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2025-04-21 07:49:19 | 雑記

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DAZN観戦 2025年J2リーグ第9節 V・ファーレン長崎vsサガン鳥栖

2025-04-17 16:00:34 | サッカー視聴記(J2)

※前回の長崎の記事はこちら(6節・秋田戦、5-1)
※前回の鳥栖の記事はこちら(6節・富山戦、1-0)

<長崎スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 水曜(4/9)にルヴァン杯2回戦(J1・湘南戦、延長1-2)が挟まる。そこからの継続スタメンは高畑・名倉・松本天の3名で、高畑は120分フル出場。また山田陸・増山・ジェズス・ギリェルメの4名が途中出場。
  • 6節で負傷交代した山口は以降ベンチ外が続く。

<鳥栖スタメン>

  • 松本凪がJ1・セレッソからレンタルで加入し、7節(熊本戦、1-3)から登録されて即途中出場。

巨大戦力かつ、圧倒的なホームスタジアム(PEACE STADIUM Connected by SoftBank)を持って昇格までひた走る。
そんな青写真を描いていた長崎でしたが、ここに来て連敗とそれが覆されかねない流れに。

故障者が膨らんだ事で、難しい局面を強いられているのが現状。
ジェズスを中心としたマンパワーも活きなくなり、かつディフェンス面の弱さが露出する格好に。
それを隠すべくの戦いを余儀なくされる中、「ホーム無敗伝説」に縋る事が出来るかどうか。
この日迎えたのは、長崎とは対照的に調子は上向きな鳥栖。

弱点を隠すための戦い。
即ち相手に攻撃機会をなるべく与えないという立ち回りが求められますが、幸い長崎のスタイルはそれに近く。
攻撃時では最終ラインでパスを多く繋ぎ、プレス回避を果たす事で保持の時間、つまり相手がボールを持つシーンを減らす事に努め。
守備時では既に持ち併せている「ハイブロック」の思考の通り、無理に奪いにはいかず相手の縦狙いをケアする事で、チャンスクリエイトさせないという意思を押し出し。
しかし客観的に、それは一重に消極的とも取れる印象を与える事にも繋がり。
それでも前年のスタジアム開場後の初戦(34節・大分戦、4-1)では、そうしたスローペースな立ち回りで入ったため、受け入れられる下地は備わっているはず。

かくして難しい試合に挑んだ長崎ですが、それを尻目に入りからボール保持に入ったのは鳥栖の方。
最終ラインから長短交えたパスワークで、山田寛のポストプレイも絡めて前進を果たし、ペースを掴まんとします。

それでも長崎の「ハイブロック」を受けるや、むやみに前進しないという姿勢をこちらも見せる鳥栖。
主に自陣で我慢の繋ぎを展開します。
名倉がFWの位置へと上がり、前線4人で規制を掛ける守備時の長崎。
それに対し、3センターバック+ドイスボランチの5人に加え西川が降りて数的優位と出口を確保するやり口(西川の他にも降りる選手がいると、長崎ボランチも前に出るので6枚のプレスをかわす事を強いられる)で、その間を縫いながら隙を探し。
崩しのキーとなるのはやはり1トップに入った山田寛で、長崎選手の間に位置して縦パスを受ける体勢を取る所に、櫻井を中心に出し手が素直に当てていくというのが主な手法となりました。

そんな相手の姿勢により長崎は、レイオフに喰い付いて崩される……という醜態こそ晒さなかったものの、自身が攻撃機会を減らされているような感覚に。
しかし12分新井晴から奪取して攻撃権を得ると、すかさずこちらもボール保持に入り、関口の右→左へのサイドチェンジは遮断されるもギリェルメが拾い直し継続。
そしてアタッキングサードに進入し、左からのクロスの連続と波状攻撃の末に、跳ね返りの確保からギリェルメがミドルシュート(GK泉森キャッチ)とファーストシュートを生み出しました。

それを受けた鳥栖、前述のような睨み合いの姿勢から、裏へロングパスを送る事も見せ始めますが有効打にはならず。
静かな立ち上がりから、徐々に前への意識を高めるという意識は伺えますが、一歩間違えると焦りにも繋がりかねないその思考。
18分、スリヴカのポストプレイが櫛引のアフターチャージを受け倒れた事で反則、櫛引に警告。
その焦りが長崎サイドに降りたかに見えましたが、直後の19分に再度スリヴカのポストプレイで繋がんとするも、ズレた所を遮断されて長崎の好機に。
そして敵陣右サイドで名倉がキープする所を西矢が反則と、激しいチャージ・判定という部分が顔を出し始める展開に。
しかしその負の部分を受けてしまったのが長崎の山田陸で、23分にスリヴカのチャージで足を痛めてしまい、起き上がるのに1分程かかるも何とかピッチ外→復帰。

そうした乱戦模様な時間帯をやり過ごした鳥栖は、保持時でパスのスピードを上げ、非保持時はプレッシングにウイングバックも加わり奪いにいく体勢に。
前半も半分を過ぎたからか、能動的に相手を動かす意識へとシフトした、という事が良く伝わる立ち回りへと移ります。
これに長崎サイドは難色を示し、特にプレス回避に四苦八苦。

そして31分その局面で、ボールキープする関口が新井晴のプレッシャーでロスト、拾ったスリヴカがすぐさまエリア内へ切り込むというショートカウンターに。
入れられた中央への横パスを山田寛がゴールへ蹴り込み、最短距離で見事完遂させて先制点に辿り着きます。
入念なゲームプランを感じさせる経緯で、リードを奪った鳥栖。

そんな相手の流れに付いていけず、綺麗に後手を踏んでしまった長崎。
水曜にルヴァン杯2回戦を戦い、延長までもつれ込んだにも拘わらずその際のスタメン選手を起用した事が拙かったでしょうか。
ここまでのスローペースもそれを考慮した感がありましたが、相手の変節の見極め・対処という面で、スピードについていけなかった感があり。

ともかくここから攻勢に入らなければならず。
ボール保持の姿勢は相変わらずも、サイドへ展開→鳥栖WBのプレッシャーで前進出来ずという事を繰り返し。
その背後を取る策も、鳥栖の守備組織はかなりのもので、周囲のパスコースを抑えられかつロングボールの出所にもプレッシャーを掛けられるのでままならず。
結局、サイドバックとウイングの2人掛かりでのサイドからの攻めで、入れ替わりを駆使して崩しに掛かる事ぐらいしか出来ずに時間を浪費していきます。

一方で「ハイブロック」の姿勢は変わらずも、鳥栖のパスワークがその間を果敢に縫っていく意識を強めると崩されるようになり。
40分、最終ラインからのパスを西矢が間で受けた事で右サイドから前進、スルーパスを受けた松田がカットインを経てミドルシュート。
エドゥアルドがブロックするも櫻井が拾い継続し、そのまま左ポケット奥へ切り込んだ所関口に倒されるも反則の笛は鳴らず。
攻勢どころか、際どい凌ぎを余儀なくされ反撃の雰囲気が高まらないという絵図に。

結局0-1のまま前半終了。
ギアを上げたい長崎ですが、ハーフタイムでは動く事無くそのまま後半開始を迎え。

そして変化が無かった事に従うように、その立ち上がりも鳥栖ペースが続き。
特に長崎のロングパスやクリアを回収してから攻撃と、長崎が前に出たいというタイミングで仕掛ける事で押し込み。
新井晴のロングスローも活用しながら(ただしセンターバックは上げない)、敵陣でサッカーを展開しリードを最大限活用していきます。

