耐えるだけという状況なのが厳しい所でしょう。

一方の大分も、成績的に低迷、財政規模はかなり下の状況と似通っています。
リーグ中断を経て入りは良かった(2・3節と連勝)ものの、守備崩壊による5連敗を経て、正GKも交代となる(高木→ムンキョンゴン)など試行錯誤。
以降守備は持ち直してきたものの、そうなると逆に得点力不足が一際目立つ事に。
サッカーの土台は既に出来上がっているだけに、予算の小ささによる編成の苦しさを痛感せずにはいられない状況です。
いくら良いサッカーを展開しようとも、得点を挙げるには質の高い選手を集める資金力が必要、そんな事を実感させられます。

前節・湘南戦も、前半のみで0-2と苦境に追い込まれる試合となりましたが、そこから2得点して引き分けに。
得点力において底打ち感を得て迎えたこの日の試合でしたが、とりあえず前半は1-0という結果に表れる事となりました。

後半が始まると、仙台はいきなりキックオフからの攻撃。
金ロングパス→長沢落とす→浜崎→パラ→椎橋縦パス→関口フリックと繋いでいき、エリア内の長沢に渡りシュート。
ゴール左に外れ電光石火の同点劇とはならなかったものの、これが口火となり以降仙台の流れが到来。
大分がボールを持っても激しいプレスで対抗して相手に繋がせず、ロングボールを回収して再び攻撃、という「ずっと俺のターン」状態を続けます。

攻撃自体は、開始時に巧くいった金の縦パス・ロングパスが主体。
長沢や関口にポストプレイをさせた後にサイドに展開、という単純なものでしたが、とにかくセカンドボールを拾えたのが大きかった。
ペースを握ったまま、後半14分に仙台は2枚替えを敢行。
石原・椎橋→西村・兵藤へと交代、これを境にシュートも量産体制に。

18分、シマオのロングパスを長沢が胸トラップで収め、右に叩いたのちパスワーク。
ボールを持ったゲデスがカットイン、エリア右角辺りからシュート。(ブロック)
クリアされた後、金が展開して左サイドから攻め、パラのスルーパスを受けた西村が奥でカットインしてエリア内からシュート。(GKムンキョンゴンキャッチ)
防戦一方の内容を受け、大分も19分に3枚替えを敢行(伊佐・三平・前田→知念・渡・島川へと交代)したものの流れは変わりません。
21分には右サイドで兵藤縦パス→ゲデスフリック→柳と渡り、柳のグラウンダーのクロスを関口がポストプレイでエリア手前の長沢へ。
絶好の場面でシュートを放った長沢でしたが、シュートは浮いてしまいモノに出来ず。
その後も24分に浜崎のミドルシュート(ブロック)、25分には西村シュート(ブロック)・CKから兵藤がミドルシュート(枠外)と、主砲を連発していく仙台。

しかしこの絶好の時間帯をモノに出来ずにいると、自然と相手へと流れが移ってしまうのがスポーツの性。
先程の交代でフォーメーションを3-3-2-2へとマイナーチェンジ(島川の1ボランチ、知念・渡の2トップ)していた大分ですが、32分に町田が足を痛めて再びの交代。
町田に代わって小出が入り、右ウイングバックの田中がシャドーへと回り、再び3-4-2-1へ戻します。(渡がシャドーに落ち、羽田がシャドー→ボランチへ)
イケイケ状態が続いていたのもあり、この大分の変化に対応する事が抜け落ちていた節があった仙台。

以降ペースを取り戻した大分は35分、GKムンキョンゴンのロングフィードから決定機が。
相手の跳ね返しを小出がさらにラフに蹴り出し、これが裏に出て知念とシマオが競争となり、競り合いに勝った知念が抜け出してGKと一対一に。
エリア内に入り、GKヤクブ・スウォヴィクの右を狙ったシュートは逆を突いてゴールイン、貴重な追加点となりました。

2点差を付けられた仙台、尚も前掛かりとなり攻め上がります。
しかし、この試合度々攻撃の起点となっていた金が、攻めっ気を持ったためか前線に上がる場面が増えていきます。
その隙を見事に突かれたのが40分。
金が上がって出したパスがクリアされると、その背後で知念が拾い、右方向へ斜めにスルーパス。
田中が受けて先程と似たようなGKと一対一の状況を生み出し、再び飛び出してきたGKスウォヴィクをあざ笑うかの如きシュートを突き刺した田中。
ダメ押しとともに、大分の今季最多得点となる3点目が生まれました。

