ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2024年J2リーグ第24節 水戸ホーリーホックvs横浜FC inケーズデンキスタジアム水戸

2024-07-17 16:01:34 | サッカー観戦記

前年のいわきと関連付け、常磐線を制してやろうという(謎の)意気込みの下、観戦の舞台に選んだのは水戸。

仙台から南下した前年とは一転して、東京から北上のルートを選び、早速「特急ときわ」へと乗り込みました。
道中柏を経由した事で、「遠出してJ2の試合を観に行く」行為に疑問符を抱きながらも、約1時間半掛けて到着。

改札を降りたその刹那、ホワイトボードに装飾されたお出迎えという粋な計らい。
わざわざアウェイ側を頭に持ってくるという配慮に感銘を受けつつも、水戸駅のカオスな混雑具合(構内は自転車も通行可能らしかったし)に翻弄される状況に。

何とか宿に到着し、休息もそこそこに駅へと折り返し、バス乗り場へ。

実に判り易い乗り場。
それもそのはず、便宜上シャトルバスでは無く、増便された普通のバス扱いなのでこうした目印は必須といえるものでした。
そしてあくまで「普通の路線バス」(行先が「市立競技場前」となっている辺りその香りが)なのが往路のカオスぶりを生み出す事に……

道中のバス停に各駅停車し、しかもそこに新たなサポーターも乗り付ける事で中はぎゅうぎゅう詰めに。
そしてスタジアムへ向かうべく細い道へと路線を変えるバス。
最後のバス停から終点まで、その道のりは短いようで長く、幹線道路と交錯する事で生まれる小渋滞にも巻き込まれ……。
といった中々にハードな旅路と化した末に、無事にケーズデンキスタジアム水戸の前へ到着。

その大きさに圧倒されつつ、脇道にあるホーリーくんのイラスト(工事現場でよくあるやつ)に癒されながら敷地内を歩き。

渋滞による牛歩を強いられた事もあり、既に開場時刻を回っていたためそさくさと入場。
今回は(雨天を避けるという意味合いで)メインスタンド側に座る事に。

  

その名称の通りに推されるケーズデンキの広告。
正直な所ヤ○ダ電器や100満○ルトに比べてエンターテイメントの部分が足りてないと思う

ピッチ内では、ハーフコートで行われるキッズマッチの様相が。
物珍しい光景ながら、空腹には勝てない、という事で早速スタジアムグルメを確保しに場外へ。

その腹減り具合に自制心が効かず、やってしまった肉尽くしのコンボ。
「メツゲライ・タモン」のブースのホットドッグ(行列待ちに耐えられず一口かじった)、「龍神家」のブースの「龍神飯」と名付けられた肉丼。
特に後者は厚切りチャーシュー+チャーシューのそぼろ+タルタルソースという、二郎系に属していても可笑しくない、これでもかというカロリーの暴力。
いくらイベントの場とはいえ、選択を間違えれば大変な事になるというのを、胃もたれという結果で示されての観戦となりました。

飯にがっついている間にキッズマッチも終了となり。
天気予報の通りに雨がパラつき始めるなか、試合前練習……の前に、早くも発表されるアウェイ側・横浜FCのメンバー。

前回の新潟よりも早い……と思わされたものの、発表はアウェイのみとなり。
そんなフェイントを掛けられながら、試合前練習へと突入しました。

当然ながら、目がいくのはレジェンドのGK本間。
監督交代以降全試合ベンチ入りを果たしており、こうしてその姿を拝めるのは光栄の限り、と思いながら練習ぶりを目に焼き付けました。

 

その練習の最中に行われた、この日のイベントに則してのスピーチ。
水戸市長・大洗町長ののち、目を惹く事になった「クリーニング専科」の社長の脇に現れたマスコット。

 

真っ黒なカラーが齎す威圧感、その名前は「黒田ウーサー」との事。(以下うウーサー)
初見だと(スピーチという堅苦しい場だったのもあり)ゆるキャラ独特の可愛らしさが目立たない風でしたが、そちら方面が発揮されるのは後程となりました。

そんな中で練習も終わり。
雨は小降りという状況で、屋根があるものの風の影響でメインスタンドにも僅かに降り注ぎ。
そのような状況下で行われた、水戸のスタメン発表。
やっぱり練習後のタイミングが白眉だと思わされました。

 

何時の間にか加わっていた……と言っては失礼な、育成型レンタル組の2人。
シヴァタファリは3試合目、徳島でお馴染みだった櫻井は2試合目となったこの日の出場。(後者はこの日が水戸で初スタメン)
一見大型DFというような前者ですが、ポジションは右サイドバックで、その攻撃性ぶりからディフェンスの安定感を齎すには程遠い存在……でしょうか。
後者の中盤の底としての実力は既に折り紙付きで、不安定なセンターラインを固める切り札となり得るかどうか。

そんな新戦力をどう当て嵌めるかという難しい舵取りを、残留争いの中で取らなければならない状況の森直樹監督。
こうしてスーツ姿で撮られた風貌は、就任当初のラフな姿とは一変して風格が表れた感じであり。

この日のスタメン。
4バックを貫いてきた水戸ですが、この日は相手に合わせるように3-4-2-1の布陣。
サイドアタッカーの新井晴も、左ウイングバックの役割が示す通りに最終ラインに降りて5バックの左を固める時間が長くなり。
楠本の復帰で守備陣が安定したかに見えましたが、前節(藤枝戦、1-3)でスタメン落ちした結果失点増。
また離脱か……と思われたものの天皇杯3回戦(マリノス戦、2-2・PK4-5)で出場しているなど、やや不可解な序列変更は、リザーブでDF不在という事にも表れているようであり。
一方の横浜FCは山根→中村拓という1人のみの変更と、強豪らしいスタメン選択。

方や残留争い、方や自動昇格を視野に入れているとあり正直勝利は厳しいというホームチーム。
そのため布陣変更は、傍らからでも頷けるものでありました。

 

そして選手入場。
何も音響を掛けず、サポーターの声援・チャントのみで雰囲気を作り上げる、水戸スタイルというべき場内の中で行われ。

選手達の最後尾にはもちろんお馴染みのホーリーくん(夏バージョン)……と、再び姿を現したウーサー。
そのまま整列の場に加わるホーリーくんを尻目にライン際に残るウーサー、先程と同様の威圧感を露わにしたかと思いきや……

キックインセレモニー。

このナイスなキックにより、一転してゆるキャラ本来の魅力を醸し出す存在となり得たでしょうか。

ちゃっかり撮影にも加わるウーサー、可愛らしさを存分にアピール。

そして両軍選手がピッチに散らばる……という段階で、今度はこの男が存在感を示し。

 

それは横浜FCの福森で、他選手が既にピッチに入るなか、自身はピッチ脇で入念に感触の調整に努め。
流石移籍早々中心選手に昇り詰めた男、その立ち回りは他選手とは一線を成すものであると実感させられるに至りました。

さてキックオフ。
お互いロングボールを蹴り合う定番の入りを経て、布陣変更の効果もあったか水戸が押し込む流れに。
右サイドで極端に高い位置を取るシヴァタファリを矛とし、後方から積極的に間を通す縦パスを送り、横浜FC陣内でサッカーを展開します。

その水戸の攻勢が続いた故に、自分も水戸が4バックと思い込んでいて「あの新入り(シヴァタファリ)、とんでもない超攻撃的SBだな……」などと、目の前の光景に思わされ。
また最後列も、牛澤が右サイドに思いきり開いた立ち位置のビルドアップ。
この時点で3バックだと気付くべきでしたが、前監督・濱崎芳己氏を彷彿とさせる「右CBが右サイドに思いきり張り出す」最終ラインの形を思い出させるものだったため、それには至らず。

しかし10分を過ぎると、力量差が発揮されるかのようにペースを逆転させに掛かる横浜FC。
その立役者はやはり福森で、最終ラインから地上で繋いでの前進の間、福森はそれに加わらず中央を浮遊した末にチャンスエリアへ。
そして左から小川のクロスを頭で合わせ、枠を捉えられずに終わったものの、まさかのCBの選手が(流れの中で)ヘディングシュートを放ったその姿が展開を劇的に変える切欠となり。
そして守りに回る水戸、新井晴が最終ラインに降りて5バック化するその姿に、ようやくこの日の本来の布陣を理解する運びとなりました。

しばらくはその横浜FCの攻勢に、水戸も対抗姿勢を見せ尚も敵陣に進入を果たせていたものの、その最中にアクシデント。
前半18分頃に山本が足を痛めて倒れ込み、治療を経てピッチ外→復帰。
サポーターの声援を受けつつ、プレーを続ける運びとなったものの、20分過ぎに再度倒れ込んでしまいます。
これにより続行不能となり、慌ただしく交代の準備が行われる水戸ベンチ。
本来レギュラー格の落合(チーム得点王=5点)が投入される事となりました。

ここからめっきり攻撃機会が減ってしまう水戸。
間を通すパスを落合に通して何とか攻撃を組み立てんとするも、要所でユーリを中心としたディフェンスに阻まれ、立ち上がりのような好機を作る事が出来ず。

交代直後の24分、福森のキラーパスと形容すべき浮き球パスがエリア内のカプリーニへ渡り。
そして中央への横パスを経て櫻川がシュート(ブロック)と、徐々にその福森の存在感に脅かされる状況に。
5-4-1ブロックで自陣を固めるも、ミラーマッチ故にマンマーク気味の意識という守備隊形の水戸。
それ故に、横浜FCの前方の動きに釣られ、後方にはチェックが間に合わない(そもそもする意識が低い)という両雄並び立たずの状況がチラつき始めます。
それでも激しいデュエルが織り成す、主審の判定がやや水戸に甘いと感じるものだったのにも助けられ。(倒してしまうも笛は鳴らず、というシーンが多く)
そのフラストレーションで、32分には水戸の反則で止まった所を素早く始めようとした横浜FC、静止の笛が鳴ったにも拘らず(蹴り出しを受けたのち)ボールを裏へ蹴り出すカプリーニ。
当然遅延行為で警告を受け、それに対し長らく異議を唱えるという具合に、横浜FCサイドも盤石では無い雰囲気が漂います。

しかし35分に決定機、左サイド奥に持ち込んだ中野のクロスが櫻川の頭に合い。
そして放たれたヘディングシュートがゴールを襲うも、ライン際でGK松原が片手で掻き出すというビッグセーブで何とか凌ぎます。
その後のCKからも櫻川にヘディングシュートを打たれる(ゴール右へ外れる)等、ひとしきりゴールを脅かされる流れに。

最前線で文字通り「躍動」する櫻川。
その姿に、横浜FCもその後は彼をターゲットにするロングボール攻勢へと移り変わり。
そしてそのセカンドボールを拾って攻撃権を支配と、最前線の橋頭堡を押し出しつつ、要所でパスを受けるカプリーニが水戸ディフェンスをかき乱し。
いくら5バックで守りを固めているとはいえ、こうした個人能力を押し出されては苦戦は免れ得ないという状況でした。

しかしシュートを数多打たれつつも、必死にブロックして凌ぎ。
山本の負傷もあり長くなったアディショナルタイムも、横浜FCにセットプレーで時間を奪われながらも、何とか失点せずにやり過ごします。
CKからの最後の攻撃でも、水戸の反則気味のディフェンスで終わった事で、異議を唱えながらの前半終了となった横浜FC。

そしてハーフタイム。
ホーリーくんの場内一周、それにやはりウーサーもお供するという絵図に。

夏バージョンなため麦わら帽子装着のホーリーくん。
それ故に、スタンド上部からは顔が良く見えない状況が多かったですが気にしない。

 

キッズスペース前で、わちゃわちゃ状態となる2匹2人。

 

自分はメイン左側のスタンドに居たため、メイン右側から反時計回りというルートで、眼前にやって来たのはHTも終盤の事となりました。
そしてその間に、既に選手達は全員ピッチ内で円陣を組む段階へ。

 

そして始まった後半。
一度は止みかけた雨が再びぶり返し、照明を借りて肉眼でハッキリするほどの勢いとなるなかの試合と化しました。

横浜FCの猛攻とさして変わらない試合絵図。
自分の近くのサイドに攻める立場となった水戸ですが、守勢続きでボールが遠くに位置するのを余儀なくされ。

そしてその遠目で作られる決定機。
後半4分、中村のロングパスを収めた櫻川がエリア内で決定的なシュートチャンス。
これを前に出てブロックに近い形でセーブしたGK松原ですが、跳ね返りを小川に詰められシュートを許し。
万事休すと思われましたが、このシュートも巧くコースに立ちはだかって足でセーブと防ぎきった松原。
前半に続く1点もののビッグセーブで、スコアレスを保ちます。
その後も11分にCKから、カプリーニのシュートを至近距離でセーブするなど、守護神の働きぶりで勝利の芽も生まれて来たでしょうか。

そしてその通りの展開が訪れます。
後半全く攻撃機会を得れなかった水戸ですが12分、ワンタッチで横浜FCの喰い付きを剥がしながら前進し、左ポケットを突いた新井晴のグラウンダーのクロスがフリーの草野の下へ。
ややマイナス方向に流れる形となるも、収めた草野がそのまま強引にゴール方向に体を回転させながらシュート。
その行方も(シュートの前に反応してしまった)GK市川と福森の2人を掠めながらゴールに入るという、まさに執念の2文字が相応しいものとなった先制ゴール。
劣勢に次ぐ劣勢を、耐え忍んだ先に待ち受けるリードに辿り着きました。

試合の局面が変わった事で、キックオフ前に両ベンチともに動き。
横浜FCは小川→室井、水戸は草野・甲田→安藤・齋藤。
ゴールを齎した刹那退く格好となった草野、スタッフにひとしきり出迎えられたのち、スタンドに両腕でサムズアップ。

まさかのビハインドで足並み乱れる横浜FCの攻撃。
その隙を突くように17分に水戸は再び決定機、またも素早い運びでディフェンスを剥がした末に、前田椋が左ポケットを突いてシュート。
しかし左ゴールポストを直撃と、悔やまれる逃し方をしてしまいます。

その後19分に、ゴールキックで遅延行為(リスタートを促されたのちにもキャンセルと、ハッキリ解るような)をしてしまったGK松原が警告を受け。
やはり押し込まれている状況は変わらないという水戸の絵図。

しかし21分、前掛かりな横浜FCに対しまたも速攻が炸裂し、ロングパス→安藤ポストプレイを経てドリブルする齋藤が前に出たガブリエウを綺麗に剥がしてGKと一対一に。
そして市川を右にかわした末に放たれたシュートがゴールに突き刺さります。
上位相手に2点リードと、アップセットの末の勝ち点3が現実味を帯びてきた水戸。

建て直しを図る横浜FC、23分に再び選手交代。
ガブリエウ・カプリーニ→村田透馬・伊藤へと2枚替えし、村田透が右WBに入る事で中村が右CBへスライド。

相変わらず櫻川の高さは脅威であり、伊藤の投入でそれをさらに強化させる格好となり、そのうえでクロス攻勢を選択する横浜FC。
2点ビハインド故に余裕の無さは感じるものの、度々送られるクロスを跳ね返す水戸サイドも、徐々にダメージの蓄積は隠せなくなってきた感があり。

そして31分。
自陣で奪われてのトランジションという局面で、左からの浮き球パスがエリア内の伊藤に収まると、GK松原を含めた3人掛かりでブロックにいく水戸ディフェンス。
そのシュートは防ぐも、こぼれ球を伊藤に拾われてしまい無人のゴールに蹴り込まれる形となり。
必死のディフェンスがここに来て仇となる、嫌な形で1点を返されます。
尚、ブロックの際に交錯した大崎が長らく倒れ込むも、何とか無事に起き上がり。

そしてその後も、クロス攻撃に狙いを定めた横浜FCの姿勢にブレは無く。
頻繁に送られるアーリークロス、それを伊藤が収め続けるという、水戸サポーターの悲鳴が止まらないという試合展開。
38分に櫻川が交代となるも、投入されたのは同じくターゲット型の高橋利樹なため何の救いにもならず。

直後には交代投入の落合が足を攣らせてしまう事態に。
交代とはいえ、前半早めから出ていたため仕方無い感があったものの、ディフェンス型のベンチ選手が不在なため流れを堰き止める事が不可能な水戸サイド。(久保と交代、同時に新井晴→碇へと交代)
天皇杯で大崎・牛澤・甲田・草野がスタメン、新井晴も途中出場で長らくピッチに立つという具合に、連戦の影響も色濃く表れてきた感があり。

そして42分、ここも左からのアーリークロスでした。
中野のクロスを交代出場した高橋利が合わせるという、理想的な形で放たれたヘディングシュートがゴールに突き刺さり。
同点に追い付き、素早くボールをセンターサークルに戻した横浜FCサイド、まだまだ勝利を狙いにいく姿勢を維持します。

決壊は必然といった水戸ですが、ホーム故に残り時間の可能性に賭ける他無く。
何とか安藤にボールを繋いでゴールを狙いますが、状況は厳しく。
これは先程ですが、速攻の場面で新井からのパスが来ない事に苛立ちを示していた安藤(前田のポスト直撃のシュートの前あたり)、何となく連係面での不安が醸し出されているようであり。
シーズン序盤から出場を重ねるも得点出来ないという立場で、今後チームの力になるかどうか疑問符が付く一日に映りました。
(なおもう1人のFW・寺沼は負傷離脱中)

そうして迎えたAT、当然ながら攻勢に入る横浜FC。

室井のシュートをGK松原がセーブと、既に歓喜の瞬間どころの話では無いという冷や汗ものの展開を強いられ。
尚も続けられる横浜FCのクロス攻勢を防ぎ続けるという流れで、7分の目安時間を凌ぎに凌ぐ水戸。
そして2-2のまま試合終了の時を迎えました。

最悪の結果は何とか免れた水戸。
その内容はカウンター一辺倒と取られかねないものだったので、上位相手に勝ち点を得れたという切り替えが求められる事でしょう。
幸いJ2リーグはここで3週間中断するため尚更であり。


以下、試合中に撮った写真を載せてきます。(ボールペンの異常でメモを取れなかったため)

前半、無念の負傷交代となった山本。

その代わりを務めに掛かる落合。

水戸のセットプレー時のビジョン。
「水戸黄門」でおなじみの3人をモチーフにしたキャラらしいです。

カプリーニが警告を受けた事による異議。
流石に(静止の)笛が鳴った後に蹴り出しては言い訳は効きません。

5バックで整然と守る水戸。
降りたカプリーニに対し釣られ気味の位置取りに。

横浜FCのCK、蹴るのはもちろんこの男。

上げられたクロスを合わせにいく櫻川。

決して優良CBが揃っているとはいえない水戸故に、その高さは一重に脅威であり。

待ちに待った水戸のゴールに、飛び出して草野に駆け寄るベンチメンバー。

交代となったのちの、草野のサムズアップ。

ゴールへ向けて疾走する齋藤、この後見事2点目を叩き出し。

見辛いですが、ゴールした際のビジョン。

ゴール裏が芝生なため、バックスタンドに陣取る水戸サポーター団。
勝利への色も高まっていたものの……

大崎のロングスロー。
同点とされてからも何度か見られ、「何でもいいから(3点目を)取れ」という気持ちでそれを見守り。

結果的に痛恨となった1失点目。


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2024年J1リーグ第7節 アルビレックス新潟vsセレッソ大阪 inデンカビッグスワンスタジアム

2024-04-10 16:18:49 | サッカー観戦記

定点観測とは言いましたが、現地にまで繰り出すとは思ってもみず……
とは言うものの、新潟のサッカーに魅せられ、実際に行きたい気持ちの高まりは抑えられずといった所でしょうか。

それとも今後予想される、秋春制による逆風に対しての、同情票のような感情か。
おかげで全体ガンガン金を落とす旅のようにになった感がありましたが、今となってはサッカーの結果を除いて良かった。
事前にネット通販でタオルマフラーも購入し、準備は万全。

番号・ネームは当然ながら秋山のもの。(ホテルの部屋内で撮影)

経路は、新千歳空港⇒新潟空港⇒新潟駅⇒デンカビッグスワンスタジアム。
飛行機+バス2本と、前回の旅路(いわき)の事を考えれば非常にシンプルでテンポ良く。

空港内、到着口から出て即視界に映る、アウェイサポーターを出迎えるモニター。
自分のような「県外から新潟を応援しに来たファン」(サポーターとは言い辛い)も出迎えて欲しい……というおこがましい事を考えつつバスに乗り換え。

新潟交通が運営するバスは、外も内も新潟カラーのオレンジ・青で彩られるという具合に、嫌でもサッカーへのモチベーションを上げるものでありました。
シャトルバスで、セレッソサポーターとの呉越同舟も見られながら、スムーズに現地へ到着。

新潟県スポーツ公園の敷地内に野球場(HARDOFF ECOスタジアム新潟)と併設というありがちなパターンですが、その規模は圧倒的であり。

あまりの大きさに、施設名を収めて撮った写真では何も伝わらずという結果となりました。

早速周辺を散策……にしても、新潟サポーターの人流に圧倒され。
河川敷でこのイベントが行われていたものの、近付く事すらままならず。

気を取り直し、スタジアムグルメ購入に勤しむ事に。

スタジアムからやや遠い位置だと感じた、サブグラウンド脇にあったアルビくんのふわふわ。
サブグラウンドは少年サッカーの練習場となっていたので、都合が良いというのもあるのでしょう。

時間を掛け、何とか食糧を揃えた末にスタジアム内へ。

バックスタンド2層に席取り。
高所から見下ろすという視点は、町田の天空の城に通ずるものがありました。
その場で、早速空腹を満たす事に。

事前に情報を見て、どうしても食べたくなった1000円のハンバーガー。(「Bistro椿」様の「村上牛ハンバーガー」)
溢れ出る肉の旨味+肉汁+アクセントのチーズand野菜は、その価値が伊達では無い事を知らしめてくれました。
その他、スタジアム内でカレーも購入し完食、準備は万端となり。

