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ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2025年J2リーグ第4節 北海道コンサドーレ札幌vsジェフユナイテッド千葉 in大和ハウスプレミストドーム

2025-03-10 16:00:11 | サッカー観戦記

長いキャンプ・アウェイ戦を経て、札幌も無事ホーム開幕戦を迎えたこの日。
しかし成績面では、お世辞にも「無事」では済まされず。

開幕3連敗で最下位、得失点を見ても得点ゼロ・失点7と、出遅れにも程があるという惨状。
そのため「迎えた」よりは「やって来てしまった」と言うべき。
そんな事を、地元民とはいえサポーターとは決して言えない立場の自分でも考えさせられる近況であり。(おまけに相手の千葉は3連勝と真逆)
かくして、雪道と相成って重くなりがちな足取りで、大和ハウスプレミストドーム(以下プレド)へと足を運びました。

 

最寄りである、地下鉄・福住駅のホームの一幕。
とうとうホームにも、札幌カラーが施されるに至った今季。
これまで遠征した、千葉仙台の様相に着実に近付いているその姿に感銘を受けずにはいられません。

札幌ドーム→プレドという名称変更のみならず、駅直結のスーパーも、イトーヨーカドー→ロピアへと様変わりがなされ。
なおドームとは無関係に、イトーヨーカドー自体が経営不振により北海道から撤退という決断を下したが故の変更であります。
今年から変わったロピアですが、まだ創成期でテナントは殆ど入っておらず空白が大部分を占めていたため、撮影する気は起こらず。

プレドへと向かう歩道橋から撮影した外観。
その美しさに言葉が出ない、とはこのためにある……とは言い過ぎか。

J2に落ちたとはいえ、ホーム開幕戦なのだからかなりの集客になる。
恐らく2万人超はくだらないだろう……という勝手な見積もりの下、ゆとりが欲しい故にメインスタンド、それも高所を選択しました。降格したが故にダイナミックプライシングも廃止された事だし

そのメインスタンドから見渡すピッチ。
ビジョンも同方向という、普段バックスタンドの民からはとても斬新な光景。

13時キックオフ(正確には13:05)なため、入場開始は10時半。
自分も15分遅れで入ったため、昼時にはまだ早く。
しかし昼飯確保のために、行列に加わる事も考慮しなければならないため、休息もそこそこに再度席を立ち。
前回の仙台のように長蛇の中に入るも、コンコースの構造は頭の中に入っているためメニュー選択の余裕はあり。

そうして選んだスタジアムグルメですが、結局仙台の時と同じくカレー。(「コンサドーレ太鼓判メニュー」の「赤黒キーマカレー」)
すっかり「カレーは飲み物」の精神に憑りつかれたようで何より
黒の成分の方が広いその姿に、チームの現状が表現されている……とネガティブぶりが頭を過ったものの気にしない。

手早く食べ終わったやはりカレーは飲み物頃には、ビジョンにはスタジアムDJの姿が。
予想外の成績に空元気となっていないか……と余計な心配もしてしまいますが、無事にホーム開幕を迎えて何よりと言うべきか。

そしてメインスタンド側で行われるイベント。
しかし高所を選んだのが仇となり、同サイドでも遠く。
結局、殆どビジョンを通じての体験となりました。

 

河合竜二氏のMCの下、開かれたのは札幌OBとのトークイベント。
現れたのは中原・阿波加・内山と、つい先日引退を表明した山瀬の4人。
「山瀬が戻ってくる」という知らせによる高揚感は、自分も幾ばくか植え付けられていたので、ある意味これがこの日の最たるポジティブな一幕となったでしょうか。

 

その山瀬。
自分が2017年から再度Jリーグを見始めた際、その注目クラブが福岡だったため綺麗にドンピシャとなり。
ベテランらしくボランチに徹しつつも、要所で発揮される攻撃性、とりわけそのミドルの威力は痛烈に印象付けられました。
既に現在札幌でクラブに拘わっている他の3人とは違い無職との事(先日引退決定だからそりゃそうだ)ですが、果たして今後札幌に就職するのか否か。

 

無事終了になると、その後ピッチ脇にはドーレくんの出迎えの下、見慣れないキャラクターが出現。
とはいっても北海道ではお馴染みである、ほくでんのキャラクター・エネモでありますが。
着ぐるみとして実在化登場した姿にビックリした、という意味合いで。
いかにもピッチの内外を行き来するのに苦労しそうな構造で、実際スタッフの助けを借りるに至ってたのが可笑しくあり。

そのエネモ、ビジョン上の「ほくでん」の広告の真上に位置取ったのは狙ったのか。
当然しゃべる事は出来ないので、語りを務めるのは販売部長である吉野勝広氏。(一番右)
それにエンターテイメントを司る、北海道では既に説明不要である鈴井貴之氏(右から二番目)を加え、第二のトークイベントが行われました。
ほくでんが札幌のパートナーになるというのは、クラブ側としては実に感慨深いとともに重みのある事象であり……
と、サポーターではない自分がベラベラと語るのは憚られるのでこの辺で。

 

そしてイベント終了後、ピッチ上を歩くドーレくん。
チームフラッグを抱えながら闊歩……では無く、センターサークルに位置取り。
そうなると次に行われるのはコンサドールズのショー、というのは容易に想像がつき。

 

ホーム開幕戦故か、暗転の中で行われたこの日のショー。
そのため幻想的な色合いが強まった反面、写真撮りに難儀する空間と化し。
しかしサッカー的には、暗転が示す黒い空間はチームの現状を(それ以上いけない)

 

そしてショーも終わり、次なる仕事であるピッチ内の一周に入るドーレくん。
息も継がせずという言葉がピッタリながら、それはピッチ上も同じでその後すぐ試合前練習となり。
ピッチ脇のサポーターも、ドーレくんとなれ合うのとピッチに目を向けるのと半々な状態に。

キーパー練習の際のビジョン、岩政大樹監督の下「ゴールキーパーでは無くゴールプレイヤー(GP)」と意識付けられた成果の表れ。
しかしそれはサッカーの結果で示してほしい、とはだれもが思う事であり。正直この日の3失点目はお世辞にもGPとはいえないぐらいあんまりだ

そしてフィールダー練習、ピッチに現れ一礼という絵図。
今季から2名増えたベンチメンバーにより、それも一層長蛇と化し。

ゴール裏の札幌サポーター。
危機的な状況でも、断幕のメッセージは前を向けるようなものが選ばれ。
観辛いですが、その内容は「3連敗がどうした?今日の勝利で全てを断ち切り、ここから這い上がれ」との事。

 

ホーム初の試合前練習、その内容は札幌の地へ帰りたてというような状況を表すかのように、サーキットを中心とした体幹練習の時間が長く。(サブメンバーは先んじてトリカゴに入る)
遅れて現れた千葉メンバーが、既にパス練習を行う段階でもまだ続けられる運びとなりました。

その千葉メンバー。
大部分の札幌サポーターには目もくれず(暴言)、千葉サポーターの部分への挨拶に終始。
アウェイらしい振る舞いは納得感も、これが試合中での札幌サポーターの紛糾の遠因となったようでもあり。

そして恒例の、練習の最中でのスタメン発表に移り。
千葉サイドの文字のみの紹介に続き、ホームチームである札幌の紹介へ。

 

当然ながら派手にブチ上げられる映像を経て、選手紹介へ。

 

まずは番号・ネームの表示を経て、そこから映し出される選手。
アニメーションも加えるという具合に、着実に豪華となりつつある印象です。
背景のリアルドーレくん?の視線も良い味を加え。

前節(山口戦、0-2)後半から出場し、その流れを引き継ぐようにスタメン昇格と相成った家泉。(と書いたが、試合後に大﨑の負傷離脱が判明……)
いわき出身らしくフィジカルは万全ながら、前任者(岡村)と同じ道を歩まんとするには何もかも足りないという、厳しい戦いは続き。

アニメーションによるポーズが最も格好良かった(個人の印象です)バカヨコ。
カテゴリが落ちた監督が代わった事による恩恵を最も得たような存在ですが、それを証明する結果は出せるかどうか。

大ピンボケとなってしまった、監督の紹介。
試合前は、一部サポーターからブーイングが発生するのでは……と勝手に危惧していましたがそんな事は無く。

ともかく、新たな地で指導者として足場を固めるはずが、一気に窮地に追い込まれた感のある岩政氏。
時間を掛ければ……というのは自分も僅かに感じているものの、実らせるのに複数年を要し、その時にクラブはJ3だったという有様は避けたい所。

札幌ベンチメンバー=中野(GK) 西野 宮澤 長谷川 荒野 木戸 原 キムゴンヒ 中島

千葉ベンチメンバー=ホセ・スアレス(GK) 河野 松田 安井 岩井 吉田 品田 呉屋 カルリーニョス・ジュニオ

この日のスタメン。
家泉・バカヨコがスタメン昇格と、センターラインに手が加えられ。
必死にベストメンバー模索が続けられているものの、果たして負の連鎖を断ち切れるかどうか。
一方の千葉、スアレス(登録名が短縮されたのは徳島時代長すぎと感じたのか)やカルリーニョスといった実績ある助っ人が名を連ねる控え。
上位に相応しいような層の厚さを醸し出しますが、それでもスタメンは開幕戦(いわき戦、2-0)での最悪の内容ぶりに手が施された後でもあり。
連勝街道を続けているものの、それが途切れてしまえば……という不安は常に抱えるものであり。

練習も終了し、再び場内は暗転し試合開始の時を迎えるのみ……
しかしそれに先立ち、この日はさらにもう一イベント。

 

「陸上自衛隊第11音楽隊」様による、演奏が挟まれる事に。
曲はサッカー界ではお馴染み?の「Go West」で、特別な一戦らしき格調の高さを彩り。

かくして迎えた選手入場。
先んじて掲げられたフェアプレーフラッグも、「世界基準の判定」に伴うラフプレー紛いのチャージの多発で陳腐なものと見られがちな昨今。
そんな不安を吹き飛ばすべき試合になって欲しいという願いは、この日も叶えられたとは言えないものに。

ちなみにこの日の主審は国際交流のテーマの下、エリオット・ベル氏が担当する事となりました。

そしてキックオフ。
いきなり千葉が、椿のドリブルで札幌の後方を突いてコーナーキックに持ち込み。
ここからキッカー横山のクロスを、ファーでどフリーになっていた田中がヘディングシュート。
この日も2分足らずでファーストシュートを浴び、かつこれをGK菅野がラインギリギリでキャッチしたその姿に、守備面の不安を隠せない入りを描く札幌。

しかしすぐ後に、そんな事は些細なものと化する事案が発生します。
切欠は例によって札幌の裏抜けに弱いディフェンスと繋がっているものの、それにより引き起こされた事象がとんでも無く。
前半4分中盤でのボール確保から右に展開した千葉、後方から高橋のロングパスが一気にエリア内へと放り込まれ。
そこに林が抜け出して決定機になりかけた所、飛び出して防がんとしたGK菅野と交錯する格好となり、反則は取られなかったもののすかさず止められる試合。
そして倒れ込む菅野に対し治療が入った結果、殆ど間を置かず×の印、つまり続行不可能のサインが出されてしまいます。
脳震盪らしく動けない菅野の姿を受け、ピッチ脇では慌ただしくリザーブのGK中野が準備に入り。

遠目からでは解らなかったこの接触は、林の足がモロに菅野の頭部に入ってしまっていたようで。
そのため札幌ゴール裏のスタンドからは(菅野に駆け寄ってきた)林へのブーイングが鳴り響き、それを受けた千葉スタンドがのちに林のチャントで応戦、それに対しさらにブーイング……と醜い争いにも発展する事となり。
幸い菅野は担架で運ばれる段階では意識をハッキリさせており、彼の思いを受け継ぐように中野がピッチに入りました。(8分)

札幌サイドの不満も理解できます(最低限反則にはするべきジャッジだろう)が、カウンターでも何でもない状況で、簡単に裏を取られてしまう(with出し手の高橋に対する寄せの無さ)札幌のディフェンスの甘さが根底にはあり。
前節の1失点目を彷彿とさせる脆弱ぶりを醸し出した事で、スコアも動かされるのは必然となったでしょうか。

