ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第21節 FC町田ゼルビアvsV・ファーレン長崎

2020-09-24 17:02:09 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の町田の記事はこちら(18節・金沢戦)
※前回の長崎の記事はこちら(16節・新潟戦)

前半戦の勢いが失われつつある長崎。
3敗しかしていないものの、勝ち切れない試合を長らく続けてしまい、現在5戦未勝利(1敗4分)。
引き分け4試合のうち、先制しながらも追い付かれた試合が3度。
前節・松本戦はその総決算ともいうべき内容で、2点先行しながら追い付かれての引き分けとなってしまいました。
勝てる試合を引き分けにしてしまうのは、昇格争いする身にとっては痛手以外の何物でも無く。
未勝利の間に首位どころか、徳島にもかわされて3位転落と、ジワリと後退気配が押し寄せている現状でどう立て直すか。

メンバー的にはそれほど変わっておらず(前節で大ベテラン・玉田が負傷交代したものの、今季玉田はあまり出場していないのでそれほど痛くは無いはず)、ローテーションでやり繰りしながら入れ替えていますが、この所センターバックには二見・角田のコンビで4試合継続。
フレイレがコンディションが良くないのか、ないしは見切られたかは不明ですが、このCBとサイドバック・亀川(とGK徳重)は固定傾向。
また、故障離脱していたFW富樫が陣容に加わり、この日復帰後初スタメンに。

一方町田は元からメンバー固定しての戦いに定評があり、前回の5連戦は結局11人全員が全試合スタメンとなりました。
そして前節新たに5連戦が幕開けとなったものの、小田の出場停止もあってこのタイミングでメンバー入れ替え。(といっても2人だけですが)
ステファン・酒井が久々にスタメンとなりましたが、この日は結局元通りに。
完全に序列が確定している現状ですが、この精鋭ともいえる11人で、上位・長崎との戦いに挑みます。

悪天候の中試合が始まり、その影響か双方チャンスを掴めない入りに。
前半4分に長崎が攻勢を掛けるも、クロスが入るだけに終わり、以降は町田のペースとなります。
メンバー固定の賜物か、パスワークも以前よりスムーズになって来た印象で、どんどんパスが繋がっていきます。
これに最後方からの深津のロングボールが交わる事で好機を演出。
さらに以前からのサッカーの賜物であろう、セカンドボールを拾う出足の良さもこの日は目立っていました。
「監督交代によりサッカーがリセットされる」という格言めいた言葉は、この日の町田を見ている限りはハッキリと「そうとは限らない」と言えそうです。

9分敵陣右サイドで佐野がボール奪取、一旦安藤が奪われるも吉尾が再度奪回し、小田のクロスがブロックされてコーナーキックへ。
キッカー平戸はニアサイド・ゴールに近い位置に低いクロスを入れると、長崎・ルアンがスライディングでクリアに入ります。
しかしルアンの足と地面の間にボールが入り込み、薄く当たった事でゴールに入ってしまい、オウンゴールで町田に先制点が入りました。

直後には佐野の左→右へのサイドチェンジから、受けた深津がライナーでロングパスを送り、吉尾の落としを受けた小田がクロス。
低いボールがゴール中央の平戸の下へ送られたものの、手前でDFに当たり僅かにコースが変わった事でシュートは撃てず。
ゴールにはならなかったものの、流れるような町田の攻撃。

その後13分に長崎は富樫のシュート(エリア内右から撃つもブロック)が生まれたものの、尚も町田のペースは止まず。
17分にはGK秋元のロングフィードから、安藤が収めにいくもこぼれ球となり、拾った平戸がドリブルからミドルシュート。(GK徳重セーブ)
以降も攻撃権を支配し、長崎6度に対して町田は16度の攻撃機会を作り(自分の集計です)、ホームの利を感じつつあった所で飲水タイムへ。

中々流れを掴めない長崎。
従来通りの、最終ラインからショートパスを繋いでいくビルドアップを繰り広げていたものの、町田の攻守の切り替えの速さの前に苦戦を強いられます。
飲水タイムの後はロングパスも交え、打開を図りにいきます。
30分には角田が富樫を狙ってロングパス、こぼされたものの名倉が拾い、澤田とのパス交換を交えエリア内左へと切り込み。
クロスがクリアされた後もボールを繋ぎ、米田シュート(ブロック)→ルアンシュート(ブロック)と立て続けにシュート。

この波状攻撃を経て、ようやく戦況も五分になったという印象で、以降は互いに攻撃し合うも得点は生まれず。
終盤間際の45分、再び長崎が波状攻撃モードへ。
左サイドをパスワークで打開していき、ルアンの縦パスを受けた亀川が奥に進入してグラウンダーでクロスを入れるも、名倉は合わせきれずボールは右サイドへ。
拾った加藤から今度は右サイドで攻撃し、最後は米田のグラウンダーのクロスを澤田がシュートしますが、GK秋元がキャッチ。
いつものショートパス攻勢にも冴えが戻って来た感を得て、前半を終了します。

その流れを受けて、後半立ち上がりは長崎のペースに。
最終ラインからボールを繋ぎつつ、ロングパスやサイドチェンジも交えて攻め上がりますが、肝心のシュートは中々放てず。
得たのは後半6分、CKの流れから二見が撃った1本だけに留まります。

すると以降は町田に流れの針が傾き、前半の立ち上がりと同様の絵図となります。
長崎顔負けのパスワークを見せつつ、かつ前半同様の出足の良さで攻撃権を支配。
しかしこちらもシュートまで持ち込む事は出来ず。
降り注ぐ雨脚の強さが際立つ結果となります。

そうこうしている内に町田の攻勢も止まり、一種の膠着状態に。
先に動いたのはビハインドの長崎で、18分に加藤・ルアン→カイオ・セザール、畑へと2枚替え。
すると直後の長崎(19分)、左サイドで二見がドリブルを見せて攻撃開始、亀川とのワンツーで尚も前進。
そして畑→富樫→亀川スルーパス→澤田と渡り、澤田のグラウンダーのクロスから、こぼれ球を畑がシュート。
ブロックされたボールを尚も拾って横パス、亀川がシュートするもゴール右へと外れ。
効果的な攻撃が生まれましたが、以降味を占めたのか二見がドリブルで持ち運ぶ場面が目立つ事となりました。
それも束の間、20分には町田が深津のロングパスから、吉尾が巧く収めてエリア内へスルーパス。
これに走り込んだ平戸がシュートしたものの、GK徳重のセーブで防ぎます。

好ゲームの匂いがし始めたものの、22分の長崎の攻撃。
角田の右へパスがやや短くなった所、拾いにいった米田と町田・奥山の足が交錯し激突。
このシーンに反則無しというジャッジ(イーブンな状況故解らないでも無い)が採られた事で一触即発となってしまいます。
それと同時に飲水タイムへ突入。

以降は固定メンバー故の弊害か、町田のペースが落ち気味に。
28分には米田のドリブルを、岡田が抱え込んで止めてしまい反則・警告を受ける場面も。
そんな中、長崎は切り札であるビクトル・イバルボの投入に踏み切ります。(富樫と交代・29分)

町田サイドも30分に動きます(岡田・安藤→ジョンチュングン・ステファン)が、以降は長崎が試合を支配。
34分にはカイオ縦パス→畑→名倉と渡り、名倉がエリア手前中央からシュートを放ちましたがゴール左に外れます。

勝利のためにはそろそろ得点が欲しい35分、秋野がイバルボ目掛けてロングパス、クリアされるもカイオがダイレクトで繋ぎ名倉へ。
名倉はエリア内へスルーパスを送り、イバルボが受けた所を町田・深津に足を刈られ倒されると、笛が鳴り反則・PKに。
同点の絶好のチャンスを得ると、キッカーはイバルボ。
ゴール右に豪快に蹴り込み、GK秋元は反応して触ったもののゴールイン。
ようやく試合を振り出しに戻した長崎。

その後は飲水タイム直前の、ピリピリしたムードが町田サイドを覆ったのか、審判の判定にランコ・ポポヴィッチ監督が激高するシーンも見られます。
試合内容もそれに伴い、失点後のキックオフからの町田の攻撃、ロングパスをカットされて長崎にカウンターを喰らってしまう(最後は澤田がシュートもブロック)など町田にとっては良い所無く推移。

逆に逆転勝利に向けて気勢を上げる長崎。
やはりイバルボの存在感は別格で、チャンスエリアでヒールパスやスルーを交えるなど、違いを生み出すプレーで好機を演出していきます。
それでも町田の守備の粘りの前に、後1点が奪えないままアディショナルタイムへ。

そのATで、押されっぱなしだった町田がカウンターからチャンスを得ると、一気に形勢が逆転します。
自陣でボール奪取ののち、高江がドリブルで持ち込み、エリア内のジョンチュングンへラストパスが。
しかしジョンチュングンのシュートは浮いてしまい勝ち越しならず。
これで町田が息を吹き返します。
右サイドで酒井(平戸と交代で出場・AT)→高江→酒井と渡り、酒井のグラウンダーのクロスを井上が合わせてシュート(GK徳重キャッチ)。
佐野の右サイドへの長いスルーパスを高江が受け、彼のグラウンダーのクロスをジョンチュングンが合わせてシュート(枠外)と立て続けに長崎ゴールを脅かしたものの、勝ち越し点は生まれず。
正直、故障上がりのジョンチュングンが万全の試合勘・コンディションであったならば、どちらかは決まっていたと思いました。
それでも「タラレバ」は禁物であり、結局1-1のまま試合終了に。

これでリーグ戦の半分が終了と、折り返し地点までやって来たJ2。
首位を走っていた長崎、失速を止める事は叶わず後半戦を迎えてしまいましたが、今後は巻き返せるのか。
反対にサッカーの質の向上に邁進していた節がある町田、その成果を活かす展開はやって来るのか。
連戦の最中でありインターバルなんて物はありませんが、一つの区切りは付けられたでしょうか。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第20節 ジュビロ磐田vs栃木SC

2020-09-23 17:08:11 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(18節・水戸戦)
※前回の栃木の記事はこちら(18節・徳島戦)

前半立ち上がりから栃木ペースで試合が進む、所謂「ストーミング」スタイルがこの日も猛威を振るう。
そんな予感の入りを経たものの、磐田サイドは冷静にその攻撃を防ぎ、逆にカウンターを炸裂させます。

前半10分、栃木がフリーキックをエリアに入れたもののチャンスは作れず磐田・大森がクリア、そのボールを小川航基が収めたのち浮き球でスルーパス。
これをもう一人のFWであるルキアンが受けてドリブル、そのままエリア内に進入し、切り返してからシュート。
嵐の中を綺麗に分断するかのようなロングカウンターを決めきり、早い時間で磐田が先制に成功しました。

その後も磐田がゲームを支配する事で、嵐は収まりを見せます。
15分、ルキアンが受けにいった所を栃木・西谷に倒され、良い位置での直接FK。
右ハーフレーンぐらいのサイドから、キッカー上原は直接狙い、ゴール左を襲ったものの僅かに外れ(GK川田が触ったかに見えたが判定はゴールキック)。
反撃したい栃木をいなしつつ、追加点を狙う展開に持ち込みました。

ただ、磐田はポゼッションを重視するスタイルながら、徳島やヴェルディのような相手のプレッシャーをいなし続ける程のパスワークは無く。
執拗にプレスを掛けてくる栃木相手に、その戦い方に付き合うような振る舞いを見せる事が多々ありました。
18分には左サイドからのスローインで、一気に奥へとボールを投げ込むという、栃木のサッカーをインスパイアするかのような一面が。
思想の違う相手を拒絶するのでは無く、一緒に手を取り合いつつその場をやり過ごす、そんな感じでしょうか。