メインスタンド側を眺めてみると、長らく続く選手名を要した断幕が連なるなか、長谷川巧のものが3種類並べて飾られているのが目を惹く事に。
これを機に、バック側から見えるものを全て数えてみるとします。

恐らく「GOMEZ」はダニーロ・ゴメス、「TOMMY」はトーマス・デンのものでしょう。
1枚のみに留まる彼らのものを尻目に、複数見られるのはやはり日本人選手の名前。

4枚目の長谷川巧のものを発見。

アウェイ側ゴール裏にも一部があり。

集計した結果……

長谷川巧=4
早川=4
秋山=2
西村=2
高木=2
堀米=2
阿部・石山・森・長倉・島田・星・小島・高木・小野・舞行龍・藤原・谷口・千葉・小見・長谷川元希・宮本=1
ゴメス・デン=1

意外と複数枚の選手は少なく、肩透かし喰らった感があり。(勝手に数える方が悪い)
恐らくは見えないバックスタンド側にも多数掲げられており、全体を見ればもっと多い数を叩き出すでしょうが。
早川・長谷川巧のように、生え抜きかつ苦労を重ねた選手はサポーターにとっても特別な存在、という事を実感する結果となったでしょうか。

試合開始まではまだまだ長く。

 

大型ビジョンの映像では、DAZN中継の冒頭でお馴染みの光景である、バスから降りて出迎えられる選手達。
そして試合前の監督(松橋力蔵氏)インタビューの動画が流される事に。
まだ1時間以上前の段階でしたが、これも録画な所からして実際のDAZN視聴からなるイメージとは大幅に異なる、超早期に収録しているのだなと実感。

お次は、チアガールによるショータイム。
上記のモニター映像が流れている時点から、ミックスゾーン出口で待機している集団が気になっていたのですが、それらが一斉に飛び出して開始。

 

当然ながら、向いているのはメインスタンド側であり。
中央の金髪の女性が、いかにもリーダー的存在な感がある配置に。

終了すると、ピッチ内の散水タイムに。

ビジョンでもこのように案内されていましたが、これは静止画。

ピッチ脇に設置してあるスプリンクラー(6か所)から、手動で散水。
しかし1か所ずつ行うため時間が掛かるのは否めず……と、散水の分析してどうなるというのか。

ジリジリと上昇していく体感気温。
それを和らげるように現れるのが、やはりチームマスコットの存在であり。

登場するやいなや、怒涛の激走でバックスタンド側手前までやってきたアルビくん。
その巨体からイメージされる、鈍足ぶりは何処にも見られないパフォーマンスを披露しました。
なお手前までやってきた所でUターンし、そのままゴール裏側へ。

 

そして愛想を振りまいたのち、疲れたと言わんばかりに腰掛ける。
愛くるしさに溢れる一幕でした。

その後暫くして、練習時間の時が。

どちらにも代表クラスのGKが居るという事で、注目はGK練習となったでしょうか。
新潟は、最近日本代表に復帰した小島。
リーグ戦でも、居なければ戦えない程の守護神ぶりを発揮しているまさに充実期。

セレッソは、元韓国代表のキムジンヒョン。
チームには弟分的存在のようにヤンハンビンが所属しているとあり、コリアンGKの流れが定着しているのでしょうか。

そしてフィールダーも練習に入り、新潟選手がスタンドに一礼。

その練習風景を流暢に眺める……訳にはいかない事態がここで起こり。

このタイミングでスタメン発表が行われる運びに。
これは自分の地元・札幌の試合と同じ手口。

それを痛感させるように、アウェイのスタメン発表の画面は、札幌・厚別公園競技場でのビジョンと全く同じ表記方法で行われました。(但し身長は出さず)
溢れ出る札幌との親和性が冷めやらないうちに、ホーム・新潟のスタメン発表に移り。

谷口のインタビューが挟まれ。

水曜の磐田戦(0-2)は休養日(82分から途中出場)だった秋山。
敗戦の流れを堰き止めたい一日となりましたが、その相方は……

島田でした。
彼も水曜は完全休養で再びのコンビとなり、その左足が幸福を齎せることが出来るか。

新潟のセンターバックで最も好きなのが、このデン。
能力としてはフィード力に定評があるタイプなので、パスサッカーとの親和性が不安視されたものの、無事戦力に定着したようで何より。

某金メダリストと同姓同名という事で注目度が上がった?、キャプテンの堀米。
彼も元札幌という事で、西・藤田征也の存在も思い出しつつこの日感じる札幌との親和性は尚も高まり。

監督の松橋氏。
監督経験初年度(2022年)から、前年までのポゼッションスタイルを維持しながら勝つという、重大な宿命を背負いながらここまで来たのは立派の一言であり。

この日のスタメン。
その表示も、やっぱり厚別と全く同じだ……。
新潟は4-2-3-1、セレッソは田中アンカーの4-1-2-3で、CBは鳥海と舩木の2人。

やがて終了した練習時間の大半が、スタメン紹介に目を奪われるという、札幌と同じ現象を描いた末に心は試合へと向かい。

 

ピッチ内・ピッチ脇の準備も颯爽と進み、そして選手入場の時が。

 

その最後尾には、マスコットのアルビくん・スワンちゃんもしっかりと付いて来ており。
やはりこの光景は良いものです。

そして写真撮影・円陣を経て、キックオフ。

 

さて始まった試合、ファーストシュートは新潟で前半3分、松田が右サイドを抉ってのグラウンダーのクロス。
クリアされた所を島田がシュート(枠外)と、目指すのはポケット進入という攻撃を披露しペースを握らんとする新潟でしたが、それを乱したのがファールトラブル。

5分に北野に対し反則を犯した藤原によりセレッソの中央寄りからのフリーキック、ここは位置が遠目な事もあり、エリア内へロビングを上げるに留まり。(セアラが収めきれず)
その後7分、高木のスルーパスに抜け出した松田がシュート(GKキムジンヒョンがセーブ)という決定機を作った新潟ですが、やはりその流れもファールにより途切れ。
12分にルーカスのアタッキングサードでのドリブルを、デンが反則で止めてしまった事で、警告を受けるとともにセレッソの絶好の直接FKとなり。
これをルーカスが直接狙い、壁に当たり跳ね返ったボールをさらにシュートしたルーカスでしたが結局決められず、新潟にとっては命拾いとなります。

新潟はいつものように、最終ライン~ボランチ間での組み立てに入るものの、手数自体は少なく推移。
主に島田がアンカーの位置となる事で、2-1-2のポジション取りを元にパスワークを貫かんとしますが、成果は今一つ。
秋山は高木の横である前目に位置取った上で、サイドに開いて繋ぎに参加するような動きが目立ち。
即ち5節・柏戦で見せた、サイドで数的優位を作り前進を果たすべくの道筋となるような思惑が感じ取れましたが、そこを突くパスを出せずに終わる事が圧倒的に多く。

また流れにより秋山が後方に回る事もありましたが、その際は最終ラインにまで降りる秋山により3枚での組み立てに。
しかしそうなると、セレッソサイドもサイドハーフが前に出て圧を掛けて来るので、前進を容易に出来ずに停滞感が膨らむだけに終わります。
その秋山は守備面で、ゴール前でデュエル勝負を制して撃たせない、北野に対して引っ張りながらボールキープさせず(笛は鳴らず)という具合に目立つ事に。
何時からこんな屈強ぶりを発揮するようになったのか……と驚いたものの、ここまで守備力が備わったのならば、そりゃあスタメン定着もするようになると納得感。

一方のセレッソのビルドアップは、登里が内寄りというよりは、ほぼボランチの位置で振る舞い。
そして毎熊が残る3枚での根底からの繋ぎで、両翼の攻撃力で圧を掛けながらじっくり……という立ち回りだったでしょうか。

20分台には持ち直し、コーナーキックを3本獲得するなど押し込む新潟。
やや不穏な流れのなか、右サイドで松田を前面に押し出しての攻撃に活路を見出します。
何度もポケットに切り込むなど期待に応える松田でしたが、肝心の最後のプレーではシュートを選択する事を躊躇い。
最初の好機のようなクロスに終始する事で、サポーターのフラストレーションの増大に繋がってしまいました。

尚、自分が声を上げたのは松田とは別の、41分の新潟の好機。
左サイドで堀米のパスを受けた島田に対してで、前方スペースが空いていたため、直ぐに斜めの縦パスを選択したのに対し「持ち運べよ」と思わず口に出してしまい。
そのまま谷口→太田と繋がりシュートまでいった(枠外)ものの、ここで前進してセレッソDF2人を引き付けてからのパスの方が決定機となった気が……というのは、まあ結果論の域を出ないでしょう。

39分には高木のドリブルを反則で止めたカピシャーバに警告。
反則が試合を動かすという流れを続けるかのように、終盤はともにセットプレーから好機。
43分のセレッソの左CK、ルーカスのクロスが跳ね返されたのち、拾った奥埜がシュートするもブロックに阻まれ。
アディショナルタイムには新潟が右サイドからのFK、キッカー島田のクロスをファー奥で舞行龍が折り返し混戦が生まれるも、オフサイドで無効となり。
結局ゴールが生まれる事無く、スコアレスで折り返す事に。

ハーフタイムのアルビくん夫婦。
散水が行われるピッチ脇を余所に、スタジアム一周で愛想を振りまき。

しかし砂かぶりシートの観客が最優先という流れ、まあ当然か。

HTでの選手交代は行われず、後半がキックオフ。

いきなりの後半1分、セレッソはカピシャーバが左からカットインを仕掛けて好機。(クロスも繋がらず)
ここから始まるセレッソの攻勢に対し、5分にはルーカスのドリブルを反則で止めた島田が警告を受けるなど、被害を膨らませながらも何とか凌ぐ新潟。

そして反撃に転じ、前半同様松田の推進力を盾に攻め上がり。
しかしポケットへ進入しても、松田の選択はやはりクロス・ラストパスが中心となり、放たれないシュート。
それに対し、観衆も怒号混じりの声を目立たせるなど、一向に得点出来ない流れへの苛立ちを隠せません。
ならばと、左サイドから太田が切り込む好機も生まれましたが、15分の左からのマイナスのクロスは高木に惜しくも合わず。

押し込みながらもフィニッシュに辿り着けない新潟を目にしながら、セレッソは16分にベンチが動き北野・カピシャーバ→柴山・山田へと2枚替え。
その後も新潟は、21分には谷口のシュートがブロックに阻まれるなど、総力で得点を狙い。

しかしこの流れで、注意を散漫にしてしまったでしょうか。
投入された柴山が広範囲で動き、パスを引き出しに掛かるセレッソ。
22分には敵陣でのポゼッションを経て 柴山→奥埜→セアラと経由し中央でボックス内まで運ぶ好機を作り。(ディフェンスに遭い撃てず)

そして24分、今度は右ワイドでパスを引き出して繋ぐ柴山から、ルーカスのポケットへの浮き球パスを受けた毎熊が島田のスライディングを切り返した末にクロス。
システム上ここまで引き気味でのプレイを貫いていた毎熊が最前線でチャンスボールを上げる、理想的な流れをセアラがヘディングシュートで締めるという具合に、新潟にとっては実にあっさりとゴールを許す事となってしまいました。

これで追いかける立場となり、新潟はキックオフの前に3枚替えを敢行。
島田・太田・谷口に代え、宮本・小見・長倉を投入します。

28分、藤原のクロスをボックス内で受けた小見がシュート(ブロック)と、交代選手の力でゴールを狙う新潟。
さらに33分に高木→長谷川元へと交代し、更にパワーを得るべくカードを切っていきます。

しかし直後の34分、奥埜のボール奪取からセレッソがカウンター。
セアラのスルーパスからルーカスがドリブルに入り、そしてシュートが放たれましたがGK小島がセーブしこの決定機を防ぎ。
見せ場の少ない試合となりながらも、守護神ぶりを発揮する小島。

時間も迫り、押し込み続ける新潟。
38分には中央を細かく繋いだ末に、長谷川元がシュートチャンスを迎えましたがGKキムジンヒョンにキャッチされ。
セレッソベンチは逃げ切りを図るべく随時選手交代、39分に奥埜→上門。
42分にはルーカス→ハブナーへと交代し、そのハブナーが中央CBに入る事で5バックシステムと、引き籠り体制へシフトします。

そうして迎えたAT、後方で組み立てる姿勢を取っていた秋山にシュートチャンスが。
藤原のクロスを収めた長倉のボールキープからの叩きを経て、ミドルシュートを放ったものの、やや威力に欠けて舩木のブロックに阻まれ。
結果的にこれが新潟最後のフィニッシュとなり、その後も攻め続けましたがゴールは割れず。
0-1のまま、試合終了の笛を聴く事となりました。

試合後まで気付かなかったものの、目下セレッソは無敗を保っている(この試合で4勝3分)との事で、強いはずであり。
まあ仕方無いかと思いつつも、自分にとってはこれが道外観戦でホームチームの初の敗戦という要素もあり、多少落ち込んで帰路に着きました。
(帰りのシャトルバスの手際の良さは素晴らしいの一言でした)

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2023年J2リーグ第30節 いわきFCvsヴァンフォーレ甲府 inいわきグリーンフィールド

2023-08-16 16:38:22 | サッカー観戦記

現在、観戦には日曜しか行けない状況とあり、遠征となるとさらに日程を選ばなければならない身。
さらにはウィルス感染状況が切迫している故、安易な東京都内への旅行は死を招きかねない。
そんな事から弾き出した遠征先は、夏季のナイトゲームかつ、それほど大都市では無い場所での試合でした。それなのにお盆の時期を選択する辺り矛盾は避けられない
それに合致したのが今季J2昇格を果たしたいわき。
飛行機で仙台空港へ→電車でいわき駅へ、という大まかな旅路を作り上げ、当日を迎え。

メインとなるのはJR東日本・常磐線で、これが乗り換え2本を含めて約2時間半という長さ。
約1時間毎に1本というダイヤ故に、乗り換えをミスったら終わりという思いを常時抱きながら、睡眠不足に耐え忍んでの長期路線となり。

そして無事にいわき駅へ到達。
早速いわきFCカラーに染め上げられた構内がお出迎え。

達成感もそこそこに、宿到着→スタジアムに向けて出発と慌ただしさは変わらずであり。
この時点で16時。

そして最寄りの湯本駅へと到着。
尚、ここまでの交通の便は「Googleマップ」「駅すぱあと」でリサーチしたもので、いわきの公式HPでの情報はほとんど見ず。
その軽率な行動の報いを、この後嫌というほど味わう事に……

 

 

 

 

 

 

という訳で、肝心のシャトルバスの情報を全く仕入れていなかったが故に、駅から徒歩を選択します。
Googleマップを見ながら(今夏ようやくスマホ入手に踏みきった)という要素もあったので、「エスコン(フィールド北海道/プロ野球・日本ハムの本拠地)まで歩いて行けたんだから余裕」という思いがいかに浅はかなものであったか。
砂利混じりの道路・年季の入った住宅街・勾配激しい歩道無しの道路を歩いていくにつれ、そんな後悔の念に身を包まされ。

そしてやっとの思いで21世紀の森公園に到達しても、まだまだ続く急な坂道。
当然ながら写真を収める余裕は体力的・精神的ともに無く。

そんなこんなで、大量の汗とともにようやく試合の場であるいわきグリーンフィールドへ辿り着きました。

既に時間は17時を窺っており、スタジアムグルメのブースは何処も大行列。
止む無く食事は見過ごし、席の確保に努める事に……

 

まだスタジアムが発展途上という事もあり、チケットの値段はダイナミックプライシングを利用している札幌とは雲泥の差格安なもの。
しかし2度目があるかどうか不明故に、折角だからと利用したのがUAシート。
プラス2,000円(事前申告制)で、VIPのような席での観戦が出来るというシステムであり。
これがゆったりとピッチ状況を楽しめ、かつ密の心配が無いという文句のつけ所が無いものでありました。

そんなピッチの情景は、既にGK練習の最中。
サブのゴールを利用してグラウンド外で行うという、やや違和感を覚えるものでした。

 

集客力は5,000人強という小規模ながら、逆にそれが織り成す集客率の高さ。
熱狂必須の環境は、正直羨ましくあり。(この日の観衆は4,386人)

元がラグビー場という事を示す、電光掲示板とは対称の場にあるスコアボード。

そんな景観を堪能している内に、全体練習の時間に。

身体を大事にするフィジカル養成クラブらしく、真っ先に体幹運動を行ういわき。

 

一方の甲府、注目はやはりピーター・ウタカ。
以前甲府に観に行った際にも在籍していたウタカ(2019年)ですが、その時はモロ休養日にぶち当たってしまったが故にその姿は見れず。
外観的には、その独特なヘアースタイルが注目の的で、三平と並んだ際のその光景は一種の壮観であり。

 

練習内容としては、いわきサイドの「クロスからのシュート練習」が印象に残り。
試合前というタイミングで、このピンポイントなテーマの練習を選択する辺り、いかにセットプレー含めたクロスボールに合わせるかを大事にしているようでした。

そして練習終盤で、甲府のスタメン発表が行われ。

それが終わった直後という、図ったようなタイミングで照明がライトアップ。
ホームのスタメン発表に則しての演出の一環か、と思わされたものの、(練習終了を経て)挟まれたのはイベント。

 

ついに現れました、Jリーグ参入から間も無くいわきのアイドルの座を彗星のように獲得?したマスコットのハーマー&ドリー。(以下ハマドリ)
まずはゲストとスポンサーを立たせる事に努め。

 

「フラガールの街」でもあるいわきらしい、「スパリゾートハワイアンズダンシングチーム」によるフラダンスパフォーマンス。
流石にフラダンスは取得していないハマドリ、その脇で見届けたのち、自身のパフォーマンスに入ります。

メインスタンドに愛想を振りまいたのち……

 

センターサークルで音楽に合わせ踊りまくり、この辺りはDAZNでもおなじみの一幕。
曲自体はコミカルさに針が振れているものの、現地で聞くとそれなりに味わい深い雰囲気を持つのだから、臨場感は重要といった所でしょうか。

こうして渇望感を持たせつつ、ホームのメンバー発表へ。

ニュートラルの絵図から、アニメーションでポージングするというのが特徴の選手シーン。
しかしそのポージングも、次第に「腕組み」「腕を腰に当てる」「ユニフォームのチームロゴを掴む」「両手でガッツポーズ」のいずれかに固定化されている感が強くなり。
↑の江川のような独特なものがもっと増えれば……といった所。

 

中心選手の2人。
離脱者とシステム変更が合わさり、中々ドイスボランチを組めない(組まない)試合が目立っているものの、新境地開拓の一環でしょうか。

今季途中に監督の座に返り咲きとなった田村雄三氏。
引き出しの多さを見せ、単なるフィジカル強靭のチームとは一変させた姿を見せていますが、その仕事に安堵するのは残留決定が果たされた時でしょう。

選手紹介の間も、ピッチ内でパフォーマンスに徹していたハマドリ。
選手入場の時間を迎えた事で、メインスタンドの方に向かい、選手の最後列に並ぶと思いきや……

何とカメラマンのすぐ後ろに位置取り。
そして入場してきたいわき選手全員とタッチを交わす独特のスタイルを見せました。

 

この愛くるしい姿に、こちらとしてはもうメロメロでした。

 

あまりのハマドリの存在感に、この時甲府のマスコット・ヴァンくんの姿に初めて気付いたのは笑えない……(試合前イベントは到着時に既に終わっていたし)

選手・審判団全員と握手を交わすその姿もお馴染みとなった、ヴァンくんの礼儀正しさ。ただししょっちゅう脱ぐ
この後マスコット両者がいちゃいちゃとする姿が描かれ、試合前の憩いの一時もそろそろ終焉を迎え。

 

観客席の大部分を埋めた会場での、試合の行方は如何に。

この日のスタメン。
しかし開始して間も無く、早々に名前を入れ替える時が来るとは誰にも想像はつかなく。

甲府には、長崎からクリスティアーノを完全移籍で獲得と、新戦力が加わり。
昇格へ向けた最後のピース、としたい所でしょうが……。
尚、電光掲示板のスタメン表は完全に取り忘れてしまい。(駄目じゃん)

試合が始まり、前半2分にウタカが下田に反則を受けた事で、早速そのクリスティアーノの見せ場となるフリーキック。
左ワイドという位置でしたが、直接シュートを選択したクリスティアーノ。
これをGK高木和がセーブし、こぼれ球を攻撃に繋げたいわき、このカウンターが事件を生み出します。
裏へ送り込まれたロングボールに対し、敵陣でのセットプレー故に前に出ていた甲府GK河田、一旦クリアに向かう姿勢を見せるも永井の走り込みを見て戻りを選択。
しかしこの動きが転倒を招いてしまい、その隙を突いて受けた永井が左ポケットへ持ち運んだ事で、ガラ空きのゴールへシュートという願っても無い好機が作られます。

このシュートは角度が足りず、左サイドネット外側に終わってしまいましたが、問題のシーンはその後。
必死に永井を追ったGK河田、そのまま倒れ込んで動けなくなってしまいます。
どうやら転倒の原因は切り替えた事での故障発生らしく、大ピンチ故にプレーを止める事すら許されなかった影響が色濃く表れ。
そのまま続行不可能のサインが出され、慌ただしくアップを始める控えGKの山内。
河田は起き上がり自力でピッチ外に出たものの、結局7分に交代となり、早くもGK交代というアクシデントに塗れた甲府。
山内はこれが2試合目の出場(前回=28節・栃木戦、0-3)で、奇しくも自分は両方とも見届ける事となりました。

デビュー戦は3失点とほろ苦いものだったその山内、この日も早速苦汁を味わう事に。
10分、いわきも先程の甲府と同じ左サイドでFKを得ます。(岩渕が佐藤に反則を受ける)
しかし位置的には深めでほぼコーナーキックの攻め方を強いられるものの、エリアラインから直ぐ近くという絶好のもの。
これをキッカー岩渕がグラウンダーでニアサイドへクロス、このシュートと見間違うようなボールを、密集のなかで合わせたのは山口。
弱々しくもボールはゴール内へと転がり、先制点を奪ったいわき。
しかしその刹那甲府サイドが総出で猛抗議を浴びせます。
どうやら密集の中なので、山口とは別の選手(のちに映像を見返したら、これは江川)がオフサイドポジションに居た事を主張してのものだったでしょうか。(推測)
主審も副審と相談したものの、結局判定は覆らず。

