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DAZN観戦 2020年J2リーグ第18節 ジュビロ磐田vs水戸ホーリーホック

2020-09-12 18:37:48 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の磐田の記事はこちら(13節・町田戦)
※前回の水戸の記事はこちら(15節・愛媛戦)

ホームで白熱の試合を演じた前節・栃木戦でしたが、後半アディショナルタイムの失点で逆転負けという結末になってしまった水戸。
過去10戦は3勝4敗3分とほぼ横ばいで、最近5試合は勝利→敗戦→引き分け→勝利→敗戦と規則正しい星取り。
そして今まで、引き分けが2戦続いた(4・5節)以外は連勝も連敗も無いという面白い成績を描いています。
とにかく熱血系なコメントが目立つ秋葉忠宏監督ですが、安定しない星取りはこうした精神力が前面に押し出たチームになりつつある故の産物かもしれません。
それでも黒星が続くような状況よりはずっと良い。

3バックにンドカ・ボニフェイス、住吉ジェラニレショーンそして三國スティビアエブスと、ハーフの選手が勢揃いとなったこの日。
福岡・三國ケネディエブスの親類であり、ケネディに遅れてプロの門を叩いたスティビア(以下三國)。
しかし彼の方が年上で兄であり、高校から直接福岡入りしたケネディに対し、大学進学してこの度特別指定で水戸に登録されてこの日が3試合目。

遅れを取り戻さんという強い思いが仇になったか、前半1分にいきなり磐田・ルキアンを倒してしまい反則、警告を受ける事となった三國。
磐田にとってはチャンスの場面、キッカー山本康裕のクロスから伊藤のヘディングシュートが炸裂。
しかしゴールバーを直撃し、いきなり冷や汗をかかせます。

水戸はホッとしたのも束の間、続く3分にも磐田の決定機が。
伊藤の縦パスを入れ替わって受けたルリーニャからラフなスルーパス、これにGK松井が飛び出すもルキアンと競争になり、ルキアンが勝って(ルキアンの驚異的な機動力はこの試合で証明済み)左へトラップ。
そしてGK不在のゴールにシュートを放ったものの、これもゴールバーに当たってしまいモノに出来ず。
開始早々2度も枠に嫌われてしまう磐田。

強力な磐田の前線に対し、身体能力を重視してのメンバー選考が「ハーフ3バック」という結論に至ったのでしょうか。
しかし14分にも、住吉がルリーニャに対し反則・警告を受けるなど、序盤は悪戦苦闘といった感じの水戸ディフェンス。

では攻撃はというと、3バックの際は1ボランチを採用する今季の水戸、そのボランチには平塚。
その1列前にはベテラン・木村と新人・松崎を並べます。
木村は降りてきてパスワークに絡み、松崎は突破力を盾に磐田陣内に切り込む、と対称的な働きを期待されてのコンビでしょうか。
9分にその松崎が、平塚のパスを受けてドリブルに入り一気にエリア内へ。
そして左へ横パスを出し中山→河野と繋がり、河野がシュート。(GK杉本セーブ)
ここからコーナーキックを連続で得るなどペースを掴みかけますが、以降は前半の終盤まで不発に終わります。

飲水タイムを挟んだ後、再び磐田が水戸ゴールを脅かしにかかります。
27分、左サイドで伊藤のロングパスを収めたルキアンからパスが回り、ルリーニャのミドルシュートが炸裂します。
しかし今度も右ゴールポストを直撃し、これで3度目。
それと前後して、圧力のある磐田の攻撃を水戸が反則気味に止めるシーンが多発。(いずれも反則無し)
特に28分、山田大記のロングパスを受けた藤川を、エリア内に進入した所で河野が倒してしまったのは悪目立ちしていました。
幸い笛は鳴らずに済んだものの、決壊は間近に映った水戸の守備陣。

しかしここで水戸はポジションチェンジを敢行。
30分過ぎ辺りから三國を右ウイングバックへと移し、空いた左センターバックに岸田と、両者を入れ替える大胆な手を打ちました。
以降も磐田はペースを握り続けますが、三國をターゲットにしたのかあるいは岸田を警戒してなのか、左サイドでの攻撃に偏重。
36分には伊藤のドリブルから、大森がエリア内左へと入り込んでシュート(GK松井セーブ)とチャンスを作ったものの、次第にペースは衰え。

40分過ぎからやっと水戸にも好機が生まれ、41分にはコンバートされた三國が右サイドでのキープからカットイン→サイドチェンジとチャンスメイク、逆サイドの河野が受けてシュート。(枠外)
43分には遠目から平塚がシュート(GK松井セーブ)と押し返しを見せたものの、ゴールは奪えず。
スコアレスのまま前半を終了します。

この日の磐田のCBは、大武と山本義道のコンビ。
16節から序列が変わったのか、藤田がベンチ外・大井がサブ(前節はスタメン)となり、伊藤がサイドバックを務めるなどディフェンスラインの改造真っ只中といった感じです。
14節から追加登録された山本義は、オフに金沢からマリノスに移籍。
しかしJ1では出番が無くレンタルで磐田に加入と、金沢でレギュラーを張っていた前年から一転して流浪を強いられる身に。
一方の大武はオフに新潟から移籍で加入し、序盤は山本義同様にベンチ外が続いていたもののここに来てレギュラーの一角に飛躍を見せています。