そんな中で、前半に足を痛めていた山田陸が、悪化させたのか早々に交代となってしまい。(後半5分)
加藤を投入し何とか綻びを見せずと振舞うも、山口の離脱が響いている状況が重くのしかかり、更なる苦境が襲い掛かるという雰囲気を変えられません。

覚悟を決め、最終ラインからボール保持での前進の体勢に入る長崎。
それでも鳥栖は前半のようなハイプレスに出る事は稀となり、リトリートに徹して「ボールを持たせる」状況を押し付けに掛かります。
それにより、山口不在の状態では中央から崩す意識も中々取れず(労せずして敵陣には入れるため、相手の前線五角形の中から崩す姿勢も殆ど見られず)、結局サイドからどうにかするしか無く。
奥へと切り込まず、手前からのクロスを連発する事でモノに出来れば……という攻め手が目立つのみとなりました。

そんな中、CBのエドゥアルドまで足を痛めてしまう事態が発生。
この試合のみならず、今後の事を考えてもこれ以上の負傷者は避けたい所でしたがそうも言っていられず。
併せて2枚替えを敢行し、エドゥアルド・名倉→新井一・フアンマへ交代。(ジェズスが一列下がりインサイドハーフに)
クロスの数が膨らんできた事で、フアンマに状況打開を託す形となります。

その直後の17分、左→右へのサイドチェンジを直接ヘッドで落とした増山、関口のリターンを受けると奥へ切り込みに成功してクロス。
ようやく崩した形で送られたこのボール、中央に走り込む松本天に合わせるものとなった所をGK泉森が掻き出すも、ファーに流れた所をギリェルメがヘディングシュート。
バウンドしてGK不在のゴールに向かったものの、井上が寸前でブロックと、訪れた決定機もモノに出来ませんでした。
肝を冷やした鳥栖は、19分にベンチが動き松田→上原へと交代。

20分の長崎、関口が対角線(右→左)のロングパスをギリェルメに送り、クリアのこぼれ球を拾ったギリェルメ。
こうした一手でサイドを変える行為も、中央を固める鳥栖の前では効果が薄く、ブロックの外で繋ぎ再び右へ移した末に関口のアーリークロス。
ファーへ上がったボールに、期待通りフアンマが合わせにいくも、跳び出して直接抑えにいったGK泉森と交錯。
そしてこぼれ球をジェズスがワントラップからのボレーシュートでゴールネットを揺らしますが、フアンマの反則で無効となり。
決定機逸に加えぬか喜びまで発生してしまった事で、精神的にも厳しい戦いを強いられます。

それでもフアンマ狙いの手法を続けていくぐらい、余裕は既に無く。
26分、FKでの二次攻撃で再度同じシチュエーション、ファーサイドに上がった(右から増山の)クロスをフアンマが合わせにいき。
しかし今度はその手前でキャッチしたGK泉森と、集中力を切らす事無く守り続ける鳥栖により不発。

その集中力というファクターは、主に守備面で試されるのは言うに及ばず。
相手がそうした戦いを続ける事で、自身がそれを喪失するに至ってしまったでしょうか。
幻のゴールの後ぐらいから、ギリェルメが前年観られたような、フリーマン的に動き回る姿勢となったのもそれに拍車を掛け。

28分、鳥栖は自陣深めでのボール保持という局面で反則を受けると、FKでの再開は相手の様相を見て素早い運びを選択。
櫻井が持ち運びから送ったスルーパスに対し、反応が遅れた長崎サイドは一気に最終ラインの裏を突かれる(慌てて櫻井にプレスバックするジェズスや、パスカットを空振りする新井一の姿が痛々しい……)事態を招いてしまいます。
そして走り込んだ山田寛のダイレクトシュートが、前に出てきたGK後藤の足下を抜いてゴールに突き刺さり。
仮にも攻勢を貫いていた状況も重なり、長崎にとっては致命的という他無い追加点となりました。

2点差となるも、それを挽回できる都合の良い手法はある訳も無く。
31分に双方ベンチが動き、長崎は高畑・増山→米田・青木へと2枚替え。
鳥栖は櫻井・スリヴカ→松本凪・日野へと2枚替え。

33分長崎の保持に対し、プレスバックで奪いにいった山田寛が、加藤へのスライディングが反則を取られかつ警告対象に。
それに加え倒れた加藤との交錯で痛んでしまった山田寛、ここで交代の運びと鳥栖サイドにも(自滅の形とはいえ)アクシデントが発生。
間を置かずに再度交代を選択し、山田寛・新井晴→新川・今津へと2枚替え。
今津が右CBに入った事で、井上が左WBに回りました。

それでも、自陣で5-4-1ブロックを固める体制は不変な鳥栖。
単純なクロス攻勢は避けたいという思考は伺えた長崎(39分に右奥を突いた関口がポケットへ横パス→さらに松本天がフアンマへ横パスもクリア)ですが、ポケットを突きにいっても鳥栖の人数を掛けるディフェンスが破られる気配は無く。
結局クロスを選択し、後をターゲットに託す他ありません。

コーナーキックも量産される中、何本もエリア内へ浮き球が上がりますがモノに出来ず。
43分にCKでの二次攻撃で米田がヘディングシュート(GK泉森キャッチ)、アディショナルタイムにこれもCKでの二次攻撃からクロスを櫛引が折り返し、中央でフアンマが合わせにいくも撃てず。
決してノーチャンスではありませんでしたが、半分運頼みの側面も強く出てしまう、苦し紛れの攻勢の感は否めません。

地上での好機は、中央でのパスワークを経て米田がフアンマとのワンツーで左ポケットへ進入と、変節で迎えたシュートチャンス。
しかし切り返しを経て放たれた米田のシュートは、上原がスライディングでブロックと身体を張られ実らず。

いよいよもって厳しくなる長崎。
その中でふとした事から鳥栖がカウンターチャンス、という所でこぼれ球を拾わんとした新川を米田が倒してしまい反則・警告。
このプレーに対し、カウンター阻止+ラフプレーによる一発退場を一斉にアピールする鳥栖サイドでしたが判定は覆らずと、一悶着あった最終盤。
これによるFKから、上原がエリア内へ入れたロビングが収まり、新川がシュートチャンスを迎える(ミート出来ず)も追加点は奪えず。
ひたすら専守を強いられてきた鳥栖、これが実に2点目以来の攻撃機会と、息継ぎもままならない中で良く無失点で凌いだと思います。

結局0-2のまま試合終了し、鳥栖が勝ち点3をゲット。
これにより、明暗分かれたシーズンの入りも、両者ともに4勝で並び勝ち点差は1となり。
決して長崎のような個の力は持つに至らない鳥栖も、昇格に向けた戦いに入る資格を得た一戦となったでしょうか。

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DAZN観戦 2025年J2リーグ第9節 藤枝MYFCvsジェフユナイテッド千葉

2025-04-16 16:00:55 | サッカー視聴記(J2)

※前回の藤枝の記事はこちら(3節・秋田戦、2-1)
※前回の千葉の記事はこちら(7節・磐田戦、0-1)

<藤枝スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 2節(今治戦、0-0)で負傷交代した楠本の詳細が発表され、全治約6週間との事で、今節復帰しベンチ入り。
  • 大森の負傷が発表され、2/25に発生して全治約10週間との事。