アクシデントの余韻が冷めやらぬうちに、リードを得たいわき。
そのシステムを凝視すると、どうやら宮本を左センターバックに置いた3バックのようであり。
しかし守備時には、左ウイングバックの永井は降りて来ず、4-4-2の布陣で対抗姿勢を採ります。
高い位置を取るWBを軸に、細かなパスワークで崩しにかかるいわき。

飲水タイムは23分に挟まれ。
ここでも広告は無し。プロテインの広告一つあればいわきらしかったかも

いわきの圧力に苦戦がちだった甲府も、その後テクニシャン揃いの前線を軸に反撃体制に。
26分ウタカとクリスティアーノのパス交換を左サイドで行ったのち、中央への展開を経て林田がミドルシュートを放つもブロックに阻まれ。
しかし直後の28分、いわきも細かなパスワークを経てエリア内を突き、谷村のキープを経て岩渕がシュートを放ちましたがGK山内がセーブ。

依然としていわきの攻撃の脅威に晒されますが、敵陣に進入してCK獲得を量産(+反則によるFK)という流れに入る甲府。
これを良く凌いでいたいわきですが、終盤についに決壊する事に。
44分スローインを入れ替わりで受けたウタカが中央を持ち運んだのち右へ展開、関口がグラウンダーでクロス→逆サイドへ流れて三浦がクロスと、ゴール前で右往左往するボール。
そしてクリアボールを確保した甲府、佐藤のミドルシュートがゴールネットを揺らし、良い時間帯で同点に追い付きます。

しかし迎えたアディショナルタイムは、河田の負傷交代もあり6分という長さ。
演じられたのはいわきの怒涛の攻撃タイムで、右から有馬のマイナスのクロスを山口が合わせシュート(枠外)したのが始まりとなり。

そしてその後も攻め続けるいわきに対し、野澤のクリアミスが生まれた事で岩渕が拾ってエリア内でGKと一対一に。
しかし放たれたシュートは僅かに右へ外れてしまい。
これでもまだ終わらず、今度は左奥を突いた永井のグラウンダーのクロスから、有馬のスルーを経てファーサイドでフリーとなっていた谷村がシュート。
ゴール上を強烈に襲ったこのシュートも、バーを叩いてしまい惜しくも決められません。
スタンドから何度も喝采と嘆息が交錯しましたが、結局2点目を挙げられずに前半を終えました。

ハーフタイムもフラダンスショーがあったものの、試合前に寄れなかったグッズショップブースを物色したため観れず。

そして後半開始を迎えるに辺り、いわきサイドにもアクシデントが襲います。
選手の大部分がピッチへと戻る中、一人タッチラインの外で倒れ込んでしまったのは黒宮。
その倒れ方も故障では無いもので、試合とは別の危機感も生まれる絵図となりましたが、それでも試合開始の流れを止める訳にはいかず。
石田が投入されるとともに、いわき選手全員がUターンしてベンチの示す戦術ボードを確認する事となりました。
(黒宮は試合後に無事が発表される)

江川が中央CBへと回り、石田が右CBに入る調整を強いられたいわき。
それでも始まった後半は、アクシデントの影響を感じさせず普段通りの攻撃を貫きます。

そして後半5分に得た右CK、キッカー山下のクロスはグラウンダーでエリア外と、サインプレーを選択。
これをフリーで岩渕が合わせ、放たれたシュートを甲府ディフェンスがブロックして枠外となると、すかさずハンドのアピールをする岩渕。
そして鳴らされる主審の笛、エリア内という事でPKとなります。(腕でブロックする形となった佐藤に警告)

絶好の勝ち越し機を得たいわき、キッカーはハンドを誘発した岩渕。
その得点センスに期待が掛かるとともに、GK山内にとってはデビュー戦に続きPKを経験する事態となり。
そして勇んでキックに入った岩渕ですが、独特の助走モーションを経てゴール左へと放たれたそのシュートは力無く。
読みきったGK山内がキャッチと、決めるどころか完璧に止められる始末となってしまいました。

九死に一生を得た甲府、その後CKから武富のヘディングシュート(8分、枠外)とにわかに勢い付き。
それでもいわきの圧力をかわしきる事は困難で、ミスプレーも絡んで膨らむピンチ。

そしてベンチが動く甲府。
15分にいわきのCKというタイミングでしたが、武富に代えてエドゥアルド・マンシャを投入。
CBを一枚増やすという事は、即ち3バックへのシフト(3-4-2-1)となり。
そのCKで早速クロスをマンシャがクリアという場面となったものの、いわきはそれを繋いで山口がヘディングシュート。(枠外)

以降布陣変更した甲府に対し勢いを失ういわき。
縦に速い攻めへと意識が傾くに伴い、流れを失うという悪循環に陥っていた風であり。
それを尻目に甲府は22分に野澤がヘディングシュート(GK高木和キャッチ)、23分に林田がシュート(枠外)とフィニッシュを重ね。
いわきはそのフィジカルを活かした果敢なアタックも裏目に出るようになり、21分にはウタカに対し反則した江川が警告を受け。

後半の飲水タイムが採られ、押され気味となってきたいわきはここで3枚替えを敢行します。
山口・岩渕・永井→吉澤・有田・河村へと交代。

その第4クォーターの入り、関口がバックパスをミスしていわきのCKとなる(24分)など、甲府が再び圧を受けるような絵図が生まれ。(このCKからクリアボールを宮本がシュートするも枠外)
それでも立て続けに決定機を外し続けたいわき、既にこの日の運気は使い果たしていたでしょうか。
27分には蓮川に対し反則を犯した山下が警告を受けるなど、良い流れを作れず。

一方の甲府もさしたる好機は生まれず、31分にいわき同様に3枚替えを敢行。
佐藤・クリスティアーノ・ウタカ→品田・宮崎・三平へと交代します。
34分にその三平にエリア内中央へとボールが渡りかかり、ディフェンスに遭うもCKに。
キッカーは品田に代わり、クリアされるも林田を経由し再び右サイドの品田へ。
ここからクロスでは無くシュートを狙いにいった品田、GK高木和が辛うじてセーブ(再度CKへ)する際どい一幕を生みます。

再びゴールを脅かされたいわき、36分に谷村→近藤へと交代。
ここから4バックへと移した(CBは江川・石田、サイドバックは右が宮本・左が河村)しょうか。(下田・山下がドイスボランチのオーソドックスな4-4-2)

勝負手は使いきったものの、一向に流れは良くならないいわき。
判定に対しても(観客席も併せて)不満を持つシーンが増え、その結果40分に反則の際に河村が異議で警告を貰ってしまい。
それでもこの時間帯まで来れば、強引でも何でもいいから勝ち越し点が欲しい展開であり。
41分にその河村が左サイドをドリブルし、ポケットを突いてシュート。(ブロック)
44分にはロングパスを左サイド奥で受けた近藤、そのままカットインを経て角度の無い所からシュート(枠外)という具合に、その意識を結果に結び付けんとします。

しかし45分パスミスを犯してしまい、ボールカットした宮崎は遠目からロングシュートを狙い。
枠外に終わるも、力強さと雑さが両立しかねない展開となった終盤戦。

ATは前半より短くなったものの、それでも5分。
その最中に敵陣中央で下田のボール奪取から好機を作るいわき、有田シュート(ブロック)→山下シュート(ブロック)と連撃を浴びせましたが打ち破れず。
押しまくるも得点出来ずにいると、最後は甲府にCKの好機が。
ここで失点すればすべてが水の泡、という所でしたが三平のヘディングシュートは枠外となり。
負けはせずに済んだものの、1-1のまま引き分けで幕を閉じる事となりました。

試合終了後の整列。
その後そさくさとハマドリも挨拶の輪に加わるなど、勝ちを逃したという試合にも拘らず悲壮感を感じさせないいわき。
いかにも発展途上のクラブらしい、次に切り替えるスムーズさは他のクラブも見習う所がある。
そんな事を考えさせながら、流石にシャトルバスでスタジアムを後にしました。

いわき駅・湯本駅周辺の風景はこちら

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2023年J1リーグ第9節 北海道コンサドーレ札幌vsアビスパ福岡 in札幌ドーム

2023-04-24 16:00:36 | サッカー観戦記

前回野球観戦という、このブログの趣旨に全く合わない事をやってしまったお詫びの意味を含めて現地観戦。
そのため、相手の福岡の試合を観るのは3連荘となってしまいましたが気にしない。

前回述べた通り、北海道のスポーツ環境は、プロ野球・日本ハムが本拠地移転を敢行した事でガラリと変わり。
傍らから見てみれば置いてけぼりを喰らったかのような札幌市ですが、めげる事無く「スポーツ文化の振興」という、多目的である札幌ドームの理念を今一度思い出すように歩み始めているようであり。

いざ新球場が開幕してみると、そのアクセスの悪さを筆頭に悪評が目立つようになった日本ハム側を余所に……という、当初の予想とは逆の構図が出来つつあるのが何とも。
まあ対立などせずどちらもwin‐winになるのが素晴らしい事でしょうが(綺麗事)

さてそんな事情から、一新した地下鉄・福住駅の様相。

 

改札~3番出口間のパネルも、当然の如く、日本ハムが居なくなった分札幌の独占状態に。
ただクソンユンや小野・深井・中島らこの日ベンチ外だった選手が目立っていたのが何とも

割り当ての余裕が出来たのか、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(以下ミシャ)も満を持して登場しておりました。

エスカレーター前のパネル。
「○○、世界へ」というフレーズは、「柏から世界へ」(2018年)の如く何かのフラグと思えて不安で仕方無いですが気にしない。

行列を避ける意味合いも兼ね、駅直結のイトーヨーカドー内にあるドトールコーヒーショップに入り、アイスコーヒー一杯で一服。

この店内から、ドームに向かわんと足を動かしているサポーターたちの姿を見るというロケーションは、嫌でもテンションを上げさせるのに十分足るものでした。

休息もそこそこにいざドームへ。

入場前に見学したメモリアルコーナー、去年の札幌ドームMVPの栄冠(?)には青木。

こうしたロゴの表記も、すっかり札幌一色に。

移転した日本ハムを弄るのはこれまでにして……

今後の観戦の際に壁になりそうなのが、今季から札幌でも導入した、ダイナミックプライシングシステム。
いわゆる価格変動制であり、それに伴い全体のチケットの値段も一回りアップといった感じに。
とてもじゃないがメインスタンド側は手を出せそうにない、という事で、約2週間前に取ったバックスタンド側(カテゴリー3)チケットは4800円(手数料などは抜き)でした。
前回FC東京(味の素スタジアム)のバックスタンド側のお値段と比べても、かなり強気なものであり。
果たしてこれが観客動員の足枷にならなければ良いですが。

おかげで今回も電光掲示板はこんな感じで見辛い角度ですが、これに関しては思わぬ形で解決を見せました。(後述)
尚この映像の方は札幌OBの石井謙伍氏で、試合前のイベントに河合竜二氏に呼ばれる形(勝手な想像)で参加。