飲水タイムを経て栃木2度・磐田1度の攻撃機会の後、お互いがボールを蹴り合うも好機に結び付かない落ち着かない内容が続きます。
リードしている磐田にとってはこれで良かったのかもしれませんが、知らず知らずのうちに栃木に流れが傾いていた感があり。
その後29分に栃木が、瀬川のパスカットから左サイドで森がカットイン、そのままエリア手前左からシュートを放つ(ブロック)チャンス。
流れを手繰り寄せた栃木、31分にはミスを突き、GK杉本のキックミスをエリア内で明本が拾う大チャンス。
しかしクロスから森がヘディングシュートを放つも、GK杉本がキャッチしてモノに出来ず。

思いがけない危機を招いた磐田、その反省故か以降はボールを握ってゲームを落ち着かせます。
左サイドハーフ・大森が逆の右へと張り出し、右サイドに人数を掛けてパスワークを展開したのが37~39分。
その間に上原がエリア内右からシュート(ブロック)を見せたりもしましたが、守備を固める栃木に対しても、ボールを戻して作り直すという作業の連続。
これが一定の効果があったのか、その後は磐田ペースに。

40分、最終ラインの大井からロングパスが出て、小川航の落としを受けた山田がエリア手前からシュートするもゴール右へと外れ。
43分は大森のインターセプトから、栃木・西谷に倒されるも小川航へと繋ぎ、受けた小川航は裏へスルーパス。
ルキアンが走り込み、GK川田が飛び出してクリアしますが、ムサエフが拾ってそのままループシュート。
追加点かと思った刹那、戻った高杉がゴール寸前で頭でクリア、跳ね返ったボールを川田が抑えて凌いだ栃木。
一方先程の大森とのデュエルで西谷が頭部から出血(その後止血して復帰)と、傷が増えつつも何とか1-0のまま折り返す、といった様相でした。

ビハインドの状況という、自分達のサッカーの特性上苦しい立場で後半を迎える事となった栃木。
ここからの反発力を見せられるかというのが一つの課題ですが、ここまでは逆転勝利も7勝のうち2度見せるなど、違いを発揮しています。

契機となったのが12節・岡山戦でしょうか。
先制を許したものの、相手に退場者が出、その反則によるPKで同点に追い付いて優位に立つ事に成功。
それでも火力不足で後半アディショナルタイムまで1-1のまま推移したものの、最後に柳のヘディングシュートで勝ち越して勝利。
今季初の2得点で胸すく逆転勝利となり、以降はウノゼロ狙いに留まらない戦いぶりを見せているここまでの栃木。

ポゼッションこそ相手に大きく上回られる事ばかりですが、反面シュート数で上回る展開に持ち込む試合も多く、前年の守備偏重・ロングボール一辺倒という印象は随分薄れてきました。
そしてその真価を発揮する時となったこの試合。

その最初の手段として、後半頭に森→大島へと交代した栃木。
後半立ち上がり、再び双方ボールが落ち着かない展開となり時間を費やしていきます。

そして後半4分に最初のチャンスを得たのは栃木で、しかもPKという絶好機。
田代が相手のロングボールを跳ね返したボールがそのまま磐田エリア内に入り、大井との競り合いを制して明本が受けると、エリア内左で切り返した所をGK杉本の伸ばした腕に引っ掛かり倒れ反則に。
与PKという結果もさる事ながら、相手の跳ね返し一発で好機を作られてしまったという過程も、磐田にとって割り切れないものとなってしまいました。
このPKを、キッカー矢野がきっちりゴール中央へと決めて同点に追い付いた栃木。

これでイーブンか、と思われた後の8分。
磐田が左サイドをムサエフ・ルキアン2人の助っ人によるドリブルの連続で持ち上がり。
ルキアンのカットインからの縦パスがエリア内に入り、受けた小川航が混戦の中シュートコースを探すも撃てずこぼれ球に。
しかしこれを拾いにいった大森が、同じく拾おうとした栃木・瀬川の伸びた足に引っ掛かり転倒、笛が鳴って反則・PKに。
短い時間でのPKの応酬となった試合展開、キッカーのルキアンは中央やや左へと蹴り込み、GK川田を(キッカーから見て)右へと反応させて悠々とゴール。
すぐさまリードする展開を取り戻した磐田。

その後も磐田は攻撃の手を緩めません。
14分には中盤からのFKで、小川大貴のエリア内左へのロビングを伊藤が折り返すと、小川航がヘディングシュート。
至近距離ながらもGK川田がセーブし、尚もルキアンに詰められるものの、このシュートもセーブ。
決定機を逃した磐田、続く15分にも大森の裏へのロングパスにルキアンが抜け出しますが、トラップが大きくGK川田が抑えました。
個人能力を生かしての好機の前に、栃木がギリギリで耐えるシーンが多かったこの試合。

流れを変えたい栃木、16分に矢野→エスクデロ競飛王に交代。
以降反撃に出るものの、磐田と違い中々決定機を作れず、押し込んでのセットプレーという漸進戦術に頼らざるを得ないのが苦しい所です。
20分からFK→CK→CKと連続でセットプレーを得ますが、シュートに結び付けられず。
23分には右からのロングスロー、溝渕の投げ入れたボールをエスクデロが収め、山本廉がシュートするもブロックに阻まれます。

それでも飲水タイムを挟んだ25分以降は、試合後に田坂和昭監督が誇っていた「走り勝ち」が如実に表れて来ます。
攻撃機会を失っていく磐田を尻目にチャンスを量産する流れとなり、後は同点にするだけ、という展開。
31分には直接FK、左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置から、瀬川が外からカーブを掛けて直接狙います。
しかしゴール左を襲ったものの、GK杉本がキャッチ。

尚も攻め上がる栃木、その攻撃は決して綺麗とは言えないながらも、「ストーミング」の威力は再び発揮されつつありました。
そして36分、佐藤縦パス→明本受けてドリブル→榊(山本廉と交代で出場)エリア内右でキープからクロス→大島折り返しと繋いでいき、明本がトラップ。
そして体勢を崩しながらシュートした所、ブロックに入った山本義道の腕に当たりハンドを誘発、再びPKを獲得します。
執念の結集で得た好機、キッカー・明本は中央に蹴り込みネットを揺らし、とうとう同点に。

一方再びリードを失った磐田、39分に小川航・ムサエフ→ルリーニャ・山本康裕と2枚替え。
運動量を担保し、何とか栃木が巻き起こす嵐に対抗せんとします。
その直後の40分、自陣からのFKという長い距離ながら、GK杉本ロングパス→大井落とし→ルリーニャエリア内でシュートと好機に結び付けます。
しかしここもGK川田のセーブに阻まれ実らず。

そしてATを迎えるに辺り、栃木は切り札ともいえる柳を投入(西谷と交代・45分)。
リード時はクローザー、同点時はジョーカーという「二刀流」をこなしている柳、この日もベンチの期待に応えます。

ATに突入し、CKから榊がヘディングシュート(GK杉本キャッチ)と栃木が先制攻撃。
しかしその直後、磐田のカウンターに対し、ドリブルする上原を明本が抱え込んで止めて反則・警告を貰う場面が。
明らかに気持ちが出過ぎといった感じでしたが、最後はそれが良い方向に転がったでしょうか。
この直後、磐田も勝ち越しを狙うべく大井→中野へと交代。

その後磐田・伊藤のヘディングシュート(枠外)を経て、ゴールキックから攻撃を繋げる栃木。
左サイドでエスクデロスルーパス→瀬川受けてキープからクロス、しかしブロックされこぼれ球となり、何とか瀬川がスライディングで繋ぎます。
ここからはとにかく「相手より先に触る」という感じで大島→佐藤と渡り、最後方の田代まで戻り、田代がロビングを上げて一気に柳の下へ。
伊藤がクリアに入るもミスとなり、こぼれたボールを榊が繋ぐも磐田選手に当たり、再度のこぼれ球を柳がシュート。
ボールは左サイドネットに突き刺さり、土壇場で勝ち越しゴールを挙げた栃木。
瀬川以降、全選手が出足の速さで相手を上回ったのが最高の結果に繋がりました。

そして磐田の反撃を凌ぎ切り、逆転勝利に辿り着いた栃木。
今季初の3得点と、再び攻撃面でレコードを更新しての勝利。
成績面でも早くも前年の勝利数に並ぶ8勝目となり、変貌ぶりを猛アピール。
折り返しが目前に迫った現在、ここまでは上々の結果と言うしかありません。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第20節 アルビレックス新潟vs徳島ヴォルティス

2020-09-22 19:07:27 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の新潟の記事はこちら(16節・長崎戦)
※前回の徳島の記事はこちら(18節・栃木戦)

夏の移籍で大幅に動いた新潟、とは前回までに書いた通り。
しかし過剰な戦力となってしまい、そのシワ寄せは必ず何処かに来るものです。

そんな訳で人材豊富なボランチにメスを入れ、中島・福田の加入で脇に留め置かれた感のある秋山を育成型レンタルでJ3の沼津へ放出。
補強選手に若手が押し出される形となり、外部から見れば「結果を出す事(昇格)に舵を踏み切った」という絵図に映るのは必至。
上位3クラブ(北九州・長崎・徳島)が一歩抜き出ている現状のJ2リーグ、ここから巻き返すのは容易では無く、成果主義を採った故のプレッシャーが襲い掛からないかと不安をかられます。
そしてこの日はその上位の一つである徳島との対戦、ここで勝てれば昇格争いに加われるチャンスが広がりますが、反対に負けてしまったら……。

そういった状況で挑んだこの試合、中島・福田に荻原・鄭大世(チョンテセ)と獲得した4選手を同時にスタメンに並べる決断を採ったアルベルト・プッチ・オルトネダ監督。
自身の志向するサッカーを植え付けると同時に、結果も求められる立場となってしまった感がありますが、その心境やいかに。

久々に1週間近く空いたものの、ここから3度目の5連戦がスタート。
そのため試合中でもペース配分をしつつ立ち回る徳島、この日も立ち上がりからスローペース。
様子見に徹した結果、新潟が序盤から攻め込む展開を描きます。
徳島がプレスを掛けないため、ボールも繋がり、いつものビルドアップよりも素早く前線へボールを送る攻撃。

しかしシュートを放てずに時間を浪費していくと、10分頃から徐々に普段通りのサッカーへ移っていきます。
すなわちボランチの一人が最終ラインに落ち、「丁の字型」でビルドアップしていくスタイル。
そしてここから徳島のペースも上がっていく(ここまでは新潟が6割以上のポゼッションだった)という、両チーム普段着のサッカーへとシフトした様相に。
前半13分、右サイドを細かくパスで繋いでいく徳島の攻撃で、右ウイングバック・藤田征也が奥に進入してのクロス。
これがブロックされてコーナーキックとなると、キッカーは小西が務めて低いクロス、中央で垣田が跳び込んでヘディングシュート。(GK小島キャッチ)
その直後(14分)に新潟も、ロングボールを鄭が収め、受け取った本間がドリブルからシュート(枠外)を放ってやり返し。

それでもペースが上がってきた徳島が徐々にゲームを支配していき、22分には敵陣深めでのボールカットからチャンス。
右サイドから渡井がボールを入れると、垣田がGKの上を抜くような柔らかいシュートを放ちますが、ゴール上に外れてモノに出来ず。

