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「バトル・オブ・九州」の舞台である九州地方。北方の札幌と同様に、こちらも鳥栖と降格クラブが光臨した場でもある。そして鳥栖と札幌は時を同じくして2011年に昇格を果たしたクラブ。札幌が1年で降格しJ1定着に尚も時間を要したのに対し、鳥栖は以降前年までその座を維持と明暗分かれた経緯となり、そして降格も同時とドラマティックである。(そうか?)
その鳥栖よりも長崎の方がクラブ規模的に強大であると予想される、歪型が作られている今季。この2クラブのぶつかり合いに、特異な布陣を駆使して戦う熊本、清武復帰で勢いを得んとしている大分が横から加わるという図式な九州地方。今年も目が離せなくなりそうだ。
<サガン鳥栖>
今までも選手の移籍を止める術が無かったクラブ故に、当然ながら個人昇格の的に遭う事数多。よりによって「J1クラブへレンタル」(中原)という逆の図式も生まれてしまう中で生き残りを図り、監督には前年までセレッソに尽くしてきた小菊昭雄氏を迎える事に成功した。(予想布陣は、とりあえず最も期間が長かった4-1-2-3とする)
ともかく降格した事で、J1時代とは逆にそれなりに強者の立場を活かせるようになったか。GKは泉森、センターバックは森下・小川と同一カテゴリから盛大に引き抜き。レンタル組の帰還も加えた事で、後方を安定させ戦える姿勢は整ったであろう。
そんな流れに水を差すように、福田がスキャンダルにより契約解除を余儀なくされる事に。前年もチーム内のゴタゴタ(クラブ役員のスパイ?疑惑)が報道されただけに、久々のJ2暮らしにより駆け出し期のグダグダぶり(某テルコ氏が社長の頃)が甦ってしまわないか。杞憂に終わらせるためにも成績を残す事は必至となる。
予想順位=3位~12位
予想フォーメーション 4-1-2-3
GK 内山 泉森 ヤンハンビン アルナウ
CB 今津 平瀬 小川 森下
SB 長澤(R)上原(R)安藤(L?)楢原(?)(堺屋L)
DH 本田 西矢 櫻井
IH スリヴカ 堀米 日野 西川? (本田)(西澤)(クリスティアーノ?)
WG 新井(L)西澤(RL)堺屋(L)(堀米R?)(楢原?)
CF 酒井 山田 鈴木 ジョー
<V・ファーレン長崎>
ついに開業した新スタジアム。このバックボーンを得て即昇格……とはいかなかった前年だが、プレーオフ敗退のショックを払拭するに大事となったオフ。
そしてその最もたるものが山口の獲得成功と、ビッグネームの補強という判り易い要素となった。折りしも秋野の個人昇格で薄くなった中盤センターの選手と、ポジション的にも理に適う。脅威となった助っ人アタッカー陣も全て残し、さらにGK後藤・関口と同一カテゴリから引き抜きと、すっかり屈強ぶりを発揮できるようになったクラブ。若手のモヨマルコム強志がチームの血と肉になる前に早くも海外移籍と、強豪故の悩みも発生したのだが……。
ともかく、当然ながら昇格候補の筆頭と予想し、後はグラウンドの中で行われるサッカー次第。「助っ人の起用次第で内容が変わる」というのを地でいってしまいプレーオフでの低調に繋がったが、時には非情な選択が求められそうだ。
予想順位=1位~8位
予想フォーメーション 4-1-2-3
GK 原田 後藤 富澤 井岡
CB 櫛引 照山 新井 エドゥアルド (岡野)
SB 米田(L)増山(R)飯尾(R)岡野(R)関口(R)高畑(L)
DH 山田 山口 (安部)(加藤)
IH ジェズス 澤田 名倉 中村 加藤 安部 エメルソン? (山口)
WG ギリェルメ(R)笠柳(L)松澤(L)(中村R)(増山R)
CF フアンマ エジガル 山﨑 セリンサリウ (ジェズス)
<ロアッソ熊本>
チームを支えてきた伊東が引退。特異なフォーメーション・戦術を華々しく放ってきたものの、これが崩壊の予兆となるのか、あるいは踏ん張りを見せるのかといった立ち位置か。
GK田代・江﨑・石川と、センターラインが一気に抜かれて薄くなり。相変わらず選手獲得のパイプも狭い中で、個人昇格したGK武者・塩浜がメインの補強選手。そして後は大量に獲った新人選手(6人)のうち、前年の小長谷のような存在が現れるかどうか……と、傍らから見れば細長い成功の糸であるがそれを覆すのが大木武監督次第。こう書くと最早宗教の域と思えなくも無いが、それがこのクラブの生き残り術なのは確かである。
神代が頭角を現してきた1トップの視界は割と明るいが、特異なチームだけにセンターラインに求められるのが万能性。平川も石川も小長谷も、そしてレンタルバックで去った唐山もその資質が伺えたものの、果たして神代にそれは備わっているかどうか。
予想順位=9位~18位
予想フォーメーション 3-3-1-3
GK 佐藤優也 佐藤史騎 武者
CB 黒木(LRC)大西(RL)岩下(L)阿部(R)袴田(C?)宮㟢(?)李泰河(?)
DH 上村
WB 大本(R)三島(RL)竹本(L)豊田(R)藤井(L)(岩下L)(阿部R)
IH 小長谷 (竹本)
WG 塩浜(R)松岡(L)(大本R)(小長谷?)
CF 神代 大崎 べジョンミン
<大分トリニータ>
片野坂知宏監督再登板で夢再び……だったはずが、まさかの残留争いを強いられるシーズンとなり。鳥栖同様にマイナス要因に蓋をしたい状況の中、放った手は清武の再加入と、ビッグネームかつ人情的な補強に踏み切る事となった。これで低迷かつ、ドイスボランチ(弓場・保田)がともに居なくなったという負の要素は薄まり、改めて昇格を目指す戦いへと踏み切れるだろうか。
かくして他の同時期のセレッソの主力組と同じく、J2でその能力を還元する立場となった清武。乾は散々言われながらも清水をJ1に復帰させ、柿谷は古巣(徳島)に対しそれが叶わず引退と、その心意気が報われるとは限らない厳しい世界だがどうなるか。
サッカー的には、前年終盤に残留争いを凌ぐ要因となった、パワーサッカー風味のスタイルを継続するかどうかが注目点。前年最終節(仙台戦、1-2)の時点では、ボール保持の気質も見せていただけにどちらに張りが振れるかは微妙。結果を残すのならば、パワーサッカーを交える方が手っ取り早そうではあるが片野坂監督の選択はどうなるか。
予想順位=5位~16位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK ムンキョンゴン 濱田 佐藤隼 古野
CB ペレイラ(R)デルラン(L)藤原(C)香川(LR)戸根(RC?)(吉田R)
DH 池田 天笠 榊原 小酒井 (野村)(中川)
WB 吉田(R)茂(L)宇津元(L)野嶽(RL)薩川(L)
IH 野村 中川 清武 有働 (池田)(宇津元)(屋敷)
FW 伊佐 鮎川 有馬 キムヒョンウ
(了)
※例によってあまり込み入った事は書いていません
清水が昇格したと思ったら磐田が降格と、慌ただしさは健在な静岡県。同県で磐田を待ち受けるのは例によって藤枝で、清水と同一カテゴリに揃わなくても、ダービーマッチが行われるという強みはあるにはあるが……
関西を飛び越えるという地理的状況は変わらず、岡山の昇格でさらに間が広くなった感があるが、その分四国地方は密度が増し。高知のJ参入でとうとう「Jリーグの空白」が無くなり、後押しされるかのように初のJ2昇格となった今治。待ち受けるのは当然同県の愛媛で、楽しみがまた一つ増えるという格好となったが、その仁義なき戦いの結末は。
<ジュビロ磐田>
1年で昇格・降格を繰り返す、横浜FCとともにエレベータークラブの代名詞的な存在となってしまったが、再びの昇格を目指すべくの新監督にはジョン・ハッチンソン氏を選択。前年途中からマリノスで監督を務め、チーム再建に奔走した……と書けば聞こえは良いが、実質的には敗戦処理のみという感がありあくまで未知数。
際どい降格程、引き抜きの格好の的になり易いという近年の例に漏れず。ジャーメインを失った事で新たな秩序の構築を……と思われたが、助っ人の大部分が残留しており、彼らを中心に据えてとりあえず戦う体勢を整えるのか。
日本人選手では、J1の控えレベルを多く加える事に成功。カテゴリを一段下げた彼らが、文字通り「違いを見せる」のに期待し、層を厚くするという狙いは実るかどうか。
予想順位=2位~12位
予想フォーメーション 4-2-3-1
GK 川島 三浦 阿部 西澤
CB グラッサ 森岡 ヒル 江﨑 上夷
SB 松原(L)植村(R)川口(R)西久保(R)川﨑(R)(上夷R)
DH 上原 ゴメス 中村 藤原 相田 金子
OH クルークス(RL)松本(RL)為田(CL)角(RL)倍井(L?)(藤原C)(佐藤C)
FW ペイショット 渡邉 佐藤
<藤枝MYFC>
個人昇格は1件(新井)のみだが、矢村・モヨマルコムのレンタルバックの影響が甚大に映り。そのためか今後「レンタルで窮地を凌ぐ」事を避けるように新たなレンタル選手は岡澤のみ、とフロントの思惑が伺えるのは面白いが選択が吉と出るかはまだ判らず。
最終ラインに目を向けると、5年戦士の川島・鈴木・久富が残り、2年しか経っていない山原が移籍。長く同じ場で働くのが良いとは限らない、一般的な職業とは一線を成すサッカー界という事を実感するがそれはさておき。彼らに楠本が加わった事でこの年代の層はさらに増し、反対に若い世代は森+新人選手での対抗なので質・数ともに厳しいか。
前年の新人選手は芽が出ていない状況で、2年かけて成長した山原に去られるのは将来的にもキツイ気がするが、それでも新人6人を獲得し数で勝負。それは助っ人においても変わらず、アンデルソン以外を入れ替えてあくまで彼らの力を活用しに掛かる。体制的にブレは見られないだけに、成果が欲しい所。
予想順位=10位~18位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 北村 六反 レイ 栗栖
CB 川島(C)中川創(RLC)久富(R)鈴木(L)楠本(C)森(C?)ホッキジュニオール(?)
DH 世瀬 杉田 松下 岡澤 (梶川)
WB シマブク(L)大曽根(RL)榎本(L)エドオジョン(R)前田(R)(久富R)
IH 梶川 アンデルソン 中川風希 金子 浅倉 永田 芹生 (千葉)(大曽根)(榎本)(杉田)(松木)
FW 千葉 松木 ディアマンカ 閑田
<レノファ山口FC>
飛躍するという事は、当然ながら他クラブの格好の標的になる事を意味するのは言うに及ばず。(新保・若月といった)個人昇格ならまだしも、同一カテゴリへの移籍も多発する事で、憚らずも己の立ち位置の低さを再確認してしまうのは辛すぎる。
ともかく、霜田正浩氏時代(2018~2020年)の二の轍を踏まずに戦力ならびに成績維持に努めたいオフとなり。助っ人枠は引退を決断したGK関の後釜に充てる格好で、フィールダーは和製で何とかしに掛かる。レンタル選手も総計5人と幅を利かせるなか、完全移籍組は新たな守備の要としたい喜岡。それと出戻りの成岡が主たる補強だろうか。早急にセンターラインの強度を固め、前年の屈強ぶりを維持したい所。
最大の懸念が新保の居た左サイドバックで、当然ながら薄くなったのは否めない。サイドハーフから誰かをコンバートする、あるいは3バックへの変更も視野に入る程な気がするが、あまり悲観的になっても仕方ないので始まった際の選択を見ようと思う。
予想順位=9位~19位
予想フォーメーション 4-4-2
GK 田口 チェヒョンチャン 糸原 マルスマン
CB キムボムヨン 板倉 下堂 喜岡 松田
SB 岡庭(R)亀川(LR)(板倉R)
DH 田邉 池上 成岡 三沢
SH 河野(L)奥山(RL)野寄(RL)小林(RL)末永(L)横山(L)(山本駿L)(岡庭R)(宮吉R)
FW 山本駿亮 シルビオ 山本桜大 有田 古川 (河野)
<徳島ヴォルティス>
悪い意味で主役となった前年のゴタゴタぶり(その片翼を担った島川はいつの間にか引退撤回している……)は、柿谷の退団→引退を機に完全に置いていきたい所だがさて。
良くも悪くも、ボール保持の文化を捨て去る事は出来ないというのが吉田達磨前監督の大コケぶりで証明された前年。チームが立ち直って以降、特に終盤にそれを支えたのが児玉のボランチでの無双ぶりと、渡井のポジショニングという印象だったのが終盤での戦い。岩尾が晩年で多くを期待できない以上、この両名残せれば満点という所で、渡井が抜かれた事がどう響くか。新たに獲った3名の助っ人に渡井の働きを期待するのはかなりの博打だと思われる。
一方の後方つまり最終ラインも、森・石尾⇔山田・山越と、差し引きややマイナスという印象は拭えない。内田やエウシーニョが離脱しない事など、祈りポイントも多くなりそうで難しい一年になるのが予想される。
予想順位=7位~15位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 田中 長谷川 長井 三井
CB カイケ(R)青木(L)内田(CL)山田(C)山越(CRL)(田向RL)(永木L)
DH 岩尾 児玉 鹿沼 永木 玄理吾 重廣 (杉本)
WB エウシーニョ(R)高田颯也(L)山口(L)西野(LR)柳澤(RL)田向(RL)高木(L)(永木RL)(杉森L)
IH 杉本 杉森 山下? (重廣)(坪井)(児玉)
FW 渡 坪井 アンデルソン ヴィクトル ルーカス
<愛媛FC>
端的に、前半戦の貯金で耐え凌いで残留といった復帰初年度。しかし何とか駆け抜けた先に待ち構えていたのは、降格クラブである鳥栖の食指で、一気にセンターバック2人(森下・小川)を抜かれる荒業(しかも同日発表)を浴びてしまった。
という訳で、一気にヘビーな状況となった最終ライン。同一カテゴリから獲得した選手はいずれも前年3バックのクラブ(徳島・藤枝・栃木)なので、本腰を入れて3バックへのシフトが濃厚だろうか。
J2復帰のヒーローであった松田も去り、新たな秩序を築かなければならないが、立場的に厳しいのは変わらず。必然的にレンタル選手のウェイトも大きくなりがち(個人的に期待したいのはエカニット)だが、中盤以前のセンターラインの強みを生かして何とか2年目も駆け抜けたい。
予想順位=15位~20位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 辻 徳重 牧口 白坂
CB 山原(RL)石尾(CR)福島(R)黒石(?)金沢(?)森山(?)(吉田?)
DH 谷本 谷岡 深澤 エカニット 吉田
WB パクゴヌ(R)ユイェチャン(L)今野(L?)(曽根田R)
IH 石浦 曽根田 窪田 甲田 行友 佐藤 鶴野 田口 (村上)
FW ダンカン 藤原 舩橋 村上 (行友)(田口)
4-2-3-1の場合
GK 辻 徳重 牧口 白坂
CB 山原 石尾 金沢 森山?(黒石)(吉田?)
SB 福島(R)今野(L?)黒石(R)ユイェチャン(L)
DH 谷本 谷岡 深澤 エカニット 吉田
OH 石浦(C)窪田(LR)曽根田(RC)パクゴヌ(R)甲田(L)佐藤(R)鶴野(?)田口(?)村上(?)
FW ダンカン 藤原 舩橋 村上 (行友)(田口)
<FC今治>
悲願のJ2昇格を果たした事で、何かと孤立した印象である四国から覇を唱えるという立場。その一環か昇格したにも拘らず監督交代を敢行(服部年宏氏→倉石圭二氏)した、その姿は一刻も早くクラブをJ2仕様に育て上げんとする意気込みか、ないしは焦りか。すっかりエースに成長したマルクス・ヴィニシウスにあやかってか、新助っ人の名はまたもヴィニシウス(・ディニス)、これで過去3年で3人目と珍妙な補強策である。
満了選手にGKセランテスやトーマス・モスキオンが名を連ねるなど、功労者をなで斬りに……といった感があるが、それはあくまで助っ人のみ。古株の山田・近藤に大ベテラン三門と、チームを支えてきた主力を残し、これまでの積み重ねで勝負する算段は立っている。(しかし楠美は退団……前年の落ち込みが激しすぎたか)
それでも富山同様、蓋を開けてみなければチーム力の立ち位置は不明な感は拭えない。強度の指針となるセンターバックは、福森・大森とJ2経験豊富な選手を辛うじて揃えられたがさて。まずはライバルの愛媛より上を目指したい所。
予想順位=14位~20位
予想フォーメーション 4-2-3-1
GK 立川 高木和 植田 伊藤
CB 福森 大森 竹内 ダニーロ 西袋 (市原)
SB 市原(R)加藤徹也(L)野口(L)梅木(R)阿部(?)(山田L)
DH 山田 新井 梶浦 ヴィニシウスD (三門)
OH 近藤(L)三門(C)日野(RLC)加藤潤也(LR)横山(?)弓場(?)持井(CL?)(新井L)
FW Mヴィニシウス ウェズレイ 藤岡 (日野)
※例によってあまり込み入った事は書いていません
一気に歯抜けのような状態になった関東地方。東京勢が一斉に昇格(町田・ヴェルディ)した2023年とは打って変わり、今度は北関東勢の一斉降格(栃木・群馬)というネガティブな要因が中心となってしまった前年。熱いダービーはお預けとなった水戸の心境や如何に。
一方、そんな激変の期間をJ3で過ごす羽目となった大宮。浦島太郎の如く、戻って来て直ぐ目にしたJ2の風景は、周囲のクラブが殆ど居なくなっていた……というものになってしまったがその戦いぶりは如何に。
<水戸ホーリーホック>
新卒選手の主たる特徴が、入団の際逐一HPのニュースページで語られるという貴重なクラブ。
その新人を8名と獲りも獲ったりだった前年、今オフもそれを継承して6人と多数を占める。既に特別指定の枠組みで一定の地位を得た山本はじめ、どれだけ食い込めるかという観る楽しみは継続されたものの、同じ事を2年続けて生き残れるかどうかは神のみぞ知る、という所か。
前年も序盤攻撃の中心となったのは柏から借りた落合(新潟へ完全移籍)、残留の原動力となったのは、特に3-4-2-1へのシステム変更にマッチした新井(セレッソへ個人昇格)と長澤(鳥栖へレンタルバック)という人材だった。つまりは結局補強選手に頼らなければ即時のチーム強化は難しいという事であり。なお新井はJFLから獲得した人材。路線継続のように鷹啄を獲得と、成功体験に縋ったもののどう出るか。
「良い選手はすぐ抜かれる」を地でいくクラブ、今季もその苦しみが付き纏い。山田が抜けた3バックの中央を固める作業から始めなければならないため、出遅れ必至ななかどう凌ぐか。
予想順位=13位~19位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 松原 松山 西川 早川
CB 牛澤(R)飯泉(C)大崎(L)沖田(RL?)板倉(?)知念(L?)大森(R)鷹啄(?)
DH 前田 長尾 碇 川上? (杉浦)(奥田)(知念?)
WB 野瀬(L)村田(R)飯田(LR)(大崎L)(大森R)(沖田?)
IH 草野 齋藤 山﨑 山本 杉浦 奥田 芦部 津久井? (渡邉)(梅田)
FW 安藤 寺沼 久保 梅田 渡邉 内田 多田 (草野)
4-4-2の場合
GK 松原 松山 西川 早川
CB 牛澤 飯泉 知念 板倉 鷹啄 (大森)(沖田)
SB 大崎(L)村田(R)飯田(LR)大森(R)沖田(?)
DH 前田 長尾 碇 杉浦 川上?(奥田)(知念?)
SH 齋藤(R)山本(R)山﨑(?)奥田(RL)津久井(R)芦部(?)(渡邉L)
FW 草野 安藤 寺沼 久保 梅田 渡邉 内田 多田
<RB大宮アルディージャ>
目出度く1年での出戻りを果たし、レッドブルという翼後ろ盾も得て、上昇あるのみというのが傍らから見ての状況。しかし巧くいくかはまだ決まっておらず。
泉を完全移籍に持ち込み、J1クラブから戦力も加えるなど、町田のような大胆さは無いにせよ着実に上積みを図る補強策。いくら大資本を得たとはいえ、一気な改革は反動も大きくなるため、ある意味当然か。昇格クラブ(横浜FC)にも拘らず、J2での戦いを選ぶ事となった助っ人2人(カプリーニ・ガブリエル)がどれだけやるかで未来も変わってきそうである。
クラブに加え、監督の長澤徹氏も数年ぶりにJ2へと戻る事となり。前職の岡山は昨季悲願の昇格を果たしたが、「ポゼッションでも、走力全振りでも無い」岡山の現在のスタイルの礎を築いたのと同様に、まずはJ2の舞台で着実な漸進が求められるだろうか。
予想順位=8位~15位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 笠原 加藤 志村 坪井
CB 市原(CR)浦上(L)村上(R)ガブリエウ(RC)濱田(C)関口(?)(茂木RL)
DH 小島 石川 シルバ 和田 (谷内田)(中山?)
WB 泉(L)茂木(RL)下口(RL)安光(LR)
IH 中野 カプリーニ 谷内田 (小島)(石川)(杉本)(藤井)(和田)(ゴンザレス)
FW ゴンザレス サンデー 杉本 藤井 豊川 富山
<ジェフユナイテッド千葉>
最終節でプレーオフ出場を逃す、非常にダメージの残るシーズンとなった前年。その反省を生かして……といくには残念ながら資本力に限界があり(小森もレンタルでの海外移籍に留まったのもあり)、戻ってくれた鳥海といった任侠を交えながらの補強策。加入当初は「すぐに出ていくかも……」と見られていた田口も、いつの間にか今季で6年目である。
とはいえ河野・前・石川と、自分達より下の立場のクラブから選手を集める優位ぶりはまだ健在。小森の穴はそうそう埋まるものでは無く、前年と同様のサッカーを続けるのも考えものという瀬戸際な雰囲気だが、救世主は現れるかどうか。
全体の陣容を見ると、ボランチ(センターハーフ)とサイドハーフの兼任という選手が目立つ。田中が右で安定する反面左に誰を組み込むか、それとも前年同様4-2-3-1(ないしは4-4-1-1)を取り入れてトップ下を活用するのか……というのが戦術の選択の幅か。
予想順位=5位~12位
予想フォーメーション 4-4-2
GK 鈴木椋大 若原 薄井 岡本
CB 鈴木大輔 河野 鳥海 久保庭 (松田)(前)
SB 日高(L)高橋(R)松田(R)前(RL)植田(L)
DH 品田 田口 エドゥアルド 小林 安井 (横山)(前)
SH 田中(R)椿(L)杉山(R)米倉(R)吉田(L)(横山L)(エドゥアルドL)(安井?)
FW 横山 風間 呉屋 林 石川 デリキ
<ヴァンフォーレ甲府>
ACLという華々しさから一転、一気に首筋が寒くなったような前年。(実際、篠田善之前監督がシーズン途中で切られてしまったのだが)出直しを図る一年となるが、出戻りで上げ潮ムードを齎すはずの柏が思わぬアクシデントで出遅れを余儀なくされるという具合に、万全とはいかない出だしとなりそうだ。
助っ人に掛かるウェイトが小さくなり、唯一獲ったのが富山を満了となったレイリアで、過去の「J1経験豊富なベテランの獲得」からの転換が吉と出るかどうか。その狭間からかマンシャの更新が体制発表後となるなど、フロントの意識が強く出たオフだっただろうか。一方常時炎上状態を強いられたGKは、(離脱で)その要因となった河田に賭けるような布陣で相変わらず不安は拭えない。
その他、小出の獲得(出戻り)で固まった感のある最終ラインに比べ、やはりタレントが減った前線がどう機能するかが課題か。何時までも三平の最前線での働きぶりとキャラクターに頼るのもマンネリな気がする。その前線には新人選手も皆無と、伊藤彰監督(現金沢)時代のような抜擢もし辛いが果たして。
予想順位=9位~17位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 河田 石川 東
CB マンシャ(L)孫大河(L)林田(C)山本(C)小出(LRC)井上(RL)一瀬(?)(ヘナトRL)
DH 佐藤和弘 ヘナト 土屋 平塚 中山 遠藤 (林田)(田中)
WB 荒木(LR)小林(L)村上(R)柏(LR)(宮崎R)
IH 鳥海 宮崎 田中 大島 (柏)(レイリア)(内藤)
FW 三平 内藤 レイリア (大島)
<カターレ富山>
11年ぶりのJ2。降格クラブとは異なり、秋田やいわきのサッカーに対しては(J3で経験済み故に)ある程度耐性がありそうだが、そもそも実力が伴うかが残留のカギなのは言うに及ばず。
豊富なサイドアタッカーが、J2の強度に耐えうる存在なのかは蓋を開けてみなければ解らないが、補強選手も微妙で借り受けたJ1クラブの若手に賭けるという博打を強いられては厳しい。(実際、浦は前年愛媛でさして目立てずに終わっただけに)その中で濱の獲得は光るが、彼も編成的に安光の穴を埋めるという一点に絞られた感があり。
サイドハーフとは裏腹に、レイリア・松本が抜けた分の補充を余儀なくされたFW陣。年齢的にもここで活躍できなければJ3以下へ……という瀬戸際の松田と、逆に個人昇格を勝ち取り再加入の武、点取り屋と成り得るのはどちらか。
予想順位=15位~20位
予想フォーメーション 4-4-2
GK 田川 大久保 コボンジョ 平尾
CB 神山 今瀬 鍋田 大山 酒井 川上
SB 西矢(R)濱(L)吉田(?)
DH 末木 椎名 河井 瀬良 高橋 (井上)
SH 松岡(R)吉平(LR)布施谷(L)伊藤(L)井上(L)佐々木(?)エンリケ(L?)浦(?)植田(?)(高橋R)(椎名R)
FW 碓井 古川 松田 武 (佐々木)(植田)
※例によってあまり込み入った事は書いていません
今季を最後に、新レギュレーションへ移行するのは周知の通り。未知なる航海に放り込まれる……という表現はいささか暴力的なものの、不透明かつ手探りの状態を強いられては、J1昇格ならびに定着への予想図も一層作り辛くなる。
そんな訳で、無風(?)状態での昇格のラストチャンスとなる今季。札幌が北端・大分が南端という「J2オリジナル10」の初期状態でそれを迎えた事で、乱世の直前という状況に相応しいノスタルジックな雰囲気を醸し出しつつある……というのは考えすぎか。
※ポジションの凡例
GK=ゴールキーパー。そのまんま。
CB=センターバック。3バックの際は()内に左右中を表記。
SB=サイドバック。4バックのみ記述。()内に左右を表記。
WB=ウイングバック。3バックのみ記述。()内に左右を表記。
DH=ディフェンシブハーフ。要はボランチ(2人)ないしはアンカー(1人)。
SH=サイドハーフ。4-4-2のみ記述。()内に左右を表記。
IH=インサイドハーフ。3バックの際はシャドーないしはトップ下、4-3-3の際はボランチを除いたMF。
OH=オフェンシブハーフ。4-2-3-1の2列目。()内に左右中を表記。
WG=ウイング。3トップのみ記述。()内に左右を表記。
FW=フォワード。セカンドストライカーの役割にはSSを追記。
CF=センターフォワード。3トップのみ記述。
R=右サイド C=中央 L=左サイド
「パワーサッカーの東北」の色合いが定着するなか、そのさらに北側へと光臨(?)した札幌の存在感。やろうとするサッカーも、新監督の下しっかりとボール保持に取り組まんとしているとの事で、そんな表現が相応しい。
対抗する東北勢、前年4クラブ全てがトップハーフという快挙を成し遂げたものの、プレーオフ圏にのし上がったのは仙台・山形とバランス型の方。成績面ではパワーサッカーで駆け抜けるには旗色が悪いといった図式だが、今季も気丈に中途半端なポゼッションスタイルを蹴落とす体制は維持できるか。
<北海道コンサドーレ札幌>
岩政大樹氏を新監督に迎え、心機一転やり直し……というクラブの立場。鹿島で迎えた初の監督業(2022~23年)は、常時鹿島というブランドに縛られていたようなものだったので、岩政氏本人も本来の理想を追求するためクラブと同様の心境だろうか。
補強は(レンタルバックを除いて)高嶺1人と、コンセプトがハッキリしすぎて逆に怖さを醸し出していたオフの動き。降格クラブにおけるネガティブぶりは、引き抜きの数も少なかった(岡村・浅野)事で抑えられただろうが、同時に高嶺獲得への費用の掛け方から新社長(石水創氏)の道楽的な運営にも映り素直にプラスに働くかどうかは不透明。
その一方で、去就が注目されていた福森は今季も(レンタルのまま)横浜FCに残り、J1を戦うという選択。これにより彼の左足に頼れなくなったなか、新監督の理想を愚直に貫くか否か。(基本布陣は3-4-1-2との事だが、個人的には何処かのタイミングで3-4-2-1に変わりそうな気がする)そういった意味で、仙台・山形よりは安定性に欠けると予想。
予想順位=3位~13位
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 菅野 高木 児玉 中野
CB 高尾(R)家泉(CR)パクミンギュ(L)中村(L)馬場(R)西野(R)岡田(?)(宮澤C)(大﨑C)
DH 大﨑 宮澤 荒野 高嶺 深井 (馬場)(青木)(長谷川)
WB 近藤(R)田中宏(RL)(パクミンギュL)(白井R)(青木RL)(原L?)
IH 青木 長谷川 スパチョーク 白井 原 カン キングロード?(荒野)(バカヨコ)
FW キムゴンヒ バカヨコ サンチェス 中島 (白井)
<ベガルタ仙台>
あと一歩のところで昇格を逃した昨季。プレッシングサッカーに舵を切り、選手数を減らしかつ新卒選手を活用して図られたリフレッシュ効果は抜群だったが、1年経った事で何時までもそれに頼る訳にいかなくなりどうなるか。前年大きかった新人選手のウェイトも、今季は高卒中心で即戦力とは言い難いものなだけに果たして。
J1から獲得した選手達(武田・井上・荒木)は、既にJ2で文句無いキャリアを築いており後はフィット次第。プレイメーカータイプの武田が、「走るサッカー」に合うかどうかという懸念はあるが。彼らと石井・GK堀田により、全てのポジションで一段層が厚くなれば(小出が抜けたセンターバックが若干厳しそうだが)、後はFW次第つまり「決めるだけ」といった編成か。
そのFWも、中島・中山が抜けた分をグスタボ・宮崎で埋めるという堅実な補強。ポストプレイヤー(宮崎・梅木)をしっかり組み込んだうえで、助っ人(グスタボ・エロン)のパワーが炸裂すれば……といった思惑が伺えるが、エロンが献身性に特化したタイプなだけに巧くいくかどうかはグスタボ次第か。
予想順位=5位~9位
予想フォーメーション 4-4-2
GK 林 堀田 松澤 梅田
CB 菅田 モラエス 實藤 井上 (石尾)
SB 真瀬(R)石尾(L)高田(RL)奥山(LR)石井(L)(實藤R)
DH 工藤 松井 鎌田 武田 湯谷? (荒木)
SH オナイウ(R)相良(L)有田(R)名願(L)荒木(?)横山(?)(郷家R)(武田RL)
FW 郷家 エロン 梅木 宮崎 グスタボ (荒木)
<ブラウブリッツ秋田>
最高順位を更新した前年、その報酬はセンターバックの総替えと、「出る杭は打たれる」を地でいく状況を強いられたオフ。
ともかく、この穴を埋めるべき既存戦力の岡﨑・星キョーワァンがともに故障離脱ばかりなため、新たな強度が必須であるポジション。J3からの個人昇格かつ、前年3バックのクラブからの移籍である井上・深港の飛躍に賭ける状況なのは心許なく。その分サイドバックは層が厚いので、尾崎は前年の愛媛から一転しCBで育てられる可能性が高いか。
そんな危急存亡の秋、といった後方とは裏腹に攻撃陣は堅実。前年(自分達より)下位の他クラブで目立った人材を完全移籍で獲り、層を厚くして臨む今季。佐藤・小野原の完全移籍という要素も大きく、安定度は前年から増した感があり。
しかし生き残りのためには、新たな人材中心で堅守を築けるかどうか。これまでのシーズンとは裏腹に、大味な試合が増えるかもしれない。
予想順位=9位~18位
予想フォーメーション 4-4-2
GK 山田 ラドティッチ 矢田貝 堀内
CB 岡﨑 井上 深港 星 (尾崎)(長井)(村松?)