さて入場を果たすと、ゲートから直ぐのブースでお仕事をしているこの方の姿が。

説明不要のドーレくんであり、こうして我々の間近に姿を現すのは何時以来か……と感慨深く。

試合開始まで1時間以上前、という早めの段階でピッチを周回するドーレくん。
練習中にスタメン紹介を行う札幌ならでは、といった所でしょうか。

 

やっぱりマスコットの存在感は良いものです。(何がだ)

席に着き、現地に来たからには楽しむべきスタジアムグルメ。

コンサドーレ太鼓判メニューからの選択。
とは言っても、その名の通り「赤・黒カラーに染め上げられた」食品。
これが味の方にも影響するのは言うに及ばず、特に赤カラーは「甘・辛」がメインとなる、人を選ぶものに偏ってしまうのが悩み所。

熟考の結果、黒カラーの趣が強いものを選び「BLACK担々焼きそば」。
それでもその名称の通り、辛味がそこそこにありましたが。(カレーでいえば中辛レベル)
黒要素であるこの真っ黒い麺はイカスミ味と、こちらも人を選びそうな味付けですが個人的には嫌いでは無く。
これとハンバーガー1個を合わせて食し、腹ごしらえは万全。

ふと福岡サポーターサイドのスタンドを見ると、その断幕にはえげつない文字が。
「九州独立」との事です。(まあ20年以上前から使用されていたフレーズですが)

試合に向けて、メモの準備をするか……という所で一悶着。
持ってきたボールペンが、何とインクが出ない事態が発覚して大慌て。
心中穏やかでは無いといった状態で、席を立ち「コンサドーレオフィシャルショップ」でペンを購入する事にしました。

余談ですが、このショップは前年までの「GOODS JAM」の場所に作られたもの。
これから札幌がドームを席捲していくという形が名実ともに現れているようであり。

ドーレくんのイラストがプリントされたボールペン、600円なり。(税抜、自宅で撮影)
完全なアクシデントによる出費ですが、まあご祝儀代わりという事で……

店を出て再度席に着いた際には、既に13時過ぎ。
程なく練習開始となりました。

 

ピッチに登場後、全方位に頭を下げる選手達と、それに赤黒のフラッグ総出で応えるサポーター。

一方登場するやいなや、一目散に(といっても歩いて)福岡サポーターサイドへの挨拶を最優先する福岡選手。

その後に全方位、さらには札幌サポーターサイドに頭を下げ。
これには拍手が起こる……と同時に少量のブーイングも混じるという、やや困惑気味の札幌ゴール裏。

余談ですが、この札幌サポーターの「ブーイング文化」と言うべきでしょうか。
以前に(コロナ禍前ぐらいか)顕著だった「相手選手が練習に姿を現した段階でブーイングを起こす」という行為は、個人的に好きになれません。
対象が鹿島・浦和といった歴史のある強豪ならば、「その威光に負けない」意気込みを示すもので悪くないと受け取れるのですが……。
自分が以前観た松本戦(2019年)でも、明らかに立場が劣る松本に対してそれを敢行していたのは、マイナスイメージの方を強く感じてしまいます。
まああくまで個人的な感想なのですが。

そんな事を考えつつ、迎えたスタメン発表の時間。

「まずはアウェイのアビスパ福岡」というDJのアナウンスの際にも、ひとしきり札幌サイドから起こるブーイング。
その中でも、元札幌である奈良・前のアナウンスに対しては拍手。

そして例によって映像付きの、札幌の選手紹介。

一部アニメーションも取り入れられており、このシーンの際に、顔をやや下向きの位置から上げるというものが。
演出面もそれなりに頑張っている趣が感じられました。

今季が6年目と、広島・浦和時代と同レベルの政権の長さとなったミシャ監督。(尚DJのコールは、「ミハイロ・『ミシャ』・ペトロヴィッチ」というものでした)
今季限りとなるかどうかは札幌フロントの姿勢次第なのでしょうが、少なくとも『その時』が、浦和時代のような「成績不振による、サポーターとの喧嘩の果てに采配面で自爆」というものでは無い事を祈るばかりです。


練習も終わり、キックオフ前にトイレに行っておこうという目的で席を立ち。
しかし上段に上がってみると、そこには「座席で選手入場シーンを迎える」という自分のプランを覆す絵図が準備されていました。

それはビッグフラッグであり、バックスタンド側に掲げる準備が行われており。
当然、人間を覆うように上部に掲げられるものであり。
映像を撮りたいという自分は反射的に、「たまったものでは無い」という思いに駆られ、その場から避難する事を決定しました。
そしてトイレを済ませたのち、自身初となる3階での展望に。迷惑な奴だ

いかにも写真を撮ってくださいというように設置されていたパネル。
ドーレくんの隣のキャラクターは、札幌ドームのオフィシャルのものであるチャームコロンだそうです。

この脇で、入場直前~直後にかけてひとしきりに撮影。

着席時に比べてはるかに見やすい掲示板の角度。
今度からここからの撮影をメインにしよう、と考えさせるのに十分でした。

試合前の映像の演出も、本当に頑張っているという気概が伺えるものであり。

ほぼ真上という位置からの、札幌サポーターならびにコンサドールズの姿。
これも自分にとっては、「どうして今まで……」と思わざるを得ない斬新なもの。

しかし選手入場は、バックスタンドからよりさらに極小のものとなり。
尚キックインのような場所に居るキャラクターは、北海道新聞社のものである「ぶんちゃん」。

こうした真新しい光景を与えてくれて、ある意味感謝しなければいけない対象であるビッグフラッグのお姿。

この後慌てて戻り、何とかキックオフ直前で着席。


この日のスタメン。

札幌はGKクソンユンがベンチ外となり、開幕節以来のスタメンとなった菅野がGK。
故障で無いのならば、4試合で10失点の惨状ではある意味仕方ないと言える交代劇でしょうか。
また中村桐耶の出場停止(前節一発退場)を受けて微調整の果てに、ルーカス・フェルナンデスが左ウイングバックで今季初スタメン。

一方の福岡は、前節の4-4-2から3-4-2-1へとシステム自体を弄り。
三國ケネディエブスをセンターバックに使う事でそれを果たし。
頂点の1トップは当初ルキアンでしたが、のちに山岸と入れ替わっていました。

お互い3-4-2-1(札幌の方は駒井が1トップなため、実質0トップかも)のミラーマッチといえる布陣で、迎えた試合開始。

最初にクロスに辿り着いたのは福岡(前半2分、左から小田のクロス)でしたが、その後は札幌が攻勢に入り。
福岡がロングボールを蹴り、それを跳ね返される事によって、前に向けたベクトルの逆を突かれるという流れとなります。

そして早々の5分に札幌が先制点に辿り着き。
試合前に気になるデータを見たので、乗せておきます。(多謝)

この札幌の「ロングパス総数リーグ2位、にも拘らず成功率が15位」という懸念を持って、観戦していた自分。
ある意味パターン化している、「右サイドの金子へのロングパス」への傾倒がこういう数字を招いていると推測します。
しかし、GK菅野のフィードが左サイドの菅に渡り、そこからさらに菅がサイドチェンジのように右へロングパス。
これが金子に綺麗に渡ると、得意のドリブルで奥へと切り込み、小田を振り切った末に右ポケットからマイナスのクロス。
ディフェンスに当たってこぼれるも、すかさずシュートしたのは荒野。
鮮やかにネットに突き刺さり、試合前の懸念を振り払うかのようなロングパスの連続からの好機で先制しました。

その後も福岡の攻撃があっさり跳ね返される一方で、流れを掴む札幌。
金子のドリブルは以降も冴え渡り、その突破力を防がんと小田・三國の2段構えで対策せんとする福岡ですが状況は悪く。
何度も右サイド奥からクロスに持ち込まれます。

そして迎えた13分、今度は浅野のドリブルからの好機で、左ハーフレーンで受けた青木がポケットへスルーパス。
奥へと走り込んだルーカスがグラウンダーでクロスを送ると、エリア内へ入り込んでいた浅野のシュートでゴールネットを揺らします。
敵陣でこれだけ縦横無尽に展開されれば、堅守の福岡サイドも成す術無いといった形で、早々に2点リードを奪った札幌。

反撃を試みたい福岡、18分に紺野のドリブルが反則で止められ、エリアからすぐ手前・左ハーフレーンからのフリーキックに。(正直、相手のセットプレーの際にも札幌サポがブーイングを上げるのは勘弁……)
キッカー中村駿はクロスを選択し、跳ね返りを前がダイレクトでエリア内へ縦パス。
これをルキアンがさらにダイレクトでシュートにいきましたが、ミートせずGK菅野がキャッチ。

その後もひとしきり札幌が押し込む展開となり、冴え渡る金子のドリブル。
前掛かりになる分、三國が金子との一対一を強いられる場面が膨らみ、そしてそこで振り切られる三國といったシーンが頻発します。
入れられるクロスを何とかクリア、という守勢を強いられる事で、札幌のコーナーキックの場面も膨れ上がり。
そこから跳ね返りを金子のミドルシュート(19分・31分)や、岡村のヘディングシュート(31分)という具合にフィニッシュを重ねていき。

さらに福岡はアクシデントにも見舞われ、38分には中村駿が足を痛めてしまったようで続行不可能に。
早々に交代カードを切らざるを得なくなります。(田邉と交代)

その交代の直前に、間が空いたので撮ってみたメンバー表。
前年までの簡素な表記(黒が背景)から一新と、やはり今季は色んな意味で再出発といった札幌クラブ並びに札幌市の意気込みが感じられました。

田邉投入後も、ロングパスを金子に通されて危機を招く流れは変えられない福岡。
アディショナルタイムにようやくいい流れが巡って来るも、敵陣右サイドでのボール奪取から、山岸→紺野→ルキアンと経由して放たれた決定的なシュートは枠外に。
そしてその直後、札幌・浅野のドリブルを反則で阻止した三國が警告と、とうとう後手に回るディフェンスによる被害が出てしまいます。
そして2-0のまま前半終了。

迎えたハーフタイム。
心の中で「警告も貰った事で、長谷部茂利監督はその三國に代えて4バックにするであろう」という予測を勝手に立てる自分を余所に、ピッチ内に現れるドーレくん。

そして始まる、コンサドールズとのダンスパフォーマンス。

バックスタンドから、反時計回りに周回し、最後はメインスタンド側で締め。

そんな彼女らを余所に、頭の中は三國交代という一色に染まる自分。
仮に警告が無くても、金子の跳梁を何度も許している状況では避けられないものでしょう。

その予想に従うように、ピッチ内で練習していたアクシデントにより既に1人少なくなった福岡リザーブは、札幌サイドを余所に早めに切り上げてベンチに帰還。

そして後半開始の時を迎え、予想通りに掲げられる交代ボード。
三國に代えて金森が投入され、前節同様の4-4-2となって後半に挑む福岡。
一方の札幌も、離脱明けという要素のルーカスに代えてキムゴンヒを投入。
これで青木が左WBに回り、こちらもポジションチェンジを交えました。