その後最後の交代機会を使い(浜崎→中原・41分)反撃の姿勢を見せる仙台でしたが、以降シュートに持ち込む事は無しと、完全に尻すぼみに。
そのままアディショナルタイムに入ると、大分は隙を突いて攻め上がり。
左→中央→右とサイドを変えた後、小出グラウンダーでクロス→小手川(羽田と交代で出場・AT)ポストプレイ→田中ゴールエリア右へ切り込み→クロスに渡走り込む(クリア)と、エリア内で流れるような攻撃を見せてCKへ。
ここから逃げ切り(鹿島り)モードに入り、右コーナーでの知念・小手川・小出のキープから仙台は脱出させられず、そのまま試合終了を迎える事となりました。

下位からの脱出を期した一戦。
下の方の戦いに相応しく……と言っては変な感じですが、底辺の土台がしっかりしていた者(大分)が3ポイントを手にしました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2020年J2リーグ第19節 東京ヴェルディvsザスパクサツ群馬

2020-09-15 19:00:11 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回のヴェルディの記事はこちら(17節・愛媛戦)
※前回の群馬の記事はこちら(14節・岡山戦)

この5連戦は上位クラブとの対戦が目白押しだった群馬。
下位に沈むクラブにとってはやはり厳しい戦いを余儀なくされ、初戦こそ磐田に引き分けた(2-2)ものの、その後3連敗。
甲府・徳島・京都と上位相手に臆せず挑み続けましたが、1点も奪えずという試合結果になってしまいました。
そして最後の5戦目の相手はヴェルディ。

厳しい戦いを余儀なくされたのを受け、5試合ともスタメンの選手は5人と膨れ上がり。(舩津・岡村・加藤・岩上・大前)
2戦目からレギュラーに加わった中山も含め、固定気味となったのも仕方無いでしょう。
そんな中、右サイドハーフには故障で戦列を離れていた平尾が4節以来のスタメンに。

ポゼッションを重視してのサッカーが基本の群馬ですが、相手のヴェルディのポゼッション意識はそれ以上に高く、苦戦が予想された戦前。
立ち上がりは群馬が攻撃を仕掛けていくも有効打とはならず。
逆に前半5分のヴェルディ。
左サイドから森田が右奥へとロングパスを出し、小池が受けてそこからパスを繋いで組み立てたのち藤田譲瑠チマがクロス。
ファーサイドに上がったボールを大久保がヘディングシュート、GK清水がセーブしたものの、若狭が詰めた第二波のシュートは防げずゴール。
幸先良く先制したヴェルディに対し、得点力不足の群馬は早くも窮地になります。

その後も後方からのビルドアップを軸に組み立てる、いつものサッカーを繰り広げていくヴェルディ。
この日の序盤は、先制点の場面と同様に、森田に大きくサイドチェンジをさせる組み立てが目立ちました。
10分は右サイドで受けた森田、左へのロングパスを福村に受けさせます。
直後の11分には、逆に左から右へとロングパスを出し、右ウイングの小池に受けさせた森田。
しかしシュートまでは持ち込めず。

それでも遅攻が基本スタイル故気にする事も無いのですが、以降は群馬が反撃。
16分、ヴェルディ陣内に押し込み、攻めきれずも相手のパスミスを加藤が拾い二次攻撃。
中山のクロスをチマがブロックに入るも、腕に当たったとされハンド、エリア左すぐ脇からのフリーキックとなります。
これをキッカー・大前がゴール近め中央に上げると、田中のヘディングシュートが炸裂、ネットに突き刺さりました。
4試合ぶりの得点が生まれ、早い段階で同点に追い付いた群馬。

この日の群馬の組み立ては、序盤こそ宮坂が降りての後ろ3枚で繋ごうとしていましたが、以降は主にボックス型のみでビルドアップ。
といってもサイド攻撃が主で、ヴェルディと違いサイドチェンジも稀なので、悪く言えば単調。
それでも根気良く前進していきます。

飲水タイムを経て、27分はその前進効果から左サイドのスローイン。
これを小島がロングスローでエリア内に入れると、こぼれたボールを大前が拾う好機に。
大前は戻しを選択し、これを宮坂がミドルシュートを放ちますが枠を捉えられず。