前回の5連戦は最後に6-0の大勝を挙げ(金沢戦)、勢いを持って次の5連戦に入ったはずでしたが、成績はここまで1勝2分。
引き分けの試合はいずれも2失点と、攻撃陣の奮起をフイにしたような試合。
特に15節・群馬戦での2失点が堪えたようで、ここから山本義・大武の重用に踏み切ったという図式。

この日はここまで無失点と上々ですが、スポーツというのは本当に面白く、守備が嵌れば今度は攻撃が枠に阻まれる不運の連続もあり結果が出なくなる。
果たしてこの流れの悪さの打開は後半に成るでしょうか。

ボールポゼッションでは相手を上回る磐田、後半もビルドアップを重視しての攻撃は変わらず。
しかし前半とは打って変わってシュートに持ち込めない時間が長く続きます。
水戸ディフェンスも大分慣れて来たか、ルキアンの突破・キープも止められるシーンが多々。
後半4分には、抜け出そうとしたルキアンを住吉が見事に止めるなど、本領発揮を見せる水戸のディフェンスライン。

攻撃機会は多く作るものの流れが来ない磐田。
それを受けてベンチは先に動き、15分に藤川→中野に交代。(ルリーニャがFW→右サイドハーフへ)

しかし水戸サイドも16分、木村・松崎→森・奥田へ交代と動きます。
そしてその直後、FKからの二次攻撃で森がエリア内からシュート(ブロック)と、遅まきながらの後半ファーストシュート。
水戸に流れが行くかと思われましたが、その後も試合展開は変わらず、磐田がペースを握るもシュートを放てない絵図に。
21分、そんな流れを受けてか大森が遠目からシュートするも枠外に終わり、飲水タイムへ。

そして明けた後暫くして、ようやく磐田がチャンス。
26分、GK杉本のロングフィードを受けたルキアン、単独でエリア内に入ろうとするもアタックを受けてこぼされCKへ。
そこからキッカー山本康のクロスを伊藤がヘディングシュートに持っていくも、ブロックに阻まれます。
29分には右サイドからルリーニャが縦パスを入れ、受けたルキアンがエリア内でシュートするも、これもブロック。

どうしても得点が奪えない磐田、34分にベンチに置いていた小川航基を投入。(ルリーニャと交代・同時に山本康→上原へと交代)
これでさらに攻めかかりたかった磐田でしたが、ここから逆に水戸の流れとなります。
その前の31分に投入されていたアレフ・ピットブル(中山と交代で出場)の推進力が生きるシーンが目立つようになり、好機も量産します。

35分、クリアボールをピットブル落とし→奥田→ピットブルと渡って、そのままドリブル。
そしてエリア手前で横パスを出し、受けた森がシュート。(ブロック)
36分には左サイドから、河野のカットインからエリア手前左でのシュート。(GK杉本キャッチ)
そして39分、左サイドから攻撃を作り前嶋(河野と交代で出場・37分)が中央へ送り、ピットブルがフリックでエリア内へ。
これを奥田が折り返すと、左から右へと走ってきた前嶋がシュート、磐田・伊藤にブロックされたのち右サイドで拾い直してクロス。
そしてピットブルが叩きつけるヘディングシュートを放つも、ゴール手前で磐田・上原のブロックに防がれ、惜しくも先制はなりませんでした。

磐田のボール支配を受けて封殺されていた水戸の攻撃陣が、この押し迫った時間帯で本領を見せてきました。
どうしても勝ち点3が欲しい磐田も意地を見せ、42分には大森が左からカットインしてシュート。
ブロックされてCKとなり、クリアボールを山田大が拾い、パスを受けた中野が遠目からシュートするもこれもブロックされます。

オープンな展開のままATへと入り、直後に水戸が、左サイドから前嶋がグラウンダーでクロス。
ピットブルが収めてから、短いスルーパスを送って山田康太(山口と交代で出場・31分)を走り込ませると、山田康のシュートが炸裂するもGK杉本がセーブ。
その後のCKでも、キッカー森のファーサイドへのクロスに、岸田が跳び込んで合わせますがサイドネットの外に突き刺さり。
非常にスリリングな試合となりましたが、結局最後までゴールが生まれる事はありませんでした。
水戸にとっては「勝利→敗戦→引き分け」のサイクルから脱出できず。

この日は短めの出場時間で終わった小川航、見せ場は最後にヘディングシュートを放ったぐらい。(GK松井キャッチ)
前年はレンタルで水戸でプレー、7得点を挙げて初めてFWらしい実績を挙げる事に成功。
それを引っ提げての磐田復帰、今季はここまで前年に並ぶ7得点を挙げていただけに、キャリアハイとなるゴールを古巣・水戸戦で決めれば格好良かったですが仕方が無い。
五輪は来年開催(予定)となりましたが、思わぬ形で長くなった五輪代表ストライカーへの道のりは果たしてどんな形状をしているでしょうか。


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