<千葉スタメン>

  • 谷田がJ3・鹿児島へ育成型レンタル移籍となり、前節(水戸戦、2-1)をもって登録抹消。

初黒星を喫した前回の磐田戦から、一転させる勝利を前節挙げた千葉。
それでも内容は水戸に押されっぱなしという、成績と内容のギャップとどう向き合うかは常に付き纏っているようであり。
試合前の放送席(解説=太田吉彰氏)で「勝っても慢心する選手は居ない」という千葉選手の談が語られていましたが、それは単に内容が芳しくない故の事にも取れ。

以前の得意手はハイプレスからのショートカウンターと、序盤からテンションを高める事で主導権を握りにいく戦い。
しかし今季はそれを改め、相手にボールを握られるのを許容しながら……という立ち回り。
勝利のためには何かを犠牲にする、とは良く語られる事ですが、今季の千葉にとってのそれがハイプレスなのは疑いようが無い。
そして磐田戦では逆に、ハイプレスに出るも敗戦という結果に終わっただけに一層覚悟が決まったでしょうか。
それを胸にこの日は藤枝のホームに乗り込むも、雨中の決戦と化した藤枝総合運動公園サッカー場。

悪天候の影響か、お互いパスミスが目立つ入りとなり。
前半3分にGKスアレスがキックミス、フィードが短くなり自陣で奪い合いが発生するも何とか収めた千葉。
その後高橋のロングパスもキックミス、しかし浮いたボールを自らヘッドで前へ送った高橋により攻撃開始と、前述のような「負の要素とどう向き合うか」という意思を感じる絵図となり。(その後右奥までパスワーク、石川がクロスもブロックされる)

そして続く4分、今度はGKスアレスから正当に攻め始め、地上での前進で仕切り直し。
千葉とは違い果敢なハイプレスを貫く藤枝ですが、その裏を突くように左サイドから素早く運び、椿のドリブルとストロングポイントに持ち込み。
ポケットへ進入の末にグラウンダーのクロスを通すと、全体前掛かりな藤枝故にフリーになっていたカルリーニョス、悠々と合わせたシュートでGK北村の股を抜きゴール。
早々に千葉に先制点が齎されました。

最後方の薄さもさる事ながら、日高と椿の間で受けた横山に対処できず(二度追いすべき千葉寛汰の寄せが甘い)、スルーパスを許したのが失点に直結し。
前からいったものの、高目に位置取る千葉のサイドハーフにより、ウイングバックがピン止めを受けていたのが影の決め手だったでしょうか。
その後も最終ライン~前線の間でパスを引き出す横山を止められずと、古巣対決である彼故に、昔の自分にやられている感が強まる展開を強いられます。

その後も、前への意識を高める事でで薄くなった後方を突かれるシーンが続き。
8分にまたもGKスアレスまで詰めにいくもロングフィードでいなされ、それをカルリーニョスが収める(その後椿へ展開もラインアウト)など、長短どちらを選択されても駄目という対応に。
全体浮つき具合を抑えられず、13分には横山の右へのロングパスを森が遮断するも、そのままヘッドでGKへ戻さんとした所を田中に走り込まれる決定機に。
そしてGK北村を抜くループシュートを放った田中ですが、戻った世瀬がヘッドでクリアと何とか凌ぎます。

前回懸念した、カルリーニョスのターゲットとしての疑問符も、試合を重ねた事で改善されたようであった千葉。
こうなると怖いものは無いというように、立て続けに好機を作る千葉。
15分、中央に張るカルリーニョスと対を成すように右へ開いた石川を利用して前進、そして奥からの石川のクロスにニアで跳び込むカルリーニョス。(僅かに合わず)
続く16分またも右に開いた石川から前進、今度はカルリーニョスのポストプレイも絡めながらのパスワークで、再度奥を取った石川がグラウンダーでクロス。
そしてニアに走り込んだカルリーニョスが合わせると、綺麗にGK北村のニアをぶち抜いてゴールに突き刺し、早くも2点目を叩き出します。
握り続けるペースを、スコアに反映させていく千葉。

全く攻撃の流れを作れない藤枝、高橋のバックパスが直接ゴールラインを割ってのコーナーキックが唯一の好機となったこの時間帯。
「良い守備から良い攻撃へ」という格言を、逆の形で示してしまいます。

尚も攻め込む千葉は21分、石川のボールカットからのカウンターで、田中の右ポケットへのスルーパスに高橋が走り込んでグラウンダーでクロス。
そして上がって来た石川が中央で合わせシュート、GK北村がセーブした跳ね返りを再度シュートと連撃も、これも北村のセーブに阻まれ。

プレスが機能しない藤枝ですが、それでも2点差の挽回のためには前に出るしか無く。
26分に再度その局面も、千葉は鈴木大→田口→日高と左ワイドで循環させ、前へ出れなくさせたうえでの中央への展開でいなし。
カルリーニョスのポストワークで左へ展開して椿がドリブルと、休む間も無いぐらい発揮される千葉の長所。
そして入れられた低いクロスをファーで合わせたのは石川で、またもゴールネットが揺れこれで3点目。
従来とは裏腹に(愛媛戦は除く)、大量リードを奪う事に成功します。

過ぎた事は仕方無いので、好機をほとんど作れない状況を改善したい藤枝。
地上での繋ぎは雨天の環境でパスミスも出ていたため、裏狙いとともにアバウトなロングボールをディアマンカが収めてくれる事を期待する、という振る舞いが中心だったこれまで。
当然ただボールを失うのみで、千葉のターンばかりになる事に繋がっていた感があり。

28分自陣で世瀬がボール奪取、千葉の攻めを切ったのちエドオジョンのドリブルへと持ち込みボールは右ワイドへ。
パスを受けた浅倉はクロスと見間違うようにサイドチェンジを敢行し、左奥で受けたシマブクのカットインを利用。
久々に突いたボックス内、そしてファーに上がったクロスを千葉寛が合わせヘディングシュート(枠外)と有効打を放ちます。
それでも31分、カウンターから椿のミドルシュートでゴールを脅かされる(右へ僅かに外れる)など、更なる失点との戦いも強いられ。

迎えた34分最終ラインから左へ展開、シマブクは1タッチパスを選択したためパスワークでの前進になると、待ち受けるのは開いていたディアマンカ。
そのまま奥へ切り込んでマイナスのクロスが入れられ、ファーまで流れた所をエドオジョンが合わせシュート。
日高がブロックするも、すかさず拾い再度シュートしたエドオジョン、ゴールに突き刺します。
クロスに対し日高がスリップしたためクリアを選べなかったという幸運が絡みましたが、ともかく文字通り反撃の狼煙を上げる事となりました。

勢い付いた藤枝は、守備面もさらに前掛かりとなり。
ピン止め状態を強いられてきたWBも果敢にハイプレスに加わり、千葉のSHには左右のセンターバックが開いて対応、と強気な姿勢に。
しかしそれが奏功し、今度は千葉サイドがロングボールを蹴らされる状況へと入れ替わります。