気を取り直し攻撃に入る札幌、10分から左サイドで田中宏がドリブルで仕掛ける、この日を象徴する攻めを見せ始め。
右サイドかつ今季のストロングポイントである近藤が、徹底チェックに遭ってきたが故の方針転換にも映ったこの攻撃。
これまでとは違う……という空気を作りかけた、その直後の11分でした。
林のスルーパスにより、あっさりと田中和とGK中野との一対一に持ち込まれると、しっかり駆け引きに勝利した田中和によりゴールネットが揺らされ。
田中宏(抜け出された際オフサイドをアピールする始末)とマッチアップする田中和という構図なため、前者が攻めっ気を出した所を綺麗に突かれた感じとなりました。

ビハインドになったのは今季最速と、守備面では日に日に悪くなっていくような札幌。
14分にも高橋のロングパスが対角線を描き、受けた椿が奥を取ってクロスという具合に、両翼から悩まされる不安度は最高潮に。

そんな後方の不安を隠すべく、反撃に掛かる札幌ですがその手段は圧倒的に、前述の田中宏の仕掛けが多く。
17分には縦パスを受けたスパチョークの展開で例によって持つ田中宏、クロスは選ばず地上でのパスワークでやりきる形に。
そして中村のミドルシュートに繋げましたが枠を捉えられず。
21分には高尾からサイドチェンジで送られたボールを直接ヘッドで落とした田中宏、受けたスパチョークがクロス。
一局面ではちょくちょく変節を見せるものの、本質的にはあまり変わっていないのは気のせいか。

それでも、その田中宏のクロスから徐々にフィニッシュが生まれる状況に。
26分に低いクロス(ここは上げたのはスパチョーク)がカットに当たりファーにこぼれた所をバカヨコがヘディングシュート。(GK鈴木椋キャッチ)
31分に今度は馬場がクリアボールを合わせヘディングシュート(枠外)と、ヘッドでフィニッシュ数を稼ぐ展開には持ち込めます。
千葉サイドが次第にビルドアップに難儀、サイドバックへの展開がハメパスを頻発させる流れを描くのも手伝い。

しかし危機はすぐそこにある、と言いたくなるほど、守備が顔を出すと脆い現在の札幌。
直後の32分再び石川のスルーパスに抜け出した田中和という絵図が生まれたのは、札幌というよりもスピードスター・田中和は今季も健在と褒めるべきか。
今度は右ポケットを抉ってグラウンダーのクロスという選択でGKを無効化した田中和、これをもう片翼の椿がファーに走り込んだ末に合わせゴールにねじ入れます。
これも2節(熊本戦、0-3)・前節で散々見られた、低いクロスに入り込まれてやられるというのに類似した絵図にもなり。
他方札幌の攻撃が高いクロス→ヘッド狙いが多かった点も、逆説的で見逃せず。

はや窮地といった札幌、その後千葉のセットプレーも絡んで再三振り回されるその姿に、ワンサイドゲームとなる予感を孕ませ。
しかし38分、ついに田中宏が主である左からのクロス攻勢が実を結び。
ここでは切り込まずに右足で早めのクロスを選択した田中宏、これをファーで合わせにいったのはバカヨコで、ディフェンスに遭いこぼれた所をスパチョークが追撃に成功。
ゴールネットを揺らし、とうとう生まれた今季初得点。
殻を破るという表現にしたい1点なのは明らかで、今後に望みを繋げます。

一気に前向きとなりたい札幌ですが、アディショナルタイムで馬場と中村が反則で警告を受けるという具合に、若干空回り気味に。
それより前の41分、シュートブロックした高橋が痛んだのに対し、札幌サポーターが再びブーイングを浴びせる一幕が見られたのも印象悪く。
荒れる原因は菅野の負傷退場なのは明らかですが、そんな理不尽ぶりに怒る様子を抑えつつ冷静に勝利に向かわせる役割も、苦しい局面では必要なものだと感じました。

それでも8分と長くなったATで、その姿勢を攻勢に繋げてひたすらCKを獲得。
キッカー・スパチョークが再三クロスを放り込み、クリアボールを繋いでさらにサイドを抉るの繰り返しを見せたものの、ゴールは奪えなかった札幌。
1-2で折り返す事となります。

ハーフタイムで撮ったメンバー表、そのため菅野→中野に。
警告のマークが目立つ格好となった札幌(27分にバカヨコが最初の警告)、守備組織が著しく低い事の証明にもなってしまうだけに、改善したい所ですがその日は訪れるのか。

そのHTでドーレくんの場内一周、と思いきや、いきなりバックスタンド側のフェンスから登場。
その裏には、試合前活躍した演奏隊の方々の姿が見えます。
当然、これから行われるイベントの予想を大体つかせるその様相。

散水とサブ組の練習が終わったタイミングで登場し、再度演奏を披露する「陸上自衛隊第11音楽隊」の方々。
今度の曲は、チャントで良く使われる「アイーダ」が選択され。

 

それに合わせ、脇で何やら動くドーレくん。
遠目では良く解らずでしたが、おそらく指揮者パフォーマンスか何かをやっていたのでしょうか。

かくしてHTは幕を閉じ。
迎えた後半開始、菅野の脳震盪により1つ追加となった交代カードも、共に手を付けず。
千葉は、前半の終盤には5バック(田中和が右ウイングバックになる)で札幌の攻勢に対抗していたようで。
しかしサンドバック化すればそれだけ消耗も早く、それを嫌ってか後半から再度4-4-2へと戻して臨みました。

その代わり際を突くように、札幌は開始直後の後半1分に家泉が右サイドへミドルパスを通したのち、近藤からグラウンダーのクロス。
ニアのバカヨコは撃てずに抜けるもこれを大外で田中宏が折り返した末に、ニアで合わせたスパチョークがシュート。
ゴール前でブロックに跳ね返されるも、これまでとは違った低いクロス・両 翼が絡んでの好機に期待が膨らむ入りを描きます。

その後、前からプレスを掛ける意識を強めた千葉ですがその裏を突く機会が増え、6分に高嶺が(石川に)反則を受けた事で直接フリーキックの好機。
しかし、左ハーフレーンからという位置でスパチョークはクロスを選択。
中央で家泉が合わせた(枠外)ものの、壁が薄いのを見て撃っても良かった場面にも映り。

一方圧力を担保したような千葉。
11分に左サイドでの横山のドリブルからエリア内でのパスワークで好機に持ち込み、最後は上がって来た高橋がシュートを放つもGK中野がセーブ。
ワンチャンスで仕留めんとしましたが、止めは刺せず仕舞いとなり。

すると直後、札幌はCKに持ち込んだタイミングで動き(12分)、出間→荒野へと交代。
前線の機動力、特に守備面がこれにより向上し、ボールゲインを頻発させる良い流れを作り上げ。

再び押し込まれる展開を強いられる千葉。
幾度もCKを浴びるなど、ゴール前での凌ぎの連発に、痛む選手も頻発。
14分に日高が、17分に横山が倒れ込むなど、守勢により再三走り回らされたが故のダメージは明らかであり。
しかしそれに対し札幌サポーターが躊躇なくブーイングを浴びせたのは、前半の続きの話になりますが、反撃しなければならない身としてはどうかという思いが拭えない展開に。
今季初のホームゲームも、醜悪さが目立ってしまえば中々アドバンテージを得られない。
まあこれも、敗戦続きという状況に起因している節もあるでしょうが、ともかく今後は勝利を呼び込むような行為を期待したい所。

ともかく、その後は燃料切れを防ぐべくベンチワークに勤しむ千葉。
20分に横山→安井へ交代すると、さらに2人をベンチへと呼び準備させる小林慶行監督。
その後も札幌の攻撃を受け続けながら、25分に交代に辿り着き。(田口・林→品田・呉屋)
一方札幌も27分、馬場→キムゴンヒへと交代して荒野がボランチに回り。

ここから目立ったのがボランチに入った品田で、札幌の圧力で保持がままならない状況を、自身のボールキープ・パウサで打破せんとします。
一定の効果を得られましたが、31分にそれが仇となりスリップしてしまいボールロストする品田。
ここからバカヨコのスルーパスで右ポケットを突き、近藤がグラウンダーでクロス(走り込む荒野の前で遮断)と決定機を招き。
失点はせずも苦しさは明らかな千葉、32分に次なるカードを切ります。(日高・田中和→松田・岩井)

疲労の見える田中和に代わって入った岩井、その田中和に劣らぬ突破力を発揮。
34分に右サイドからカットインで斜めに切り込んだ所、高嶺に倒され反則を受けた事で直接FKを得ます。
このタイミングで、札幌サイドもスパチョークが足を攣らせたか倒れ込むという具合に消耗ぶりを示し始め。
このFKは、品田が直接シュートを狙うも壁を直撃して実らずも、札幌も直後に交代を敢行。
しかしそのタイミングで家泉も倒れ込んでしまい(故障か痙攣かは不明)、3枚替えを選択する事となり。
家泉・スパチョーク・バカヨコ→宮澤・長谷川・中島へと交代し、(千葉が1枚残しているものの)最終局面へと向かいます。

ここまでの余力で、後どれだけ攻められるかという勝負へ移行する札幌。
39分に、これまで貫いてきた田中宏のクロスからキムゴンヒがヘディングシュート(ゴール右へ外れる、ファーに近藤走り込むも届かず)と、基本に立ち返っての好機。
しかし全体として勢いも衰退していくのは避けられず。
千葉も、荒野に反則を犯した品田が警告を受ける(44分)被害が出始め。

そしてAT突入して間も無く、最後のカードを切る千葉。(椿→吉田)
これで札幌最後の攻勢を凌ぐ体制か、と思われた刹那、意外な形でスコアが動くに至ります。
高橋がプレッシャーを受けながら裏に送ったロングパスが、最終ラインとGKへの間へ向かったため、当然ながら前に出ていたGK中野が抑えるべきボールに。
しかし中野は躊躇いを見せてしまい、慌てて前に出てヘッドでクリアしにいくも、バウンドしてやや失速したボールもあり走り込んだ呉屋に受けられて時既に遅しと言いたくなるミスと化し。
そして空っぽのゴールに蹴り込んだ呉屋により、決定的な3点目が生まれました。

目も当てられないといった札幌サイドの失点でしたが、一方で歓喜に沸くはずの千葉サイドにも予想外の事態が発生し。
その原因は喝采を浴びるべく、看板を乗り越える形でゴール裏に飛び出した呉屋で、プレド特有の「ゴール裏とピッチとの段差」が生み出したその絵図は……
過去にアンデルソン・ロペス(現マリノス)を襲った悲劇をなぞるかの様に、地面に叩きつけられて痛む呉屋というものとなってしまいました。(なお最初の犠牲者は菅井(当時仙台、2009年)との事、今回の事案で初めて知った)
幸いにして無事に起き上がり、千葉サポーターのコールに応えたのちプレー続行の運びとなった呉屋。

その後は見るべきものも無く、失点を境にスタンドから後にするサポーターも急増する結果に。
キムゴンヒ狙いのパワープレイという色が強まるも、ゴールに辿り着く事は出来ずに終わり。
そして試合終了の笛が鳴り響き、1-3で千葉の勝利。
これにより札幌とは真逆の4連勝、順位も得失点差で大宮をかわして首位浮上と、良い事尽くめの勝ち点3と相成りました。

最初は審判団へ、そして整列後に選手達へのブーイングと、落胆しか起こさない4連敗という結果を残すに至った札幌のホーム開幕戦。

そんな中で、ピッチ内を一周するドーレくんの姿は立派というべきか。
道中、千葉サポーターに対し手を振る姿も見せるなど気丈に振舞い。

そして撤収が異常に速かった、ゴール裏の断幕。
自分としてはプレドでこの時間帯まで残ったのは初めてでしたが、これを観て居たたまれなくなった為これにて撤収。

今節の結果(山形が勝利・鳥栖が引き分け)で、唯一の勝ち点ゼロと化してしまうなど、単なる最下位という表現すら生温くなるものとなり。
「まず初得点」は何とか達成したものの、依然としてJ2の最底辺に居る惨状は続き、脱する事が出来るかどうか。

