ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 大宮アルディージャvsアルビレックス新潟

2020-12-31 16:20:28 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の大宮の記事はこちら(38節・愛媛戦)
※前回の新潟の記事はこちら(39節・松本戦)

前評判こそ昇格候補に挙げられていたものの、故障者続出という要素で、シーズンを乗り切るのに一杯一杯な一年となった大宮。
この日も試合前練習の段階でスタメンの河本が故障、ベンチに入っていた高山が代役でスタメンに。
そのためベンチメンバーが6人になるなど、最後まで離脱が付き纏うシーズンでした。

近藤やイッペイ・シノヅカなど、攻撃の中心として期待されていた人材が長期離脱している中、奥抜が39節で復帰。
以降2得点を挙げる等活躍を見せましたが、来季に期待という前に、彼が今季健在だったなら……と悔やむ思いがどうしても先に立ってしまいます。

試合が始まり、大宮は前線からのプレスが実り好機を作っていきます。
前半2分、小島がボール奪取からパスを繋いでエリア内へ進入、戸島とワンツーで右に流れたのちシュート。(GK藤田キャッチ)
相手の新潟は最後方からのビルドアップを基調とするものの、シーズン途中の微調整が巧くいかず、最近は逆に奪い所と化してしまっている感があり。

その後新潟も好機を作り、7分には舞行龍ジェームズが縦パスを通し、中島からパスを受けた荻原が中央をドリブル。
そしてペナルティアークからシュートを放つもブロックに阻まれます。
11分にはマウロの右サイド裏へのロングパスを、この日1トップでスタメンの田中が受けたのちに戻し、敵陣でパスワーク。
そして左サイドから本間のクロスが上がり、クリアされたボールを島田がミドルシュートするも枠を捉えられず。
センターバックからの長いパスにより、ビルドアップの難を隠しつつ好機を作っているという印象でした。

しかし以降は大宮ペースの流れとなり、1トップの戸島が収め所として好循環を齎し攻勢に。
攻撃の中心となっている黒川(離脱者続出の中、18試合連続スタメンは凄い)も、12分と15分にエリア内からシュートを放つなど奮起。
19分には新潟がビルドアップの段階でGK藤田がプレスを受けてボールロストしてしまい、奥抜のパスを受けた戸島が藤田をかわし、エリア内からシュートするもゴール上に外れ決定機逸となってしまいます。

飲水タイム直前の22分にも、左サイドでパスワークで攻撃を組み立てたのち小島がクロス、戸島を越えてファーサイドで吉永が合わせる決定機。(枠外)
後は決めるだけという大宮の流れでしたが、それに水を差す要素が生まれてしまいます。
それは試合前同様、今季大宮を悩ませてきた故障という要素で、29分にあろう事か畑尾が足を痛めてしまい続行不可能に。
渡部が投入されたものの、彼もこの日ベンチに復帰してきたばかりと、何処を見ても傷塗れな状況の大宮。

このアクシデントから暫く経ち、新潟は2列目の3人を配置換え。(32分頃か)
スタートは右=荻原・中央=中島・左=本間でしたが、このタイミングで右=中島・中央=本間・左=荻原へとチェンジします。
交代して間もない渡部のサイドに、推進力が鋭い荻原をぶつけるという算段だったでしょうか。
その狙い通りに、左サイドで荻原が吉永に倒され反則・フリーキックとなり、キッカー島田のクロスに田中が合わせヘディングシュート。(枠外)

しかし新潟に傾きかけた流れは、自滅含みのプレーであっさりフイに。
36分、マウロから黒川がボール奪取するとそのままGKと一対一になり、エリア外に飛び出したGK藤田のスライディングをかわした黒川。
そのまま空っぽのゴールに悠々と蹴り込み、実にあっけなく先制点をゲットしました。

手痛いミスからの失点に精神的にも動揺したか、以降は新潟の攻撃は影を潜め。
前半の残り時間は大宮ペースで進み、新潟サイドは対応に四苦八苦。
それでもシュートシーンはあまり無く(アディショナルタイムの黒川のシュートぐらいか)、1-0のまま前半終了となります。

夏場の積極補強により、シーズン途中から昇格にウェイトを置く姿勢を取ったのは明白だった今季の新潟。
それでも交通法違反による契約解除という誤算(特にファビオ不在は痛かった)が降りかかるなど、狙い通りにいかず。
終盤は大宮同様に離脱者の多さで失速、結局昇格どころか上位からも陥落する事となりました。
またサッカーの内容的にも当初とのズレが目立ち、過密日程故修正する事はままならず。
特にこの日も目立ったビルドアップ能力の陰りは、ポゼッションサッカーを貫くうえで致命的な要素となりました。
編成的には、夏場に育成型レンタルに出した秋山を第3の補強期間でレンタルバック。
そして結局秋山はベンチを温めるばかりとなり、誤算続きでこの分野でも慌ててしまいミスを犯した感が拭えず。

既に来季への続投が決まっているアルベルト・プッチ・オルトネダ監督。
シーズン当初はポゼッションスタイルを突き詰めにいったものの、途中から守備重視の意識を強め結果を出すスタイルに傾倒と、理想と現実の挟間で苦労している節が窺えました。
果たして来季はどちらに針が振れるでしょうか。

後半が始まり、先に仕掛けたのは新潟で、暗雲を振り払うかのように敵陣でのパスワークで攻撃を組み立て。
右サイド奥でパスを回した後、中島の中央へのパスを受けた荻原がエリア内右へと送り、中島のスルーを経て受けた本間がマイナスのクロスもブロックされ入らず。
何とかショートパス主体のサッカーを取り戻そうという姿勢が見えた入りでした。

しかしその効果が現れる前に、大宮が追加点に辿り着きます。
後半4分自陣でボールキープののち右へと展開した奥抜、前に走り吉永のスルーパスを受け、そのままドリブル体勢に。
そして低いクロスを入れるとニアサイドで戸島が合わせにいってスルー、ファーサイドでフリーの翁長へと渡り、翁長が合わせシュート。
右サイドネットへと突き刺し、完璧な流れで新潟ディフェンスを崩してのゴール。
既に退任が決まっている高木琢也監督の秘蔵っ子的な存在の翁長、見事に高木監督の大宮最後の試合に華を添えました。