着実に攻撃機会を重ねていく藤枝、アタッキングサードまで運び、スローインで再度押し込みと「超攻撃(以下略)」に相応しく映るサッカーに。
そして40分その右スローインからで、浅倉がワンツーで奥へと切り込み、奪われるもすかさず久富が奪い返す分厚い攻撃。
人数を掛けて繋いだ末に、エドオジョンが入れ替わりでポケットを突いてグラウンダーでクロス、これを杉田がニアで合わせシュート。
ゴール左に突き刺さり、早くも1点差に迫った事で試合の行方は不透明なものとなりました。

千葉がロングボールへ傾倒し、かつ藤枝が圧力を強めた事で、ターゲットのカルリーニョスが激しいチャージに晒される事となり。
そして42分に森のチャージを受けて蹲るカルリーニョスを尻目に、攻め上がらんとした藤枝ですが審判団の待ったが掛かり中断。
するとこれに抗議を見せたのは須藤大輔監督で、負傷も疑われる中で正直その態度はどうなんだという絵図を生み出し。
そしてその通り警告を受けるまでに繋がり、過度な前掛かりの意識が仇となってしまいました。(試合後のコメントから、前半の出来に怒り心頭だった事が伺えその影響か)

これが尾を引いてか、その後(大量得点のためか、アディショナルタイムも目安5分と長い)はビルドアップの段階で千葉のカットに遭う場面を目立たせ。
左サイドの前進から、ハーフレーンで受けた千葉寛がシュートする(鈴木大がブロック)などノーチャンスではありませんでしたが、これ以上の得点は無く。
2-3のまま前半終了となりました。

ともに交代無くハーフタイムを終え、迎えた後半のキックオフ。
しかしその絵図は、いきなりカルリーニョスが度重なるチャージの影響か、脳震盪を疑わせるように蹲るという顔面蒼白ものとなります。
幸い無事が判明したカルリーニョスがピッチ外→復帰となり、仕切り直し。

千葉は藤枝の前進を切りたいものの、GK北村も加わるそのビルドアップの前には、得意手のハイプレスも封印せざるを得なく。
構える姿勢を貫くも、藤枝は6分に森が右ハーフレーンを持ち運びと、それを突いてから縦パスを通して好機。(その後エドオジョン→久富と経由してクロス→跳ね返りをエドオジョンがミドルシュート、日高がブロック)

これでその後の展開はほぼ固定され、藤枝は千葉をリトリートに追い込むも、そこからどう崩すかというものに。
8分、最後方へ戻したのちGK北村がロングフィード、これを杉田のポストプレイを経て左ハーフレーンで前進の体勢に入るシマブク。
切り込むと見せかけエリア内の浅倉へパスを送り、ポストプレイで返されたボールを中央寄りからのミドルシュートにまで繋げます。
ゴール右を襲ったものの、ポストを直撃と惜しくも決められず。

前半から一転、必死に守るのみとなる千葉。
12分に左ワイドからのフリーキックを得た藤枝、キッカーシマブクのクロスが中央に入ると、鈴木大のクリアが直接ゴールへ向かってしまうもののGKスアレスがセーブ。
自分らのミスも脅威となるなかで、何とか試合を落ち着けに掛かります。

田口を中心として、中盤の位置でボールキープに努める千葉。
20分に持ち込んだカウンターでも、右ワイドの位置でパスワークにより減速と無理をしない立ち回り。
これにより取り返したい藤枝は、焦りから田口に対し繰り返し反則を犯してしまった浅倉が警告を受け。(21分)
23分には森が直接エリア内へロングパスを送ると、千葉寛が収めたのちディアマンカに託し、ダイレクトでシュートしたディアマンカでしたが枠を捉えられず。
千葉の狙い通りに攻撃機会を減らされる事で、手数を少なくしたいという思考に囚われるようになってきたでしょうか。

そんな状況で、24分に双方ベンチが動き。
藤枝は久富・杉田→楠本・金子へと2枚替え、千葉は田口・カルリーニョス→品田・呉屋へと2枚替え。

千葉がベテラン勢を代えたのに留まったのに対し、藤枝は世瀬がアンカーの3-3-2-2(3-1-4-2)気味へと布陣変更。
さらに最終ラインも、楠本が中央に入った事で、右に回った森の攻撃性が発揮され。
停滞気味だった藤枝に、再度燃料注入されたという展開になります。

主体的な攻撃のみならず、千葉のロングパスをカットする事で次々とゴールに迫り。
その中心が先程決定機を逃したシマブクで、突破力を盾としながら周囲を利用する事でボックス内を突き続け。
ワイドのみならず広範囲で動く彼に合わせるように、ポジションチェンジする金子・浅倉といった流動性も武器となり。

そんな中で千葉は28分に決定機、それも攻撃が途切れたのちのゲーゲンプレスを決め、奪った田中がすかさず右ポケットへ進入。
そして中央へ送られた横パスから石川がシュート(世瀬がブロック)と、劣勢からの一刺しを狙う展開に。

33分にまたも双方同時に交代となり。
藤枝は世瀬・浅倉→松下・梶川へと2枚替え、千葉は横山→エドゥアルド。

ここから千葉が押し返し、エドゥアルドを経由してのビルドアップで好機を連発させ。
39分に右サイドで高橋のボール奪取からパスワークに入ると、中央へ展開ののちペースを上げエドゥアルドがスルーパスで逆の左へと持っていき、椿がポケットへ進入して横パス。
そして呉屋が合わせシュートと、先程の決定機のような一刺しを浴びせましたがGK北村がキャッチ。

藤枝は総替えとなった中盤のトライアングルでも、流動性を保ち敵陣でポゼッションを高め。
しかし多くは求められず、先程の勢いは喪失する事となりフィニッシュに持ち込めない攻めを繰り返します。
(40分に千葉寛→松木へと交代)

ATへ突入してようやく、左サイドから細かな繋ぎでエリア内を突き、ディアマンカのシュートが放たれるも枠を捉えられず。
直後に千葉は日高→前へと交代しカードを使いきると、逃げ切りの姿勢に入り。
GKスアレスロングフィード→呉屋フリックで左奥へと運び、スローインも絡めながら時間を使っていきます。

それを何とか断ち切った藤枝、文字通り最後の力を振り絞り前進。
シマブクが突破力を発揮するなか、CBの中川創・森も流れの中でエリア内に入るなど総動員で攻め上がり。
そしてその中川創を狙ったクロスにより右CKになると、GK北村も前線に加わり。
最後の攻撃かと思われましたが、クリアボールを尚も繋ぎにいったのはその北村で、エリア内へ送り返さんとした所に呉屋のスライディングをまともに受けて倒れ込み。
当然反則の笛が鳴り(呉屋に警告)、敵陣で痛むGKというレアな絵図が齎される中、エリアからやや近めでのFKとこれが今度こそ最後の攻撃。
横位置は左ハーフレーンと、直接かクロスかどちらも選べる状況のなか、直接シュートを選び放たれるシマブクのシュート。
ゴール左を襲ったボールをGKスアレスがセーブと、最後は綺麗なシュートとファインセーブのぶつかり合いで締められました。
尚もその後金子のクロスがブロックされ、ラインアウトでCKと思われましたが流石にこれ以上の経過は許されず試合終了の笛が鳴り。

撃ち合いの前半から一転、ゴール無しで後半を終えたという激しい移り変わりとなった一戦。
最後はどんな形でも良いから勝利、そして昇格に結び付けたいという千葉の意識が上回ったでしょうか。

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DAZN観戦 2025年J1リーグ第10節 サンフレッチェ広島vsファジアーノ岡山