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2024年J2リーグ第38節 ベガルタ仙台vs大分トリニータ inユアテックスタジアム仙台

2024-11-13 16:15:21 | サッカー観戦記

他のカテゴリに先んじて、最終節まで辿り着いたJ2リーグ。
その注目はやはり昇格争いで、目標があるクラブの熱狂ぶりはさぞ凄まじい。

そんな事を3か月ぐらい前から考え、その現場に居られたらどんなに幸せだろうか。
そういった思考の下、観戦を決意しました。
上位かつ、北海道からなるべく近いという条件で、選んだ地は仙台。
決して「待ってけさい」の目撃のためではない

という訳で、前年のいわき以来となる2度目の仙台空港へ。

 

前回は、「いわきへ向かうための中継点」でしかなかったこの地。
そのため、「プロ野球・楽天に大きくソースを割かれている」といった記憶が残るのみでしたが、よく観察するとそれは誤りだった事が判明。何処をとっても日ハムばかりの札幌とは違うのだよ

まず到着ロビーに向かう際の通路に、ユアスタの画像がある広告を観てそれが実感出来。
そしてロビーには、大量ののぼりで出来た宣伝のための一角が。
特筆すべきはこの2点のみでしたが、空港自体が決して大規模とは言えないため、かなりの分量となっていました。

高揚感を得ながら、空港直結の鉄道駅から電車へ乗車。
JR→仙台市営地下鉄という、1本の乗り換えで目的地まで行けるのは素晴らしいの一言であり。
それでも、地下鉄仙台駅のホームでの混雑ぶりにゲッソリとする、旅の苦難も味わいつつ。

そんなこんなで、最寄りの泉中央駅まで到達。

噂に違わぬ門構えのユアスタ。
ただしその外側のキャパシティに難がある(一応、七北田公園の中にあるが道路で分断されておりユアスタの範疇は狭い)という感じで、ひたすら人の波をかき分けて……といった事を余儀なくされるのはご愛敬。
この写真からも、そんな中で無理矢理撮ったものであり。

席に着き、まず考えるのは食料の確保。
しかし混雑ぶりはスタジアム内も同様で、長蛇の列に加わるのは必至。

何処の列に並んだのかも判らぬまま、何とか買えたのはキーマカレーのみ。
既に13時を回っている時刻で、ひたすら掻き込む事となりました。
やっぱり「カレーは飲み物」だったか

 

ピッチ内では、既にチアガールが演技を披露している真っ最中。
中央密集での演技から、最後は広範囲に渡って締めるという、中々ポジショナルプレーを考えさせられるパフォーマンスでした。

バックスタンドには座席で描かれた、クラブ30周年記念を示す文字が。

この部分の客入りはこの段階では落ち着いていたものの、いざその左からゴール裏にかけてを見ると、襲い掛かってくる黄色の圧力。

 

この試合が下位カテゴリであるという事は微塵も感じられない、圧倒的な観衆。

他方の大分サイド。
通称「圧倒的ニータン」を並べる事で圧を醸し出して対抗?という感じに。
専用スタジアムの長所であるピッチからの近さは、客席のアクセントも結果的に増大させていたでしょうか。

 

そして始まった、そのピッチ内での練習。
対面パス、トリカゴという基礎的なものでも、伝わってくる十分な迫力。

そんな環境のなか、早くも始まったスタメン発表。
新潟遠征以前は、こうした早期の発表は札幌特有のものと思い込んでいましたが、割と普通に行われているのか。

まずはアウェイ側の発表が飾り気なく行われ、最後に監督の紹介。
しかし「監督」という文字すらないのはシュールすぎ、思わず撮ってしまいました。

  

そして派手な演出で幕を開ける、ホーム・仙台サイドの発表。

 

その演出は実際の紹介でも発揮され、3パターン撮られた静止画を幾度も切り替えるという、斬新な手法で彩られ。
その間に個人チャントが演奏されるという、サポーターの協力も加わり。
そのため1人における表示時間は長めですが、個人チャントの無い選手(工藤蒼生)は短めに終わる悲しさも。

 

しかしホログラムの画像のためか、チラつきが凄まじい。

 

リザーブ選手にはチャント演奏も無く、時間も極短と差別化。
ちなみに仙台における自分の一推しは石尾ですが、この日もサブでした。

 

チームを戦う集団へと変貌させた、就任1年目の森山佳郎監督。
J1復帰を果たせず苦労を続けるクラブを救ったのは、苦労人の指導者……といった絵図がよく似合うでしょうか。

この日のスタメン。
前節手痛い敗戦(熊本戦、1-3)を喫した仙台ですが、スタメンは全く弄らず。
この試合を前に引退を表明した遠藤も、ベンチ外に留まるなどこの一戦に賭ける思いが溢れる選択に。
7位からの逆転でのプレーオフ圏入りは果たせるかどうか。

一方の大分は渡邉→池田と1人入れ替え。
しかしメンバー以上に気になるのは、残留のために貫いたパワーサッカーのスタイルが、継続されているのか否かという点であり。

そしてピッチに目を戻し。
相変わらず練習が続くなか、マスコットの一人であるルターナの頭部が。
練習前から積極的に働いているという印象(キッズのエスコートなど)で、相棒のベガッ太が気分屋に見えるだけに尚更であり。

 

しかしそのベガッ太、ゴール裏で自転車パフォーマンスをするなど、思っていたより精力的。

やがて練習も終わり、試合開始に向けての準備がせわしなく行われ。
昇格争いに拘る一戦だけに、報道陣の数の多さも健在。

その後はチアガールによる花道も出来、選手入場という雰囲気に。

そして先程観たバックスタンドでは、満杯に埋まった客席によるコレオ。
象られたのは座席と同様の「30th」の文字で、これでもかと30周年をアピール。

 

始まった選手入場。
その最後尾にしっかり位置するベガッ太とルターナ、そのまま整列にも加わったと思いきや……

神に祈りを捧げる?ベガッ太。
毎回やっているかどうかは不明ですが、チームの運命を左右する一戦だけに、彼なりの気合いの表れでしょうか。

メインスタンドの近距離から見る、試合前の撮影の一幕は圧巻であり。

しかしベガッ太のお茶目ぶりはとどまらず、コイントスの場にも顔を出し。
真剣勝負の前の和やかぶりを醸し出す、必須のキャラとなっていたでしょうか。

そして待ちに待った、(仙台にとって)世紀のキックオフ。

ロングボールの蹴り合いななか、先に主導権を握ったのは大分。
それも前々節(秋田戦、2-0)と同様の、秋田を彷彿とさせるパワーサッカーのスタイルそのままで、裏へのボールを軸に敵陣でサッカーを展開。
そしてボールがタッチを割れば、すかさず屋敷(&吉田真)がロングスローと、残留が決まってもなお貫かれるサッカー。

前半5分、弓場の落としを拾った野村がキープする所、鎌田に反則を受けてフリーキックを得た大分。

左ハーフレーン外目という、狙い辛い位置でしたがキッカー野村の選択は……

放たれたキックは、クロス気味に直接ゴールを襲うボールとなりましたが、枠を捉えられず終わり。

しかし尚も続く大分の好機、8分には安藤のロングパスがまたも野村に渡ると、左サイド奥から低いクロスを入れる野村。
これをニアで池田が合わせにいく、決定機に近い絵図になりましたがシュートはミート出来ず、こぼれ球を弓場が追撃も枠外に。

立て続けに命拾いとなった仙台。
近況では34節で秋田に敗れており(0-1)、再度その秋田スタイルと対峙する事で、やり辛さが目立つ立ち上がりを強いられたでしょうか。
ロングボールをエロンに当てる手法で何とか押し返しを図るものの、そのエロンがデルランに激しく当たられるため機能せず、ひたすら大分の攻撃を浴びる流れに。

12分にまたも左サイドからのFKとなった大分、キッカー野村は先程と同様クロス気味に直接シュート。
これをGK林がセーブし、混戦の中さらにデルランが追撃しましたが枠外と、このままでは決壊しかねないという仙台。

しかし直後の13分、鎌田のロングパスが、今度は高めに位置取る真瀬に当てるものとなる変節。
これを真瀬→エロンと空中で繋いでいき、最後は郷家がシュート(GKムンキョンゴンキャッチ)と好機を生み出し。
一つ良い形が出来、これが文字通り風穴を開ける事となります。

16分、大分のロングパスを左サイドで相良がブロックすると、拾ったエロンが背負ってキープと本来のポストワークを見せ。
ここから相良持ち運び→戻しを経て、またも鎌田がロングパスを高目の真瀬に通し、ヘッドで折り返されたボールをデルランがクリアにいき。
しかしこれがゴール内へ直接入る事となり、オウンゴールで仙台に先制点が齎されます。
昇格へ繋がんとするそのゴールに、テンション爆上げ状態となるスタンド全方位。

このリードが、展開的にも大きな意味を齎す事となり。
一言で言えば、追う立場となった大分が、秋田スタイルを貫くだけではゴールに辿り着けない状況となります。
つまりはアバウトな攻めを抑制し、最後方からボール保持による攻撃へと舵を切り始め。
しかしそれは「ボールを持たされる」展開に他ならず。

これにより、デルランの強度に苦しめられていた節のあるエロンも、羽を伸ばせるようになったでしょうか。
その効果はまず守備面で発揮され、大分の最終ラインでの保持に対し幾度もボール奪取を見せ。
ボールゲインから好機を作らんとする仙台に対し、大分ディフェンスの反則も目立ち始めます。
27分に池田の(相良に対する)反則により得た直接FK、キッカー中島は直接ゴールを狙ったもののGKムンキョンゴンがキャッチ。
34分にはボール奪取したエロンをすかさず倒してしまった弓場に反則・警告と、一試合単位でもコロコロとスタイルが変わる、その主体性の喪失の影響が滲み出る大分は苦境となり。

しかし時間が進むと、ショートパス重視でアタッキングサードで展開される大分の攻撃。
3バックからの変形により高い位置を取るペレイラという具合に、本来のスタイルを取り戻して攻め上がり。
立ち上がり同様守勢となる仙台に対し、コーナーキックを量産するなどこじ開けを狙う大分。
それでも、変節ののちも多用されるロングスローに象徴されるように、肝心な所ではアバウトさが顔を出し。
そんな大分に助けられていた感のある仙台ですが、アディショナルタイムにはパスワークを経て後方からデルランのミドルシュートがゴールを襲い。
しかし上へ僅かに外れてしまい、ここも何とか命拾いといった絵図が作られると同時に、前半終了の笛を聞く事となりました。

その直前に撮影出来た、この日のメンバー表。

 

迎えたハーフタイム、ベガッ太・ルターナの姿は見られず。
やっぱ気分屋だな……と実感している間に、再びチアガールによるパフォーマンスが行われ。

 

そしてチアのメンバーも紹介され、これは珍しい光景。

それでも仙台にとって気になるのは、別会場の経過でしょうか。
それも最重要な一戦である、山形vs千葉。

仮に自身が引き分けに終わった際、その結果が行く末を左右する事となるその試合ですが、HTの時点で3-0と山形リード。
仙台優位の状況が出来上がっており、まずは一安心といった所。
しかし勝利するのが確実なのは言うに及ばず。

やがてHTも終盤を迎え、戻ってくる仙台の選手。
一方の大分は、巻き返しを図るべく交代カードに手を付けます。

 

野村に代えて渡邉を投入。
攻撃の中心を担っていたテクニカルな野村を退けた事で、後半はより圧力重視とするのを視野に入れたでしょうか。(仮にアクシデントでなければ)

そして始まった後半戦。
その開始1分に、大分は右スローインからの攻めで弓場がミドルシュート(枠外)と先制攻撃。
采配通りに圧を掛け。
4分に今度は右からロングスローを放り込み、GK林が直接パンチングで弾くも尚もボールを確保する大分。
ボックス内での展開を経て安藤がシュート(ブロック)と、無理矢理気味ながらも発揮される大分の圧力。