地道な攻撃でペースを掴んでいた群馬ですが、これ以降はヴェルディの攻撃が牙を向き始めます。
同じポゼッションスタイルとはいえ、激しい可変やポジション移動を交えつつ、ショートパスだけでは無くサイドチェンジ・スルーパスも多数交え。
これがクオリティの差だ、と言わんばかりに華麗に攻め立てていきます。
39分には高橋の縦パスが大久保に入り、大久保が入れ替わってすぐさまスルーパス。
エリア内で受けたのは福村で、戻しを受けた佐藤がエリア内左へと切り込んでシュートしますがブロックに阻まれます。
コーナーキックとなった後も、クリアされたのち井上がミドルシュートを放つ(ゴール右に逸れる)など、フィニッシュも重ねていくヴェルディ。

しかしこれを耐え凌いだ群馬。
41分には相手をインスパイアしたのか、宮坂の左→右へのサイドチェンジが契機となって好機に。
一旦はクロスがクリアされるも、その後岩上のスルーパスで平尾がエリア内に走り込み、マイナスのクロスを入れた先に加藤が受けに入るも小池のディフェンスで倒れて収められず。(反則無し)
これが切欠となったか、続く42分。
中山のロングパスがエリア内で大前が収める大チャンスとなり、大前はボールを落ち着かせたのち浮き球で軽くディフェンスの後方へ。
落下点に田中が走り込んで右足で合わせ、ゴールに捻じ入れて勝ち越しに成功します。
田中がこの日2点目とともに、大前も2アシスト目。

その後はアディショナルタイムにヴェルディが攻め立てるも、シュートは生まれず前半終了。
そのATの最後の場面で、森田のロビングに大久保が頭から跳び込むも合わせられずというシーンが。
大久保はDFとの接触で反則をアピールするも、認められず。
何となく、この日は持っていないという事を感じるような一幕でした。
(ちなみに前半3分に早々に警告を貰っていた)

後半が始まり、反撃に出たいヴェルディ。(開始前に森田・小池→山本・山下へ交代)
いきなりキックオフを群馬・田中にカットされ、そのままシュートに持って行かれてしまった(ブロック)ものの、その後は落ち着いてボールを支配。

森田が退いた影響か、前半とは一変してショートパスの連続が目立つ攻撃となります。
対する群馬は、中央を優先して固める事で対応。
そのためエリア近辺まで持ち込み、エリア内へスルーパスを送ってもシュートを放てず終わる事数多となっていたヴェルディ。
後半8分、大久保のエリア手前からのシュート(ブロック)ぐらいだったでしょうか。

しかし後半11分に、相手を押し込んだ状態でクリアボールを拾うという好機。
狭い局面でエリア内へとボールを回し、山本が奥へと切り込んだ所に群馬・舩津の足が掛かり、倒れると審判の笛が。
PKを獲得という、同点に追い付く絶好のチャンス。
蹴るのは大久保で、責任を背負うその姿勢は大ベテランの存在感に相応しいものがありました。
ところが大久保の中央へのキックはGK清水が右手一本で弾き、ゴールバーに当たって跳ね返ったボールを、山本がヘディングシュートに持っていきましたがゴール上に外れてしまいます。
非常に痛いPK失敗となってしまいました。

一方命拾いの形となった群馬、15分に2枚替え。
岩上・平尾に代え、飯野・青木を同ポジションで投入します。

気を取り直して攻めるヴェルディ、今度はチマや山本のサイドを変えるロングボールを交えつつの攻撃。
しかし次第に手詰まり感が漂い始めた所で、ベンチも打開策に走ります。
23分、若狭→クレビーニョへと交代。
このクレビーニョ、4節での途中出場以降起用されず、15節になって再び起用され始めたという2年目の助っ人。
故障で無いとすると、スピードが武器の選手ですが、それ故チームのバランスを崩す存在と見られていたのでしょうか。

この日の大久保の「持ってない」感が固まりつつあり、毛色の違う選手に逆転を託す形となったヴェルディ。
24分、中山がドリブルから縦パス→大前前方へダイレクトパス→田中という群馬の攻撃を、持ち味のスピードで戻って防いだクレビーニョ。
攻撃でも活躍が期待されましたが、以降はヴェルディのパスワークに合わせるプレーが目立ち、中々特徴を発揮せず。
この後32分、大久保に代わって河野を投入、河野もこの日が今季3試合目の出場という久しぶりの選手。