大きく動いてきた福岡サイドに対し、札幌の対応力が問われる立ち上がりとなった後半。
しかしその辺りは、流石ミシャ氏のチームと言うべきか、残念な出来となってしまいます。

いきなりの後半1分、福岡は左サイドでの前進、右サイドハーフになった紺野が逆へと張り出して攻めに関わり。
金森がドリブルで奥を突いたのちのパスからダイレクトでクロスを入れる紺野。(中央のルキアンには僅かに合わず)
福岡の変節に対し、守勢を強いられる事に。

そして6分に素早いFKでのリスタートから、金森の中央のドリブルを経て右へと展開、今度は同サイドで受けた紺野がクロス。
これをファーサイドで山岸がヘディングシュートを放ち、GK菅野の上を抜いてゴールネットを揺らします。
サイドを数的優位で踏襲される攻撃に対処が遅れる、という結果を招いてしまった札幌。

1点差に迫った福岡、さらに8分に左サイドから金森がクロス。
ファーサイドでルキアンが合わせにいくも青木がカットし、それを眼前で見ていたルキアンがハンドのアピールをするなかプレーは続き。
尚もマイボールにした福岡ですが、キムゴンヒに奪われて札幌のターンになると、拾った浅野がすかさずロングシュートを狙います。
これが見事に奏功し、GK村上の上を抜いてゴールに入り。
とんでもないロングシュートに沸き上がるスタンドですが、ピッチ脇では長谷部監督が青木のハンドを訴えてヒートアップ。
この影響か、VARチェックののちにOFRが行われ、緊張の一瞬となるスタジアム内。

そしてその結果、やはり青木がハンドを取られ、しかもその場はまごう事無きエリア内であり福岡のPKに。
札幌サイドは追加点が幻となったのみならず、一転して同点の危機となってしまいました。
これをキッカーのルキアンがしっかりとGKの逆を突いて左へ蹴り込み、あっという間に同点とした福岡。

続く14分にも右サイド奥から金森がマイナスのクロスを入れる等、前半とは一転して福岡がサイド奥を突く絵図が中心となり。
それでも札幌は落ち着き、田中駿太のサイドチェンジなど、前半通し続けていたロングパスを中心に組み立てて攻撃権を取り戻します。
当然金子の突破も忘れずに、福岡ディフェンスに択を見せ続け。

福岡ベンチは23分にさらに動き、小田→前嶋へと交代。
これにて湯澤が左サイドバックに回り、守備強度の高い湯澤を置く事で金子への対策としたでしょうか。

一方の札幌、同点となった直後(13分)に駒井→宮澤。(青木がシャドーに回り菅が左WB・福森が左センターバックへ)
25分に福森→スパチョークへ交代(再び青木が左WB・菅が左CBへ)と、着実にカードを切っていき、他選手もめまぐるしくポジションが変わり。
福森というパサーが退いた事で、左サイドでのロングパスの出し手は以降菅が務める事となりました。

手当てした福岡ですが、以降も金子の突破力を受けて厳しいシーンが続き。
29分には湯澤が金子のドリブルに対する反則で警告を受けるなど、その個の力を前(選手にあらず)にして再び退潮していく事となります。

そして終盤戦を迎えるに辺り、35分に最後の交代。
ルキアン・山岸→ウェリントン・鶴野と、2トップ双方を代える策を敢行します。

しかし37分にアタッキングサードを縦横無尽にパスで繋ぐ札幌。
最後は右から金子が斜め45度からシュートを放つも、惜しくもゴール左へと外れという具合に、流れは依然として札幌のまま。
ジョーカー役を果たすべきウェリントンは、ロングボールの収め役を務めんとするも、前回述べたようにそのポストワーク・ボールキープ能力は陰りを見せており奪われるシーン数多で機能せず。

38分に札幌も最後の交代を行い、荒野と浅野に代えて馬場とミラン・トゥチッチ。
しかしこれ以降勢いを失って良き、こちらもトゥチッチはジョーカー役を果たせず。
アディショナルタイム初期に、岡村の縦パスをエリア内で受ける絶好機が巡ってきたトゥチッチでしたが、シュートは枠を捉えられず。

お互いジョーカー投入が勢いを削ぐ結果となる中、難儀なものとしたのが福岡のラフプレー。
チームが好調でも、前年顕著だったその流れは死滅していなかったという感じで、そのチャージを受けて次々と倒れ込む札幌選手。
特にキムゴンヒはハイボールの競り合いで悉く奈良のチャージを受け、その度に倒れ込んでしまうという絵図が発生。
その際に反則も取られずに不満を生むとともに、途切れるプレーで流れも悪くなり。

そしてATでは、とうとうその不満が爆発しミシャ監督がヒートアップして警告を貰い。
原因としては、福岡のファール(例によってキムゴンヒに対する前のチャージ)の際に、札幌はパスを繋げて前進したのも拘わらずアドバンテージは取られなかったという主審の判断。
これによりピッチ内に入り込んで異議を飛ばす事態となったミシャ氏。
その際に既にベンチに退いた荒野も異議で警告を受け。
その後札幌のスローインで、青木が左からロングスローを投げ入れ。
「あの札幌がロングスローをするのか……」という思いに駆られたのも束の間、ファーサイドへこぼれた所を、拾いにいった岡村が湯澤と交錯してしまい受けられず。
オブストラクションによる福岡の反則っぽいシーンとなり(反則は無し)、好機で判定に泣くシーンの連続に、当然スタンドからもブーイングがひっきりなしに響く事となりました。(こういったブーイングには頷ける)

そんなどす黒い空気が充満していく中、最後にやはり福岡の反則により、右サイドからのFKを得た札幌。
これが最後のチャンスといった感じでしたが、キッカー菅のシュート気味のクロスはクリアされて実らず。
タッチラインを割った所で試合終了を告げる笛が鳴り。
その瞬間大ブーイングが鳴り響く、札幌にとっては消化不良満載といった感じの引き分けとなりました。

こうした雰囲気故に、早めに立ち去るのが吉とばかりに、素早く席を立って帰路へ向かう自分。
試合の方は何とも言い難い内容でしたが、新生元年のような札幌ドームの歩みを確かめられたのは大きかった、という観戦になったでしょうか。


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2023年J1リーグ第4節 FC東京vs横浜FC in味の素スタジアム

2023-03-15 18:15:38 | サッカー観戦記

2度目の味の素スタジアム。
どうしても「また東京ドロンパに会いたいを観たい」という思いを抑えられず、東京へ旅立ち。
前回はまん延防止等重点措置の下での試合だったので、制限無しの今回はどれだけ熱気という破壊力に押される事となるか、期待と不安を抱いて味スタへと向かいました。

早朝に出発、午前9時発の飛行機に乗るという弾丸的な旅路を経て、割とスムーズに京王線・新宿駅へ。
しかしここで各駅停車に乗るというミスを犯し、道中何度も挟まれる通過待ちに苛立ち良い流れは途切れ。
耐えきれずに途中乗り換え、調布駅で再乗り換えを果たしたものの、乗った各停の列車は最初に乗ったもの(恐らく)というオチがつきました。
そんな赤面ぶりを発揮しながら、飛田給駅へと到達。

駅構内のパネルも、当然の事ながら一新。前回

道中は相変わらず青赤に染め上げられていたものの、違ったのは同じくスタジアムへと向かう人々の波。
当然ながら写真を撮りまくるという余裕は既に無く、混雑ぶりに冷や汗を掻きつつも入場時間(午後1時)前に何とか辿り着きました。

 

前回は閑散気味だったものの、制限が無くなった事で賑わいを見せる青赤パーク。
「求めていたものはこれだよ」という心の声を放ちながら、早速蝗の仲間入りスタジアムグルメを満喫する事に。
その最中、仕事へと向かうスーツ姿のOB・石川直宏氏らしき姿を見た事で高揚感は満天に。

ドロンパ大好きという思いが溢れた屋台構えのYASSカレー。

当然その姿に心を動かされ、即購入。
あまりに飢えていたのか撮影も忘れたようで、一口食した後の写真です。無事に蝗になれたようで何より
濃厚なルーと分厚い肉が織り成す上質なハーモニーに舌鼓。

今年のクラブのイチ押しはこの商品なのでしょうか。
ドロンパの後頭部が「ベビーカステラ」と再三弄られてきた成果がここに結集。
自分としても欲しかったですが、30個入りは流石に1人では無理という事で断念……。

1時を回りスタジアム入り、今回も席はバックスタンド。
やはり綺麗なピッチは視覚的に良い……のですが、試合中になると、その綺麗ぶりが逆に作用したのかスリップする選手が目立ちましたな。

貰ったMDPの表紙には、自分の一押しである東慶悟。
今季務めているアンカーの役割には、中々難儀しているようであり。

尚J1通算350試合出場を達成したようで、キックオフ前にはセレモニーが。

チェック済みの東京ドロンパ出没情報によると、1時半にコンコースに姿を現すとの事で、その時まで席で待ち。

しかしいざ時間にその場に行ってみると、人・人・人。
登場したドロンパの周りには、横浜FCのサポーターも加わり大密集を作り上げ、とても近付く事は出来ず。
結局ベビーカステラ後頭部を納める事で精一杯でした。

切り抜き。

そさくさと席に戻り、尚もスタジアムグルメを追加。

油そば。
既に卵黄がしおれ気味と作り置き感は拭えないものの、腹を満たすには十分。
カレーと併せ、ダブル炭水化物と相成りましたが気にしない。

この日のアウェイ・横浜FCのサポーター。(練習時間中に撮影)

そういや三田が前年までFC東京所属という古巣対決。
そんな事を考えつつ、ふとFC東京のゴール裏上部を見ると……

 

多種多様な断幕が並べられる中、目につく「TAMA」の文字。
愛称が「タマ」である三田の事か、と早合点。
その他が東京内の地名である事を考えると、「多摩」だったのでしょうな……。

「FC東京=○○」という認識が個人的に強い、「めちゃコミック」の看板。

大型ビジョンにひとしきりCM映像が流れ、印象的だったのはがん検診・腎臓検診といった医療系のもの。
やはり暴食したあとではその言葉は耳に刺さるものであり……という事を考えさせられながら、時間は過ぎていき。

そして練習時間がやってきました。

キーパー練習の最中の守護神ヤクブ・スウォヴィク。

この日もその最後の砦ぶりを存分に見せ付ける事となり。
チームがサッカー構築に難儀するなか、鉄壁ぶりは不可欠なものと化しつつあるようです。

練習風景が進んでいく中、メインスタンド側から本日の主役?が登場。

スポンサー様(恐らく)とガッチリ、という姿が納められたのち、場内一周へ移るドロンパ。
その足には得意のローラーブレードを装着したため、速い速い。

横浜FCサポーター前で、持ち味の深々としたお辞儀。

尚も滑るように周回し、とうとうバックスタンド側へ。

 

眼前で愛想を振りまくドロンパ。かわいい。

至福の時間は過ぎ去りこうしている間も時間は進み、練習は終了。

 

ボールパーソンの紹介、と同時に、現れた旗持ちのパフォーマーの集団。
一瞬「こんな派手な方々がボールパーソン?」と思ってしまう登場の仕方をしたのち、ゴール裏前でフラッグパフォーマンスを敢行します。
公式サイトによると、「Via Colorguard」というチームとの事。