しかしそれを覆したのが5分で、齎したのは相良の強烈な突破でした。
ロングボールからの空中戦を経て右ワイドで確保した相良、中央へ斜めに切り込みを見せると、整っていない大分守備網を尻目に一気にエリア手前へ。
そしてラストパスは遮断されるも、そのこぼれがエリア内へ転がった所に、素早く駆け込んでシュートした郷家。
コースを変えるように蹴り込まれたボールがゴールネットを揺らし、貴重な追加点に辿り着きます。

これで苦しくなった大分。
アバウトな姿勢に舵を振った制裁、つまり攻めの形が希薄ななかで2点を追い掛けなければならない状況に陥る事に。

打開を図るべく、12分にベンチが動きデルラン・弓場→長沢・薩川へと2枚替え。
センターバックを一枚削った事で、4-4-2へと布陣変更も絡みます。
しかし薩川は本職のサイドバックには入らず左サイドハーフで、SBは右が吉田・左が茂と本来アタッカーの選手という、若干歪さを感じるものに。
投入された長沢が早速の14分にヘディングシュートを放つ(枠外)など、その高さを利用しに掛かり。

しかし仙台、特にエロンにとっては、ハードに寄せてくるデルランが退いた事で威力を発揮。
18分に右サイドを真瀬→郷家→中島と繋いだ末に、エリア内でエロンがシュートと決定機を迎えたもののこれはオフサイド。
その後、ボールを収められるようになったエロンを止めるのに難儀する大分ディフェンス。
25分には反則を犯したペレイラが警告と、反撃体制すらままならず時間が進んでいきます。
31分に再度動くベンチ、屋敷(先程の交代で右SHに)→町田へと交代。

 

すると仙台ベンチも交代を準備し、2分後の33分に2枚替え。
鎌田・相良→松井・オナイウへと交代します。

35分に大分が決定機、右からスルーパスに走り込んだ吉田真のクロスが上がると、ファーで薩川が折り返し。
そして中央で渡邉がシュートチャンスを迎えましたが、GK林が前に出てブロックの形でこれを防ぎます。

2点差を終盤まで保つ事で、勝利への機運を高めに掛かる仙台。
大分は37分に最後の交代を敢行(保田→小酒井)するも、その進軍を阻む事は難しく。
そんな機運に彩られたスタンドに対し、38分に右サイドでのボールキープでCKを得たエロン。
次の瞬間スタンドを煽るという具合に、水を得た魚のように振舞います。
そして40分にお役御免となり。(中山と交代)

2-0のまま突入したAT。
仙台は残していた交代カードを守備固めに使い、マテウス・モラエスと石尾を投入(中島・郷家と交代)して5バックシステムに。

しかし、大分の右サイドからのFK。
キッカー薩川がインスイングで上げたクロスが、そのまま誰も触れれずに弧を描いてゴールに吸い込まれ。
思わぬ形でのゴールで、大分が1点を返した事により2-1と、1点差で勝利に向けて緊張感が高まる状況に。

それでも、迷い無く勝利へ進軍する者たちは強く。
すかさずサイド奥へとボールを運ぶ事に成功すると、何度もマイボールでのスローインにより時計の針を進める仙台。

結局大分は、左サイド奥(仙台から見て右サイド)からの脱出を果たせず。
試合終了の笛が鳴り響き、この瞬間仙台の勝利、並びに6位浮上を確定させる事となりました。

すかさず作られんとする、恒例行事であるスタッフ一同の輪。

そして勝利を実感するに至った(と思われる)一同。

試合後の整列。

戦いを終えた選手たちは、歓喜の雰囲気に包まれるベンチへと戻り。

 

それを迎える一同に、ベガッ太・ルターナも加わり。

最終盤での交代だったため、ユニフォームのままの中島。

 

道中何度も倒されていたためか、スタッフに気遣われていた真瀬の姿が印象に残りました。

無事に最良の結果へと繋げた森山監督。

スタンドからの声援にも、手を振って応えます。

そして注目の的は、試合後インタビューへ。

 

重圧から解放され、男泣きを見せるキャプテンの郷家。
その後ろで、カメラにフレームインを図るマスコット2名の姿とのギャップがなんとも。

この日のMVP受賞の運びに。
選ばれたのは相良でした。
その後敢闘賞もあり、こちらは真瀬が選ばれ。

こうして無事、大観衆を満足させる一日の演出に成功した仙台。
しかしこの後は、さらに過酷な戦いであるPOが待ち受けているのは言うに及ばず。
6位からの這い上がりを図るため、アウェイの地でこの日のような雰囲気を生み出すのは厳しいものがありますが、何とかこれを継続させ敵地へと持ち込みたい所でしょう。
しかしそれには3週間というインターバルが壁になり

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2024年J1リーグ第29節 北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ in大和ハウスプレミストドーム

2024-09-02 16:01:18 | サッカー観戦記

今夏にとうとうネーミングライツを利用する形で、名称変更となった札幌ドーム。
その企業先は、J3・奈良のスポンサーでもある大和ハウスと、いかにもJリーグらしい「企業≠クラブ」の関係が示されるものだったでしょうか。

この変節とともに札幌は集客力復権となった感があり。(前半戦は1万人台前半がザラで、19節・マリノス戦(0-3)が唯一の2万人越え)
一度訪れるべきという気分になっていた自分も、その姿に尻込みせざるを得ない状況でしたが、そんなご祝儀気分も落ち着いた頃合いで観戦を決定。
人混みに辟易するのをなるべく避けるべく、自転車で現地へ到着しました。

(なおyahooスポーツナビの日程ページで、名称変更となる前の試合でも名称が変更されているのがなんとも言えない気分にさせられる)

開場前に到着したため、メモリアルコーナーの角にて一休み。

命名権の件で、企業という要素が脳内のウェイトを占めていたためか、その片隅にあったこんな展示に目がいき。
記念の写真・グッズが展示されているブースの中、それとは一線を成すかのおうな、協賛会社名がズラリと並んだ文字ビッシリのものとなっていました。

そして目が留まったのは、この日の対戦相手である川崎のメインスポンサー・富士通の関係会社の名前。(その他は自分が黒塗りで隠した、念のため)
こうした行為で、この試合に執念を燃やすというサポーターは……いる訳無いか。それ以前に自分はサポーターで無い

そんなこんなで、開場時刻の11時30分を回ったため、のそのそと入場口へ。

道すがらにあったのぼり、風向きの影響で鏡写しの状態での撮影になりましたが気にしない。
新加入のアマドゥ・バカヨコ、こうした可愛い系のコンセプトでの撮影にも快く参加、という裏背景が思い描かれ(勝手に)好印象を抱き。

名称は変わったものの、その内容は殆ど同じで座席到着までスムーズに。
……と見せかけ、一目散に向かったのは野外のグルメテラス
何も変わらぬ観戦にアクセントを付けたかったのか、ここに来て初めてこの場に足を踏み入れる事に。

しかしドーム内とは裏腹に高い気温であるこの場所で、行列に並ぶのは精神を削られる思い。
買い物を終えての感想は、以降はなるべく避けたいというものでした。
そうして食糧確保を果たした末に、座席へと到着。

前回の水戸で肉料理は懲りたという精神状態で、真っ先に並んだのが、ほぼ定着となっている「ほっと12」のたこ焼きのブース。
しかし当然それだけでは足りないとして、「クルール」のブースで選択したのはカルビドッグと、結局肉類を食すに至りました。
まあこうしたイベント会場自体が、どうしても肉料理に偏りがちなのである程度は仕方無い。

かくして腹ごしらえも終了……では無く、その最中に札幌サポーターの代表者が、今回自分が選んだバックスタンドの観客全体に呼びかけ。(複数回)
その内容を要約すると、厳しい残留争いを勝ち抜くため雰囲気作りに協力していただきたいとの事。
そしてその方策が、試合開始直前~キックオフまでずっと立ちっぱなしで、スタンドを赤・黒に彩るというものであり。

これにより、グッズを全く身に着けてない自分の出る幕は無いという結論に至ったため、この時間帯は自席からの退避が決定する事に。
結局この日も前回(2023年4月)同様、無風とはいかない選手入場時となりました。
まあどちらにしろ、前回の時点でスタメン発表の際に3階で撮影すると決めていたので特に気にする事は無いのですが。
なお、そのサポーター団はどうやらメインスタンドにも同様の呼びかけをしたようで。
これについて賛否両論は恐らく必須で、自分も否寄りの考え方なのですが、成績が成績だけに尻に火が付いている状態な彼らの気持ちも理解出来。

そんな心の中での一悶着を余所に、ピッチ上ではドーレくんを中心に集団が出来上がっており。

コンサドールズにしてはあまりにも小柄なその集団は、そのジュニアに所属する子達との事。
その様子からして、これから始まる事象は容易に想像できるものであり、そしてその通りにショータイムが始まりました。

ピッチ中央で華麗に踊る本家を余所に、メインスタンド寄りの位置でアピール?するジュニア達。
ダンスの内容も、本来のアクロバティックぶりは殆ど無い単純明快なものに終始。

その橋渡し的な役目を担う(様に見えた)ドーレくんも、ダンスは行わずに、ジュニアの側に付いて同じ目線に立っているようでした。
そんな大人と子供の融合の時間に見惚れながら、終了となったショータイム。

その後場内一周に入ったドーレくん。

そして川崎サポーターの眼前という位置まで来た際、すかさずスタンドから上がるブーイング。
歓迎の意味合いも込めてのものなのは当然で、それに応えるドーレくんという具合に、微笑ましさすら覚える両サイドの馴れ合いとなりました。

やはり中身は何ら変わりない、札幌ドーム改め大和ハウスプレミストドーム。(以下プレド)
その後も特別な感情を抱く事は殆ど無く(ただ単に自身が疲労困憊で考える・動く気力が無かったともいう)、時計は進み。
あっという間に試合前練習の時となりました。

GK練習開始から暫くして、フィールダーが入場ののちスタンドに向けて挨拶という恒例行事。

これを境に、自身は席から立ち、3階に場を移しての撮影に。


そんな場違い感を醸し出す自分を出迎えてくれたのが、前回も撮影したチャームコロン
どうやら名称が変わっても、マスコットは変わらずになったようで何より。
しかしよく見ると、ボードは未だ名称が札幌ドームのままという不具合が。
あまり人が通らない場だけに、後回しにされたのでしょうか。
(なおその人の少ない3階にも、スカイボックスシート・ファミリーシートが存在し、決してゼロとはならない事を付け加えておく)

 

ここから見る斬新な練習の様子。
撮影はしなかったものの、特にトリカゴの様相は目を奪われるものでした。

そんな様子をピッチ脇から見守る?札幌ユニを着た関係者一同。

そしてその練習の最中にスタメン発表と、何ら変わる事の無い流れを描きます。(時計が示すように、新潟のよりはやや遅い)

クソンユンの京都移籍から大分経ち、児玉を補強したものの独壇場という立場は変わらないGK菅野。
ネタバレになりますが、個人的なMOMに掲げたい程のベストなパフォーマンスでした。

加入して間も無く、実質監督という揶揄染みた評価を得る事となった大﨑。
このレベルの選手を、フリーのプールから獲得出来たのはまさに干天の慈雨。

選手登録が若干遅れたものの、加入してから早速貴重なジョーカー要因となっているバカヨコ。
彼とパクミンギュ以外にも今夏に何人も外国籍の助っ人を獲得したものの、同時に若手選手はレンタルのプールに押しやられる事に。
果たして降格という結果を迎えてしまった際はどうなるか。

そんな結果とは関係無く、今季限りでの退任を発表している監督のミハイロ・ペトロヴィッチ氏。(以下ミシャ)
普通こうした発表は「辞める監督に付いていく人間は……」というチーム衰退の原因になりかねず、また前半のあまりの守備の脆さも絡み、「大﨑監督」という前述の評価を生み出す事に繋がった感があり。
それでも現在は多少盛り返し、勝てば鳥栖を抜いてテールエンドから脱出できるこの試合。
尚、前年はスーツ姿でしたが今年はシャツ姿と、この辺りも規律の緩みを感じるものに。