飲水タイムの後は、完全に「ヴェルディが一方的にボールを握って攻め、時折群馬がカウンター」という試合展開にシフトします。
群馬は最初のカウンター(28分)こそ、大前のエリア内中央でのシュートがGKマテウスにセーブされますが、2本目を結果に結び付けます。
その後ヴェルディの攻撃が続いた末の37分でした。
田中が左サイドでロングパスを受けてドリブルし、そのままエリア内にカットイン。
こぼされるも加藤→大前と繋がり、大前は2点目同様にエリア内からラストパスを送ると、飯野が走り込んでシュート。
エリア内右からダイレクトで放たれたボールはニアサイドを強烈にぶち抜き、勝利を手繰り寄せる貴重な追加点を獲得。

2点差を付けられ、尚もヴェルディは前掛かりに。
殆ど2バックの状態で、時にはセンターバック・高橋までもがエリア内に入ってシュートを放つ(AT・枠外)など攻め上がるものの、守備を固める群馬を最後まで崩せず。
2点目が生まれる事無く試合終了となりました。

リードを奪った後は防戦一方となった群馬ですが、逆にこれまでリードを許した試合では、ボールを握って攻撃を仕掛ける展開となる事が多かった。
ボールポゼッション=ゲームの支配とは限らない、という事を如実に表しており、この日の試合内容もその通りになりました。(ヴェルディが支配率64%)
それでもヴェルディが見せた攻め手の多彩ぶりは、今後難敵に立ち向かうには身に着けておきたいもの。
強豪揃いの5連戦は、最後に好結果を出し、向上心も上げる事となったでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2020年J2リーグ第19節 ファジアーノ岡山vsヴァンフォーレ甲府

2020-09-14 18:42:22 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の岡山の記事はこちら(14節・群馬戦)
※前回の甲府の記事はこちら(15節・栃木戦)

過密日程対策で、2チームに分けての運営が行われている今季の甲府。
今回の5連戦も、この日最後の5戦目を迎えたという事でスタメンを振り返って見ると、1・3・5戦目のスタメンは4人(新井・太田・中塩・山田)。
それでも意外と少ないのは、3・4戦目に北九州・長崎と上位クラブとの連戦があったからで、この2戦ともにスタメンだったのが小柳・泉澤・武田・内田の4人でいずれもこの日は休養に。
5戦のうち4戦がスタメンだったのが今津ただ1人(3戦目はベンチスタート・途中出場)で、GK岡西を除いて唯一の前節からの連闘であり、メンバーを回しに回してのスタメン起用を見せています。(尚、GK岡西は全試合スタメン)

こうした運営が功を奏しているのか、現在は上位3クラブ(北九州・長崎・徳島)に次ぐ成績を保っている甲府。
2チームでの運営で他に思い当たるクラブは千葉が居ますが、こちらはハッキリと「全とっかえ」で挑む試合が目立っており、その所為で分断が起きているのか中々勝ち点が伸びず。(今節・愛媛戦ではある程度ミックスさせて結果が出ましたね)
いかに「2チーム分のメンバー」を一つにまとめてチームの総合力を上げていくか、そんな観点では今季トップクラスと言っても良い甲府の現状。
伊藤彰監督以下、首脳陣のマネジメントはここまでほぼ万全なようです。

ドゥドゥとジュニオール・バホスが離脱中で、攻撃力に不安を抱えつつあったものの、北九州戦・長崎戦では上位相手にいずれも複数得点で勝利。
課題であった手数(シュート数)の少なさも改善傾向が見られるなど好循環が止まなかった両試合でしたが、再び前節からメンバーを9人入れ替えたこの日。
ハーフナー・マイクを1トップにした攻撃陣で、同じような展開に持ち込めるのかがカギとなりました。

立ち上がりは岡山が優勢で、甲府はビルドアップから攻撃を展開させようとするも、出足の良い岡山ディフェンスの前に中々攻め込めず。
岡山は序盤から攻撃機会を増やしていきますが、パスワークや最後のプレーが雑でフィニッシュまで繋げられません。
12分には相手コーナーキックからカウンター気味に攻撃も、敵陣でスピードダウンさせて前線に人数を掛ける事を選択。
そして上門の縦パスがエリアライン際の関戸に入りましたが、あろう事か上がってきた左サイドバック・下口と被ってしまいシュートは撃てず。
この辺のポジショニングも含め、岡山の攻めの精度が今一つに感じた前半。

