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DAZN観戦 2020年J2リーグ第19節 東京ヴェルディvsザスパクサツ群馬

2020-09-15 19:00:11 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回のヴェルディの記事はこちら(17節・愛媛戦)
※前回の群馬の記事はこちら(14節・岡山戦)

この5連戦は上位クラブとの対戦が目白押しだった群馬。
下位に沈むクラブにとってはやはり厳しい戦いを余儀なくされ、初戦こそ磐田に引き分けた(2-2)ものの、その後3連敗。
甲府・徳島・京都と上位相手に臆せず挑み続けましたが、1点も奪えずという試合結果になってしまいました。
そして最後の5戦目の相手はヴェルディ。

厳しい戦いを余儀なくされたのを受け、5試合ともスタメンの選手は5人と膨れ上がり。(舩津・岡村・加藤・岩上・大前)
2戦目からレギュラーに加わった中山も含め、固定気味となったのも仕方無いでしょう。
そんな中、右サイドハーフには故障で戦列を離れていた平尾が4節以来のスタメンに。

ポゼッションを重視してのサッカーが基本の群馬ですが、相手のヴェルディのポゼッション意識はそれ以上に高く、苦戦が予想された戦前。
立ち上がりは群馬が攻撃を仕掛けていくも有効打とはならず。
逆に前半5分のヴェルディ。
左サイドから森田が右奥へとロングパスを出し、小池が受けてそこからパスを繋いで組み立てたのち藤田譲瑠チマがクロス。
ファーサイドに上がったボールを大久保がヘディングシュート、GK清水がセーブしたものの、若狭が詰めた第二波のシュートは防げずゴール。
幸先良く先制したヴェルディに対し、得点力不足の群馬は早くも窮地になります。

その後も後方からのビルドアップを軸に組み立てる、いつものサッカーを繰り広げていくヴェルディ。
この日の序盤は、先制点の場面と同様に、森田に大きくサイドチェンジをさせる組み立てが目立ちました。
10分は右サイドで受けた森田、左へのロングパスを福村に受けさせます。
直後の11分には、逆に左から右へとロングパスを出し、右ウイングの小池に受けさせた森田。
しかしシュートまでは持ち込めず。

それでも遅攻が基本スタイル故気にする事も無いのですが、以降は群馬が反撃。
16分、ヴェルディ陣内に押し込み、攻めきれずも相手のパスミスを加藤が拾い二次攻撃。
中山のクロスをチマがブロックに入るも、腕に当たったとされハンド、エリア左すぐ脇からのフリーキックとなります。
これをキッカー・大前がゴール近め中央に上げると、田中のヘディングシュートが炸裂、ネットに突き刺さりました。
4試合ぶりの得点が生まれ、早い段階で同点に追い付いた群馬。

この日の群馬の組み立ては、序盤こそ宮坂が降りての後ろ3枚で繋ごうとしていましたが、以降は主にボックス型のみでビルドアップ。
といってもサイド攻撃が主で、ヴェルディと違いサイドチェンジも稀なので、悪く言えば単調。
それでも根気良く前進していきます。

飲水タイムを経て、27分はその前進効果から左サイドのスローイン。
これを小島がロングスローでエリア内に入れると、こぼれたボールを大前が拾う好機に。
大前は戻しを選択し、これを宮坂がミドルシュートを放ちますが枠を捉えられず。

地道な攻撃でペースを掴んでいた群馬ですが、これ以降はヴェルディの攻撃が牙を向き始めます。
同じポゼッションスタイルとはいえ、激しい可変やポジション移動を交えつつ、ショートパスだけでは無くサイドチェンジ・スルーパスも多数交え。
これがクオリティの差だ、と言わんばかりに華麗に攻め立てていきます。
39分には高橋の縦パスが大久保に入り、大久保が入れ替わってすぐさまスルーパス。
エリア内で受けたのは福村で、戻しを受けた佐藤がエリア内左へと切り込んでシュートしますがブロックに阻まれます。
コーナーキックとなった後も、クリアされたのち井上がミドルシュートを放つ(ゴール右に逸れる)など、フィニッシュも重ねていくヴェルディ。

しかしこれを耐え凌いだ群馬。
41分には相手をインスパイアしたのか、宮坂の左→右へのサイドチェンジが契機となって好機に。
一旦はクロスがクリアされるも、その後岩上のスルーパスで平尾がエリア内に走り込み、マイナスのクロスを入れた先に加藤が受けに入るも小池のディフェンスで倒れて収められず。(反則無し)
これが切欠となったか、続く42分。
中山のロングパスがエリア内で大前が収める大チャンスとなり、大前はボールを落ち着かせたのち浮き球で軽くディフェンスの後方へ。
落下点に田中が走り込んで右足で合わせ、ゴールに捻じ入れて勝ち越しに成功します。
田中がこの日2点目とともに、大前も2アシスト目。