2025-04-15 16:00:33 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 広島ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。

広島ベンチメンバー=チョンミンギ(GK) 山﨑 塩谷 松本大弥 井上潮音 東 小原 中村 加藤陸次樹

岡山ベンチメンバー=川上(GK) 柳育崇 藤井 竹内 岩渕 神谷 佐藤 一美 ブラウンノア賢信


念願の日をついに迎えた岡山。
その日とは、J1での戦いを繰り広げる傍らで、切望していた(と思われる)広島との中国ダービー。
2009年にJリーグ入りしたものの、相手の広島は前年のJ2暮らしから、圧倒的に勝ち点を積み上げた末にJ1返り咲きを果たしたのち定着。
戦うには自身がJ1に上がる他無い、そんな覚悟を植え付けられて?から月日は流れ。
そして2025年、ようやく迎えた対戦に関係者の溢れ出る思いを想像すると……といった一戦。

ダービーマッチとはいっても、場外も含めたバチバチとしたやり合い、という雰囲気は初々しさ故にあまり強くなく。
J2の場で着実な漸進の末にJ1昇格へと漕ぎ着けたためか、徳を重ねて……では無いものの、岡山の周囲を取り巻く空気は優しいという感じに。
どんな手を使ってでも……という急進的な躍進が反発を呼びやすいのは現在の町田の事例を見ても明らかで、これに包まれてるうちに、J1の舞台でも更なる漸進を果たせるかどうか。
そんな新たなダービーの幕開けを、広島の新スタジアム・エディオンピースウイング広島で迎えた(といっても2年目ですが)のは絵的に様になり。

滑り出しは上々の成績(4勝2分3敗)とはいえ、戦力的には厳しそうで開幕して間も無く松本昌を補強するなど陣容を固め。
前年記した自分の懸念とは裏腹に、ルカオがJ1でもフィジカルモンスターぶりを発揮しているのが嬉しい誤算でしょうか。
しかし周囲の個の力が上がっており、戦い続けるにはそのルカオをなるべくスタメンで起用し続けなければならない苦しさも感じつつ、この日も1トップに据えて挑みました。

前半2分の広島、中盤で浮き球を確保しつつ繋いでいき、その間に抜け出す体勢を取った川辺へとロングパスを通す中野。
右奥で受けた川辺は工藤を剥がしてカットイン、その勢いのままシュート気味に速いクロスを入れるもGKブローダーセンがセーブ。
右コーナーキックで継続し、キッカー菅のクロスをファーで荒木が合わせる(枠外)という具合に、先制攻撃で力の差を見せに掛かります。

対する岡山も5分、ロングパスのセカンドボールを拾って攻撃に入ると、藤田縦パス→木村ポストプレイを経て受けたルカオが右ポケットを急襲。
そして低いクロスを入れるも中央の江坂は合わせきれずと、早速そのストロングポイントを押し出すルカオ。

3-4-2-1同士でのミラーゲームに相応しく、攻撃のターンになれば素早く縦に送る攻めを空中・地上共に繰り広げる両チーム。
その展開の通例に従うように、その後の岡山はルカオが荒木に抑えられ、木村の突破力も阻まれるなど苦戦。
J1上位の壁を実感させる絵図が膨らんでしまい、この局面をどう打破していくかに力点が置かれます。

14分、田部井のロングパスを中央で収めたルカオは、そのまま荒木を避けるように右へと流れ。
カットインならぬカットアウトと言いたくなる動きから、前進ののち溜めを作るという工夫を見せ。
ここはフィニッシュに繋がらずも、続く攻撃では左サイドの工藤から組み立て、先程と同様に田部井がルカオへ縦パスを繋ぎ。
今度は中央のままボールキープするルカオに対し荒木が反則を犯し、これによりエリアからすぐ手前の位置で直接フリーキックを得た岡山。
キッカーに選んだのは江坂で、壁の右を通さんとしましたがその脇に居たジェルマンのブロックに阻まれます。

着実にリズムを作っていきますが、17分には川辺のパスカットから広島が中盤から一気にカウンター、裏へのミドルパスにジャーメインが走り込み。(渡る前に田上がクリア)
21分にはプレス回避の局面でGKブローダーセンのパスが乱れる(川辺が直接縦パスも前田には通らず)など、広島相手故に一手のミスが縦に速い攻めに繋がりかねず。

プレッシャーに屈しても可笑しくない状況で、妙手となったのが阿部の攻撃参加。
22分、田上のパスを右へと流れながら受けた阿部、これによりジェルマンを剥がして出来たスペースを(藤田とのパス交換ののち)持ち運び。
そしてそのままグラウンダーのクロスを送り、木村ポストプレイ→江坂再度エリア内へパスと、ボールを上下動させた末にルカオに訪れたシュートチャンス。
このフィニッシュは荒木のブロックに阻まれましたが、以降CK・スローインを量産するセットプレー攻勢に突入。
強敵・広島が相手でも、その攻撃機会では互角以上の立ち回りを見せます。

そんななか広島側にアクシデントが発生し、28分にカウンターに持ち込みかけた所でドリブルするジェルマンが倒れ込んでしまい。
最初見た際は寄せた藤田のチャージを受けてかと思われましたが、どうやら筋肉系トラブルらしくすぐさま交代を用意するミヒャエル・スキッベ監督。
故障者続出が波に乗れない状況を生んでいるだけに頭の痛い所で、この日も一筋縄ではいかない試合と化します。(中村と交代)

手加減する事無く、気丈に攻め込む岡山。
30分、左奥でスルーパスを受けたルカオが溜めたのち逆向きのヒールパスで目線を変え、江坂の奥でのキープからの戻しののち田部井のクロス。
ニアで木村が跳び込んだその奥で、松本と藤田が位置する絶好機と化したものの、両者被ってしまい撃てず。

一方アクシデントによる交代で、退潮の気配を感じながらの戦いとなった広島。
その後は越道の突破力を押し出すか、細かいパスワークで繋ぐ攻撃の二択気味になったものの然したる効果は挙げられず。

迎えた40分、GKブローダーセンのロングフィードを川辺が跳ね返し、そのまま空中で繋いでいくというその2つからかけ離れた攻め。
川辺と前田の2人で中央を繋いでいき突破に成功し、そのまま前田がミドルシュートを放ちましたがGKブローダーセンがセーブ。
巧みな1タッチによる前進が、岡山ディフェンスの喰い付きを呼んだものの決めきる事は出来ず終わります。

前半もアディショナルタイムに突入し、岡山はGKブローダーセンがプレッシャーを受けつつロングフィード。
これが荒木がクリア出来ずに一気に裏を突くボールになり、ルカオが走り込んだもののGK大迫が前に出てクリア。
最後方と最前線のパワーでJ1の舞台でも互角以上に渡り合う岡山ですが、そのまま形になったような絵図となり。
結局これが最後の好機となり前半終了。

既に交代カードを使っている広島の方が動いたハーフタイム。
越道・菅→塩谷・東へと2枚替えを敢行します。(中野が右ウイングバックに回る)

流れを呼び込みたい広島でしたが、後半の入りは岡山がスローインから攻め立て。
後半1分に右サイドでの繋ぎから阿部がミドルパス、ルカオを狙うと見せかけてその裏へと落とした事で好機。
木村が奥へ進入してクロス、ニアで藤田がフリックで浮かせるも繋がらずと、得意手を囮に使う事で余裕も感じさせる攻撃に。