14分頃から、岡山に主導権を譲っていた甲府も本領発揮。
左シャドーでスタメン出場の中山が、ビルドアップの際に降りて来てボールを受ける事で、後方からの攻撃をチャンスに繋げていきます。

それとは無関係ながら、15分には荒木縦パス→ハーフナーポストプレイ→中山→山田と渡り、山田がドリブルで前進して好機。
エリア手前で右にパスを出し、受けた宮崎がエリア内に入ってシュートを放ち、GKポープ・ウィリアムのセーブに太田とハーフナーが詰めにいったものの両者ともに触れず。
22分には左からのスローインで、荒木のロングスローをハーフナーが直接エリア内で収めてシュート。
GKポープにセーブされ、尚も拾い直してシュートしましたがボールはゴールに向かわず右タッチラインを割ってしまいます。
こうしてペースを取り戻した甲府、「攻撃機会=岡山、ポゼッション・シュート数=甲府」という図式を描いて飲水タイムへ突入。

一方岡山の5連戦は、GKポープの他に濱田・白井・上門と4人が前5試合にスタメン、徳元(この日は休養)・後藤が4試合スタメン。
田中が1試合のみ(14節)で再度離脱に入ったのは痛手でしょうが、それだけで無くイヨンジェがここ2試合ベンチ外と、繊細は不明ながら離脱を予感させます。
苦しい成績で苦しいやり繰りを強いられる状況。

そんな中、この日の2トップは赤嶺と齊藤というレアな組み合わせ。
赤嶺はこれが今季2試合目のスタメンで、齊藤が3試合目。
赤嶺はイヨンジェとのコンビの際は、降りたり開いたりというプレーが目立ちましたが、ここまでその仕事は齊藤に譲る事が多かった。
しかしそれで攻撃が活性化したかというと微妙な所。

飲水タイムを挟み、フィニッシュの面で後れを取った岡山が反撃開始。
34分は齊藤のポストプレイを受けた関戸が遠目からミドルシュート(枠外)、35分には齊藤の左からのクロスに白井が頭で合わせるも、ミートしきれず枠外に。
FWを囮としつつ、2列目以降の選手に狙わせる攻撃が続きます。
この辺はやはりイヨンジェというストライカーが居たため、他のFWは組み立てに関与したがるタイプが多数を占めており、双方揃った事でFWがフィニッシュに絡めなくなっているのでしょうか。
この後42分にも、長いパス回しの末にエリア内で上門シュート(甲府・野澤がブロック)、その後も繋いで関戸がミドルシュート(枠外)とやはりフィニッシュを務めたのはMFの選手。
シュート数は重ねられたものの、ある種の矛盾を描きつつ前半を終えた岡山。

後半に入り、先にシュートで終えたのは甲府。
後半5分、中盤でボールが回ると、宮崎がやや遠目からシュートを撃つも枠外に。
前半の終盤はペースを失いつつあった甲府、多少強引に撃った感がありましたが、意思表示としては有効でした。
その後双方交代を挟み(岡山=野口→上田・7分、甲府=野澤→中村・11分)、時計は進んでいきます。

早めに上田を投入(関戸がボランチ→右サイドハーフへ)し流れを掴みにかかった岡山でしたが、ここから甲府が攻勢。
12分、クリアボールを拾った後左サイドで中塩・山田・中村のパス回しから、山田が一気にロングパス。
これをハーフナーが収めてシュートするも枠外に。
13分には再び山田が一気にスルーパスを出すと、太田がエリア内に抜け出してシュートしますがGKポープのセーブに阻まれます。
ここまでリーグ戦ではセーブ数・セーブ率ともに抜群の数字を挙げている(と放送席で語られていた)ポープ、この日もその守護神ぶりを発揮します。
しかし時間が進むと共に、その目立ちぶりは相手GK岡西へと移る事となります。(本人が悪い訳では無いのですが)

前半はやや雑な面が見られた岡山の攻撃ですが、上田投入が徐々に馴染んできたか、15分過ぎから主導権を握り返す事に成功します。
この時間帯は執拗に右サイドを使っており、左SBの下口が、敵陣でボールを持つと中央へ流れた後右にパスを出す事までも行っていました。
それでもシュートまでは持って行けず。
23分、逆の左サイドで下口がパスワークから前進、戻されてから上田がエリア内へロビング。
甲府・新井のクリアミスで赤嶺が受けシュート体勢に入るも、GK岡西が撃たれる前に抑えます。
右が駄目なら左、という攻撃を見せて良い流れを作ったのちに飲水タイムへ。