そしてスタメン発表の時を迎え。

前回もその映像技術に感銘を受けたものですが、あれから2年が経ち尚も進化を続けた模様。 2年前 前年
今回は、東京内の街並みをバックにした選手アニメーションというコンセプトとなっておりました。

尚、↑の後に街並みに描かれるボールの軌道が挟まれるため、選手のアクションは「ボールを跳ね返す」ものに固定化。

そんな映像とともに発表されるFC東京スタメン。

若手主体に切り替わりを果たしているのか、見慣れない顔ぶれが並び。
その先駆け的存在の松木は、U-20代表に選ばれているのでこの日は不在でしたが。

そんな訳で、理想のサッカーを落とし込むために、手垢のついていない選手で補おうという節が見受けられるアルベル監督。(安部が故障中など離脱者の関係もあるでしょうが)
果たしてその成果は実るのか。古巣の新潟より順位が下というのは格好がつかないでしょうし

そしてユルネバこと「You'll Never Walk Alone」を聴いたのち、選手入場の時が。

この辺りは、メインスタンド側で無いと十分に雰囲気を堪能できないポイントでしょうか。

選手紹介からここまでの間にも、グラウンド周囲でパフォーマンスを貫いていた「Via Colorguard」の姿には脱帽せざるを得なく。

戦場に赴く選手達を見守るドロンパ、ピッチに入る事が出来ない自身の立場がひしひしと感じられてしまう一幕。
この後「気を入れるポーズ」とお辞儀をして、試合前のお仕事は終了です。

この日のスタメンは↓。

さてキックオフ。
スリップするFC東京選手の姿が見られるやいなや、不安の通りに横浜FCに押される入りとなり。
それでも前節と同等のスタメンの横浜FCは、山根の推進力を前面に押し出す攻め。
前半3分にはその山根のドリブルがエンリケ・トレヴィザンに反則で止められ、右サイドからのフリーキックを得た横浜FC。
そして三田のクロスをンドカ・ボニフェイスが合わせにいき、惜しくもミートせずという危険なシーンとなります。

しかしそれを払拭したのが5分。
自陣左サイドのスローインから、投げ入れられたボールをディエゴ・オリヴェイラが収めて繋ぎ、中央→右へと素早く経由。
その過程で中村帆高がパス&ゴーで右ポケットを突き、仲川のスルーパスからマイナスのクロスを入れると、エリア内中央に走り込んでいたディエゴの下へ。
そしてユーリ・ララをかわしたのちに放たれたシュート、ジャストミートせずもゴール左へと転がってゴール。
最初の攻撃を得点に結び付けたFC東京。

それでもビルドアップに苦戦気味のFC東京。
9分にはGKスウォヴィクへのバックパスがやや短くなり、小川航基が詰めにいくというシーンを招くと、次の瞬間ボールを蹴り出したスウォヴィクの足が小川航に入ってしまい倒れ込み。
しかし笛は吹かれず、これには横浜FCサイドは納得出来ず。
止む無くという感じでVARチェックが挟まれるも、結局反則無しに終わります。
命拾いしたFC東京に対し、しこりが残った横浜FC。
その影響か、11分には寺山に反則を犯したユーリが早くも警告を貰い。
19分にも三田が(小泉への反則で)警告という具合に、そんな感情が結果に反映される事となってしまいます。

それでもFC東京がもたつくうちに、同点に追い付きたい横浜FC。
23分には東慶の(長谷川に対する)反則で、中央からのFK。
それでも距離があるセットプレーであり、キッカー三田はエリア内への縦パスを選択。
するとディフェンスに当たりこぼれた所を、ユーリがフリーでエリア内で拾うという決定機を生み出し。
しかし放たれたシュートはGKスウォヴィクが至近距離でセーブと、ビッグプレーで窮地を防ぎます。

消化不良といった試合展開に、爽快さを齎したのが俵積田。
実績の殆ど無い選手ながらも、左サイド奥から果敢にカットインシュートを連発。
16分・18分と立て続けにサイドからエリア内を突いてシュートと、チームに勢いを与えんとするその姿勢はスタンドの心を打ったでしょうか。

そんな若武者に勇気を与えられたFC東京は、ハイプレスの姿勢を強めに掛かり。
しかしディエゴ・小泉がボランチを切り、2センターバックには両ウイング(仲川・俵積田)が詰めにいくというアンバランスぶりが感じられる方法を採り。
これがサイドバックに出された際に、中々横浜FCに詰まりを生み出せない要因となっていたでしょうか。
寺山が横浜FCの左SBにいく一方で、逆サイドにはバングーナガンデ佳史扶が上がって詰めにいく事でカバーせんとしていましたが、それが遅れると前に繋がれてしまう。

それでも、その中央への意識が高いウイングの姿勢が結果に繋がります。
27分、最終ラインでの繋ぎにディエゴがGKまで詰めにいった事で、ンドカ→岩武へのパスを仲川がカットと嵌めきり。
そしてシュートをゴールネットに突き刺し、今度は相手のビルドアップを破壊する形で追加点を挙げました。

しかし好事魔多しと言わんばかりに、35分には中村帆が故障を発生させたのを尻目に、その間にも続けられる横浜FCの攻撃。
小川航のシュートをGKスウォヴィクがまたもビッグセーブ(その後ポストを叩く)、しかし尚も攻撃は続けられ。
クロスをクリアしにいった寺山にシュートせんと振った三田の足が入ってしまう(反則)と、これに激高したのはスウォヴィク。
この一幕か、中村帆のアクシデントにも拘らず続けられた所為かは不明でしたが、その血の気の多さが異議による警告を招いてしまいました。
結局中村帆はここで交代となり、長友が投入されます。

ここでようやく、撮るのを忘れていたメンバー表示を撮影。
既にスコアが動き、交代も行われたとあっては怠慢ぶりは否めず。
バングーナガンデのフルネームが表示できない、というのがポイントでしょうか。

その後も俵積田のカットインが目立つ中で迎えた45分。
敵陣に進入しパスを左右に散らす横浜FC、右ポケット深めからのクロスに繋げると、入れられた中村拓海の低いクロスを木本がクリアミス。
これが直接ゴールに入ってしまい、オウンゴールという形で1点差となります。
アディショナルタイムにも小川航のミドルシュート(GKスウォヴィクキャッチ)など、反撃の手を緩めない横浜FCが後半に望みを繋げる終盤となりました。

2-1で折り返し、迎えたハーフタイム。
再び場内を疾走するドロンパ。

 

今度はスケボーに乗って登場と、都会の若者の如く振る舞います。

 

そんな都会タヌキボーイ、ゴール裏では音楽に合わせてダンスする姿も披露。

その裏で両チームとも動き、後半開始と同時に共に2枚替え。
FC東京は寺山・トレヴィザン→塚川・森重。
横浜FCは山根・ユーリ→山下・井上。

そうして始まった後半。
横浜FCは、投入された井上が絶妙な位置取りでボールの中継点を務め。
セカンドボールの拾い、ボールカットした味方へのパスコースなど、潤滑油をこなす事で反撃の足掛かりとします。
対するFC東京は、前半と同様俵積田の勢いは止まらず。
後半7分のカットインシュート(枠外)を皮切りに、10分には長友のボール奪取からのパスをエリア内で受け、そのまま中央からシュート。(GK永井セーブ)
続く11分にもスローイン→フリックでの繋ぎを受けてシュート(ブロック)と、重ねられる俵積田のフィニッシュ。

地味な横浜FCに対する派手なFC東京といった図式で、打ち勝ったのは派手さだったでしょうか。
15分にコーナーキックを得たFC東京、これまではバングーナガンデがキッカーを務めていたものの、この場面では東慶が蹴りにいき。
そしてゴール裏サポーターを煽ったのちにクロスを入れる一幕を演じます。
これは繋がらずも、雰囲気を作り上げると結果が出るのも早かった。

続く17分敵陣でボールを拾ってから右サイドへ展開、長友のクロスをヘディングで合わせたのはディエゴ。
綺麗にゴールゲットし、再び2点差とします。

自身はゴール出来ずも、チームの上げ潮に一役買った俵積田。
20分にディエゴのスルーパスに走り込み、エリア内からシュートという好機を迎えたものの、ブロックに遭いここもゴールならず。
この直後にお役御免となりました(アダイウトンと交代)が、十分過ぎる活躍だったでしょう。

一方何とか食らいつきたい横浜FCも、22分に再度2枚替え。(坂本・橋本→カプリーニ・林、山下が右サイドハーフ→左SHへシフト)
直後にエリア内から小川航のシュートが生まれるも、ブロックののちGKスウォヴィクがセーブと寸での所で防がれ。

28分にバングーナガンデが足を攣らせてしまい、再度アクシデントによる交代。(荒井と交代)
これで先に交代枠を使い果たしますが、折りしも直後に横浜FCも最後の交代。
長谷川→伊藤と、結局横浜FCは順序こそ違えど、前節と交代メンバーも同一となりました。

荒井の投入により、長友が左サイドへと回り空いた右SBには小泉。
そして荒井が右の位置に入り、左サイドでプレーする仲川を見て……そうなるとディエゴとアダイウトンの2トップか。
そんな風に頭を回転させていると、その後もアダイウトンが左サイドに張る場面が多く。
どうやら仲川をトップ下とした4-2-3-1へとシフトしていたようでした。

その新布陣から、32分には敵陣でディエゴがポストプレイののち、仲川浮き球パス→アダイウトン落としを経てエリア内奥へ走り込むという決定機。
「まさかハットトリックか?」という思いの中、放たれたディエゴのシュートはゴールポストを直撃(その前にアダイウトンがオフサイドらしい)と、そうは問屋は降ろさず。
40分に今度は仲川のスルーパスをアダイウトンがエリア内左で受けるも、シュートはGK永井がセーブ。
前掛かりになる横浜FCの裏を突くような好機を作っていきます。

苦しさが滲み出る横浜FC、35分にカプリーニのミドルシュートが放たれるもGKスウォヴィクがセーブ。
次第に個人技頼みの攻撃を強いられ、既に交代枠も無い状況のなか、終盤にはSH同士の位置を入れ替え。(山下が右・カプリーニが左)
前節も度々見られたこのポジションチェンジですが、効果的かどうかは不透明。
42分にその山下が長友の裏を突いてスルーパスに走り込む場面もありました(戻った長友に防がれCKに)が、有効打とはならず得点に辿り着けません。

突入したATでも、アダイウトンの左奥からのマイナスのクロスに仲川が合わせシュート(ブロック)と、迫力ある攻めを見せるのはFC東京の方。
横浜FCはクロスのこぼれ球を拾った中村拓がシュート(ブロック)と一矢を放つも、結局攻勢の流れは作れず。
試合終了の時を迎え、3-1でFC東京が勝利に辿り着きました。

ホームチームが勝てて良かった、という思いとともにスタジアムを後に。
しかし帰路の人流は想像以上であり、満員電車にももまれ、既に心身に余裕は無く何とか都内の宿へと辿り着きました。

 

(終)

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