基本フォーメーションは3-4-2-1の徳島ですが、守備時は4-4-2でブロックを作る可変式。
攻撃でも両サイドバックが居るようなポジショニングとなる事が多いため、4バックとの見方も数多あります。
対する新潟は4-4-2の基本スタイル(中盤はドイスボランチ+両サイドハーフ)ですが、右SHの中島が本職はボランチなためか、一見3ボランチかという錯覚も。
そんな思い込みの下、残りの本間が中央寄りでプレー、時には逆の右サイドまで張り出してプレーする事もしばしば。
こちらも可変して、疑似的な4-3-1-2という感じでゲームを作っていっているように見受けられました。
そして底を固める事により、SBが高い位置を取って攻撃に拘わる事が出来る。

飲水タイム明けの25分、ロングボールの跳ね返しを福田が拾いパスワーク、そこに本間も加わったのち島田が左へサイドチェンジ。
これを左SBの荻原が受けてクロスを上げ、エリア内で収めた鄭が反転シュート(GK上福元キャッチ)を放ったシーンは、そんな新潟の狙い通りの攻撃のようでした。

その後は両者攻撃を展開するも、シュートに結び付けるという点では徳島が上回り。
32分に西谷がカットインからエリア内でシュート(GK小島キャッチ)、38分には内田の手前からのクロスに渡井が走り込んでヘディングシュート(ゴール左へ外れる)と好機を作っていくも、ゴールは奪えず。
結局前半はスコアレスのまま終了となります。

後半の立ち上がりは、両チーム左SB(徳島は左センターバック)の競演で幕開け。
後半1分、新潟・荻原が左ハーフレーンをドリブル、そのままエリア手前からシュートを放つも枠外に。
その後2分に徳島・田向がドリブルで中央へ向かったのち右へロングパス。
しかしこれは藤田征に繋がらなかったばかりか、自身は足を痛めて続行不能となってしまい交代の憂き目に。(福岡が出場)

その後は攻め合うものの膠着状態となり、そんな中で11分にCKから荻原がミドルシュートを放った(GK上福元キャッチ)新潟。
浦和時代からの持ち味である積極性を、新潟に還元しようと動き回る萩原。

そんな流れの中、新潟は14分に選手交代。
中島→ロメロ・フランクへと交代し、攻撃へと舵を切ります。
投入直後はロメロの推進力で何度かチャンスを作った新潟。
しかし18分に徳島サイドも動き、内田・藤田征→ドゥシャン・岸本と2枚替え。
右サイドの選手を2人入れ替えて来ました。
その狙いは跳梁する荻原の裏を突くという判り易いもので、以降右サイドで岸本を使う攻撃を多用する徳島。

23分にCKの二次攻撃から新井がボレーシュート(GK上福元キャッチ)という新潟の攻撃を最後に飲水タイムに突入したため、上記の徳島の狙いがぼかされた感がありました。
しかし当の荻原は神経質になっていたようで、27分にはGK小島へのバックパスがミスとなり、垣田に掻っ攫われるという大ピンチを招いてしまいます。
ここは垣田のトラップが大きかったためシュートまで持って行けずと命拾い。

新潟はロメロの投入以降、3ボランチという形を作れなくなったため荻原の弱点を突かれ易くなっていた感があり。
以降は果敢な攻撃参加影を潜めた荻原、それに伴い徳島が攻勢に。
31分には垣田がエリア内からシュート(GK小島キャッチ)、33分には小西が遠目からミドルシュート(GK小島キャッチ)と攻めかかります。

流れを変えたい新潟、直後に島田・渡邊→高木・矢村と2枚替えを敢行します。
これでロメロがボランチにシフト(本間が左SH→右SH)という形になったものの、ロメロが積極的に前に出るため、福田の1ボランチともとれる形。
以降人数を掛けて攻め込む事が出来るようになるものの、不安定な形となってしまった故に殴り合いの展開で終盤戦を迎えます。

それとほぼ同時に、徳島は垣田→河田へと交代。(37分)
2年前まで新潟に在籍していた河田、このオープンな展開でジョーカーとして起用され、その期待通りに躍動を見せます。

42分、岩尾が右サイドへ展開してから攻撃を作ると、岸本のスルーパスにボランチの小西が走り込み。
押し込む姿勢を見せる小西から数度の切り返しののちクロスが上がると、ニアサイドで河田が合わせてヘディングシュート。
ジャストミートしたものの、右ゴールポストを直撃してしまい得点ならず。
この後ドゥシャンのカットから再び右サイド奥に切り込み、仕掛けたのは普段左サイドに位置する西谷。
細かいステップでのキープからエリア内右に進入し、シュートを放つもGK小島がセーブ。
ポジションを崩してでも、という攻撃を続け、何としても先制点を狙う姿勢を見せる徳島。

そして45分、小西の右サイドへのロングパス、受けた岸本が対面の新潟・荻原と対峙しつつつつカットイン。
エリア内に入った所で荻原の隙を突き低いクロスを入れると、先程と同様に河田がヘディングシュート。
今度は擦らすシュートを放ち、GK小島のセーブも及ばずゴール左へ突き刺さりついに均衡を破る事に成功します。
再三右サイドを突くという徳島の執念が実った試合終了間際。

まだアディショナルタイム(5分)が残っており、望みを捨てずに攻め上がる新潟。
ここからCKを2本取り、また新井のロングスローも交えるなどセットプレーに活路を見出して徳島ゴールに迫ります。
AT2本目(試合通じて7本目)の右からのCK、高木のファーサイドへのクロスを鄭がヘディングシュートに持っていきますが、ゴール左へと外れて同点ならず。
これが最後のチャンスとなり、奮闘及ばず0-1で徳島が勝利となりました。

古巣相手に決勝点を決めた河田。
新潟シンガポールでキャリアをスタートさせ、その後新潟へ加入、2年在籍ののち前年に徳島に移籍という経歴。
生え抜き扱いするかどうか分かれますが、それを踏まえても新潟は若干見切るのが早かったような気がします。
ただどちらが主導の移籍なのかは不明なのでここでどうこう言うのはフェアでは無い。

何となく移籍した秋山の将来が不安になってきましたが、果たして来季はどのクラブで迎えるのか。
そんな要らない事を考えてしまいました。(ちなみに今日沼津で初ゴールを決めたの事)

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第20節 モンテディオ山形vsギラヴァンツ北九州

2020-09-21 18:35:58 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の山形の記事はこちら(10節・京都戦)
※前回の北九州の記事はこちら(13節・大宮戦)

首位の座を長崎から奪い、尚もひた走っている北九州。
もはや「J3上がり」と言うのも失礼な感じですが、果たしてこの好況ぶりはいつまで続くのか。

前節・新潟戦は、終盤攻められっぱなしとなった苦しいゲーム。
しかし2点のリードを最後まで守り切って制し、しぶとさも着実に身に付きつつあります。
勢いだけではいずれ失速するのは明白ですが、リーグ戦も折り返しが近付き、一種の力強さも身に付きつつあるでしょうか。

この日は山形との対戦、一週間空いた事もあり前節と同じメンバーで臨んだ北九州。
前半3分、國分の縦パスを受けた町野が左へ展開、椿が奥に切り込んでグラウンダーでクロス。
これにディサロ燦シルヴァーノが合わせてシュート(ブロック)と、早くもゴールへの執着を発揮するエースストライカーのディサロ。
その姿勢が早々に結果に表れます。
6分、この場面も國分の縦パスからで、しかし今度は右サイドに開いたディサロへのパス。
ここからディサロはドリブルでエリアへ近付くと、突如左足を振り抜き、放たれたシュートは山形ゴール左隅へと突き刺さり。
NDソフトスタジアムを静寂に包み込む一撃が炸裂しました。

7分にも、パスワークから椿がエリア内へ進入するチャンスを作った(シュートまでは行けず)北九州。
その後も9分に高橋大悟のクロスから町野がヘディングシュート(枠外)、11分には高橋大がミドルシュート(枠外)と攻め立てます。
但しこの2つはロングパスからの攻撃で、自慢のパスワークが影を潜めつつ、となって来た所で山形の攻勢が幕を開けます。

北九州程パスの細かさは無いものの、しっかりと繋ぎサイド攻撃を主にしつつ、中央へ縦パスを通してチャンスを量産していきます。
14分、GK櫛引がグラウンダーで縦パスを入れると山岸がフリック、これを受けた中村充孝がドリブルで前進。
そしてペナルティアーク内で北九州・岡村に倒され、反則・絶好の位置での直接フリーキックに。(岡村に警告)
このFKに中村駿と中村充がキッカーの位置に立ちます。
中村が2人並び立つ、何て事を考えていた刹那、中村充のフェイントから中村駿のキックが炸裂。
ゴール右上を強襲したこのシュートですが、ゴールバーを直撃し、フェイントの後に前進していた中村充が詰めたもののヘディングはコントロールできず枠外に。
紙一重でチャンスを逃してしまいました。

序盤戦の不振を経て、3バックから4バック(この日は4-2-3-1らしい)へとフォーメーションを変更した山形。
それは一定の成果を挙げ、10節こそ敗れたものの以降は5戦で4勝1分と上々の出来に。
建て直しはなされた、と思ったのも束の間、16節からは未勝利で現在に至っています。

最後の勝利となった15節・琉球戦は4-1と大勝でしたが、非常に危なっかしく、相手の決定力が上々ならば10節・京都戦のようになっていたような内容でした。
その後暗転するのですが、今度は逆に、山形が押す試合内容が続いているにも拘らず点が取れない展開の連続。
そしてこの日を迎え、理想通り相手を押し込む展開には持ち込んだものの、ビハインドを抱えてしまったのは想定外。

FKの後も、19分に中村駿がミドルシュート。(ブロック→GK永井キャッチ)
20分には山岸がヘディングシュート(GK永井キャッチ)、21分には低いクロスにヴィニシウス・アラウージョが合わせてシュート(枠外)と、山形が攻め立てる試合内容。
しかしずっと攻撃を続ける事は出来ず、次第に失速して飲水タイムに入り、明けた後は北九州がボールを繋ぐ展開に移っていきます。
山形は攻撃機会を得ても、オフサイドを量産してしまいチャンスを作れずに時間を消化。

再びペースを取り戻した山形でしたが、既に前半も終了間際。
アディショナルタイムに突入し、右サイドで山田が前進の姿勢からヒールパス、一旦はカットされるも中村充が奪い返して攻撃続行。
右→中央と繋いでいき、中村充のシュートがブロックされ、エリアへ浮かんだボールを加藤大樹がボレーシュートにいったもののこれもオフサイド。(シュートはバー直撃)
前半良い攻撃を見せた山形ですが、結局得点出来ずに後半へ。

後半最初にチャンスを作ったのは北九州でしたが、ここもロングボールからでシュートには持ち込めず。
北九州得意のポゼッションから自在に翻弄される、そんな展開にされない限りは山形にもチャンスはある。
そんな予感の通り、以降山形が攻勢に。
後半3分にヘディングシュート(枠外)、6分に松本のクロスを収めて反転シュート(枠外)と、攻撃の中心である山岸がシュートを重ねていきます。

そして直後の7分、岡崎の縦パスを受けた山岸が裏へスルーパス、走り込んで受けた中村充がGKと一対一になる絶好機。
しかし逆サイドへのヴィニシウスのパスを選択したものの、中途半端な弱い浮き球となり、GK永井に当たってモノに出来ず。

その後9分に北九州が町野のヘディングシュート(枠外)を挟んでも、尚も山形のペースは止まらず。
11分には右サイドから山岸がドリブルでエリア内に入り、中央へ横パスが送られるとヴィニシウスがシュート。
しかしGK永井がファインセーブで防ぎます。