飲水タイムの後、再び両者選手交代。(26分)
甲府はハーフナー・中山→松田・藤田(宮崎がシャドーに回り、藤田が右ウイングバック)、岡山は赤嶺・齊藤→清水・山本大貴。
2トップをそっくり交換してきた岡山の采配に目がいきました。

後半は赤嶺もサイドに流れてのプレーが目立っていた岡山。
山本大は中央でのプレーを優先したため、清水(彼もチャンスメイクが目立つタイプ)とのバランスが良くなり、再びフィニッシュまで辿り着くようになります。

32分、椋原のロングパスをエリア内で山本大が胸で落とし、清水に渡るも前を向けず一旦戻します。
そして上田から再びロビングがエリア内に入り、左で下口が収めてシュートするも、GK岡西がセーブ。
直後のCKも、ショートコーナーから関戸のクロスが上がり、ニアサイドで山本大(かどうかは不明)がヘディングシュートもGK岡西のセーブに阻まれます。

一気にピンチを迎えた甲府、37分に山田・宮崎→山本英臣・ラファエルへと交代。(松田がシャドーに回る)
これで流れを変え、40分に決定機を迎えます。
山本英のカットから左に展開の後、中村の右サイド奥へのロングパスに松田が走り込み、ダイレクトでクロス。
グラウンダーで中央に入ったこのボールをラファエルが合わせ、シュートもブロックに防がれてモノに出来ません。

交代選手が流れを変える展開となり、時間も押し迫り岡山は最後のカード。
42分に下口・関戸→松木・パウリーニョへと交代(白井が右SH、椋原が左SBに回る)。
長期離脱から復帰したてのパウリーニョの投入で、士気を上げに掛かります。

その目論見通りに43分、左サイドからパウリーニョの縦パスが入り、清水がエリア手前で受け反転してシュート。
しかしここもGK岡西がキャッチと、どうしても最後の壁を崩ない岡山。

そのままアディショナルタイムに入り、最初は甲府の時間になりエリア内に持ち込む場面の連続もフィニッシュには繋がらず。
すると最後に岡山のターンになります。
中盤からのフリーキック、上田のロビングがエリア内右へと上がり、濱田の折り返しを後藤がヘディングシュートに持っていきますがやはりGK岡西のセーブに阻まれゴールならず。
その後も岡山は敵陣でボールを回し、最後にCKを獲得した、という所で試合終了の笛が鳴り蹴らせて貰えず。
スコアレスで引き分けとなり、2度目の5連戦の幕は閉じました。

そうは言ってもこの先も5連戦のみで組まれている今季のリーグ戦。(最後だけ3連戦)
1週間の休息を挟み、再びマネジメントが問われながらの戦いが襲い掛かって来ます。
9節の大宮vs福岡(3日後に代替試合)以降中止になる事態にはなっていませんが、今後は更なる台風襲来が起こればどうなるか。
日程的に非常に悩ましくなる秋という季節がやって来ました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2020年J2リーグ第18節 ジュビロ磐田vs水戸ホーリーホック

2020-09-12 18:37:48 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(13節・町田戦)
※前回の水戸の記事はこちら(15節・愛媛戦)

ホームで白熱の試合を演じた前節・栃木戦でしたが、後半アディショナルタイムの失点で逆転負けという結末になってしまった水戸。
過去10戦は3勝4敗3分とほぼ横ばいで、最近5試合は勝利→敗戦→引き分け→勝利→敗戦と規則正しい星取り。
そして今まで、引き分けが2戦続いた(4・5節)以外は連勝も連敗も無いという面白い成績を描いています。
とにかく熱血系なコメントが目立つ秋葉忠宏監督ですが、安定しない星取りはこうした精神力が前面に押し出たチームになりつつある故の産物かもしれません。
それでも黒星が続くような状況よりはずっと良い。

3バックにンドカ・ボニフェイス、住吉ジェラニレショーンそして三國スティビアエブスと、ハーフの選手が勢揃いとなったこの日。
福岡・三國ケネディエブスの親類であり、ケネディに遅れてプロの門を叩いたスティビア(以下三國)。
しかし彼の方が年上で兄であり、高校から直接福岡入りしたケネディに対し、大学進学してこの度特別指定で水戸に登録されてこの日が3試合目。

遅れを取り戻さんという強い思いが仇になったか、前半1分にいきなり磐田・ルキアンを倒してしまい反則、警告を受ける事となった三國。
磐田にとってはチャンスの場面、キッカー山本康裕のクロスから伊藤のヘディングシュートが炸裂。
しかしゴールバーを直撃し、いきなり冷や汗をかかせます。

水戸はホッとしたのも束の間、続く3分にも磐田の決定機が。
伊藤の縦パスを入れ替わって受けたルリーニャからラフなスルーパス、これにGK松井が飛び出すもルキアンと競争になり、ルキアンが勝って(ルキアンの驚異的な機動力はこの試合で証明済み)左へトラップ。
そしてGK不在のゴールにシュートを放ったものの、これもゴールバーに当たってしまいモノに出来ず。
開始早々2度も枠に嫌われてしまう磐田。

強力な磐田の前線に対し、身体能力を重視してのメンバー選考が「ハーフ3バック」という結論に至ったのでしょうか。
しかし14分にも、住吉がルリーニャに対し反則・警告を受けるなど、序盤は悪戦苦闘といった感じの水戸ディフェンス。

では攻撃はというと、3バックの際は1ボランチを採用する今季の水戸、そのボランチには平塚。
その1列前にはベテラン・木村と新人・松崎を並べます。
木村は降りてきてパスワークに絡み、松崎は突破力を盾に磐田陣内に切り込む、と対称的な働きを期待されてのコンビでしょうか。
9分にその松崎が、平塚のパスを受けてドリブルに入り一気にエリア内へ。
そして左へ横パスを出し中山→河野と繋がり、河野がシュート。(GK杉本セーブ)
ここからコーナーキックを連続で得るなどペースを掴みかけますが、以降は前半の終盤まで不発に終わります。

飲水タイムを挟んだ後、再び磐田が水戸ゴールを脅かしにかかります。
27分、左サイドで伊藤のロングパスを収めたルキアンからパスが回り、ルリーニャのミドルシュートが炸裂します。
しかし今度も右ゴールポストを直撃し、これで3度目。
それと前後して、圧力のある磐田の攻撃を水戸が反則気味に止めるシーンが多発。(いずれも反則無し)
特に28分、山田大記のロングパスを受けた藤川を、エリア内に進入した所で河野が倒してしまったのは悪目立ちしていました。
幸い笛は鳴らずに済んだものの、決壊は間近に映った水戸の守備陣。

しかしここで水戸はポジションチェンジを敢行。
30分過ぎ辺りから三國を右ウイングバックへと移し、空いた左センターバックに岸田と、両者を入れ替える大胆な手を打ちました。
以降も磐田はペースを握り続けますが、三國をターゲットにしたのかあるいは岸田を警戒してなのか、左サイドでの攻撃に偏重。
36分には伊藤のドリブルから、大森がエリア内左へと入り込んでシュート(GK松井セーブ)とチャンスを作ったものの、次第にペースは衰え。

40分過ぎからやっと水戸にも好機が生まれ、41分にはコンバートされた三國が右サイドでのキープからカットイン→サイドチェンジとチャンスメイク、逆サイドの河野が受けてシュート。(枠外)
43分には遠目から平塚がシュート(GK松井セーブ)と押し返しを見せたものの、ゴールは奪えず。
スコアレスのまま前半を終了します。

この日の磐田のCBは、大武と山本義道のコンビ。
16節から序列が変わったのか、藤田がベンチ外・大井がサブ(前節はスタメン)となり、伊藤がサイドバックを務めるなどディフェンスラインの改造真っ只中といった感じです。
14節から追加登録された山本義は、オフに金沢からマリノスに移籍。
しかしJ1では出番が無くレンタルで磐田に加入と、金沢でレギュラーを張っていた前年から一転して流浪を強いられる身に。
一方の大武はオフに新潟から移籍で加入し、序盤は山本義同様にベンチ外が続いていたもののここに来てレギュラーの一角に飛躍を見せています。

前回の5連戦は最後に6-0の大勝を挙げ(金沢戦)、勢いを持って次の5連戦に入ったはずでしたが、成績はここまで1勝2分。
引き分けの試合はいずれも2失点と、攻撃陣の奮起をフイにしたような試合。
特に15節・群馬戦での2失点が堪えたようで、ここから山本義・大武の重用に踏み切ったという図式。