試合中に写した(というか、キックオフ後で無いと表示されない)メンバー表。
表記泣かせのファンウェルメスケルケンも、プレドの長い電光掲示板にかかれば見辛さはある程度緩和され。
前回述べた通り、頑張っている背景(なお一部はアニメーションが入っている)により見映え良く。
しかしやはりバックスタンドからは見辛いので、↓を参照。

札幌は大﨑がアンカーと、ポジション的にも実質監督に相応しい立ち位置に。
スパチョークはじめ故障者も復帰、鈴木をはじめ低調な選手も調子を上げるなかで、本来のベストメンバーという人選だったでしょうか。
一方の川崎、前回対戦時に散々札幌ディフェンスを粉砕したバフェティンビ・ゴミスはベンチ外。
前節(浦和戦)が前半終了時点で中断・中止、そして今節は移動の際に台風の影響を避けられたかどうかと、天候との戦いも強いられる流れでしたがどうなるか。

選手紹介後の、格好良いロゴの映像。

この何気無い試合紹介の映像も、ロゴが動いてお互いに向き合い、これから対戦という雰囲気を醸し出す演出付きと付けられる変化。
こうした変節は、前回も述べた通りプロ野球・日本ハムの本拠移転からハッキリと付けられており、プロデュース側の意気が伝わるものに。
第一はプロ野球でその他は付属品といった、誰の意思かは不明ですがお役所仕事のような興行をどうしても拭えなかった感のある以前。
こうした自覚が幅広く知れ渡れば、北海道のスポーツ界も栄あるものになるのでは……なんて事を考えさせられますが、程々にしておきましょう。


試合開始も近付き、ずっと3階の場に居るのも……という思いで、キックオフ前には2階へ。
既に座席では、呼び掛けの下大多数がスタンディングの場となっているので、通路と座席の境目辺りからピッチ内を眺める事に。

どんな時にもたとえ残留争いの真っ只中でも、その精神を忘れてはいけないというフェアプレーフラッグを下に、開始される選手入場。

 

キックインでは無くボールプレゼントという形でしたが、無事に試合開始の時を迎えます。
何とか自席に戻ると、ピッチ内は既にキックオフしてから10秒ほど経過しており。

改めて試合の方に意識を移すと、前半1分に早くも川崎は家長のスルーパスで右ポケットを抉る好機。
そして走り込んだファンウェルメスケルケンのグラウンダーのクロスがGKとDFの間に入るも、合わずに通り過ぎ。
何とかいきなり失点という結果は免れた札幌は、3分に駒井のドリブルでアタッキングサードに持ち込み、左へのパスを経て菅のクロス。
跳ね返りを青木がシュート(ブロック)とフィニッシュに持ち込んで、実績では桁違いの川崎に対しファイティングポーズを取り始めます。

そんな中、「『ミシャ式』とは異なるビルドアップを札幌に齎した」と言われていた大﨑の動きを見てみると……
この日は、ミシャ式をなぞる様に最終ラインへと降りる役を務め、以前とと変わりない形が中心となっていました。
大﨑・青木の2人ともが降りるなど、流動性は多少あったものの、それによりボール保持の面では今一つに映り。

引き気味なその体勢が影響したか、川崎に押し込まれる展開は避けられず。
10分に中盤の底からの持ち運び(大島か橘田)を経てアタッキングサードでショートパスを繋がれ続け、最後は家長がエリア内からシュート。
ブロックしたのちも確保され、脇坂にシュートを浴びる(GK菅野キャッチ)という具合に厳しい展開を強いられます。

そんな一見優勢の川崎も、敵陣でブロックの外でパスを回す時間帯の方が長く。
札幌ディフェンスに遭っても、すかさずゲーゲンプレスで反撃の芽を摘みに掛かるなど、あくまで自身のペースを保ちに掛かる立ち回りを徹底します。
個人的には、これが自らの首を絞める格好となった印象ですがそれは後述。

自陣に押し込まれ続ける札幌でしたが、時間経過とともにその川崎の鋭さも鳴りを潜めるようになり。
川崎が前に出て来た所、その直前でボールタッチして繋ぐ事により「剥がす」行為をナチュラルに行えるようになると次第に有利となり。
ただしそれが意図的か、単に「ボールに早く触れる」意識の下での事かは傍らからでは判別に苦しむ事が多く。
前掛かりな川崎の裏を突きに掛かりますが、完全に抜け出したスパチョークがオフサイドを取られる等で実りません。

良い流れが巡ってきた札幌ですが、27分と29分、立て続けに右ウイングバックの近藤がチャージを受けて痛み。
その都度ピッチサイドのミシャ氏も第4の審判に激しく異議を唱えるなど、戦う姿勢を見せ始めるようになります。
なお近藤は無事なものの、37分に今度は相手のクロスをブロックした事で、ボールに痛め付けられる形で倒れ込むという珍事にも塗れてしまい。

それでも川崎優位は変わらず。
33分右サイド奥で山田が奪われるも、その後家長のボール奪取で継続し、エリア内で細かな繋ぎを経て脇坂がシュートを放つも枠外に。
38分には家長がボールキープを経てエリア内からシュートするもブロックと、フィニッシュ数でもその流れは変わらず。
そして39分家長が浮き球パスで密集を破ると、中央から左ポケットへ橘田がスルーパス、受けた三浦のグラウンダーでのクロスがマルシーニョに。
この危険なゾーンでフリーとなっていたマルシーニョ、そのままシュートを放ちましたがゴール右へ外してしまい決められず。

一目瞭然な優勢ぶりの川崎も、肝心のゴールは奪えなかった事が大きく響き。
やはり台風による移動の難儀ぶりからか、各地でアウェイチームの苦戦の叫びが目立った異例の今節の影響は避けられず。
この攻勢も、前半からハイテンションを保つでそれを隠す意図が感じられるもので、それが後半の戦いを左右したでしょうか。
実際前半の終盤は札幌が好機を掴めるようになり、アタッキングサードでサッカーを展開する状況に。
フィニッシュには繋げられずも、川崎とは対照的に後半に向けて登り調子を得ての前半終了となったでしょうか。

ハーフタイムとなり、再びドーレくん&コンサドールズがピッチ内にお目見え。
試合前とは異なり、宙返りなどアクロバット技をふんだんに交え。

バズーカにより、サインボールをスタンドに打ち込むというファンサービスを行うドーレくん。
巧くいかずにへこんでしまうというパフォーマンスも交えながら、場内を半周します。

そして単独で場内一周に入るドーレくん。
後方の散水により、あたかも攻撃されているような絵図ですが気にしない。

カメラやポンプ車の脇を通るという絵図も、慣れたものであり。

終盤の流れからして、川崎に選手交代があるかな、という予想をしたものの結局HTでの交代は無く。(札幌も)

札幌のキックオフでスタートとなると、その初手で岡村ロングパス→鈴木フリック→近藤と渡り、ドリブルに入った近藤により好機。
しかし三浦の身体をぶつけにいくディフェンスに遭うと、それに応戦姿勢を見せた事で逆に反則を取られて終了となり。
前半再三倒されていた近藤が逆にやり返す形という、不穏ぶりを隠せない入りとなります。

試合が動きかけたのが後半5分、札幌は青木のミドルパスを受けたスパチョークがドリブル突破し、ほぼフリーの状態でシュート体勢に入り。
しかし放たれたシュートはジャストミートせず、GKチョンソンリョンに抑えられてしまい。
すると今度は川崎の好機、山田のパスを右サイドで受けたマルシーニョがカットインでエリア内へ切り込んでシュート。
しかしGK菅野がセーブと、お互いに決定機を逃す格好に。

札幌は9分にも鈴木がエリア内からシュートと決定機に持ち込んだものの、GKチョンソンリョンのセーブに阻まれるという具合に、両GKの奮戦が目立ってきた展開。

先にベンチが動いたのは札幌で、14分に一挙に3枚替え。
菅・大﨑・スパチョーク→中村・宮澤・荒野へと代え、青木が一列上がりFWへシフトします。

その直後の15分、近藤が右サイドをドリブルで切り裂く状況を作る札幌。
しかし三浦のディフェンスに遭い倒されると、度重なる近藤に対するラフプレーにピッチサイドのミシャ氏がとうとう堪忍袋の緒が切れたか異議を飛ばし。
その結果警告を受けてしまう事態となったものの、大きく動いた采配面然り自身もこの試合への意気込みは相当なものという事が感じられました。
それでも近藤は18分に右からのカットインでコーナーキックを得るなど、その推進力に衰えは見られず。

衰えを見せ始めていた川崎は、19分にマルシーニョ→遠野へと交代
21分その川崎に決定機、例によって札幌をリトリートの状態に追い込んで敵陣でポゼッション。
すると後方から大島のミドルパスで右ポケット奥を突き、そこには上がっていたファンウェルメスケルケンが。
そして彼の戻しを受けた家長から決定的なシュートが放たれますが、これもGK菅野がセーブして防ぎます。
その後、23分にも左から遠野のグラウンダーのクロスを家長が合わせるも、枠を捉えられずと決められない川崎。

そんな焦燥感が生まれつつある相手を突き、ついに均衡を破るに至る札幌。
26分、中盤中央で中村がボールキープを果たし右へと展開すると、今度は高尾が持ち運びと両名のドリブルが突破口となり。
右ワイドから中央へと斜めへの推進を経てラストパスを送った高尾、その先にはFWへ移った青木。
ワンタッチで放ったシュートがチョンソンリョンの右を破り、ゴールに突き刺さります。
残留争いを勝ち抜くべくの、どうしても欲しかったリードを奪った札幌。

これにより、目の色を変えて攻めなければならなくなった川崎。
28分に敵陣エリア内で攻めを展開した末、ファンウェルメスケルケンのシュートが放たれるも岡村のブロックに阻まれ。

逆にその前向き姿勢を逆手に取る札幌。
30分に青木に対する佐々木の反則で、中央やや右寄りの位置からの直接FK。
キッカー青木はクロスを選択すると、ファーへ落ちる所に岡村が跳び込んでのヘディングシュート。
これをGKチョンソンリョンがセーブと際どく防いだ川崎ですが、岡村との交錯で痛んでしまったチョンソンリョンにより、すぐさま前へ向けたいベクトルは逸らされる格好となります。
なおチョンソンリョンは無事にその後もプレーを続け。

打開を図るべく、34分にファンウェルメスケルケン・家長→小林・エウソンへと2枚替えを敢行した川崎。
橘田が右サイドバックに回り、4-4-2……というよりは4-2-4にも近い形(小林は右サイドに入る)と、総動員により反撃体制に掛かり。

しかしその直後の35分。
前に出てきた佐々木が保持に失敗した事で中盤でボール確保した札幌は、その隙を突くように右から青木がアーリークロス。
そして鈴木がヘディングシュートを綺麗に突きさし、相手を術中に嵌めたかのように追加点を獲得しました。

こうなると勝利へ向けての進軍を始めるのみの札幌。
試合の締め方が脆弱であるそのチームも、相手が前半から攻め立てていたため、尻すぼみを強いられたのも幸いし。
綺麗なパスワークは影を潜め、小林への放り込みを主な手法とするも際立った成果を上げられない川崎。

37分にその小林に対する荒野の反則により、良い位置での直接FKとなり。
シュートしたのは脇坂で、ゴール上を襲ったそのフィニッシュもGK菅野がセーブと、守護神ぶりは依然として健在であり頼もしく。

40分に川崎は最後の交代、脇坂・山田→河原・山内へと2枚替え。
一方3枚替え以降動いていなかった札幌、最終盤の44分にようやく2度目の交代となり、鈴木→バカヨコ。
直後の45分に右スローイン、投げ入れられたボールをそのバカヨコが落としての展開で好機。
荒野が中央からシュートを放つと、エリア内に入り込んでいたバカヨコがコースを変えたものの、ループとなったボールはGKチョンソンリョンがキャッチ。
短い時間ながら存在感は見せていたバカヨコ、早くゴールが待たれる所でしょう。