その後CKに持ち込んだ岡山に対し、出遅れを強いられた広島。
しかしスローインならばこちらが上といわんばかりに、5分に持ち込んだ右スローインで中野がロングスローを敢行。
これが一気に中央まで伸びた所、後方から佐々木翔が強烈に走り込んでヘディングシュートを放ちます。
GKブローダーセンがキャッチするもその威力は以降も脅威となり、これだけクロスと見劣りしないボールであればロングスロー連発の攻めも様になる、といった穿った思想も自分の脳内に浮かび。

これで精神的に優位に立ったでしょうか。
7分には岡山の攻撃も、阿部ミドルパス→ルカオ胸で落としを拾った木村のカットインが大きくなると、塩谷のクリアがそのまま最終ラインの背後へ。(走り込むジャーメインに惜しくも繋がらず)
9分には自陣での左スローインから、岡山のプレッシングを田中聡がグラウンダーでのサイドチェンジを通して回避(その後スルーパスを奥で受けた前田によりCK獲得)と、大人の立ち回りを発揮し始める広島。

前半同様攻撃機会を重ねていく岡山ですが、そうした広島の攻撃により一発で破られかねない雰囲気にもなり。
ベンチが動いたのは11分で、松本昌→佐藤へと交代します。
直後の12分、左サイドから木村が持ち運ぶと見せかけ人数を掛けてのパスワークに入ると、その間に上がった木村が江坂のパスを間で受けて好機到来。
彼のスルーパスに走り込んで加藤聖が奥から低いクロス、クリアが真上に上がった所に落下点に入ったのは木村という具合に、起点からフィニッシュワークまで勤めに掛かります。(その後こぼれ球→工藤のパスを受けてシュート、GK大迫キャッチ)

こうして木村が持ち味を出して来た事で、好循環が一気に噴き出したでしょうか。
続く13分、最後方から阿部のロングパスが出されると、右ワイドから走り込む佐藤の前で受けにいったルカオが本領発揮。
入れ替わりながら受けた事で荒木と東の2人をいっぺんに剥がす形になると、そのまま一気にドリブルでGK大迫の眼前に。
必至に追走した東が辛うじて触れるも、同じく並走してきた佐藤がそのボールを詰めてゴールネットを揺らします。
ファーストプレイでゴールを叩き出した佐藤により、リードを奪った岡山。
ルカオに対し良く対応してきたこれまでの広島でしたが、ワンミスで破られる脅威はこちらも健在、といった失点になりました。

広島が追い掛ける立場となった事で、どちらが強いかどうかは関係無いものとなり。
とにかく多くチャンスに持ち込み、それらのうちの一つをまずモノにするしかありません。

その意思の通り、16分に再度中野がロングスローを投げ入れる場面に持ち込み、期待通りに中央まで放り込む中野。
これはクリアされるも、その流れにより岡山が布陣を整えた結果、佐藤と木村の位置が逆となる状態に陥ります。
そして直後の17分、広島の左での前進姿勢に対し佐藤が右へと意識を強めた結果、田中聡→塩谷へと通され逆サイドへ。
そしてカットインの姿勢からミドルシュートを放つ塩谷(工藤がヘッドでブロック)という具合に、紛れによる相手の乱れも有効利用する広島。

18分にルカオが遠目からシュートを放って(GK大迫キャッチ)以降、広島の怒涛の攻撃を受け続ける状況となった岡山。
広島は22分に前田→加藤陸へと交代し、更なる攻めの加速の手段とします。

24分、岡山はルカオのパスミスでロストすると、広島が最後方からのビルドアップに入るも左サイドから縦に速い運びを選択。
相手のミスはすかさず突くという姿勢をここでも発揮すると、奥からの中村のグラウンダーのクロスを、フリーになったジャーメインが合わせシュート。
しかしGKブローダーセンがファインセーブと、守護神が瀬戸際で凌ぎ。
その後のCKもクロスをパンチングで跳ね返したブローダーセン、最前線のミスは最後方で取り返すという形で、失点を防ぎます。

それでも耐える時間から脱出できない岡山。
攻撃権を支配し続ける広島は28分右サイドでのポゼッションから、ボールを上下動させた末に中野がクロス、逆サイドへ流れた所を東が拾って再度クロス。
ジャーメインがヘッドで合わせるもミート出来ず、右ポケットへこぼれた所を股も塩谷がクロス、そしてファーで加藤陸が折り返しと右往左往するボール。
これをジャーメインが中央で待ち構え、苦労が報われるという絵図になりましたが、詰めた田上に倒される形となり撃てず。
決定機阻止のような形ですが笛は鳴らずに終わり、広島サイドの紛糾を招くのみとなってしまいました。(これによりベンチのセハット・ウマルコーチに警告)

しかし反則紛いのアタックをした田上の方が足を痛める事態となり、ここで交代の運びとなるアクシデントが岡山側にも降り注ぎ。
これに併せて木山隆之監督は3枚替えを敢行し、田上・江坂・ルカオ→柳育・神谷・一美へと交代します。
J1昇格への道を作りながらもサブが中心となっている面々が、厳しい局面で投入と試される事に。

35分、その投入された一美のボールゲインから敵陣で攻撃開始と、久々に攻撃機会を得た岡山。
左から逆サイドへ展開し、佐藤のクロスにまで持ち込むもここから広島のカウンターに繋がってしまい。(東のロングパスを受けた加藤陸が左ポケットへ切り込んでCKに)
どうしても専守からの脱却が難しいなか、1点を守りきる意識を強め。
そうなると今度は柳育を中心とするディフェンスの試練となり。
単調なロングボールやクロス攻勢ならば無類の力を発揮する柳育だけに、地上から崩されるという弱点の露出は避けたい残り時間。
(37分に広島は田中聡→小原へと交代)

39分の広島、そのクロス攻勢に入るも、両サイドから弛まなく入れられるボールに四苦八苦という絵図に。
そして3本目の中村のクロスが左から入り、加藤陸が合わせるも眼前で工藤がブロック。
何とか凌いだ岡山ですが、同時に田部井まで足を痛める(攣らせる?)事態が発生しすぐさま交代を図るベンチ。
竹内を投入してCKの防衛に入る岡山、そこでも荒木にマンマークで付く柳育がやり合うという具合に悪目立ち。
良くも悪くも、純粋にJ2からの這い上がり組という色が強いものの、それがJ1の場では新鮮にも映り。

交代でボランチに入った小原が、その守備をこじ開けんと奮闘。
43分に左サイドでドリブルする中村から、自分が仕掛けると見せかけ中央へ展開ののち、右ハーフレーンで持つ小原。
ここでミドルシュートの体勢に入るも、キャンセルしてエリア内の加藤陸へ繋ぐなどあくまで決定機を得ようとする立ち回りを貫き。(その後右奥でパスワークも結局撃てず)
そうかと思えば直後の44分、ロングスローの跳ね返りを拾ったのち、またも持った小原はミドルシュートを選択。(ゴール左へ外れる)

リトリートする相手に対し、面白い攻めも見られましたが試合はATに突入と、追い掛ける側はそうも言っていられない状況に。
焦りが滲み出る広島、中盤で荒木が一美に反則を受けると、遅延行為紛いにボールを持つ藤田から取り返さんとした川辺が押し倒してしまい。
そして警告が突き出される(正直これは納得いかない判定……)など醜態を晒すものの、とにかくゴールしなければ後が無く。