この日はここまで無失点と上々ですが、スポーツというのは本当に面白く、守備が嵌れば今度は攻撃が枠に阻まれる不運の連続もあり結果が出なくなる。
果たしてこの流れの悪さの打開は後半に成るでしょうか。

ボールポゼッションでは相手を上回る磐田、後半もビルドアップを重視しての攻撃は変わらず。
しかし前半とは打って変わってシュートに持ち込めない時間が長く続きます。
水戸ディフェンスも大分慣れて来たか、ルキアンの突破・キープも止められるシーンが多々。
後半4分には、抜け出そうとしたルキアンを住吉が見事に止めるなど、本領発揮を見せる水戸のディフェンスライン。

攻撃機会は多く作るものの流れが来ない磐田。
それを受けてベンチは先に動き、15分に藤川→中野に交代。(ルリーニャがFW→右サイドハーフへ)

しかし水戸サイドも16分、木村・松崎→森・奥田へ交代と動きます。
そしてその直後、FKからの二次攻撃で森がエリア内からシュート(ブロック)と、遅まきながらの後半ファーストシュート。
水戸に流れが行くかと思われましたが、その後も試合展開は変わらず、磐田がペースを握るもシュートを放てない絵図に。
21分、そんな流れを受けてか大森が遠目からシュートするも枠外に終わり、飲水タイムへ。

そして明けた後暫くして、ようやく磐田がチャンス。
26分、GK杉本のロングフィードを受けたルキアン、単独でエリア内に入ろうとするもアタックを受けてこぼされCKへ。
そこからキッカー山本康のクロスを伊藤がヘディングシュートに持っていくも、ブロックに阻まれます。
29分には右サイドからルリーニャが縦パスを入れ、受けたルキアンがエリア内でシュートするも、これもブロック。

どうしても得点が奪えない磐田、34分にベンチに置いていた小川航基を投入。(ルリーニャと交代・同時に山本康→上原へと交代)
これでさらに攻めかかりたかった磐田でしたが、ここから逆に水戸の流れとなります。
その前の31分に投入されていたアレフ・ピットブル(中山と交代で出場)の推進力が生きるシーンが目立つようになり、好機も量産します。

35分、クリアボールをピットブル落とし→奥田→ピットブルと渡って、そのままドリブル。
そしてエリア手前で横パスを出し、受けた森がシュート。(ブロック)
36分には左サイドから、河野のカットインからエリア手前左でのシュート。(GK杉本キャッチ)
そして39分、左サイドから攻撃を作り前嶋(河野と交代で出場・37分)が中央へ送り、ピットブルがフリックでエリア内へ。
これを奥田が折り返すと、左から右へと走ってきた前嶋がシュート、磐田・伊藤にブロックされたのち右サイドで拾い直してクロス。
そしてピットブルが叩きつけるヘディングシュートを放つも、ゴール手前で磐田・上原のブロックに防がれ、惜しくも先制はなりませんでした。

磐田のボール支配を受けて封殺されていた水戸の攻撃陣が、この押し迫った時間帯で本領を見せてきました。
どうしても勝ち点3が欲しい磐田も意地を見せ、42分には大森が左からカットインしてシュート。
ブロックされてCKとなり、クリアボールを山田大が拾い、パスを受けた中野が遠目からシュートするもこれもブロックされます。

オープンな展開のままATへと入り、直後に水戸が、左サイドから前嶋がグラウンダーでクロス。
ピットブルが収めてから、短いスルーパスを送って山田康太(山口と交代で出場・31分)を走り込ませると、山田康のシュートが炸裂するもGK杉本がセーブ。
その後のCKでも、キッカー森のファーサイドへのクロスに、岸田が跳び込んで合わせますがサイドネットの外に突き刺さり。
非常にスリリングな試合となりましたが、結局最後までゴールが生まれる事はありませんでした。
水戸にとっては「勝利→敗戦→引き分け」のサイクルから脱出できず。

この日は短めの出場時間で終わった小川航、見せ場は最後にヘディングシュートを放ったぐらい。(GK松井キャッチ)
前年はレンタルで水戸でプレー、7得点を挙げて初めてFWらしい実績を挙げる事に成功。
それを引っ提げての磐田復帰、今季はここまで前年に並ぶ7得点を挙げていただけに、キャリアハイとなるゴールを古巣・水戸戦で決めれば格好良かったですが仕方が無い。
五輪は来年開催(予定)となりましたが、思わぬ形で長くなった五輪代表ストライカーへの道のりは果たしてどんな形状をしているでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする