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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2025年J2リーグ第8節 レノファ山口FCvs愛媛FC

2025-04-08 16:00:15 | サッカー視聴記(J2)

※前回の山口の記事はこちら(5節・大分戦、1-1)
※前回の愛媛の記事はこちら(4節・今治戦、2-3)

<山口スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • GK糸原がJ1・湘南へレンタル移籍となり、前節(秋田戦、0-1)をもって登録抹消。
  • 5節で負傷交代した亀川の詳細が発表され、全治約5週間との事。

<愛媛スタメン>

  • 前節(大分戦、0-1)の3-4-2-1から、3節までの4-4-2へと布陣変更。
  • ユイェチャンがJ3・奈良へレンタル移籍となり、前節をもって登録抹消。
  • 4節で負傷交代した石浦の詳細が発表され、全治約3ヶ月との事。
  • ユース所属のGK亀山が2種登録選手となり、今節から登録される。

浮上の兆しが全く掴めない愛媛。
今節の前にはとうとう、低迷クラブの常である「お気持ち表明」と呼ばれる声明をHP上で発表するに至りました。

再度J3に落ちたくないのは疑いようの無い事実ですが、これも弱肉強食の世界の常であり。
発足時からJ3リーグの価値も上昇を続けているので、下から伸びてくる腕を払い除けるだけの力を付けなければならない。
センターラインの強度が失われ、かつ補強選手もそれを埋める事が出来ないとあれば、勝利が遠い状況を転換させるのは夢のまた夢といった所でしょうか。
そういう意味では、上位を伺う位置に居た前年の前半戦などは確変状態と言わざるを得ず、その波に呑まれるだけとなっている現状を打破する術は果たしてあるのか。

4バックへと戻して迎えた事で、相手の山口と同一フォーメーションとなったこの試合。
「オレンジダービー」という相称に相応しいような、ミラーゲーム故のプレッシャーをかわすべくの、山口のロングボール攻勢に早くも劣勢の色を示してしまいます。
前半2分こぼれ球の連続を経て板倉がラフにロビング、末永の胸での落としを収めた古川がバイシクルの体勢でさらにロビングと、浮き球で運んでいく山口。

この攻撃で左スローインに持ち込み、岡庭のロングスローをニアで松田がフリックも、流れた所を拾った古川からの戻しで二次攻撃に入り。
ボールは左の岡庭へと戻されると、鋭いアーリークロスがファーに上がり、これを古川が跳び込んで合わせヘディングシュート。
ゴールに突き刺さり、浮き球攻勢の締めに相応しく映る先制点を早くもゲットしました。

これで前節に続き、早々に追い掛ける事を余儀なくされた愛媛。
5分にも、山口の右スローインから、ターゲットの古川を越えたボールを細谷がクリア出来ずに逆方向へ。
そして有田が中央突破を経て左ポケットへスルーパス、走り込んだ岡庭のグラウンダーでのクロス(ニアの末永に僅かに合わず)と、動揺を隠せないといった守備陣。
落ち着きを取り戻す作業から始める事となり、そのため2トップ(村上・田口裕)を狙ったロングボール中心の立ち回りに入り。

立ち上がりの10分が過ぎ、主体的にゲームを動かしたくなる時間帯に。スコアはもうすでに動いていますが
11分に山口が田邉のパスカットからカウンターを展開するもシュートには持ち込めず、クリアボールを拾った細谷に対しゲーゲンプレス。
しかし愛媛はこれを地上でパスを繋いでいなし、甲田が中央突破する状況を作ります。(古川のプレスバックで奪われる)

ここから左サイドでの繋ぎを主とする愛媛。
15分に再び細谷から黒石→窪田と繋ぎ、窪田の浮き球パスを田口が(松田に)倒されながらも胸でスペースへと落とし、そこに窪田が走り込んで好機到来。
そのまま奥を取って入れたクロスを、ファーから走り込んできた甲田が折り返し、そして村上が合わせシュート。
流れは完璧だったものの、甲田のパスがややズレたため枠外に終わってしまい同点とはなりません。

好循環を生み出したと思ったのも束の間、18分にはその左サイドでの前進を立て続けにパスカットで遮断する山口。
これで芽を摘まれる格好となった愛媛、逆に流れに乗った山口が主体的な崩しを見せるターンに。
23分に田邉の左への縦パスからの繋ぎで、バックパスで引き付けた所に岡庭がミドルパスを裏へ供給、走り込んだ末永より先にクリアされるもそれをブロックで防ぐ末永。
そして拾い直すと左奥からカットイン、ポケットに進入してシュート。(福島がブロック)
その後も中盤の底、とりわけ2トップの間でパスを受ける田邉を軸としながらビルドアップに精を出す山口。
各個の対応を見ても、パスを出す際はしっかり愛媛のプレッシャーを引き付けて送るという意識が備わっており。
全体ロングボールでのビルドアップが目立つ山口の攻撃ですが、地上でもこうした前進のための下地は前年に続き健在である、そんな印象を残すに至りました。

対抗したい愛媛、26分に再び左サイド深めでゲーゲンプレスを受ける状況からスタートすると、窪田のボールキープからのサイドチェンジで右へ展開。
このボールを福島がワントラップで岡庭を剥がして回避に成功し、前進を経て左へスルーパスを通して好機。
奥で溜めを作った田口裕、カットインでもクロスでも無いポケットへの横パスを選択すると、受けた窪田のクロスがブロックされるもこぼれ球が中央の甲田に。
そしてシュートに繋げたものの、下堂が距離を詰めてブロックと、最後の一押しが果たせず。

それでも山口のプレッシャーをいなせるだけの力は見せ付け、これを盾に攻撃機会を作っていく愛媛。
30分に田口裕が、31分に武藤が立て続けにミドルシュートを放つなどフィニッシュの意識も旺盛であり。
前回観た伊予決戦とはまた違う形(あの試合は全体押され気味でカウンター狙いという印象)での、好ゲームを予感させる絵図となりました。

他方山口は、組織力・圧力で上回っていながら(個人の印象です)も、決して楽観視できない状況に。
その要素の一つに審判団の判定が上げられ、この日の主審・中川愛斗氏は期待の若手という立ち位置。
そのため倒れるシーンが続出しても、その基準自体にブレが見られるという印象を残し。
29分には野寄が黒石のチャージを受けて倒れ込むも笛は鳴らずに終わり、たまらずその判定に抗議を見せる志垣良監督。
フラストレーションも敵に回る状況で、どう立ち回るかを余儀なくされました。

それでも38分に決定機、末永が福島を剥がしてのドリブルで前進ののち、左サイドでのパスワークを経て奥を取りクロス。
これが中央に落ちる所を有田が合わせましたが、GK辻のセーブに阻まれ。
追加点で楽にする事は出来ず、結局1-0のまま前半を終えます。

追い掛ける愛媛はハーフタイムで動き、本来のレギュラーである谷本を投入。
交代となった武藤は特別指定選手で、この日が3試合目のスタメンでしたが悔いの残る一日となりました。

采配も絡めて巻き返しを図る愛媛に対し、山口は先手を取り後半2分、左へ展開ののち戻し→岡庭ミドルパスで例によって相手を引き付けた裏を取りにいく攻め。
走り込む田邉の前でクリアされ拾われるも、すかさず古川が奪い返して継続し、その流れのまま野寄が中央からミドルシュート。
これが細谷のブロックを掠めて右ポストに当たる際どいフィニッシュとなります。

後れを取った格好の愛媛ですが、5分に最後方での繋ぎから福島が低い弾道でロングパス、村上の落としを受けた深澤がスルーパスと疑似カウンター気味に前進に成功。
これを受けた村上がエリア内からシュートしますが、GKマルスマンの距離を詰めてのセーブに阻まれます。

山口ペースを乱すのに成功……と思っていたら、直後の6分にはそう言っていられない一幕が発生。
最終ラインから直に左へ展開し、窪田のドリブルでの前進を選択した愛媛。
窪田はそのまま板倉をブリッジで剥がしにいった所、ボールと無関係な中央で田口裕と岡庭の交錯ならびに小競り合いが発生してしまい。
ボールがタッチを割って途切れると、これに激昂した田口裕が岡庭を突き飛ばすという事態にまで発生し、一触即発となるピッチ上。
志垣監督を中心に山口ベンチもカードのアピールで再度紛糾(結局ノーカードに終わる)と、またも苛立ちを抱える事を余儀なくされたでしょうか。

そんな山口は、11分に愛媛のコーナーキックでの攻撃が(甲田の岡庭への反則で)途切れたという段階で、テコ入れを敢行。
交代はしなかったものの、サイドバック・サイドハーフの立ち位置を揃って交換という手段を取り、岡庭と末永が右・板倉と野寄が左へと移ります。
つまりは前節におけるスタート時の立ち位置となり、この変化で不穏な空気の払拭に掛かり。

ここから攻撃機会を重ねた山口(4度、そのうちFKが一度・岡庭のロングスローが一度)でしたが、愛媛サイドもこのまま黙って押し込まれる訳にはいかず。
17分に自陣での左スローインからの繋ぎで、プレスを受けながらも谷本が間を取ってパスを受けた事で前進の機運が生まれ。
そしてロングパスを右サイドの甲田へ通してアタッキングサードに進入すると、中央への展開を経て左ポケットを取る窪田。
ボールキープ→戻しから谷本がミドルシュート(枠外)と、前半と同じく山口のプレッシングを剥がしに掛かる事で対抗します。

19分にCKに持ち込んだというタイミングで、山口ベンチが動き野寄・古川→横山・小林へと2枚替え。
この右CK、キッカー岡庭クロス→小林フリックに有田が跳び込むも惜しくも合わずとなり。
すると愛媛も21分に動き、村上・田口裕→ダンカン・藤原へと2枚替え。
2トップを揃って代え、藤原が降りてのポストワークを見せる事で前進の円滑化を図ります。

その後も、25分に山口が成岡・有田→キムボムヨン・山本桜へと2枚替え。
26分に愛媛が窪田→行友へ交代と、ベンチワークが交錯する時間帯に。

しかしその直後の2分、ハイボールの競り合いでダンカンと松田が頭部同士激突する事案が発生。
両者とも治療に長く時間が採られ、憚らずもクールダウンが図られる事となり。

これが、藤原の動きで好機を作るも、反面フィニッシュに持ち込めないという展開になりかけていた愛媛に針が振れる切欠となったでしょうか。
32分その変節の節が見られ、GK辻からボール保持による前進を図ると、山口のプレスが間延びした所を突く事に成功。
降りて縦パスを受けた藤原が右へロングパス、前線に張っていた甲田がこれを受けて好機到来。
サイドの選手が前に張り前線の人数を多くする事で、山口サイドも思いきったプレスを掛けられずという状況がナチュラルに出来上がっていたでしょうか。
ここはクロス攻勢に持ち込んだ末に、最後は甲田がミドルシュートを放つもゴール左へと外れ。

攻撃権独占の流れを作り上げた愛媛。
37分に再びGK辻からの繋ぎで、ドイスボランチの溜めを経て上がって来て受けた黒石がスルーパスで左ポケットを突き。
走り込んだダンカンがシュートを放つも下堂のブロックに阻まれ。
続く38分にもボランチを起点とし、深澤がディフェンスに遭った所を拾った甲田が前進からミドルシュート、これをエリア内で岡庭がブロック。
谷本と深澤のコンビが、縦関係ながら前後は流動的と巧みに動く事で掴まえ辛い状態に。

プレスの嵌らない山口は守備に奔走され、疲労の色も濃くなる終盤戦。
そうなると貯め込んでいた苛立ちも、最悪の形で噴出する事になります。

41分に空中戦で、落とした福島に対するアフターチャージで板倉が反則・警告。
これを見るやベンチはすかさず、板倉を退かせる(磯谷を投入)弥縫策を採り。
後は逃げきるだけという所で迎えた43分、またもハイボールの競り合いで細谷に対しキムボムヨンが強烈に当たりにいく格好で、細谷の足を削ってしまい反則。
すると主審・中川氏は躊躇う事無く赤いカードを突き出し、退場処分となってしまったキムボムヨン。
ファウルトラブルが続くと、経験の浅い主審は次々とカードを出す事でコントロールを図るしかない。(それが更なるトラブルを招く結果になろうとも)
そうした傾向も考慮しなければならないなかで、反則塗れの流れに乗ってしまったと、後悔先に立たずな絵図となりました。(なおベンチからの異議で中山元気コーチにも警告)

これで生まれたインターバルにより、愛媛は最後の交代を敢行し深澤→佐藤。
また吉田を前線に上げて3バックへシフトと、パワープレイ体制も採り。
最早ボランチからの組み立ても必要無い、と言わんばかりに最後の押し込みに掛かります。

一方数的不利の山口は、センターバックを3枚(右から松田・下道・磯谷)にしての5-3-1で残り時間を凌ぐ体制に。
左ウイングバックは末永が務め、後ろを固めます。

アディショナルタイムに突入し、次々と吉田狙いのロングボールで好機を作っていく愛媛。
そして何度目かのロングパス、吉田が直接エリア内へと落とし、その跳ね返りを拾った甲田が持ち運んでついに進入したエリア内。
右への横パスを、丁度斜めから撃つのに相応しい位置を取っていた佐藤がダイレクトでシュートを放つと、美しく巻かれたボールが左サイドネットに突き刺さります。
攻め続けた結果が、とうとうスコアに反映され同点に。

目安+8分なため、まだどちらに転ぶかわからない残り時間。
数的不利の山口も、ラフなボールの蹴り合いを(愛媛のクリアミスも絡み)制する事でアタッキングサードに運び。
そこから小林が良い位置でミドルシュートにいきますが、こちらもキックミスでモノに出来ません。

しかし山口が無理に攻めた結果、カウンターに持ち込んだ愛媛、中央での吉田のポストプレイ・藤原の持ち運びの両方を反則紛いで止めにいった松田。
ここでやられれば全てが台無しという思いが溢れるも、佐藤が拾ってドリブルに持ち込んだ事でアドバンテージとなりそれは実らず。
そして左へ展開→行友のカットインシュートが放たれますが、GKマルスマンがキャッチ。
山口がホッとしたのも束の間、直後には藤原が右サイドで奪取と、敵陣でのボールゲインからのショートカウンターが火を噴き。
そして右ポケットを突いたダンカンがシュート、これが右ポストを直撃して跳ね返りと、怒涛の攻めも実らない愛媛。

結局1-1のまま動かず、試合終了を迎え。
後味悪い勝ち点2の逃し方となった山口と、状況的に勝ち点3がマストな愛媛が織り成した痛み分けに終わりました。

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