その後、試合は慌ただしい様相に。
反撃したい新潟が、田中に2度シュートチャンスが生まれるもGKフィリップ・クリャイッチのセーブに阻まれます。(7分と10分)
しかしその間に大宮・高山が足を痛め、この日3度目のアクシデントによる交代。(嶋田が投入され右ウイングバックに、吉永が左CBへ回る)
ここまで来るともはや、何かが憑いているという表現すら生温く感じます。
そしてそれを受け、新潟は再度2列目の位置を変更。
今度は試合当初の配置に戻し、吉永のサイドに荻原を充てるという配置にシフトし、あくまで大宮のイレギュラー発生を突かんとする姿勢を見せました。

その通り押し気味に試合を展開する新潟。
さらに圧力を掛けんと、16分に田中→鄭大世(チョンテセ)へ交代します。
早速17分、右サイドから入った荻原のファーサイドへクロスに跳び込み、ヘディングシュートを放った鄭。(ゴール右へ外れる)
以降もボールポゼッションを主体にして大宮を押し込んでいき、反撃体制を維持します。

しかしその勢いも飲水タイム(24分)までとなり、明けた後は大宮の攻勢。
相変わらず奥抜・黒川の推進力は脅威で、エリア内に進入し新潟守備を脅かすシーンを作っていきます。
そして28分にベンチも動き、既にアクシデントで2度交代機会を使っていたため、最後の交代は3枚替えに。
戸島・奥抜・吉永→青木・小野・富山へと交代し、翁長が左WB→左CBへ、嶋田が右WB→左WBへシフトします。(小野はシャドー・富山は右WB)

新潟サイドも33分に荻原・早川→シルビーニョ・大本へと交代と手を打ちましたが、残念ながらその直後に駄目を押される事に。
大山のヘディングが新潟・本間の反則を誘発(足が顔に入ってしまい警告)し、そのフリーキック(右サイド)で大山のクロスを、ファーサイドで青木がヘディングシュート。
これをGK藤田が弾くも、青木の前に転がり再度シュートを浴び、またも藤田はセーブ。
しかし尚も青木がシュート、今度はゴール寸前で新潟・大本がブロック。
必死の守備を見せた新潟ですが、最後に黒川に詰められて万事休す、3点目を献上してしまいました。

万策尽きたような恰好となった新潟(38分に高木→秋山へと交代)を尻目に、尚も決定機を作る大宮。
43分にはCKからの攻撃が途切れたのち、GK藤田のフィードを小野がカットし、新潟のトランジションの最中にカウンターという絵図に。
そして青木がエリア内に切り込み、切り返しからシュートを放つも、ボールは際どくゴール左へと外れてしまいました。

新潟にとっては何の慰めにもならないような大宮の決定機逸でしたが、44分にようやく反撃。
敵陣深めで本間がプレスを掛け、拾ったシルビーニョがシュートを放つもブロックされ、こぼれ球をエリア内左で中島が拾ってクロス。
高くファーサイドへ上がったボールを鄭が合わせ、ヘディングシュートをゴールに突き刺し。
1点を返し、以降も怒涛の攻撃を仕掛ける新潟。

しかし時間は既にアディショナルタイムで、ひたすら守備を固めに掛かる大宮に対し、出来る事はロングボールを蹴り込むのみとなってしまいます。
途中出場のシルビーニョが2本シュートを放ったものの、結局ゴールを奪う事は出来ず、3-1のまま試合終了に。
7戦未勝利・4連敗と、悔いの残る締めとなってしまった新潟。

大宮・新潟ともに、2017年にJ2降格となってしまったクラブ。
以降の歩みは、大宮は2年連続でプレーオフに出場するも昇格は果たせず、迎えた今季は大きく低迷。
新潟はJ2でも低迷する入り(2018年)となってしまい、前年10位・今季11位と中々上位に喰い込む事が出来ずに居ます。
千葉やヴェルディ・京都のような「J2定着コース」を歩むのは何とか避けたい来季となるでしょう。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 V・ファーレン長崎vsツエーゲン金沢

2020-12-30 17:05:58 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の長崎の記事はこちら(40節・ヴェルディ戦)
※前回の金沢の記事はこちら(39節・福岡戦)

最後まで徳島・福岡に喰らい付かんとした3位の長崎。
しかし前節(甲府戦)でついに力尽き、1-1の引き分けに終わり昇格の望みは絶たれてしまいました。

それに合わせるかのように、手倉森誠監督の退任発表が。
昇格を託されたものの、果たせなかった者の典型的な末路となってしまいましたが、次の働き場は内定しつつあるようで何よりです。
この日は主力のカイオ・セザールと、昇格への切り札として途中入団したエジガル・ジュニオがベンチ外。
引退表明をしている徳永がベンチ外だった代わりに、彼ら2人の不在が逆に最終節という雰囲気を醸し出していました。
そうした「昇格を狙った選手編成」的に、果たしてオフを通してどれだけの選手が流出してしまうのか、まだ早いですが気になる所ではあります。

試合が始まり、いつものように2センターバックと、降りて来る秋野の3枚の最終ラインでビルドアップを行う長崎。
その間隙を突くように前半3分、金沢・島津が高い位置でのパスカットから、エリア手前右からミドルシュートを放ち先制攻撃。(GK徳重キャッチ)

ボールを握って攻める長崎と、早い攻めを行いたい金沢という図式。
しかし最近の金沢は、最終ラインではきちんとしたビルドアップの形を採る事が多くあり。
2CBとドイスボランチのボックス型を基本に、藤村・大橋のボランチ2人の距離感を非常に大事にしての組み立てを行っている印象です。
この日も藤村と大橋は、大きく距離を開けてパスコースを作ったり、サイドに開いてスルーパスを送る体勢を作ったりと微調整を繰り返し。
それでもサイド攻撃中心で、もう少し展開力があれば……という内容。

そんな訳で、何処と無くポゼッションのし合いにも見えた前半戦。
そうなると、クオリティに一日の長がある長崎が押し気味となります。
10分の決定機は、敵陣左サイドでルアンが拾ってから、米田→富樫と繋いで富樫がエリア内左からシュート(GK白井足でセーブ)とショートカウンター気味。
しかし12分は長いパス回しを経て、右サイドで名倉が富樫とのワンツーでエリア内へ進入して時間を作り、毎熊がクロス。
ブロックされるもエリア内で名倉が拾い、ルアンのポストプレイから磯村がシュートしますがゴール上へ外れてしまいます。

攻撃機会はほぼ互角ながら、長崎がフィニッシュに結び付けるシーンが目立ち、飲水タイムを挟んでも(23分)それは変わらず。
サイドアタックを中心とする金沢ですが、この日はホドルフォ・島津の両サイドハーフがあまり目立たず。
そのため山根のスピードを活かしての攻撃も交え、30分には大橋の裏へのロングパスを受けた山根、エリア内右へ進入して細かいフェイントからマイナスのクロスを入れるもGK徳重が足でブロック。

一方の長崎は相変わらず好機を量産。
36分には左サイドで氣田・米田が組み立てたのち、氣田のサイドチェンジを受けた毎熊がシュート気味にクロスを入れるもGK白井がセーブ。
その直後にもこぼれ球を敵陣で秋野が拾ったのち、氣田がミドルシュートを放つもGK白井がこれもセーブ、ルアンに詰められますが白井が撃たれる前に抑えます。

そして39分、毎熊の縦パスを富樫が受けるもこぼされ、ルアンが拾いドリブル。
そのままエリア内右へと進入しシュートを放ち、今度はGK白井も防げずにゴール。
シュート数の多さを結果に結び付けた長崎。

尚も43分に敵陣で磯村のカットから攻撃を展開、ルアン→毎熊エリア内右へスルーパス→富樫と渡り、富樫のマイナスのクロスをGK白井がセーブ。
こぼれ球をルアンが拾いシュートしますが、またもGK白井がセーブして防ぎます。
長崎の好機の多さに白井が大忙しという前半。
金沢はアディショナルタイムに、ようやくホドルフォがシュート(ブロック)する場面を作りましたが、手数で後れを取るという印象は拭えずに前半を終えます。

先日に柳下正明監督の続投が決定し、とうとう5年目を迎える来季。
これまで最長でも新潟時代の3年半という監督業の柳下氏、金沢というクラブとの相性が元来ピッタリだったのか、はたまた心境の変化があったのか。

今までの柳下氏の経歴は、好成績でもあっさりとそのクラブから離れる事が多かった。
磐田で監督業をスタートさせたのが2003年ですが、フロントとの方針の食い違いもあり自発的に一年で退任。
翌年から当時J2の底辺にあった札幌で3年間腕を奮いましたが、昇格には一歩及ばずに退任。
以降(2度目の磐田~新潟)も大体3年というのを一区切りにする監督業でした。

今季は主力選手が大幅に移籍してしまい、前年から順位を落とす(現状17位)成績を強いられたシーズンとなりました。
それでも翌年に挑む事を決意した柳下氏、既に監督業もベテランの域であり、金沢に骨をうずめるという選択をしても不思議ではありません。
果たして今季起用した若手・新人選手を一人前にし、チームを成熟させるという戦いはなるでしょうか。

後半が始まり、その前に長崎は2枚替えを敢行。(米田・角田→加藤大・庄司、磯村が左サイドバックへシフト)
長崎のポゼッションでの入りから、前半と変わらぬ試合の流れへ。
後半7分の金沢はここでも山根を活かし、島津のスルーパスを受け、エリア内右へと進入しクロス気味のシュートを放った山根。
しかしゴール左へと外れてモノに出来ず。
直後に金沢ベンチが動き、島津→大石へと交代。(8分)
すると以降、右サイドで大石を活かす攻撃を展開する金沢。
スルーパスに大石が走り込み、グラウンダーでクロスを入れるというパターンを見せていきます。

12分過ぎから再び長崎のペースになるも、シュートは放てず。
17分の金沢、クリアボールを拾った山根が中央をドリブルし、エリア手前からシュート。(ブロック→エリア内で加藤陸次樹が拾うもオフサイド)
山根・大石と2つの橋頭堡が出来上がったような金沢の攻撃。
20分には大橋の裏へのロングパスを、大石が右サイドで受けてクロス。
クリアされてコーナーキックとなり、その2本目でした。
キッカー藤村のクロスはクリアされるも、ホドルフォがヘッドでエリア内へ送ると、相手のクリアミスもあり大石が浮き球に足で合わせシュート。
ボールはゴールに吸い込まれるも、一旦はオフサイドの判定に。
しかし長崎・庄司が残っていたとして、金沢サイドの抗議を受けた審判団、協議の結果判定取り下げでゴールが認められ。
後半の攻撃を活性化させた大石、自ら得点を挙げる活躍で同点となりました。

これで一気にムードも上がり、攻め上がる金沢。
この日これまで脇役に徹していた感のあった加藤陸(開いてボールを受ける事が多かった)もここから躍動し、23分には藤村縦パス→山根ポストプレイを経てボールを受けた加藤陸、シュートを放つも枠を捉えられず。
飲水タイム後の26分、高安のスルーパスに走り込んだ大石のマイナスのクロスから、ヒールで合わせた加藤陸。
これがブロックされ、こぼれ球を再度シュートしますがこれもブロックに阻まれます。
29分には廣井のボール奪取から、縦パスを受けた山根がエリア内に進入してシュートしますが、これもゴール右に外れて勝ち越しならず。

一方押され気味となった長崎、既に富樫と交代で出場していた玉田(15分)を中心に反撃体制へ。
33分には右サイドでパスを繋ぎ攻撃を展開する長崎、ルアンの中央へのパスを秋野が2タッチでポストプレイ、受けた玉田がペナルティアークからシュート。
当たっているGK白井を抜くも、左ゴールポストを直撃してしまいモノに出来ず。