SB 村松(R)才藤(L)尾崎(R)長谷川(L)石田(RL)(藤山R)(水谷L)
DH 諸岡 小野原 藤山 長井 水谷
SH 中村(R)畑(RL)佐藤(L)大石(RL)吉岡(R)(水谷L)(石田RL)
FW 小松 梶谷 川本 佐川 鈴木 (畑)
<モンテディオ山形>
周囲(というか、ほぼ秋田といわき)のパワーサッカーの空気に呑まれる事無く、保持型のスタイルを攻撃に昇華させる貴重なクラブ。これで昇格まで辿り着ければ言う事無かったのだが、(岡山の)ハイプレスに捕まる格好で悲願はならずまたもやり直し。
正GK(後藤雅明)の移籍が追い討ちを掛け、新たな秩序を固めるため、またもシーズン序盤を費やすのは必至な予感が膨らむ状態に。そこでの傷を最小限に留め、過去2年のような追い込みを見せられるかどうか……と、定番の流れが出来つつあるが仕方無い。
その他のポジションはほぼ前年通りで迎えられるなか、2年ぶりに助っ人を獲得。それもGK(トーマス)とストライカー(ミケルタゼ)という、最後方と最前線の人材。かくして無事戦力に加わり、安定感抜群ながらもややマンネリ化しつつある状態を(良い方に)変えられる存在に成り得るだろうか。4年ぶりにJ2に君臨となった、吉尾の復権にも密かに期待。
予想順位=3位~11位
予想フォーメーション 4-2-3-1(4-2-1-3)
GK 長谷川 寺門 上林 トーマス
CB 西村 安部 城和 熊本
SB 川井(RL)山田(LR)岡本(R)吉田(L)野嶽(RL)(安部L)
DH 高江 小西 南 中村
OH 土居(C)イサカ(R)國分(LC)氣田(L)坂本(L)加藤(CR)吉尾(R)田中(C)(野嶽R)(高橋C)
FW ディサロ 藤本 高橋 ミケルタゼ 大森
<いわきFC>
前年は大幅な選手の入れ替え。新たな秩序を構築するのに時間が掛かると思われたが、五十嵐・大西といった意外な方面からの抜擢もあり、直ぐさま持ち味の屈強ぶりを発揮。そしてそのままシーズンを駆け抜けた。
トップスコアラーの谷村が残り、遠藤がレンタル在籍の縁で再加入と、相変わらず入れ替わりが激しいなかでそれなりに好循環も生まれつつあり。今季は一安心という傍らから見た印象だが、逆に危機感の欠如は無いだろうか。個人的には近藤を(鹿児島へ)レンタルに出したのは悪手だと思い、五十嵐に受け継がれた「特別指定からの成り上がり」という存在をあっさり戦力外とする(戻ってくる可能性はあるが)のは、その流れとともにチームの好循環自体も途切れてしまうような気がする。
最終ラインに目を向けると、「筋肉系クラブ」での育成を期待される人材で目を引くのが広島からの木吹。身長2m超えという規格外のスケールで、彼がスタメンを勝ち取る事になれば絵的にも面白そうだがどうなるか。
予想順位=10位~19位
予想フォーメーション 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 早坂 ジュヒョンジン 松本
CB 堂鼻(RC)生駒(CRL)五十嵐(R)石田(LR)遠藤(CL)白井(?)山田(?)ヒョンウビン(?)木吹(?)
DH 山下 大西 柴田 石渡
WB 加瀬(R)坂岸(L)(五十嵐RL)(山下L)(白輪地?)
IH 山口 鵜木 加藤悠馬 白輪地 加藤大晟 (山下)(谷村)(石渡)
FW 谷村 熊田 ブワニカ (加藤大)
4-4-2の場合
GK 早坂 ジュヒョンジン 松本
CB 堂鼻 生駒 遠藤 白井 山田 ヒョンウビン 木吹
SB 五十嵐(RL)石田(RL)(山下L)(加瀬R)
DH 山下 大西 柴田 石渡 (山口)
SH 加瀬(R)加藤悠(R?)坂岸(L)山口(L?)鵜木(R)白輪地(?)(谷村L)
FW 谷村 熊田 ブワニカ 加藤大