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DAZN観戦 2020年J2リーグ第13節 FC町田ゼルビアvsジュビロ磐田

2020-08-21 18:20:54 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の町田の記事はこちら(7節・栃木戦)
※前回の磐田の記事はこちら(10節・松本戦)

ルキアン・小川航基の2トップを、所々休ませながらリーグを戦っている磐田。
特にルキアンの存在感は絶大で、ポゼッションを意識しつつ、彼の「フィールドの何処にでも顔を出すポストワーク」により幅を広げる攻撃を展開しています。

そしてこの日も2人はベンチに留め置かれる、所謂休養日でこれが3度目。
しかし過去2試合は無敗(1勝1分)と、「温存する方が良いのでは?」と言われかねない結果になっています。
いずれの試合も、途中出場のルキアンがゴールを記録している事で、ジョーカーとしての力も脅威となっています。

そんな磐田ですが、この日はフォーメーションも弄り、3-4-2-1の布陣へシフト。
サッカー自体はいつもの後方からパスを繋ぐのを重視するのは変わりませんが、得点源を欠く中でこの選択は吉と出るか否か。

立ち上がり、いきなり前半2分に町田がロングボールから好機。
高江のロングパスを安藤が頭で落とし、受けた平戸がエリア手前でシュート。
ブロックされてコーナーキックとし、キッカー平戸の中央へのクロスを安藤がヘディングシュート(枠外)と、立て続けにシュートを浴びせていきます。

流れの中ではロングパス主体ながら、セットプレーでは変化を付けたがる印象の今季の町田。
6分に得たフリーキック(中央やや左・エリアからかなり手前)では、キッカー平戸はグラウンダーでの縦パスを選択するも、あっさりとクリアされ不発。

後は徹底した裏狙いでしょうか。
ロングパス以外での攻撃も、ひたすら磐田最終ラインの裏へとスルーパスを出す攻撃を仕掛けていきます。
しかしシュートまでには至らず。
逆にパスカットしてからすかさずスルーパスを出す局面が目立ったものの、それはカウンターとして有効な手段ではありますが、精度が低く「すぐにボールを失う」だけという風に映りました。

そんな町田の攻撃を受ける立場となっていた磐田ですが、10分過ぎ辺りからペースを掴み攻勢に出ます。
それでもシュートは16分の場面のみ。(立ち上がりの4分に1本)
ルリーニャが左サイドへ展開し、受けた大森が持ち運んでエリア内左から中央へパス。
これを受けたルリーニャがトラップからシュートするも、ブロックに阻まれました。
結局自身のターンを有効に生かせず、時間を浪費していって飲水タイムに突入。

明けた後、最初に攻撃機会を得たのは町田で(28分)、しっかりとビルドアップしての攻撃を展開します。
中盤の底でのパスワークから右サイドに出した後、戻しを受け取った高江が左へサイドチェンジ。
受けた奥山が中央へ出し、安藤のポストプレイから佐野がミドルシュートを放ちますがブロックされゴールには結びつかず。
これが好循環を呼んだか、以降は終盤まで町田のペースに。
それでも点に結び付かず、さらには磐田側の反則が目立った時間帯でもありました。
FKはチャンスであるものの、こうして反則でぶつ切りの連続となると、良い流れまで失ってしまいかねないものでもあります。

そしてその通り、逆に土居が反則で警告を受けた40分辺りから再び磐田に流れがシフト。
FW2人が不在なため攻撃の中心となるべき大森が、一気のドリブル突破からエリア内でシュートを見せました。(45分・枠外)

磐田は従来と違い、最初から最後尾に3人居るため、やや硬直気味に見えたこの日のビルドアップ。
それを打破しようと、シャドーの一角の大森が積極的にボールを受けに降りてきたのが目立っていた前半。
しかし本来は前目でプレーするべき選手なので、それが今一つな出来に繋がっていたのでしょう。
ここでも主力FW不在の痛手を感じさせつつ、前半を終えます。

この日まで4連敗中と、序盤の貯金(5戦無敗)を食い潰してしまっている町田。
原因として過密日程が挙げられるのは当然過ぎるほど当然でしょう。
しかしクラブ側の立ち振る舞いとしては、その過密日程にケンカを売るかの如く、ターンオーバーに消極的な事が要因だと思います。

今季ここまで全試合スタメン出場している選手は7人(GK秋元・奥山・深津・平戸・高江・小田・佐野)にも昇っており、疲労が抜けきっていないのでは、という疑念を抱かせるには十分な記録。
目下5連戦の4試合目というキツい日程に、連敗がどっぷりと跨ってしまっている辺り、影響は少なからずあると推測します。

そこまでして固定メンバーに拘る理由としては、選手同士の連携を深めていくためとは良く言われる事です。
そういう観点では、同じメンバーでサッカーを行っていった方が有効なのは当然。
チームの成熟を取るか、コンディションを取るかの二者択一。

長いシーズンにはアクシデントという要素が付き物であり、同じメンバーだけのサッカーでは、不測の事態に対応しにくい。
そんな事もあり、殆どのクラブが後者の方策に傾いている今季。
しかし個性を尊重するならば、町田のような前者を重視するクラブが1つぐらいはあっても良いとは思います。
現在の町田のように、新たなサッカーを組み上げていくのが重要なクラブならば特に。

後半が始まり、その前に磐田は鈴木→藤田へと交代。
今季初スタメンであった鈴木、実績十分の藤田に代える事で、ビルドアップをスムーズにしたいという思惑だったでしょうか。

一進一退の滑り出しを経て、地力に勝る磐田が、町田ゴールへと圧力を掛けていきます。
後半6分、右センターバックに入った藤田から右サイドで攻撃、小川大貴の浮き球のパスを受けた山本がドリブル突破。
そしてグラウンダーのクロスを入れ、走り込んだ大森がシュートを放ちますがゴール右へと外れ。
9分には大森のドリブルから、中野がエリア内でシュートするもブロックに阻まれます。
大森が激しく動く一方で、もう一人のシャドーであるルリーニャも11分・12分に立て続けにシュート。
しかしいずれも遠目からであり、有効打とはならず。

そして17分、大井の中野を狙ったロングパスが跳ね返された後、拾った大森が再度中野へ縦パス。
トラップで浮かせた中野がすかさずシュートしてゴールに入れるも、オフサイドにより無得点。
シュートを重ねていくも得点出来ずという展開に、ベンチも決断。
ルキアン・小川航を同時投入し勝負を賭けます。(ルリーニャ・中野と交代、18分)

さらに19分には石田→松本へと交代した磐田(小川大が左WBへシフト)。
20分にはCKから、早速小川航がヘディングシュートを放つ場面が。(GK秋元キャッチ)

町田サイドも動き、19分には土居→ステファンへと交代。
さらに26分、安藤→岡田へと交代を敢行しますが、その度に平戸がサイドハーフとFWを行ったり来たりとシフトするのが可笑しくもあり。
(ステファンがFW、岡田が左SH)

メンバーが大きく変わっても、尚攻勢を掛ける磐田。
しかしシュートに繋がる頻度は減っていき、30分のルキアンのシュートのみ。(ブロック)
逆に町田が決定機を作っていきます。
33分、佐野縦パス→平戸ポストプレイ→高江→吉尾とパスが回り、吉尾がエリア内左へスルーパス。
岡田が走り込んでシュートを放ちますが、惜しくもゴール右へ外れてしまいます。
さらに35分、高江が中盤でボールキープののち裏へロングパスを出すと、エリア内左へステファンが走り込み。
そしてトラップからシュートしますがGK志村がセーブ、これを拾ったステファン、中央への横パスを選択するとそこには平戸が。
しかし平戸はシュートをふかし、決定的なシーンを逃してしまいました。

攻め込むも得点出来ず、逆に相手の少ない攻撃が危機となり冷や汗を掻いた磐田。
37分に大森のクロスから小川航が収めて横パス、ルキアンがシュートするもブロックされてCKになると、ここから4本もCKが続く事になります。
流れの中での攻撃から一転、ジリジリした場面となりましたが、それでも町田の守りを崩せず。

これで磐田側は万策尽きた感が出てしまったか、ATに入ると町田の一方的な攻勢となります。
43分に再び平戸が、中央からミドルシュートを放つ(ゴール上へ外れる)場面を作った町田。
コンディション面では不利と思われましたが、試合終盤に来て有利に試合を運ぶ事に成功します。

最終的にゴールこそ奪えずにスコアレスドローで試合終了となったものの、磐田を押し込み続けたその姿は底打ち感を覚えるものでした。
これで連敗ストップとなりましたが、依然として負け・引き分けが先行する状況であり、今度は勝利への欲を結果に繋げて欲しいものです。


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