その後はアディショナルタイムにヴェルディが攻め立てるも、シュートは生まれず前半終了。
そのATの最後の場面で、森田のロビングに大久保が頭から跳び込むも合わせられずというシーンが。
大久保はDFとの接触で反則をアピールするも、認められず。
何となく、この日は持っていないという事を感じるような一幕でした。
(ちなみに前半3分に早々に警告を貰っていた)

後半が始まり、反撃に出たいヴェルディ。(開始前に森田・小池→山本・山下へ交代)
いきなりキックオフを群馬・田中にカットされ、そのままシュートに持って行かれてしまった(ブロック)ものの、その後は落ち着いてボールを支配。

森田が退いた影響か、前半とは一変してショートパスの連続が目立つ攻撃となります。
対する群馬は、中央を優先して固める事で対応。
そのためエリア近辺まで持ち込み、エリア内へスルーパスを送ってもシュートを放てず終わる事数多となっていたヴェルディ。
後半8分、大久保のエリア手前からのシュート(ブロック)ぐらいだったでしょうか。

しかし後半11分に、相手を押し込んだ状態でクリアボールを拾うという好機。
狭い局面でエリア内へとボールを回し、山本が奥へと切り込んだ所に群馬・舩津の足が掛かり、倒れると審判の笛が。
PKを獲得という、同点に追い付く絶好のチャンス。
蹴るのは大久保で、責任を背負うその姿勢は大ベテランの存在感に相応しいものがありました。
ところが大久保の中央へのキックはGK清水が右手一本で弾き、ゴールバーに当たって跳ね返ったボールを、山本がヘディングシュートに持っていきましたがゴール上に外れてしまいます。
非常に痛いPK失敗となってしまいました。

一方命拾いの形となった群馬、15分に2枚替え。
岩上・平尾に代え、飯野・青木を同ポジションで投入します。

気を取り直して攻めるヴェルディ、今度はチマや山本のサイドを変えるロングボールを交えつつの攻撃。
しかし次第に手詰まり感が漂い始めた所で、ベンチも打開策に走ります。
23分、若狭→クレビーニョへと交代。
このクレビーニョ、4節での途中出場以降起用されず、15節になって再び起用され始めたという2年目の助っ人。
故障で無いとすると、スピードが武器の選手ですが、それ故チームのバランスを崩す存在と見られていたのでしょうか。

この日の大久保の「持ってない」感が固まりつつあり、毛色の違う選手に逆転を託す形となったヴェルディ。
24分、中山がドリブルから縦パス→大前前方へダイレクトパス→田中という群馬の攻撃を、持ち味のスピードで戻って防いだクレビーニョ。
攻撃でも活躍が期待されましたが、以降はヴェルディのパスワークに合わせるプレーが目立ち、中々特徴を発揮せず。
この後32分、大久保に代わって河野を投入、河野もこの日が今季3試合目の出場という久しぶりの選手。

飲水タイムの後は、完全に「ヴェルディが一方的にボールを握って攻め、時折群馬がカウンター」という試合展開にシフトします。
群馬は最初のカウンター(28分)こそ、大前のエリア内中央でのシュートがGKマテウスにセーブされますが、2本目を結果に結び付けます。
その後ヴェルディの攻撃が続いた末の37分でした。
田中が左サイドでロングパスを受けてドリブルし、そのままエリア内にカットイン。
こぼされるも加藤→大前と繋がり、大前は2点目同様にエリア内からラストパスを送ると、飯野が走り込んでシュート。
エリア内右からダイレクトで放たれたボールはニアサイドを強烈にぶち抜き、勝利を手繰り寄せる貴重な追加点を獲得。

2点差を付けられ、尚もヴェルディは前掛かりに。
殆ど2バックの状態で、時にはセンターバック・高橋までもがエリア内に入ってシュートを放つ(AT・枠外)など攻め上がるものの、守備を固める群馬を最後まで崩せず。
2点目が生まれる事無く試合終了となりました。

リードを奪った後は防戦一方となった群馬ですが、逆にこれまでリードを許した試合では、ボールを握って攻撃を仕掛ける展開となる事が多かった。
ボールポゼッション=ゲームの支配とは限らない、という事を如実に表しており、この日の試合内容もその通りになりました。(ヴェルディが支配率64%)
それでもヴェルディが見せた攻め手の多彩ぶりは、今後難敵に立ち向かうには身に着けておきたいもの。
強豪揃いの5連戦は、最後に好結果を出し、向上心も上げる事となったでしょうか。

コメント
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