何度も攻撃権が切り替わるオープンな展開で終盤を迎え、ベンチも動きを見せていきます。
34分の金沢、ホドルフォ→本塚へと交代。
39分には長崎、名倉→大竹へと交代。
40分には金沢が2枚替え、加藤陸・山根→杉浦恭平・杉浦力斗へ交代。
43分には長崎、ルアン→新里へと交代。(新里はこれが今季初出場)

37節・徳島戦以来の「杉浦2トップ」となった金沢。
41分にはその2人が左サイドで攻撃に加わり、杉浦恭のクロスがブロックされ、こぼれ球を本塚がポストプレイののち藤村が走り込んでシュート。(枠外)
しかし加藤陸・山根が退いたためか、次第に勢いも萎み気味に。

そして長崎の攻撃となり、迎えた45分。
左サイドから磯村がドリブルからグラウンダーでクロス、玉田が合わせにいくもディフェンスに遭い、エリア内左にこぼれ球が転がり。
これを拾いにいった磯村、金沢・高安が伸ばした足に引っ掛かって倒れると、審判の反則・PKを告げる笛が鳴り響きます。
土壇場でPKという好機を得た長崎、キッカーは磯村が務めます。
プレッシャーもひとしおの場面でしたが、臆する事無くゴール右上へと蹴り込んだ磯村、GK白井の伸ばす手も届かずゴール。
劇的な勝ち越しに、ピッチサイドの手倉森監督も笑顔を見せます。

時間も既にATで反撃に出たい金沢、CKから杉浦力のヘディングシュートが生まれるも枠を捉えられず。
そして最後の攻撃は長崎が得ると、左サイド奥で新里が拾い、秋野がグラウンダーでクロス。
ニアサイドで玉田が合わせにいき、触れたかかどうか微妙となったもののそのままゴール左へとボールは吸い込まれてゴール。
ダメ押し点が生まれると共に、試合終了を告げるホイッスルが。
秋野の得点かと思われましたが記録上は玉田の得点となり、最後の最後で秋野の今季初ゴールは幻となる、面白いシーンで幕を閉じました。

意地を見せた長崎ですが、来季はどんなチームになるのかは全く判らず。
初のJ1を経験したのが2年前と記憶は未だ新しいですが、このままJ2定着コースとなるのは何としても避けたい所でしょう。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 ヴァンフォーレ甲府vsファジアーノ岡山

2020-12-29 17:08:56 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の甲府の記事はこちら(順延34節・愛媛戦)
※前回の岡山の記事はこちら(37節・北九州戦)

既に昇格クラブも決まっている最終節、各クラブ最後に残された目標は、勝って順位を幾ばくか上げるぐらいでしょう。
岡山も例外では無く、勝利すれば最高で13位を目指せる立ち位置。

しかし戦績は下降の一途を描いている現状、目下9戦未勝利(4分5敗)とあり、そんな事を考える余裕は無く。
最後の勝利(32節町田戦・1-0)の時点では11位だっただけに、戻ってやり直したい、なんて事を考えていたりしていないかどうか。

選手レベルでは、既にベテラン・上田が契約満了となっており、この日が最後のスタメンとなりました。
今季の過密日程はベテラン選手にとってはキツイ以外の何物でも無く、ボランチの中心が白井に移り変わりつつあった今季。
岡山はベテラン選手を大事にするというイメージのクラブですが、一つの時代が終わった……と感傷に浸りがちな最終節、となったでしょうか。(ちなみに赤嶺も契約満了)

前半2分、その上田が果敢にゴールを狙うシーンが。
右サイドから椋原のクロスがクリアされ、こぼれ球を齊藤がシュートにいくもミートせず、さらにこぼれたボールでミドルシュートを放ちました。(枠外)

一方の甲府。
最近はドゥドゥの1トップで通しており(4試合連続)、この日は山本英臣もベンチスタートなため安易なロングボールに頼る事は出来ず。
じっくりとボールポゼッションを行い好機を伺い、ドゥドゥや荒木・橋爪を走らせるスルーパスを中心に攻撃していきます。

一進一退ながら、早い攻撃を繰り広げる岡山に迫力を感じた序盤戦。
それでも18分の甲府の攻撃、右サイドで橋爪のドリブルから、松田のクロスが入るとニアサイドで中村がヘディングシュート。
しかしGK金山がセーブし辛うじて防ぎます。
前節からスタメンに入っている金山、今季は新加入のポープ・ウィリアムがそれまで全試合に出場と、第2GKから抜け出せず。
前年も一森(現ガンバ)との争いに敗れており、ようやく巡ってきたチャンスとなり、迎えたこの日の最終節。

スコアレスのまま早めの飲水タイムを迎え(22分)、29分に再び甲府のチャンス。
中塩が左サイド裏へロングパスを送り、走り込んだ荒木からグラウンダーのクロスが入ると、ファーサイドに松田が走り来み。
合わせる所にGK金山が飛び出して松田は撃つ事が出来ず、ここも決定機を防いだ金山。

ピンチの後に……の法則の如く、32分の岡山。
左サイドで下口がキープしたのち上門がドリブルで前進、エリア手前で中央へとパス。
受けた白井がエリア内へと進入、そのままシュートを放つと強烈にゴール右へと突き刺さり。
10戦ぶりの勝利が欲しい岡山、先制に成功します。

リードを奪い、尚も勢いを持って岡山は攻め上がります。
34分にはコーナーキックから、2度目のクロスがクリアされたのち上門がミドルシュート。
ブロックされたのちも攻撃を続け、左サイドから下口のクロスが上がり、山本大貴が合わせにいきましたがオフサイドに。
この時間帯の甲府は、先制されたショックもあったのか岡山の圧力にひたすら押される事となります。

そして岡山の攻撃が結実したのがアディショナルタイム。
奥からのスローインでロングスローから攻撃、一旦クリアされたのち、上田がエリア内へロングパス。
そして山本大が手前へ落とした所を、前残りしていたセンターバック・濱田がエリア手前からシュートしてゴールゲット。
貴重な追加点をもぎ取りました。

残り少ない時間で反撃したい甲府でしたが、得たのはドゥドゥの(上門への)バックチャージによる警告のみとなり、上手くいかないイライラ感を漂わせつつ前半を終える事となりました。

岡山とは対称的に4位という好位置にいる甲府ですが、引き分けが膨れ上がった成績とともに、下位チーム相手の敗戦が目立った後半戦。
この日もその流れを汲むかの如き試合展開を描き、昇格に足りなかったものが露わになってきているのでしょうか。単純に故障者続出という事だと思われますが

今季は(現広島監督・城福浩氏からの)伝統の堅守に加え、ボールポゼッションを高めて攻撃サッカーを展開しようという試みを敢行した伊藤彰監督。
パスワークは確実に向上を見せたものの、得点力が伸びずに勝ち切れない試合を量産する破目になりました。
それでも来季に向けて下地を作った期間だと思えば、サッカーの質的には悪くなく。
ポゼッションの土壌は定着を果たしたはずなので、ここから来季はどのように成長を果たしていくのか。
タイプ的にはJ1・セレッソのような「堅守遅攻」が最も近そうですが、上積みにより変化していく事も考えられ、既に続投が決まっている伊藤監督の腕の見せ所となるでしょうか。

後半がキックオフ、岡山は濱田ロングパス→クリアボールを上田ヘッド→エリア内へ山本大走り込んでシュート(GK岡西キャッチ)と、いきなりフィニッシュに持ち込みます。
対して、反撃に出たい甲府はサイド裏へのロングボールを配給していくも、フィニッシュの場面は作れず。

その後も追加点を狙いに行く岡山、後半7分には赤嶺が敵陣深めでボール奪取、左サイドで拾った山本大のグラウンダーのクロスに白井が合わせるも撃ち切れず。
12分は中盤からのフリーキックで、上田のロビングを直接山本大がループ気味にヘディングシュートしますが、GK岡西がセーブ。
何とか防ぐも反撃どころでは無い状況の甲府、14分に3枚替えを敢行します。
橋爪・小柳・中塩に代え、ラファエル・今津・山本英が投入されました。
新井・山本英という中央CBを務める選手の競演は以前も見られた形で、ビルドアップの際は主に山本英が一列上がり、正確無比のロングパスを出さんと窺う姿勢を取ります。
また、ドゥドゥがシャドーに下がり、松田が右WBへシフト。

ラファエルのポストプレイを織り交ぜて攻撃していく甲府ですが、それでも流れは中々掴めず。
23分に中村のエリア内へのパスから、こぼれ球をラファエルが拾い、戻しを受けたドゥドゥがミドルシュート(枠外)という形がようやく見られます。
そして直後に飲水タイムへ。

一方岡山サイドはこれを重く見たのか、明けた後は形を変えます。
既に22分に赤嶺→阿部へと交代、阿部が右サイドバック・椋原が右サイドハーフへと変更していた岡山。
そして飲水タイムを挟んだ後は、守備時に5バックの形を採る動きへとシフト。
椋原がWB・阿部が右CBという並びでブロックを作り、甲府の流れを断ち切らんとします。
対する甲府も、26分に荒木→藤田へと交代。(松田が再びシャドーへシフト)

それでも岡山が守勢に入った影響か、甲府が押し込むシーンが続く直後の時間帯。
29分には左サイドのFK、キッカー内田のクロスがエリア内にこぼれた所を、拾った松田がシュート。(ブロック)
32分は相手のミスから松田が拾いドリブル、エリア内右へと切り込んでクロスを送るもGK金山がキャッチ。
シャドーに戻った松田が奮闘するも、ゴールに結び付けられず。
34分には両サイドとも選手交代、岡山は山本大→福元へと交代。
甲府は山田→入間川へと交代、入間川はこれが初出場となります。

中々入間川にファーストタッチが来ない中、41分に松田のミドルシュートがブロックされたのち、拾った中村のパスを受けた入間川。
その後藤田へと繋ぎ、藤田からラストパスを受けたドゥドゥがエリア内右からシュートするも右サイドネット外側へ。

反撃の匂いが漂い始めた甲府ですが、それに水を差してしまうシーンが。
42分、ロングボールを収めようとした岡山・福元に対し、後方から甲府・藤田が抱え込むようにチャージ。
福元が倒れ反則の笛が鳴ると、さらに藤田の足が福元の頭部に入ったようで、両チームの選手ならびに岡山・有馬賢二監督がヒートアップ。
さらにその直後、左サイド奥でボールキープする福元に対し、再び藤田が足を削ってしまい反則。
流石に警告が与えられ、既に引退が決まっていた藤田、ほろ苦い最後の試合となってしまった感があり。

ラフプレー絡みでもたつく甲府を尻目に、岡山は時間を潰してATへ。
試合終了が押し迫り、山本英のロングボールを中心に最後の攻勢に出る甲府。
松田はミドルシュートを2本放つなど相変わらず奮戦、入間川も繋ぎ役として機能しつつありましたが、最後までゴールは生まれる事は無く。
0-2で岡山が勝利し、一つ順位を上げて17位でシーズンを終える事となりました。

来季も昇格は2枠で行われる事がほぼ決まりかけているJ2リーグ。
甲府は前年5位・今年が4位と上位を維持しているものの、「プレーオフ圏内に入れば……」という思いは木っ端微塵に打ち砕かれつつある近況。
果たしてオフを経て、昇格圏を目指せるクラブへと変貌は果たせるでしょうか。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 FC琉球vsFC町田ゼルビア

2020-12-28 19:30:58 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の琉球の記事はこちら(41節・水戸戦)
※前回の町田の記事はこちら(37節・群馬戦)

ここまで今季の琉球の総得点は58で、前年(57)より僅かに上回っており、失点数においては激減(80→60)を見せています。

今季開幕前に樋口靖洋監督が「70回ガッツポーズしたい(≒70得点挙げたい)」という趣のコメントをしていました(うろ覚え)が、今季はリーグ全体で見ても、70得点以上挙げているクラブは皆無。
前年から総得点は1197→1119、平均得点は2.59→2.42と減少傾向が顕著。

前年ダントツトップの柏(85得点)が昇格して居なくなったという要素もありますが、やはりイレギュラーなシーズンによる過密日程の影響が大きいでしょう。
コンディション不良による攻撃陣の不振だったり、コンディションを優先して試合中にも意図的なペースダウンを図ったりで、無理に攻めない・攻めていけないという場面が増えたからだと思われます。
安定度の面で増した感がある今季の琉球の成績も、そんなリーグ戦全体の傾向による副産物の賜物とも考えられ、正念場は来年やって来るような気がします。

そんな琉球の最終節は、ホームで町田を迎えての一戦。
冬に入ったこの季節、ホームが沖縄というのは一種のアドバンテージになり得ますが、前節の関東遠征から中3日とあっては気候に慣れるのにも一苦労でしょう。(しかも前々節は沖縄)
開始早々の前半1分、右サイドからの田中の低いクロスから、小泉が繋いで風間宏矢がボレーシュート(枠外)と幸先良くシュートでの入り。

しかしその直後の2分、ゴールキックからのクリアボールを高江が拾って町田の攻撃、パスを受けたジョンチュングンがドリブルからミドルシュート。(味方の安藤に当たる)
すると以降は一転して町田のペースに。
少ないパス数で前線に持っていく町田の基本スタイルで、再三琉球を押し込んでいきます。

それでも町田はラストパスが繋がらず、琉球はボールを握りつつ長短のパスを交えるも中々チャンスを作れず。
双方シュートを撃てない時間が続いていましたが、16分に均衡が破れます。
吉尾が右サイドでパスカットして町田の攻撃、そのままドリブルで前進したのち、エリア手前でカットインから思い切ってミドルシュート。
これが豪快に左ゴールポストを叩いてゴールへと突き刺さる、目の覚めるようなゴールとなり町田が先制点を奪いました。

同時に琉球にとっても目の覚める失点となったか、以降はペースを握り主体的な攻撃を繰り広げます。
20分には風間宏希の縦パスから小泉→池田→田中と繋がり、田中がエリア内右へ進入してシュート気味のクロスを入れるもGK福井がセーブ。
一方の町田も25分に敵陣でのカットからショートカウンター、エリア内で平戸が受けてシュート(GK田口キャッチ)と、双方持ち味を出して相手ゴールを脅かし。

30分には琉球が決定機を迎え、上里の縦パスから河合→風間宏希→風間宏矢→田中と繋がり、田中は風間宏矢へ戻した後リターンを受けてエリア内右へ進入。
そして思い切ってシュートを放ちますが、ボールは左ゴールポストを叩いて惜しくもゴールならず。
右サイドバックの田中が果敢にゴールを狙う場面が目立った前半の琉球。

しかしその後は再び町田の攻撃に苦難。
36分には中盤からのフリーキック、キッカー平戸のロビングを小田が走り込んでゴールに背を向けた状態でのヘディングシュート。(GK田口キャッチ)
37分には小田のラフなロングパスから、こぼれ球を拾った平戸がエリア内でシュート(ブロック)と、やはり少ないパスで押し込んでチャンスを作る町田。
その勢いをまともに受けてしまったか、直後の38分にはセンターバックの李栄直(リヨンジ)が、安藤との空中戦で激突して倒れ込み続行不可能に。(岡﨑と交代)

リードされたうえにアクシデントにも見舞われた琉球。
42分には右サイドで攻撃を展開し、池田のスルーパスから風間宏矢がクロスを上げると、小泉が走り込んでヘディングシュートを放ちますがゴール上に外れ。
チャンスは作ったものの、全体的には(ボール保持の割に)町田に押され気味といった印象で前半を終えます。

固定メンバーでリーグ戦を駆け抜けんとした今季の町田。
故障者もありそれは果たせずも、深津・水本・奥山(この日はベンチ外)・佐野・高江・平戸の6人が41試合以上出場という記録はしっかりと残されていくでしょう。
奥山以外はセンターラインの選手であり、彼らが欠けては試合が成り立たないのか、はたまた選手層の薄さからそうせざるを得ないのかは傍らからでは不透明。

今季は最終ラインからのビルドアップにも取り組む姿が散見されましたが、CB2人+ドイスボランチが形を作るのに対して、彼らをカバーするべき降りて来る選手の不在もあり中々機能せず。
そのため前年までのロングボール・肉弾戦も前面に押し出さなければならないという、理想と現実の挟間で苦難する事は多々あったでしょう。
過密日程故、そのバランスを調整する時間も儘ならず。

成績的にも下位を彷徨い、2つのサッカーが混在しているとあっては中々アイデンティティを見出すのが難しい状況だったと思われます。
それも前年までのサッカー(ワンサイドアタック)が特異過ぎたという要素もあり。
一年を丸々助走期間に費やしたようにも感じられますが、果たして来季に花開く事はあるでしょうか。

後半が始まり、開始直後の後半1分に今度は町田がシュートまで持っていきます。(高江縦パス→平戸前へ繋ぐもクリア→こぼれ球をジョンチュングンシュート・枠外)
反撃に出たい琉球は以降攻めあぐね、中々シュートまで繋げられず。
その間隙を突き、町田はセットプレー中心に攻勢。

10分、平戸のスルーパスに抜け出そうとした安藤が琉球・岡﨑に倒され反則。(岡﨑に警告)
これで得たFK、左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー平戸が直接シュートするもゴール上へ外れ。
その直後もFK・コーナーキックを得て押し込んでいった所で、流れを変えたい琉球が14分に選手交代。
風間宏希・河合→市丸・上原慎也へと2枚替え、これにより池田・上原慎の2トップという布陣に。(小泉が左サイドハーフにシフト)

これで幾ばくかリフレッシュ効果を得たか、攻勢に出る琉球。
21分には岡﨑縦パス→風間宏矢ポストプレイを経て右へと展開、その後も田中・池田を中心に繋いでいき、中央で風間宏矢が受けたのちエリア内へ進入してシュート。(ブロック)
25分にも市丸縦パス→小泉ドリブルで好機を作りクロス攻勢、3本目の右サイドからの田中のクロスに、上原慎が合わせヘディングシュート。(枠外)

それでも同点に追い付けぬまま飲水タイムに突入し、町田は明ける際にジョンチュングン→岡田へと交代。
しかし依然として琉球のペース。
ここから琉球はビルドアップの形を変えてきたようで、ボランチ一人がCBの左脇へと入り、岡崎が右サイドに張り出す最終ラインで組み立て。
この日良い形を作ってきた田中を上がり目にさせたいという意図が感じ取れ、その通りに以降右サイドからクロスが何度か上がりましたが、成果は今一つ。
35分には左サイドからで、沼田のクロスがクリアされたボールを、田中が拾ってミドルシュートを放つもブロックされ不発。

直後に再び2枚替えを敢行する琉球、上里と風間宏矢に代え、小野とフェリペ・タヴァレスを投入。(36分)
田中が右SHへシフトと、物理的にも上がり目にする策を採りました。
同時に町田サイドも吉尾→土居に交代。
また、小野がそのままボランチに入ると思いましたが、小泉がボランチにシフトしたようで小野は左SHへ。

40分の琉球の攻撃、小野を中心に左⇔中央間でパス回し、池田が持つ所を町田・佐野に倒されるも沼田が拾ってアドバンテージ。(その後佐野に警告)
沼田のクロスからCKとなり、キッカー小野がニアサイドにクロス、ファーサイドへこぼれた所を岡﨑がヘディングシュートしますが枠外に。
のちにこれが琉球での最後の試合になる事が決まった小野(12/25に退団が発表される)、見せ場は作ったものの、結果に繋げる事は出来ず。
同時にこれがこの日琉球最後のシュートとなります。

一方の町田も、既に契約満了となっている李漢宰(リハンジェ)が町田での最後のピッチに。
岡田が負傷によりインアウト(40分)という、偶然の産物かも知れませんが、送別ムード漂う終盤戦に。

以降も琉球は攻め上がり、最終盤には岡﨑を最前線に上げるパワープレイ体勢へ。
CKなどから何度もクロスを上げますが、最後まで得点が生まれる事は無く。
0-1のまま試合終了となり、勝って勝ち点3を得た町田ですが19位のまま変わらず。
反対に琉球は14→16位に下げ、シーズン終了となりました。

来季の日程がどうなるのか現状は不透明ですが、緩和された際には琉球始め各クラブの得点力はV字回復といくのか。
また町田はパスサッカー路線を貫き、完成させる事は出来るのか。
ウィルスによる暗雲は未だ晴れない状況ですが、サッカーを観る楽しみは尽きる事無い来年になって欲しいと思います。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 京都サンガFCvsザスパクサツ群馬

2020-12-27 16:00:45 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の京都の記事はこちら(32節・栃木戦)
※前回の群馬の記事はこちら(37節・町田戦)

J1昇格を目指したシーズンだった京都、その結果は言わずもなが。
大幅に選手を入れ替え、加入した選手は大物ばかりで、シーズン前の机上の理論では昇格に近い存在だったはず。

それでも目的を達成出来なかった原因として考えられるのは、新加入選手ばかりで連携を一からスタートさせなくてはならなかった事。
その連携を築くべき首脳陣、特に監督(實好礼忠氏)の手腕に力強さが感じられなかった事。
そして過密日程故、結果が求められたシーズン後半は同じメンバーで戦う事を選択した結果失速した事、辺りが主でしょうか。

開設して1年目となった新本拠地・サンガスタジアムKYOCERAの存在は、確かにホームアドバンテージといえる成績を残したものの、同時に芝の状態の悪さなど課題も残しました。
一方で、ストライカーのピーター・ウタカはシーズン終了を待たずして移籍の噂が流れたものの、残留に落ち着くという変化が。
これまで1年毎にチームを変えていたウタカ、どんな心境の変化があったのかは不明ですが、この日も選手入場の際に相手チーム(群馬)の中心選手・大前と抱き合いつつの入場シーンを見せていました。
Jリーグをリスペクトしているかのような振る舞いは誠に有り難いですが、そんな様子が勝負においてやや緊張感を削いでいるようでもあり。
ウタカの調子で左右されがちな攻撃となってしまった感があった今季の京都、果たして来季はどうなるか。

最終盤にきて好調の群馬、この日の結果次第で18位まで順位を上げる事が出来るとあって、序盤から飛ばし気味の入りを見せます。
前半2分にGK松原から左サイドへ展開され、そこから縦パス攻勢で攻め上がり。
奥まで進入した加藤がマイナスのクロスを入れると、大前のスルーを経て内田がエリア手前からシュート。(GK若原キャッチ)
4分には相手フリーキックからのクロスをクリアしてカウンター、大前のパスを受けた飯野が自陣からドリブル、そのまま一気にエリア内右へ進入と快足を見せたのちシュート。(ゴール左へ外れる)
戻りながらのディフェンスとなった京都ディフェンス全員をかわし、GKと一対一に近い状況まで持ち込んだこの場面の飯野。
そうかと思えば、9分には岩上がセンターサークルからロングシュートを放ち京都ゴールを脅かす(GK若原キャッチ)など、多種多様な攻撃で得点を狙う姿勢を見せていきました。

群馬の猛攻を凌いだ京都、10分過ぎから自身もペースを掴み能動的に攻撃を仕掛けます。
最後方のヨルディ・バイスも簡単にロングボールを送らず、ボールを持ったうえでサイドに動いたりしてと工夫を見せつつ組み立て。
ウタカの相方としてすっかり定着した仙頭のボールを引き出す動きも絡め、群馬を押し込んでいきます。

しかし中盤の23分、群馬のセットプレー。
右コーナーキックで、キッカー大前のニアサイドへのクロスがクリアされると、エリア内右で拾った飯野がシュート。
これがブロックされ、エリア内のウタカがクリアにいくもミスキックとなって岡村の前に転がり、躊躇わずシュートを放った岡村。
強烈なシュートに成す術無かった京都ディフェンス、何処と無くウタカの「緊張感の欠如」が最悪の形で出たような失点となりました。
ともかく群馬が先制し、それと同時に飲水タイムへ。

先制を許したものの良い攻めは見せていた京都、すぐさま反撃体制。
30分、相手のクリアボールを敵陣で庄司が拾いすかさずエリア内へ縦パス、受けたウタカがシュート。
GK松原がセーブし右へこぼれ、宮吉が詰めてシュートしたものの右ゴールポストの外側に当たりゴールラインを割ってしまい同点ならず。
痛い決定機逸となったものの、一方の群馬は直後に内田が足を痛め、続行不能となり担架で運ばれる事となってしまいました。(金城ジャスティン俊樹と交代)

相手のアクシデントという要素も手伝い、以降も押し込んでいく京都。
38分は右サイド奥からのスローインで、上がっていたバイスが受けたのちカットインからシュート。(ゴール右へ外れる)
39分には宮吉のロングパスがエリア内に入り、受けにいった仙頭がディフェンスに遭いこぼれ球となった所を、ウタカがシュート。(ゴール右へ外れる)
惜しいシーンは作るものの、ゴールは生まれず時間が経過していきます。
途中で京都・森脇と群馬・飯野が空中戦で激突、両者倒れ込む(41分)など、選手が倒れるシーンが目立った前半。
アディショナルタイムは長めの4分となり、押され気味の群馬はそこでようやくジャスティンがミドルシュート(枠外)と押し返す姿勢を見せるも、試合は1-0のまま前半を終えます。

後半頭から、京都は宮吉→谷内田へと交代。
フォーメーションも、ウタカ1トップの3-4-2-1から、仙頭がFWの位置にシフトした3-3-2-2のような配置へと変更します。(川崎もボランチから一列前に上がる)

群馬ペースの入りを経て、早めに同点に追い付きたい京都が再び攻勢に。
後半4分、仙頭の浮き球のパスをトラップしたウタカ、この動作でエリア内に進入するもGK松原が飛び出して抑え撃てず。
しかし前掛かりとなった事でビルドアップのミスが目立ち始め、8分には加藤が敵陣深めでカットしてそのままミドルシュート(ゴール右へ外れる)と、群馬に攻撃を許す場面も目立ちました。

14分にはGK若原スロー→飯田スルーパスと少ないタッチで一気にウタカへ繋ぎ、ウタカも自分で決めるのではなく、エリア内右からマイナスのクロスという選択をしましたが結果に結び付かず。(クリアされCKに)
ここから京都はCKが4本も続くというセットプレー攻勢を見せ、バイスもエリア内でボールを持つシーンを作ったものの、やはりゴールは生まれません。

群馬サイドも20分に好機、右サイドで平尾のスルーパスから、受けた青木が田中とパス交換ののちエリア内へカットイン。
そして横パスを選択し、田中がダイレクトでシュートするも枠を捉えられず。
一進一退という絵図となりつつあった所で、23分に飲水タイムへ。(この直前に群馬は田中・青木→白石・林へ交代)

シーズン終了を前にして、ようやく上り調子の成績を描き始めた群馬、ここ5戦で4勝1分という数字は文句無しと言えるでしょう。

京都とは対称的に、シーズン前から下位に沈む事が予想されていた群馬ですが、幸いな事に降格無しのレギュレーションとなった今季。
昇格は二の次で形作りに邁進するシーズンとなったのは当然ですが、ここで危惧した「チーム作りの果てに何を残す事が出来るか」という課題は、無事結実を果たして今季を終える事が出来そうです。

戦力的に乏しく、それを直ぐに変える事が出来る程のクラブ力も持ち併せていない。
それでも復帰したJ2という舞台で、簡単に土俵を割らない姿勢を見せなければいけない。
当然オフには再編成の末、主力選手の引き抜きにも遭う事が予想されますが、何よりも重要なものを身に付けた1年だったと思います。

飲水タイムが明け、今季も残り20分強という佳境に差し掛かり。
京都が26分に川崎・森脇→野田・石櫃と2枚替え、仙頭と飯田が一列下がるという配置転換。
これでより後方からも圧を持って攻撃し、同点ないしは逆転を狙う姿勢に。
それに対して群馬はアクシデントが度重なり、27分に渡辺と京都・野田が空中戦で競り合い、両者倒れ込み。
頭部同士の接触で野田は無事に起き上がるも、渡辺は立ち上がれずに担架で運ばれ、またも交代を余儀なくされてしまいます。(川上と交代)

これで終盤に5バックシステムに移行する事が出来なくなった群馬ですが、更なる誤算が襲います。
37分にまたも空中戦で、交代出場の川上が肩から落ちてしまい倒れ込んでしまいます。
そして三度担架で運ばれ、交代枠はもう無いため守備固めどころか、10人で戦う事を強いられる群馬。
以降は林の1トップで、大前とジャスティンがそれぞれ一列降りる4-4-1のフォーメーションを採り、ひたすら防戦で凌ぐ展開に。

一方、当然の如く数的優位を活かし、猛攻を仕掛ける京都。
42分には右サイドからのFKで、石櫃のクロスに野田が合わせヘディングシュート。(GK松原キャッチ)
44分には谷内田がドリブルで切り込み、エリア内からシュート(ブロック)と圧力を掛けますが、群馬も必死の守備でゴールを割らせず。
ピッチ脇の奥野僚佑監督も、大声での指示でチームを鼓舞します。

0-1のままとうとうATを迎え、京都はバイスが前線に上がりパワープレイの構え。
7分という長いATに、群馬は再三犠牲を払ったうえにまだ耐え忍ぶ事を余儀なくされる不条理を味わうものの、それでも集中力を切らさず跳ね返し。
唯一のシュートシーンが、庄司を中心に敵陣でボールを散らし、右サイドで石櫃がキープから切り返してのクロス。
そしてファーサイドでバイスがヘディングシュートを放ちましたが、枠を捉える事は無く。

そして試合終了の笛が鳴り、とうとう勝利に辿り着いた群馬。
6戦5勝でフィニッシュという結果もさる事ながら、絶対的に不利な状況に陥っても、耐え忍んで勝つ姿勢を見せられたのが最大の収穫となりました。
降格枠が倍増しての戦いとなる来季、果たしてこの日のような苦境を跳ね返す戦いで残留を勝ち取る事ができるでしょうか。

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