北九州の攻撃はキッチリと遮断し、自身の攻撃は着実にアタッキングサードに持っていく山形。
しかしその副作用か、自分達のリズムに嵌りすぎていた感もあり。
21分に中村駿が左に展開し、松本と加藤大の2人でサイド突破を図ったものの、左サイド奥で加藤大がオフサイドを取られて攻撃終了。
やや自分達の攻撃に没頭しており、注意が疎かになっていたような場面でした。

結局この攻勢で得点する事が出来なかった山形。(20分にヴィニシウス→北川へ交代)
すると飲水タイムを挟んだ後、前半同様にペースを失い、迎えた最初の北九州の攻撃。(26分)
左サイドを椿・永田(野口と交代で出場・14分)が突破し、永田のクロスがブロックされてコーナーキックに。
キッカー福森のクロスこそクリアされたものの、國分が拾って再びエリア内へボールを入れると、岡村がヘディングシュート。
飛び出したGK櫛引も防げず、ボールはゴールに吸い込まれて追加点。
岡村はGK櫛引と交錯して負傷交代となりましたが、貴重な得点を挙げてお役御免と、ちょっと格好良い形に。(河野と交代、同時にディサロ→鈴木へと交代)

その後も諦めの姿勢は見せずに攻める山形でしたが、以降は北九州も守備的にシフトし、今までのようにチャンスを作れず。
逆に24分にカウンターを浴びる(シュートまでは行けず)など、試合運びで上回られる展開になってしまいます。

流れを変えたい山形、32分に加藤大・中村充・山田→南・大槻・末吉と3枚替えを敢行。(大槻・北川の2トップ、山岸が左サイドハーフへ)
勝負を賭けにいきます。
反対に北九州は、34分に福森が負傷交代(川上と交代、同時に椿→新垣へと交代)と、スクランブルを余儀なくされます。
村松が右サイドバックへシフトし陣容を整えますが、以降は三度山形が攻勢を強める展開に。

しかし既に後半も終盤を迎え、中央の守備を固めた北九州に対して以前のような好機は生まれず。
サイド突破を足掛かりとして何とかこじ開けようとする山形ですが、時間も進み焦りもちらつく状況では中々形になりません。

そんな山形に対し、北九州はマイボールになり敵陣深めに切り込んでも、無理にシュートは狙わずキープに専念。
そのままATに突入してもペースを崩さず、時計の針を進めていきます。

焦れる山形、唯一と言っても良い好機は北九州のパスミスを北川が拾ってから。
右サイドから南の中央へのパスを岡崎がポストプレイ、浮いたボールを中村駿がボレーシュートしたものの、ゴール左へと外れ。
その後も攻めますがパワープレイに終始し、結局スコアを動かせないまま試合終了の笛を聴く事となりました。

再びの5連戦の初戦、しっかり首位固めを果たした北九州。
監督の小林伸二氏は、その長い経歴の中色々と率いるクラブを代えて現在に至ります。
その中で4年間、この日の相手であった山形の監督を務めたキャリアを持ち、その間に山形は3年間J1で戦うという最良の結果を叩き出しました。
それも10年前の話となり、当時の守備重視のサッカーとは一味違う趣の、現在の北九州並びに小林氏のサッカー。

もうすぐ折り返しを迎える今季の日程で、前半を突っ走った北九州は果たして止まらないのか、それとも他クラブの奮起は見られるのか。
それは不明までも、今季のJ2の注目点に真っ先に上がるまでに伸し上がり、今後も目は離せないでしょう。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第9節(順延) 大宮アルディージャvsアビスパ福岡

2020-09-18 19:30:36 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の大宮の記事はこちら(16節・京都戦)
※前回の福岡の記事はこちら(17節・山口戦)

中止になった代替試合が組み込まれ、連戦が続く事となってしまった2クラブ。
共に今季の昇格を目指している(と思われる)大宮・福岡ですが、折しもこの中止(当初は8月2日予定)以降調子を崩し、上位戦線から後退していった共通点が生まれてしまいました。

しかし現状は、福岡は持ち直して目下3連勝中、再び上位を伺う体勢となりつつあります。
何と言っても、キャプテンでボランチの前が戦線復帰したのが大きく、連勝に入ったタイミングとピタリ合致。
移籍期間に広島から松本をレンタルで獲得したのもあり、中盤の底は再び強固なものに。
層も厚くなり、連戦が続く中で全試合スタメンの選手が皆無というデータも残しています。
まさに今が好調期で、今のうちに勝ち点を稼いで遅れを取り戻したい状況。

逆に大宮は、中止以後僅か1勝と建て直せていない現状です。
守備から入るのがチームのカラー(というより高木琢也監督のカラーか)ですが、要所で大量失点を起こして敗北し、一向に上昇機運はやって来ません。
福岡の前と同様に、中盤の底を固めて浮上を図らんとベテラン・三門がこの連戦の最中全試合スタメンに起用。
しかし結果はついて来ずと、迷いを生みやすい難しい状況となっていますが、前節からの入れ替えは1人のみ。(河本→西村)
動かない事を選択し、悪循環を断ち切りにかかりました。

ともにポストプレイヤーの助っ人を前線に擁したチーム同士の対戦。
福岡に控えるのは、前年まで大宮に在籍していたフアンマ・デルガドで、大宮の攻撃の橋頭堡を果たしていた選手。
今季は福岡へと働き場を代え、また2トップの一角と起用法も代わったものの、基本的な役割は変わらず。
衛星のように動き回る片割れ・遠野の活躍もあり、新天地でも無くてはならない選手になっています。

一方フアンマを失った大宮(と高木監督)、1トップの人選に苦労したものの、今夏になってイバを獲得してようやく穴埋め。
しかし彼の加入後も得点力はさして上がらずと、苦境なのは変わっていません。