しかしロングボールへと傾倒する事は避けられず、そうなると柳育を中心とする岡山ディフェンスの思う壺となり。
何度かクロスは上がるものの、フィニッシュに持ち込ませず時間をやり過ごした岡山。

そして試合終了の笛を聞き、勝利を実感する時間が訪れ。
記念すべきダービーマッチを制し、これで今季5勝目を挙げた岡山。
名実とともにJ1で戦える自信を得る一戦となったでしょうか。

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DAZN観戦 2025年J2リーグ第9節 ベガルタ仙台vsFC今治

2025-04-14 16:01:30 | サッカー視聴記(J2)

※前回の仙台の記事はこちら(5節・水戸戦、2-2)
※前回の今治の記事はこちら(4節・愛媛戦、3-2)

<仙台スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(秋田戦、1-0)出場停止だった武田はリザーブに留まる。
  • 7節(富山戦、1-0)で負傷交代した相良は以降ベンチ外が続く。
  • 有田の負傷が発表され、2/26に発生して全治約3ヶ月との事。
  • 名願がプロA契約を締結。
  • 中田(阪南大)の来季加入が内定し、同時に特別指定選手となり6節(磐田戦、2-3)から登録される。

<今治スタメン>

  • 水曜(4/9)にルヴァン杯1回戦(順延/徳島戦、2-1)が挟まる。そこからの継続スタメンは無しで、大森・梅木怜・Mヴィニシウスが途中出場。
  • 5節(富山戦、0-0)で負傷交代した山田の詳細が発表されるも、治癒期間は未発表。
  • 来季加入が内定している菊池(江戸川大)が特別指定選手となり、6節(いわき戦、1-0)から登録される。

今季の前半戦は、本来のホームであるユアテックスタジアム仙台(以下ユアスタ)が、芝の張替えのため使用できないという環境下の仙台。
その代用がキューアンドエースタジアムみやぎで、兼用スタジアムながらその規模はユアスタよりも上という代物。

過去には代表戦も開催されるなど、それを活かすべくの運用が図られていましたが、最大のネックには逆らえず。
それは一重にアクセスの悪さであり、山中に位置するため公共機関では行き辛く、最寄り駅から直ぐに着けるユアスタとは雲泥の差。
頼りになる自家用車も、代表戦など大観衆が必至な一戦の際は渋滞が避けられないものとなり。
シャトルバスがユアスタから発車する(一部路線)というシステムも、そんな苦境を皮肉っているようであり何とも。
そんな評判の悪さ故か、使用頻度は激減して現在に至っています。

仙台もそれを重く見てか、当初はユアスタのキャパシティ越えを見込む試合に使用するはずでしたが、2013年を最後に開催は無し。
かくして大きなハコモノを持て余す格好となりましたが、ひょんな事から出番が巡ってきた今季。
思い起こされるのが2019年の福岡(当時J2)で、当時のレベルファイブスタジアム(現・ベスト電器スタジアム)が使用できない序盤戦(ラグビーW杯に合わせて改修のため)となり、それに合わせるようにチームが低迷。
そのため今季の仙台も、縁起がどちらに転ぶかという所でしたが、立ち上がりはまずまず(4勝2分2敗)でとりあえずは一安心でしょうか。

ロースコアの接戦を制する形で連勝中も、この日の今治は目下攻撃力爆発中というクラブ。
難しい一戦となるのは避けられないなか、どう立ち回ってそれを抑えにかかるか。

その今治、序盤からロングボールを前線に当てる手法から押し込み、セットプレー攻勢に。
梅木怜のロングスローも交えながら敵陣でサッカーを展開し、前半4分には攻めが途切れた後のゲーゲンプレスで奪取してからの好機。
右ワイドからカットインした梅木怜の中央への戻しで、加藤潤がミドルシュート(枠外)とプレッシャーを与え。

直後の5分、仙台も石尾ロングパス→荒木とダイレクトで前線に届けると、今治のパスカットが乱れて左コーナーキックをゲット。
クロスの跳ね返りを石尾がミドルシュートにいくと、このフィニッシュが主審に当たるという珍事。
これにより途切れたため当然ドロップボールになりましたが、その位置はエリアからすぐ手前と、疑似的な直接フリーキックとも取れる仙台の好機に。
距離を詰めたい今治ディフェンスとの牽制のなか、主審が落としたボールをすかさず郷家がシュートしましたが、前に出たタンキがブロックで防ぎ決められません。

しかしこれにより仙台もオナイウのロングスローを交えながら押し込みと、逆の展開に。
10分にそのロングスローからの二次攻撃で、後方左サイドから石尾のクロスがファーに上がると、菅田が折り返し。
そして中央で宮崎が身体で合わせ、ゴールネットを揺らしましたが菅田がオフサイドを取られてしまい、無念のノーゴールとなります。

アバウトな攻勢が続いた事で、どちらが主体的な攻めの体勢に入るかという点が見どころとなり。
12分の今治、プレッシングを受けるも戻し→GK立川左へショートパスでいなすと、加藤潤が持ち運んで敵陣へ。
しかし結局は近藤がアーリークロス(ファーのヴィニシウスの前でGK林キャッチ)と、強力なスコアラーであるヴィニシウスを活かすような攻めは変わりません。

仙台が17分から、CKとロングスローを交互に続ける攻勢になり、その跳ね返りに対し外からミドルシュートを積極的に放ち。
勝利したとはいえ、前節シュート3本に終わった事を気に病むかのように立ち回ります。

それでも20分が過ぎると、仙台も最後方からボール保持で組み立てる姿勢に。
23分今治のゲーゲンプレスを浴びながらの保持も、石尾が巧にキープで剥がして繋ぎ。
そのまま左サイドを運び、鎌田が奥を取ってマイナスのクロス(ニアの荒木の前でクリア)と、地上からでも十分に勝負になる事を示し。
26分、荒木が降りてのレイオフで、スペースを開けた所を石尾が受けて前進開始。
そして鎌田のスルーパスを受けたオナイウが左奥からカットインでエリア内を突くも、撃たんとさらに切り込んだ所を奪われて実りません。
しかし27分、29分と立て続けにパスミスから今治のショートカウンターとなり、後者はヴィニシウスのミドルシュートに繋がり。(GK林キャッチ)

先んじて地上で繋ぐ姿勢を取った今治は、助っ人2トップを活かす立ち回りに加え、チーム全体も前進を急ぐ意識が強まり。
敵陣で得たFKも、素早くリスタートする場面が目立ちます。
37分には左ハーフレーンで加藤潤が反則を受けた所からそれを選択、近藤がそのままポケットまで切り込みシュートするも枠を捉えられず。

ここから停滞する試合展開、お互い保持の姿勢から何も起こせない、という絵図が続き。
そうなると、41分にオナイウが敵陣深めでボールカット(そのままゴールラインを割る)、42分にヴィニシウスがプレスバックで奪う(その後左サイドでパスワークも戻して作り直し)という具合にボールゲインが目立つのは必然となり。
続く43分には、今治の後方からのミドルパスを菅田がカットすると、今度はフィニッシュまで繋がり。
中央で鎌田が持井を剥がして左へ展開し、受けたオナイウが再びカットインで中央からミドルシュート。(GK立川キャッチ)
これで仙台に針が振れたか、その後は序盤のようにスローイン攻勢に。
最後はオナイウのロングスローからの二次攻撃で、右奥へ切り込んだオナイウのクロスを菅田が合わせヘディングシュート。(枠外)
得点する機会は何度か生み出したものの、結局スコアレスで前半終了となりました。

ハーフタイムでの交代は無く後半開始。
すると終盤の流れは引き継がれ、後半2分にGK林ロングフィード→郷家フリック→宮崎ドリブルが加藤徹に反則を受け。
これによるFKから、またもセットプレーで攻勢を掛ける仙台。

後れを取った今治は、後半になるとヴィニシウスが降りてパスを受ける場面が目立ち始め。
次第に劣勢になった事を受け、ダイレクトプレイとショートカウンターのみでは限界があると悟ったでしょうか。
ビルドアップの流動化に努めたヴィニシウスですが、その姿勢は報われる事無く、攻撃機会を得られず時間を浪費してしまいます。

10分には仙台の攻撃を切るも、大森のヘッドでのバックパスがズレてしまいCKを献上するなど、絵図的にも苦しいものに。
その左CKで、キッカーオナイウニアにクロス→井上フリック気味にヘディングシュート(GK立川キャッチ)と、セットプレーから着実にダメージを与えていく仙台。

その後主体的な攻撃へと移る仙台に対し、今治は反則気味のアタックでそれを阻む(そして多発する仙台サポーターのブーイング)という具合に退潮著しくなる今治。
ハイライトは16分で、リトリートに徹する今治に対し保持に入る仙台、井上の右→左へのサイドチェンジはカットされるもこぼれ球を尚も繋ぎ。
エリア内を突く→跳ね返しという応酬を経て、左からオナイウが切り込んでポケット奥からクロス。
ファーで跳んだ宮崎の奥で郷家が足下で収める絶好機が訪れましたが、シュートは加藤徹のブロックに阻まれ先制ならず。

どう見ても押され気味なのは明らかな今治、ベンチが動いたのが20分でタンキ→笹へと交代。
FWを1枚削ったその采配通りに、(笹がボランチに入り)3-4-2-1へとマイナーチェンジさせる手を打った倉石圭二監督。

これによりなし崩し的なリトリートから、意図的なそれへと意識を変えたでしょうか、5-4-1のブロックを形成し仙台を迎え撃つ体勢に。
以降仙台はボール保持するだけ、という状況に陥り。

そんな中で24分、仙台が敵陣で真瀬がボールカットしてショートカウンターに入ると、そのまま奥へ切り込んでグラウンダーでクロス。
これが合わずに終わると今治がカウンターに持ち込み、近藤が持ち運び加藤潤とのパス交換も交えて敵陣へ。
そして抜け出すヴィニシウスにスルーパスが送られ、オフサイドに終わったものの、堅守速攻の意図は十二分に伝わる攻防となり。

勝ち筋を見出したかに見えた今治ですが、28分に再度ベンチが動くと橋頭保であるヴィニシウスが退く事に。(藤岡と交代、同時に梅木怜→弓場に交代)
これでカウンターが成り立たなくなり、仙台攻勢の流れが再度生まれる事に繋がってしまいます。
こうなると、水曜のルヴァン杯の終盤でヴィニシウスを(後半42分から)出場させた采配に疑問符が浮かび、これと前半ヴィニシウス(とタンキ)にパワープレイをさせた事で消耗が早くなってしまった印象を受けました。
なお仙台はこれ以前の26分に動いており、松井・オナイウ→武田・名願へと2枚替え。

仙台はオナイウが退いたものの、代わって入った名願が彼顔負けの突破力を披露。
何度も左からのカットインで脅かし、大黒柱の不在で勢いを失う今治に見せつけるかのように攻勢に入ります。
33分、名願がカットインからヒールパスと変化を付けるも、今治の壁は破れずポゼッションを続け。
そして中央から鎌田が浮き球で縦パス、宮崎が1タッチで前へ送ったボールを荒木がスルーし、右ポケットへ流れる所に郷家が走り込む決定機に。
そのまま奥へ切り込みマイナスのクロスを入れた郷家ですが、ニアで遮断され合わずと、これもモノに出来ません。

完全に守勢に回る今治ですが、その分仙台も崩しが難しくなり。
かつ激しく当たってくる今治ディフェンスへの難色も大きくなるなど、前節とは打って変わって優勢故の難しさを味わう事となり。
前述の好機以降、攻撃機会が生まれない時間が5分程も続いてしまった末に、39分にFWを揃って代え荒木・宮崎→安野・グスタボ。
局面を変えるべく、新顔のストライカーに勝負を託す事となりました。(安野がこれが2試合目)

その2人へと浮き球パスを届ける攻めが中心となる仙台、39分にミドルパスを収めた安野が(ダニーロに)反則を受け、左サイドからのFK。
クロスの跳ね返りを拾った石尾がミドルシュートと、この日積極的に放たれるフィニッシュですが枠を捉えられず。

押されっぱなしだった今治、41分に最後の交代を敢行し新井・加藤潤→三門・ディニスへと2枚代え。
大ベテランの三門を投入したものの、シャドーでは無くボランチに入り。(笹がシャドーに回る)
晩年故に守備強度が無くなり、近年は一列前での起用が中心だったため意外な采配に映りました。

その変節が奏功したか直後の43分に地上での繋ぎ、GK立川が小さいフィードでプレスをいなし、収めたディニスから左サイドで前進。
縦パスを受けた笹が奥へ切り込み、鋭いクロスが入りましたが走り込む持井には合わず。
しかしその直後、グスタボが大森に反則を犯し警告を受け、自陣からのFKですが時間も押し迫っていたため放り込み。
その跳ね返りを拾った三門が右ポケットへ切り込んでシュート、菅田のブロックでゴール前に浮き上がり、これを笹が詰めてヘディングシュート。
しかし浮いてしまい決められず。

その直後、ロングフィードを収めたグスタボにより前進の体勢に張る仙台、武田がディニスに反則を受けこちらも遠目からのFKで放り込み。
蹴る前にアディショナルタイムへ突入と、切羽詰まった攻防へと移り変わるなか、その二次攻撃で辛抱強く攻める仙台。
右奥からクロスが上がると、ファーで郷家が体勢を崩しながら折り返し、中央のグスタボが収められずもこぼれたボールが郷家の下へ戻り。
素早く起き上がって放たれた郷家のシュートが逸れて菅田に当たり、ラインに出ようとするボールをさらに菅田が追撃に。
しかしコースにGK立川が立ちはだかったのもあり、ミート出来ず結局ラインアウトと、どうしても先制点が生まれない膠着した試合に。

この際立川がポストに激突して痛んだ事で、目安時間(+4分)がアテにならなくなるAT。
しかしその後はお互い蹴り合い、奪い合いという絵図が続き、一歩も退かないながらもフィニッシュへの導線は生まれず。
0-0のまま試合終了を迎え、引き分けに終わりました。

旋風を巻き起こしている今治ですが、この日はやや助っ人、特にヴィニシウス頼みの攻撃という印象が強く。
ボール保持の際は、右センターバックの大森の持ち運びなど光るものも随所に見られていただけに、活かす下地はまだ足りないといった所でしょうか。
前節長崎を粉砕した(4-1)その活躍は象徴的なものでしたが、果たしてそれが恒常性あるものかどうかが、今後の注目となりそうです。

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