そしてアディショナルタイムに突入すると、再三ドリブルで上下動していた近藤が足を攣らせてしまい。
すかさず「交代してくれ」と言うサインをベンチに送った近藤ですが、(近藤自身が直ぐに起き上がってプレー再開したのもあって)ミシャ氏は想定外だったらしくすぐに準備は出来ず。
そしてATも最終盤にようやく交代(白井を投入)と、バタバタ感はあった札幌でしたが大勢に影響は無く。

目安5分のAT、川崎はエリソンのシュート1本のみに終始し、最後までゴールを奪えずに終わり。
試合終了の時を迎え、待望の勝利の瞬間が訪れたプレド。

これで2戦連続クリーンシートと、札幌らしからぬと言えば失礼な結果を残すに至り最下位を脱出。
こうなると追う者の強みが活き、逆転残留の芽もありそうですが、果たしてその顛末や如何に。

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2024年J2リーグ第24節 水戸ホーリーホックvs横浜FC inケーズデンキスタジアム水戸

2024-07-17 16:01:34 | サッカー観戦記

前年のいわきと関連付け、常磐線を制してやろうという(謎の)意気込みの下、観戦の舞台に選んだのは水戸。

仙台から南下した前年とは一転して、東京から北上のルートを選び、早速「特急ときわ」へと乗り込みました。
道中柏を経由した事で、「遠出してJ2の試合を観に行く」行為に疑問符を抱きながらも、約1時間半掛けて到着。

改札を降りたその刹那、ホワイトボードに装飾されたお出迎えという粋な計らい。
わざわざアウェイ側を頭に持ってくるという配慮に感銘を受けつつも、水戸駅のカオスな混雑具合(構内は自転車も通行可能らしかったし)に翻弄される状況に。

何とか宿に到着し、休息もそこそこに駅へと折り返し、バス乗り場へ。

実に判り易い乗り場。
それもそのはず、便宜上シャトルバスでは無く、増便された普通のバス扱いなのでこうした目印は必須といえるものでした。
そしてあくまで「普通の路線バス」(行先が「市立競技場前」となっている辺りその香りが)なのが往路のカオスぶりを生み出す事に……

道中のバス停に各駅停車し、しかもそこに新たなサポーターも乗り付ける事で中はぎゅうぎゅう詰めに。
そしてスタジアムへ向かうべく細い道へと路線を変えるバス。
最後のバス停から終点まで、その道のりは短いようで長く、幹線道路と交錯する事で生まれる小渋滞にも巻き込まれ……。
といった中々にハードな旅路と化した末に、無事にケーズデンキスタジアム水戸の前へ到着。

その大きさに圧倒されつつ、脇道にあるホーリーくんのイラスト(工事現場でよくあるやつ)に癒されながら敷地内を歩き。

渋滞による牛歩を強いられた事もあり、既に開場時刻を回っていたためそさくさと入場。
今回は(雨天を避けるという意味合いで)メインスタンド側に座る事に。

  

その名称の通りに推されるケーズデンキの広告。
正直な所ヤ○ダ電器や100満○ルトに比べてエンターテイメントの部分が足りてないと思う

ピッチ内では、ハーフコートで行われるキッズマッチの様相が。
物珍しい光景ながら、空腹には勝てない、という事で早速スタジアムグルメを確保しに場外へ。

その腹減り具合に自制心が効かず、やってしまった肉尽くしのコンボ。
「メツゲライ・タモン」のブースのホットドッグ(行列待ちに耐えられず一口かじった)、「龍神家」のブースの「龍神飯」と名付けられた肉丼。
特に後者は厚切りチャーシュー+チャーシューのそぼろ+タルタルソースという、二郎系に属していても可笑しくない、これでもかというカロリーの暴力。
いくらイベントの場とはいえ、選択を間違えれば大変な事になるというのを、胃もたれという結果で示されての観戦となりました。

飯にがっついている間にキッズマッチも終了となり。
天気予報の通りに雨がパラつき始めるなか、試合前練習……の前に、早くも発表されるアウェイ側・横浜FCのメンバー。

前回の新潟よりも早い……と思わされたものの、発表はアウェイのみとなり。
そんなフェイントを掛けられながら、試合前練習へと突入しました。

当然ながら、目がいくのはレジェンドのGK本間。
監督交代以降全試合ベンチ入りを果たしており、こうしてその姿を拝めるのは光栄の限り、と思いながら練習ぶりを目に焼き付けました。

 

その練習の最中に行われた、この日のイベントに則してのスピーチ。
水戸市長・大洗町長ののち、目を惹く事になった「クリーニング専科」の社長の脇に現れたマスコット。

 

真っ黒なカラーが齎す威圧感、その名前は「黒田ウーサー」との事。(以下うウーサー)
初見だと(スピーチという堅苦しい場だったのもあり)ゆるキャラ独特の可愛らしさが目立たない風でしたが、そちら方面が発揮されるのは後程となりました。

そんな中で練習も終わり。
雨は小降りという状況で、屋根があるものの風の影響でメインスタンドにも僅かに降り注ぎ。
そのような状況下で行われた、水戸のスタメン発表。
やっぱり練習後のタイミングが白眉だと思わされました。

 

何時の間にか加わっていた……と言っては失礼な、育成型レンタル組の2人。
シヴァタファリは3試合目、徳島でお馴染みだった櫻井は2試合目となったこの日の出場。(後者はこの日が水戸で初スタメン)
一見大型DFというような前者ですが、ポジションは右サイドバックで、その攻撃性ぶりからディフェンスの安定感を齎すには程遠い存在……でしょうか。
後者の中盤の底としての実力は既に折り紙付きで、不安定なセンターラインを固める切り札となり得るかどうか。

そんな新戦力をどう当て嵌めるかという難しい舵取りを、残留争いの中で取らなければならない状況の森直樹監督。
こうしてスーツ姿で撮られた風貌は、就任当初のラフな姿とは一変して風格が表れた感じであり。

この日のスタメン。
4バックを貫いてきた水戸ですが、この日は相手に合わせるように3-4-2-1の布陣。
サイドアタッカーの新井晴も、左ウイングバックの役割が示す通りに最終ラインに降りて5バックの左を固める時間が長くなり。
楠本の復帰で守備陣が安定したかに見えましたが、前節(藤枝戦、1-3)でスタメン落ちした結果失点増。
また離脱か……と思われたものの天皇杯3回戦(マリノス戦、2-2・PK4-5)で出場しているなど、やや不可解な序列変更は、リザーブでDF不在という事にも表れているようであり。
一方の横浜FCは山根→中村拓という1人のみの変更と、強豪らしいスタメン選択。

方や残留争い、方や自動昇格を視野に入れているとあり正直勝利は厳しいというホームチーム。
そのため布陣変更は、傍らからでも頷けるものでありました。

 

そして選手入場。
何も音響を掛けず、サポーターの声援・チャントのみで雰囲気を作り上げる、水戸スタイルというべき場内の中で行われ。

選手達の最後尾にはもちろんお馴染みのホーリーくん(夏バージョン)……と、再び姿を現したウーサー。
そのまま整列の場に加わるホーリーくんを尻目にライン際に残るウーサー、先程と同様の威圧感を露わにしたかと思いきや……

キックインセレモニー。

このナイスなキックにより、一転してゆるキャラ本来の魅力を醸し出す存在となり得たでしょうか。

ちゃっかり撮影にも加わるウーサー、可愛らしさを存分にアピール。

そして両軍選手がピッチに散らばる……という段階で、今度はこの男が存在感を示し。

 

それは横浜FCの福森で、他選手が既にピッチに入るなか、自身はピッチ脇で入念に感触の調整に努め。
流石移籍早々中心選手に昇り詰めた男、その立ち回りは他選手とは一線を成すものであると実感させられるに至りました。

さてキックオフ。
お互いロングボールを蹴り合う定番の入りを経て、布陣変更の効果もあったか水戸が押し込む流れに。
右サイドで極端に高い位置を取るシヴァタファリを矛とし、後方から積極的に間を通す縦パスを送り、横浜FC陣内でサッカーを展開します。

その水戸の攻勢が続いた故に、自分も水戸が4バックと思い込んでいて「あの新入り(シヴァタファリ)、とんでもない超攻撃的SBだな……」などと、目の前の光景に思わされ。
また最後列も、牛澤が右サイドに思いきり開いた立ち位置のビルドアップ。
この時点で3バックだと気付くべきでしたが、前監督・濱崎芳己氏を彷彿とさせる「右CBが右サイドに思いきり張り出す」最終ラインの形を思い出させるものだったため、それには至らず。

しかし10分を過ぎると、力量差が発揮されるかのようにペースを逆転させに掛かる横浜FC。
その立役者はやはり福森で、最終ラインから地上で繋いでの前進の間、福森はそれに加わらず中央を浮遊した末にチャンスエリアへ。
そして左から小川のクロスを頭で合わせ、枠を捉えられずに終わったものの、まさかのCBの選手が(流れの中で)ヘディングシュートを放ったその姿が展開を劇的に変える切欠となり。
そして守りに回る水戸、新井晴が最終ラインに降りて5バック化するその姿に、ようやくこの日の本来の布陣を理解する運びとなりました。

しばらくはその横浜FCの攻勢に、水戸も対抗姿勢を見せ尚も敵陣に進入を果たせていたものの、その最中にアクシデント。
前半18分頃に山本が足を痛めて倒れ込み、治療を経てピッチ外→復帰。
サポーターの声援を受けつつ、プレーを続ける運びとなったものの、20分過ぎに再度倒れ込んでしまいます。
これにより続行不能となり、慌ただしく交代の準備が行われる水戸ベンチ。
本来レギュラー格の落合(チーム得点王=5点)が投入される事となりました。

ここからめっきり攻撃機会が減ってしまう水戸。
間を通すパスを落合に通して何とか攻撃を組み立てんとするも、要所でユーリを中心としたディフェンスに阻まれ、立ち上がりのような好機を作る事が出来ず。

交代直後の24分、福森のキラーパスと形容すべき浮き球パスがエリア内のカプリーニへ渡り。
そして中央への横パスを経て櫻川がシュート(ブロック)と、徐々にその福森の存在感に脅かされる状況に。
5-4-1ブロックで自陣を固めるも、ミラーマッチ故にマンマーク気味の意識という守備隊形の水戸。
それ故に、横浜FCの前方の動きに釣られ、後方にはチェックが間に合わない(そもそもする意識が低い)という両雄並び立たずの状況がチラつき始めます。
それでも激しいデュエルが織り成す、主審の判定がやや水戸に甘いと感じるものだったのにも助けられ。(倒してしまうも笛は鳴らず、というシーンが多く)
そのフラストレーションで、32分には水戸の反則で止まった所を素早く始めようとした横浜FC、静止の笛が鳴ったにも拘らず(蹴り出しを受けたのち)ボールを裏へ蹴り出すカプリーニ。
当然遅延行為で警告を受け、それに対し長らく異議を唱えるという具合に、横浜FCサイドも盤石では無い雰囲気が漂います。

しかし35分に決定機、左サイド奥に持ち込んだ中野のクロスが櫻川の頭に合い。
そして放たれたヘディングシュートがゴールを襲うも、ライン際でGK松原が片手で掻き出すというビッグセーブで何とか凌ぎます。
その後のCKからも櫻川にヘディングシュートを打たれる(ゴール右へ外れる)等、ひとしきりゴールを脅かされる流れに。

最前線で文字通り「躍動」する櫻川。
その姿に、横浜FCもその後は彼をターゲットにするロングボール攻勢へと移り変わり。
そしてそのセカンドボールを拾って攻撃権を支配と、最前線の橋頭堡を押し出しつつ、要所でパスを受けるカプリーニが水戸ディフェンスをかき乱し。
いくら5バックで守りを固めているとはいえ、こうした個人能力を押し出されては苦戦は免れ得ないという状況でした。

しかしシュートを数多打たれつつも、必死にブロックして凌ぎ。
山本の負傷もあり長くなったアディショナルタイムも、横浜FCにセットプレーで時間を奪われながらも、何とか失点せずにやり過ごします。
CKからの最後の攻撃でも、水戸の反則気味のディフェンスで終わった事で、異議を唱えながらの前半終了となった横浜FC。

そしてハーフタイム。
ホーリーくんの場内一周、それにやはりウーサーもお供するという絵図に。

夏バージョンなため麦わら帽子装着のホーリーくん。
それ故に、スタンド上部からは顔が良く見えない状況が多かったですが気にしない。

 

キッズスペース前で、わちゃわちゃ状態となる2匹2人。

 

自分はメイン左側のスタンドに居たため、メイン右側から反時計回りというルートで、眼前にやって来たのはHTも終盤の事となりました。
そしてその間に、既に選手達は全員ピッチ内で円陣を組む段階へ。

 

そして始まった後半。
一度は止みかけた雨が再びぶり返し、照明を借りて肉眼でハッキリするほどの勢いとなるなかの試合と化しました。

横浜FCの猛攻とさして変わらない試合絵図。
自分の近くのサイドに攻める立場となった水戸ですが、守勢続きでボールが遠くに位置するのを余儀なくされ。

そしてその遠目で作られる決定機。
後半4分、中村のロングパスを収めた櫻川がエリア内で決定的なシュートチャンス。
これを前に出てブロックに近い形でセーブしたGK松原ですが、跳ね返りを小川に詰められシュートを許し。
万事休すと思われましたが、このシュートも巧くコースに立ちはだかって足でセーブと防ぎきった松原。
前半に続く1点もののビッグセーブで、スコアレスを保ちます。
その後も11分にCKから、カプリーニのシュートを至近距離でセーブするなど、守護神の働きぶりで勝利の芽も生まれて来たでしょうか。

そしてその通りの展開が訪れます。
後半全く攻撃機会を得れなかった水戸ですが12分、ワンタッチで横浜FCの喰い付きを剥がしながら前進し、左ポケットを突いた新井晴のグラウンダーのクロスがフリーの草野の下へ。
ややマイナス方向に流れる形となるも、収めた草野がそのまま強引にゴール方向に体を回転させながらシュート。
その行方も(シュートの前に反応してしまった)GK市川と福森の2人を掠めながらゴールに入るという、まさに執念の2文字が相応しいものとなった先制ゴール。
劣勢に次ぐ劣勢を、耐え忍んだ先に待ち受けるリードに辿り着きました。

試合の局面が変わった事で、キックオフ前に両ベンチともに動き。
横浜FCは小川→室井、水戸は草野・甲田→安藤・齋藤。
ゴールを齎した刹那退く格好となった草野、スタッフにひとしきり出迎えられたのち、スタンドに両腕でサムズアップ。

まさかのビハインドで足並み乱れる横浜FCの攻撃。
その隙を突くように17分に水戸は再び決定機、またも素早い運びでディフェンスを剥がした末に、前田椋が左ポケットを突いてシュート。
しかし左ゴールポストを直撃と、悔やまれる逃し方をしてしまいます。

その後19分に、ゴールキックで遅延行為(リスタートを促されたのちにもキャンセルと、ハッキリ解るような)をしてしまったGK松原が警告を受け。
やはり押し込まれている状況は変わらないという水戸の絵図。

しかし21分、前掛かりな横浜FCに対しまたも速攻が炸裂し、ロングパス→安藤ポストプレイを経てドリブルする齋藤が前に出たガブリエウを綺麗に剥がしてGKと一対一に。
そして市川を右にかわした末に放たれたシュートがゴールに突き刺さります。
上位相手に2点リードと、アップセットの末の勝ち点3が現実味を帯びてきた水戸。

建て直しを図る横浜FC、23分に再び選手交代。
ガブリエウ・カプリーニ→村田透馬・伊藤へと2枚替えし、村田透が右WBに入る事で中村が右CBへスライド。

相変わらず櫻川の高さは脅威であり、伊藤の投入でそれをさらに強化させる格好となり、そのうえでクロス攻勢を選択する横浜FC。
2点ビハインド故に余裕の無さは感じるものの、度々送られるクロスを跳ね返す水戸サイドも、徐々にダメージの蓄積は隠せなくなってきた感があり。

そして31分。
自陣で奪われてのトランジションという局面で、左からの浮き球パスがエリア内の伊藤に収まると、GK松原を含めた3人掛かりでブロックにいく水戸ディフェンス。
そのシュートは防ぐも、こぼれ球を伊藤に拾われてしまい無人のゴールに蹴り込まれる形となり。
必死のディフェンスがここに来て仇となる、嫌な形で1点を返されます。
尚、ブロックの際に交錯した大崎が長らく倒れ込むも、何とか無事に起き上がり。

そしてその後も、クロス攻撃に狙いを定めた横浜FCの姿勢にブレは無く。
頻繁に送られるアーリークロス、それを伊藤が収め続けるという、水戸サポーターの悲鳴が止まらないという試合展開。
38分に櫻川が交代となるも、投入されたのは同じくターゲット型の高橋利樹なため何の救いにもならず。

直後には交代投入の落合が足を攣らせてしまう事態に。
交代とはいえ、前半早めから出ていたため仕方無い感があったものの、ディフェンス型のベンチ選手が不在なため流れを堰き止める事が不可能な水戸サイド。(久保と交代、同時に新井晴→碇へと交代)
天皇杯で大崎・牛澤・甲田・草野がスタメン、新井晴も途中出場で長らくピッチに立つという具合に、連戦の影響も色濃く表れてきた感があり。

そして42分、ここも左からのアーリークロスでした。
中野のクロスを交代出場した高橋利が合わせるという、理想的な形で放たれたヘディングシュートがゴールに突き刺さり。
同点に追い付き、素早くボールをセンターサークルに戻した横浜FCサイド、まだまだ勝利を狙いにいく姿勢を維持します。

決壊は必然といった水戸ですが、ホーム故に残り時間の可能性に賭ける他無く。
何とか安藤にボールを繋いでゴールを狙いますが、状況は厳しく。
これは先程ですが、速攻の場面で新井からのパスが来ない事に苛立ちを示していた安藤(前田のポスト直撃のシュートの前あたり)、何となく連係面での不安が醸し出されているようであり。
シーズン序盤から出場を重ねるも得点出来ないという立場で、今後チームの力になるかどうか疑問符が付く一日に映りました。
(なおもう1人のFW・寺沼は負傷離脱中)

そうして迎えたAT、当然ながら攻勢に入る横浜FC。

室井のシュートをGK松原がセーブと、既に歓喜の瞬間どころの話では無いという冷や汗ものの展開を強いられ。
尚も続けられる横浜FCのクロス攻勢を防ぎ続けるという流れで、7分の目安時間を凌ぎに凌ぐ水戸。
そして2-2のまま試合終了の時を迎えました。

最悪の結果は何とか免れた水戸。
その内容はカウンター一辺倒と取られかねないものだったので、上位相手に勝ち点を得れたという切り替えが求められる事でしょう。
幸いJ2リーグはここで3週間中断するため尚更であり。


以下、試合中に撮った写真を載せてきます。(ボールペンの異常でメモを取れなかったため)

前半、無念の負傷交代となった山本。

その代わりを務めに掛かる落合。

水戸のセットプレー時のビジョン。
「水戸黄門」でおなじみの3人をモチーフにしたキャラらしいです。

カプリーニが警告を受けた事による異議。
流石に(静止の)笛が鳴った後に蹴り出しては言い訳は効きません。

5バックで整然と守る水戸。
降りたカプリーニに対し釣られ気味の位置取りに。

横浜FCのCK、蹴るのはもちろんこの男。

上げられたクロスを合わせにいく櫻川。

決して優良CBが揃っているとはいえない水戸故に、その高さは一重に脅威であり。

待ちに待った水戸のゴールに、飛び出して草野に駆け寄るベンチメンバー。

交代となったのちの、草野のサムズアップ。

ゴールへ向けて疾走する齋藤、この後見事2点目を叩き出し。

見辛いですが、ゴールした際のビジョン。

ゴール裏が芝生なため、バックスタンドに陣取る水戸サポーター団。
勝利への色も高まっていたものの……

大崎のロングスロー。
同点とされてからも何度か見られ、「何でもいいから(3点目を)取れ」という気持ちでそれを見守り。

結果的に痛恨となった1失点目。


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2024年J1リーグ第7節 アルビレックス新潟vsセレッソ大阪 inデンカビッグスワンスタジアム

2024-04-10 16:18:49 | サッカー観戦記

定点観測とは言いましたが、現地にまで繰り出すとは思ってもみず……
とは言うものの、新潟のサッカーに魅せられ、実際に行きたい気持ちの高まりは抑えられずといった所でしょうか。

それとも今後予想される、秋春制による逆風に対しての、同情票のような感情か。
おかげで全体ガンガン金を落とす旅のようにになった感がありましたが、今となってはサッカーの結果を除いて良かった。
事前にネット通販でタオルマフラーも購入し、準備は万全。

番号・ネームは当然ながら秋山のもの。(ホテルの部屋内で撮影)

経路は、新千歳空港⇒新潟空港⇒新潟駅⇒デンカビッグスワンスタジアム。
飛行機+バス2本と、前回の旅路(いわき)の事を考えれば非常にシンプルでテンポ良く。

空港内、到着口から出て即視界に映る、アウェイサポーターを出迎えるモニター。
自分のような「県外から新潟を応援しに来たファン」(サポーターとは言い辛い)も出迎えて欲しい……というおこがましい事を考えつつバスに乗り換え。

新潟交通が運営するバスは、外も内も新潟カラーのオレンジ・青で彩られるという具合に、嫌でもサッカーへのモチベーションを上げるものでありました。
シャトルバスで、セレッソサポーターとの呉越同舟も見られながら、スムーズに現地へ到着。

新潟県スポーツ公園の敷地内に野球場(HARDOFF ECOスタジアム新潟)と併設というありがちなパターンですが、その規模は圧倒的であり。

あまりの大きさに、施設名を収めて撮った写真では何も伝わらずという結果となりました。

早速周辺を散策……にしても、新潟サポーターの人流に圧倒され。
河川敷でこのイベントが行われていたものの、近付く事すらままならず。

気を取り直し、スタジアムグルメ購入に勤しむ事に。

スタジアムからやや遠い位置だと感じた、サブグラウンド脇にあったアルビくんのふわふわ。
サブグラウンドは少年サッカーの練習場となっていたので、都合が良いというのもあるのでしょう。

時間を掛け、何とか食糧を揃えた末にスタジアム内へ。

バックスタンド2層に席取り。
高所から見下ろすという視点は、町田の天空の城に通ずるものがありました。
その場で、早速空腹を満たす事に。

事前に情報を見て、どうしても食べたくなった1000円のハンバーガー。(「Bistro椿」様の「村上牛ハンバーガー」)
溢れ出る肉の旨味+肉汁+アクセントのチーズand野菜は、その価値が伊達では無い事を知らしめてくれました。
その他、スタジアム内でカレーも購入し完食、準備は万端となり。

メインスタンド側を眺めてみると、長らく続く選手名を要した断幕が連なるなか、長谷川巧のものが3種類並べて飾られているのが目を惹く事に。
これを機に、バック側から見えるものを全て数えてみるとします。

恐らく「GOMEZ」はダニーロ・ゴメス、「TOMMY」はトーマス・デンのものでしょう。
1枚のみに留まる彼らのものを尻目に、複数見られるのはやはり日本人選手の名前。

4枚目の長谷川巧のものを発見。

アウェイ側ゴール裏にも一部があり。

集計した結果……

長谷川巧=4
早川=4
秋山=2
西村=2
高木=2
堀米=2
阿部・石山・森・長倉・島田・星・小島・高木・小野・舞行龍・藤原・谷口・千葉・小見・長谷川元希・宮本=1
ゴメス・デン=1

意外と複数枚の選手は少なく、肩透かし喰らった感があり。(勝手に数える方が悪い)
恐らくは見えないバックスタンド側にも多数掲げられており、全体を見ればもっと多い数を叩き出すでしょうが。
早川・長谷川巧のように、生え抜きかつ苦労を重ねた選手はサポーターにとっても特別な存在、という事を実感する結果となったでしょうか。

試合開始まではまだまだ長く。

 

大型ビジョンの映像では、DAZN中継の冒頭でお馴染みの光景である、バスから降りて出迎えられる選手達。
そして試合前の監督(松橋力蔵氏)インタビューの動画が流される事に。
まだ1時間以上前の段階でしたが、これも録画な所からして実際のDAZN視聴からなるイメージとは大幅に異なる、超早期に収録しているのだなと実感。

お次は、チアガールによるショータイム。
上記のモニター映像が流れている時点から、ミックスゾーン出口で待機している集団が気になっていたのですが、それらが一斉に飛び出して開始。

 

当然ながら、向いているのはメインスタンド側であり。
中央の金髪の女性が、いかにもリーダー的存在な感がある配置に。

終了すると、ピッチ内の散水タイムに。

ビジョンでもこのように案内されていましたが、これは静止画。

ピッチ脇に設置してあるスプリンクラー(6か所)から、手動で散水。
しかし1か所ずつ行うため時間が掛かるのは否めず……と、散水の分析してどうなるというのか。

ジリジリと上昇していく体感気温。
それを和らげるように現れるのが、やはりチームマスコットの存在であり。

登場するやいなや、怒涛の激走でバックスタンド側手前までやってきたアルビくん。
その巨体からイメージされる、鈍足ぶりは何処にも見られないパフォーマンスを披露しました。
なお手前までやってきた所でUターンし、そのままゴール裏側へ。

 

そして愛想を振りまいたのち、疲れたと言わんばかりに腰掛ける。
愛くるしさに溢れる一幕でした。

その後暫くして、練習時間の時が。

どちらにも代表クラスのGKが居るという事で、注目はGK練習となったでしょうか。
新潟は、最近日本代表に復帰した小島。
リーグ戦でも、居なければ戦えない程の守護神ぶりを発揮しているまさに充実期。

セレッソは、元韓国代表のキムジンヒョン。
チームには弟分的存在のようにヤンハンビンが所属しているとあり、コリアンGKの流れが定着しているのでしょうか。

そしてフィールダーも練習に入り、新潟選手がスタンドに一礼。

その練習風景を流暢に眺める……訳にはいかない事態がここで起こり。

このタイミングでスタメン発表が行われる運びに。
これは自分の地元・札幌の試合と同じ手口。

それを痛感させるように、アウェイのスタメン発表の画面は、札幌・厚別公園競技場でのビジョンと全く同じ表記方法で行われました。(但し身長は出さず)
溢れ出る札幌との親和性が冷めやらないうちに、ホーム・新潟のスタメン発表に移り。

谷口のインタビューが挟まれ。

水曜の磐田戦(0-2)は休養日(82分から途中出場)だった秋山。
敗戦の流れを堰き止めたい一日となりましたが、その相方は……

島田でした。
彼も水曜は完全休養で再びのコンビとなり、その左足が幸福を齎せることが出来るか。

新潟のセンターバックで最も好きなのが、このデン。
能力としてはフィード力に定評があるタイプなので、パスサッカーとの親和性が不安視されたものの、無事戦力に定着したようで何より。

某金メダリストと同姓同名という事で注目度が上がった?、キャプテンの堀米。
彼も元札幌という事で、西・藤田征也の存在も思い出しつつこの日感じる札幌との親和性は尚も高まり。

監督の松橋氏。
監督経験初年度(2022年)から、前年までのポゼッションスタイルを維持しながら勝つという、重大な宿命を背負いながらここまで来たのは立派の一言であり。

この日のスタメン。
その表示も、やっぱり厚別と全く同じだ……。
新潟は4-2-3-1、セレッソは田中アンカーの4-1-2-3で、CBは鳥海と舩木の2人。

やがて終了した練習時間の大半が、スタメン紹介に目を奪われるという、札幌と同じ現象を描いた末に心は試合へと向かい。

 

ピッチ内・ピッチ脇の準備も颯爽と進み、そして選手入場の時が。

 

その最後尾には、マスコットのアルビくん・スワンちゃんもしっかりと付いて来ており。
やはりこの光景は良いものです。

そして写真撮影・円陣を経て、キックオフ。

 

さて始まった試合、ファーストシュートは新潟で前半3分、松田が右サイドを抉ってのグラウンダーのクロス。
クリアされた所を島田がシュート(枠外)と、目指すのはポケット進入という攻撃を披露しペースを握らんとする新潟でしたが、それを乱したのがファールトラブル。

5分に北野に対し反則を犯した藤原によりセレッソの中央寄りからのフリーキック、ここは位置が遠目な事もあり、エリア内へロビングを上げるに留まり。(セアラが収めきれず)
その後7分、高木のスルーパスに抜け出した松田がシュート(GKキムジンヒョンがセーブ)という決定機を作った新潟ですが、やはりその流れもファールにより途切れ。
12分にルーカスのアタッキングサードでのドリブルを、デンが反則で止めてしまった事で、警告を受けるとともにセレッソの絶好の直接FKとなり。
これをルーカスが直接狙い、壁に当たり跳ね返ったボールをさらにシュートしたルーカスでしたが結局決められず、新潟にとっては命拾いとなります。

新潟はいつものように、最終ライン~ボランチ間での組み立てに入るものの、手数自体は少なく推移。
主に島田がアンカーの位置となる事で、2-1-2のポジション取りを元にパスワークを貫かんとしますが、成果は今一つ。
秋山は高木の横である前目に位置取った上で、サイドに開いて繋ぎに参加するような動きが目立ち。
即ち5節・柏戦で見せた、サイドで数的優位を作り前進を果たすべくの道筋となるような思惑が感じ取れましたが、そこを突くパスを出せずに終わる事が圧倒的に多く。

また流れにより秋山が後方に回る事もありましたが、その際は最終ラインにまで降りる秋山により3枚での組み立てに。
しかしそうなると、セレッソサイドもサイドハーフが前に出て圧を掛けて来るので、前進を容易に出来ずに停滞感が膨らむだけに終わります。
その秋山は守備面で、ゴール前でデュエル勝負を制して撃たせない、北野に対して引っ張りながらボールキープさせず(笛は鳴らず)という具合に目立つ事に。
何時からこんな屈強ぶりを発揮するようになったのか……と驚いたものの、ここまで守備力が備わったのならば、そりゃあスタメン定着もするようになると納得感。

一方のセレッソのビルドアップは、登里が内寄りというよりは、ほぼボランチの位置で振る舞い。
そして毎熊が残る3枚での根底からの繋ぎで、両翼の攻撃力で圧を掛けながらじっくり……という立ち回りだったでしょうか。

20分台には持ち直し、コーナーキックを3本獲得するなど押し込む新潟。
やや不穏な流れのなか、右サイドで松田を前面に押し出しての攻撃に活路を見出します。
何度もポケットに切り込むなど期待に応える松田でしたが、肝心の最後のプレーではシュートを選択する事を躊躇い。
最初の好機のようなクロスに終始する事で、サポーターのフラストレーションの増大に繋がってしまいました。

尚、自分が声を上げたのは松田とは別の、41分の新潟の好機。
左サイドで堀米のパスを受けた島田に対してで、前方スペースが空いていたため、直ぐに斜めの縦パスを選択したのに対し「持ち運べよ」と思わず口に出してしまい。
そのまま谷口→太田と繋がりシュートまでいった(枠外)ものの、ここで前進してセレッソDF2人を引き付けてからのパスの方が決定機となった気が……というのは、まあ結果論の域を出ないでしょう。

39分には高木のドリブルを反則で止めたカピシャーバに警告。
反則が試合を動かすという流れを続けるかのように、終盤はともにセットプレーから好機。
43分のセレッソの左CK、ルーカスのクロスが跳ね返されたのち、拾った奥埜がシュートするもブロックに阻まれ。
アディショナルタイムには新潟が右サイドからのFK、キッカー島田のクロスをファー奥で舞行龍が折り返し混戦が生まれるも、オフサイドで無効となり。
結局ゴールが生まれる事無く、スコアレスで折り返す事に。

ハーフタイムのアルビくん夫婦。
散水が行われるピッチ脇を余所に、スタジアム一周で愛想を振りまき。

しかし砂かぶりシートの観客が最優先という流れ、まあ当然か。

HTでの選手交代は行われず、後半がキックオフ。

いきなりの後半1分、セレッソはカピシャーバが左からカットインを仕掛けて好機。(クロスも繋がらず)
ここから始まるセレッソの攻勢に対し、5分にはルーカスのドリブルを反則で止めた島田が警告を受けるなど、被害を膨らませながらも何とか凌ぐ新潟。

そして反撃に転じ、前半同様松田の推進力を盾に攻め上がり。
しかしポケットへ進入しても、松田の選択はやはりクロス・ラストパスが中心となり、放たれないシュート。
それに対し、観衆も怒号混じりの声を目立たせるなど、一向に得点出来ない流れへの苛立ちを隠せません。
ならばと、左サイドから太田が切り込む好機も生まれましたが、15分の左からのマイナスのクロスは高木に惜しくも合わず。

押し込みながらもフィニッシュに辿り着けない新潟を目にしながら、セレッソは16分にベンチが動き北野・カピシャーバ→柴山・山田へと2枚替え。
その後も新潟は、21分には谷口のシュートがブロックに阻まれるなど、総力で得点を狙い。

しかしこの流れで、注意を散漫にしてしまったでしょうか。
投入された柴山が広範囲で動き、パスを引き出しに掛かるセレッソ。
22分には敵陣でのポゼッションを経て 柴山→奥埜→セアラと経由し中央でボックス内まで運ぶ好機を作り。(ディフェンスに遭い撃てず)

そして24分、今度は右ワイドでパスを引き出して繋ぐ柴山から、ルーカスのポケットへの浮き球パスを受けた毎熊が島田のスライディングを切り返した末にクロス。
システム上ここまで引き気味でのプレイを貫いていた毎熊が最前線でチャンスボールを上げる、理想的な流れをセアラがヘディングシュートで締めるという具合に、新潟にとっては実にあっさりとゴールを許す事となってしまいました。

これで追いかける立場となり、新潟はキックオフの前に3枚替えを敢行。
島田・太田・谷口に代え、宮本・小見・長倉を投入します。

28分、藤原のクロスをボックス内で受けた小見がシュート(ブロック)と、交代選手の力でゴールを狙う新潟。
さらに33分に高木→長谷川元へと交代し、更にパワーを得るべくカードを切っていきます。

しかし直後の34分、奥埜のボール奪取からセレッソがカウンター。
セアラのスルーパスからルーカスがドリブルに入り、そしてシュートが放たれましたがGK小島がセーブしこの決定機を防ぎ。
見せ場の少ない試合となりながらも、守護神ぶりを発揮する小島。

時間も迫り、押し込み続ける新潟。
38分には中央を細かく繋いだ末に、長谷川元がシュートチャンスを迎えましたがGKキムジンヒョンにキャッチされ。
セレッソベンチは逃げ切りを図るべく随時選手交代、39分に奥埜→上門。
42分にはルーカス→ハブナーへと交代し、そのハブナーが中央CBに入る事で5バックシステムと、引き籠り体制へシフトします。

そうして迎えたAT、後方で組み立てる姿勢を取っていた秋山にシュートチャンスが。
藤原のクロスを収めた長倉のボールキープからの叩きを経て、ミドルシュートを放ったものの、やや威力に欠けて舩木のブロックに阻まれ。
結果的にこれが新潟最後のフィニッシュとなり、その後も攻め続けましたがゴールは割れず。
0-1のまま、試合終了の笛を聴く事となりました。

試合後まで気付かなかったものの、目下セレッソは無敗を保っている(この試合で4勝3分)との事で、強いはずであり。
まあ仕方無いかと思いつつも、自分にとってはこれが道外観戦でホームチームの初の敗戦という要素もあり、多少落ち込んで帰路に着きました。
(帰りのシャトルバスの手際の良さは素晴らしいの一言でした)

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