試合が始まり、前半2分の大宮。
攻めの中心として期待されているイバがドリブルから左へ展開し、河面がそのままダイレクトで中央へ送るも繋がらず。
その後8分、中央センターバック・西村から縦パス、受けた小島がさらに裏にスルーパスを出し、それにイバが走り込んで受けるもシュートまでは行けず。

早々から得点を狙うイバですが、気になったのが、ポストプレイヤーとしてだけでは無く様々な役割をこなしていた事。
フアンマがほぼロングボールを収める役に徹していた(大宮時代からそうで、もっと言えば長崎時代からか)のと異なり、今の大宮はマイボールとなってからもすぐにはロングパスを出さない攻撃。
イバは既に大ベテランの域に差し掛かっている年齢で、こうした動きを連続でさせれば、それだけ消耗も早くなる事が予想されます。
あるいは逆に、収める能力自体が衰えてしまっておりこうした働きに徹しているのでしょうか。

そんな懸念とは裏腹に、福岡はシンプルにロングボールをFWへと供給する攻撃を織り交ぜていった序盤。
ただフアンマの古巣・大宮が相手という事で警戒も半端無く、フアンマに当てるロングボール攻勢はあまり好機に結び付かず。
相手の守備が固いのもあり、細かく繋ぐ攻撃も余儀なくされる事に。

時間が経つにつれて、大宮はほとんど攻撃が繋がらなくなり、福岡がゲームを支配。
復帰して4試合目(スタメン3試合)となる前ですが、この日はボランチのパートナーが松本に代わっていたのもあり、積極的に攻撃を作るパスを出していきます。(鈴木の際は彼がその役を担っていた)
15分は左⇔中央でのパスワークの後、右へとサイドチェンジのパスを送った前、そこから増山ダイレクト→フアンマと繋がるも撃てず。
19分には自らドリブルで前進の後にスルーパス、フアンマが受けて左へ展開し、菊池がグラウンダーでクロスを入れるもこれもシュートまで行けず。

こうした序盤の戦いを経て、終盤に差し掛かっても絵図はあまり変わらず。
27分に福岡のコーナーキックから、上島のヘディングシュートをGKフィリップ・クリャイッチがセーブしたのが惜しかった場面でしょうか。
飲水タイムの後は大宮の好機は僅か2度という少なさで、相変わらず福岡の攻撃ばかりが目立つものの、それが悉くシュートに結び付かず。
やや盛り上がりに欠ける展開とも感じつつ前半を終えます。

後半を迎え、最初の大宮の攻撃でイバが倒れ込み、その後の福岡の攻撃でフアンマが倒れ込むという風景が。
ポストプレイヤーを軸にしようとするも、流れを掴めない両チームの攻撃を象徴するかのような入りとなります。

その流れが続いたのか、後半4分にイバがロングパスを収めに掛かった所、福岡CBドウグラス・グローリに後ろからチャージされて反則。
そしてエリアから近い位置(右ハーフレーンぐらい)で直接フリーキックを得ると、これを蹴ったのはイバ。
まさに得点のためなら何でもやる、という意気込みが感じられたものの、この直接シュートは壁に当たって実らず。

前半とは違って一進一退の攻防となるも、守備重視のチーム同士の戦い故やはりシュート数は伸びない試合展開。
13分に福岡が、CKがクリアされたボールを松本が拾いミドルシュート。
15分も福岡、松本のロングパスを増山が落とし、受けた遠野がエリア内右を抉ってクロス。
フアンマがファーサイドで合わせたものの、ミートできず。

その後両サイドとも動きます。
16分に大宮、三門・菊地→大山・黒川へと交代。
18分に福岡、藤井・菊池→エミル・サロモンソンと木戸へ交代。

双方2枚替えを敢行しましたが、直前に攻撃をフィニッシュに繋げていた福岡がその流れを切らさず。
それが20分に実り、前が左へ展開すると、輪湖のスルーパスに走り込んでクロスを供給。
これが低いボールでGKとDFの間へ送られると、フアンマが走り込んで合わせゴール。
勝負所で変化を付けた前の動きが生き、先制点を手にした福岡。

一方攻めなければならなくなった大宮。
イバは22分に畑尾のクロスをヘディングシュートした(GKセランテスキャッチ)後にお役御免。(戸島と交代)
その後も攻めようとしますが、福岡の固い守備の前にペースを掴めません。
31分に福岡・増山が鼻血を出し(河面の腕が入る)て治療のためピッチに出、10人になった隙を突いて左サイドから攻める大宮。
増山復帰のタイミングと当時に、河面が左サイドを突破してグラウンダーでクロス。
ニアサイドで戸島ポストプレイ→黒川エリア内左からクロス→ファーサイドで渡部ヘディングシュートと繋がったものの、枠を捉えられず。

時計は35分を経過し、さらに攻勢を掛けようと大宮は2枚替え。
渡部・小野に代えてイッペイ・シノヅカと高田。(小島がボランチに下がる)
これで分厚い攻撃を掛けていきます。
37分小島が中央をドリブルして左へ展開、高田がダイレクトで低いクロスを上げるも、ファーサイドの黒川の手前でGKセランテスが抑えます。
44分には最終ラインも敵陣に入ってパスワークの後、黒川がエリア内に走り込む小島へ浮き球のスルーパスを供給するも、小島は収められず。
やはり今の大宮にとって先制点は重く、どうしても福岡ゴールをこじ開けられず。

その福岡は40分から、遠野→三國ケネディエブスへと交代(同時に松本→鈴木へと交代)して3-4-2-1のフォーメーションへシフト。
所謂5バックのシステムで、解り易い逃げ切り体制を採りました。
その意図をしっかりと結果に結び付け、大宮にシュートを撃たせず。
無事に0-1のまま勝利に辿り着きました。

休養日が潰れてしまった中(思えば前年も、このカードは悪天候で流れて水曜開催に)で、好不調の明暗がそのまま結果に表れる事となりました。
日程的に修正・切り替えももままならない大宮ですが、低迷打破の糸口は掴めるでしょうか。

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