ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

TV観戦(録画) 天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会2回戦 HondaFCvs常葉大学サッカー部

2020-09-25 18:27:46 | サッカー視聴記(2020年以前)

<Hondaスタメン> 3-4-2-1
GK 楠本
RCB 堀内 CCB 松本 LCB 三浦
RWB 佐々木 DH 山藤 DH 石田 LWB 八戸
RIH 川畑 LIH 原田 CF 大町

<常葉大スタメン> 4-4-2
GK 坪
RSB 野中歩真 RCB 速水 LCB 山下 LSB 中道
RSH 野中新史 DH 加藤 DH 山田 LSH 上田
FW 小松 FW 前田

前年旋風を巻き起こしたHondaが満を持して登場。
但し初戦はどのカードも近隣同士の対戦という事で、勝手知ったる常葉大(練習試合を幾度と行う関係だそうな)が相手となりました。
尚、右サイドでスタメン出場の野中歩・野中新の2人は双子との事。

リーグ戦(JFL)では前年まで4連覇を達成、今季も暫定首位となっているHonda。
しかしレジェンドである古橋が最晩年で、今季スタメン出場はゼロ(途中出場で全試合出場)と無理が利かない状態。
また得点源の一人であった遠野(現福岡)がJリーグ入りを果たすなど、選手層は薄くなっている印象を受けます。
そんな事もあってか、前年観た時とはガラリとスタメンが変わったという印象で、今季大学から加入した川畑・川浪(途中出場)も陣容に加わっています。(キャプテンの鈴木雄也はリーグ戦2試合欠場中、故障か?)
そんな状況でも、札幌からレンタルで加入中である中村はベンチに留まっており(リーグ戦でも殆ど出場は無し)、そろそろ足跡を残さないと後が無いのでは……などと思ってしまいますが。

常葉大は静岡県代表らしく、監督を務めるのは元清水の澤登正朗氏。
8年もその座に就いており、清水のお膝元として役割を全うしている……かと思いきや、プロへの人材輩出という成果は目立っておらず。
かといってJリーグの監督に就かないのは、同じクラブレジェンドである大榎克己氏が監督だった頃の清水の惨状を俯瞰から観ていての事なのか。

邪推はこの辺にしておき、試合が始まると、常葉大は出足の良い守備で攻撃権を支配。
前半2分に前田がエリア内右からシュート(サイドネット)、4分に野中新が前田とのワンツーでエリア内右に進入、シュート気味にクロスも合わずと押し込んでいきます。

対するHonda、パスサッカーを指標に掲げている通り、最終ラインからショートパスで繋いでいくスタイル。
立ち上がりは常葉大の動きの良さに押されたものの、徐々に本領を発揮。
12分右サイドから繋いでいき中央へと渡り、山藤が持ち込んで左へ展開、というプロ顔負けの右→中央→左というサイドの入れ替わり。
そしてスルーパスで八戸が抜け出した所、溜まらず常葉大・野中歩が倒してしまい反則に。
この左サイド奥からのフリーキック、キッカー原田のクロスをニアサイドで佐々木が擦らし中央へ送るもGK坪がキャッチ。

相手に冷や汗を掻かせたのも束の間の14分。
左サイドで八戸のカットから、そのまま奥に切り込んでクロスが入り、低いボールに大町が合わせてシュート。
電光石火ともいうべき先制点が入りました。

その後(録画中継故か18~20分頃まで映像が飛んだっぽい)、反撃したい常葉大は山田がミドルシュート(枠外・17分)など好機を作るものの、決定機までは持ち込めず。
逆にHondaは26分、再び敵陣でのボールカット(川畑)から好機を演出。
またも左から八戸のクロス、今度は高いボールでファーサイドに上がると大町が折り返し、ここからエリア内で乱戦模様に。
原田が合わせようとするも流れ、再び八戸の折り返しで右往左往するボールを、最後は大町がシュートしてゴール。
この日2点目を叩き出した大町、元プロ(前金沢)の貫禄の成せる業か。

以降は2点ビハインドとなった常葉大も反撃を見せますが、守備から入るという評判のチームの悲しい性か、ボールを持たされる展開に追い込まれます。
シュートは30分、前田が自身のポストプレイから、小松の浮き球のパスをダイレクトでミドルシュートした(ゴール左へ外れ)場面ぐらい。
逆にポゼッションスタイルのHonda、以降はのびのびと(?)ボール支配。
3バックからどんどんショートパスを繋いで相手の攻撃機会を減らしていきます。
時には両センターバックが大きく開き、ボランチが降りて来るという「ミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督・以下ミシャ)式」のビルドアップも見せる場面も多々。
今やアマチュアにまでもミシャ氏の影響が及んでいる事を目の当たりにして、サッカー界における研究の脅威的なスピードを思い知らされます。

そんな事を考えている内に前半が終わり、後半へ。
Hondaはリーグ戦も踏まえての事か(暫定首位とはいえ、試合数の少ないヴェルスパ大分が一つ勝てば抜かされる状況)、川畑・三浦→富田・川浪へと2枚替え。
同ポジション同士の交代で、バランスを保ったまま戦いに挑みました。

立ち上がりは反撃姿勢を取りたい常葉大が押し込みを見せます。
野中歩のロングスローも交えてエリア内へボールを送り込みますが、実る事は無く。
それでもボールを握りにかかるHondaに対し、後半8分には小松が相手のパスミスを奪い、そのままシュートする(枠外)場面も。

以降はいかにHondaのパスワークを遮断するかどうかの戦いを強いられる常葉大。
上記の場面のように、パスカットから好機を作る場面もそこそこありましたが、時間が経つにつれてその可能性も小さくなっていきました。

飲水タイム以降は、冴え渡るHondaのパスワークを前にチャンスすら作れない状況に陥ります。
パスエリアに人数を増やしてボールを回すHonda、必死に喰らい付かんとするも、ボールを奪う事すらままならず。
上手くボールをこぼしても、距離感が近いHonda選手はカバーリングも早く、継続して支配される事も数多。
結局30分頃から、終盤までHondaの攻撃機会が続く有様で、その間のHondaのシュートは2本。
39分にレジェンド・古橋を投入(原田と交代)してからもその姿勢を変える事は全く無く。(但しこの時に4バックへシフト)
逃げ切りに入る相手を止められず、時間はアディショナルタイム目前まで進んでしまいました。

43分、常葉大は3枚替えを敢行(野中新・加藤・小松→勝村・古長谷・新里)し、布陣も3バックへとシフトして勝負を賭けにいきます。
そのままATに突入し、ようやく常葉大のペースが訪れ、アタッキングサードで攻撃を展開。
そしてAT後2本目のCKとなり、左から古長谷が上げたクロスに、ファーサイドで山下がヘディングシュート。
これがゴールに突き刺さり、1点差に迫った常葉大。

しかしもう時間は少なく、以降はHondaが、コーナー付近でボールキープする真の逃げ切り体制へ。
結局2-1で試合終了の笛が鳴り響き、3回戦進出を果たしたのはHondaとなりました。
前年は札幌・徳島・浦和を破ったHonda、並大抵のサッカーでこれを上回るのは容易では無く。
今年は終盤までJリーグのクラブが登場しない特殊なレギュレーションの中、彼らを止められるクラブが現れるのか、注目の的となりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする