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DAZN観戦 2022年J2リーグ第2節 FC琉球vsジェフユナイテッド千葉

2022-02-28 18:31:14 | サッカー視聴記(2022年J2)

<前節からの変化>

琉球=スタメンは11人とも不動、ベンチには阿部・富所が入る

千葉=FWが櫻川ソロモン→サウダーニャ、右シャドーに風間→高木、ボランチに田口泰士→熊谷アンドリューと3人変更。
ベンチメンバーも小島・佐々木・西久保・篠原と4人が一新される。

スタメン

一桁順位をマークし、前年以上の成績を目指す事が期待されるクラブ同士の対決。
これ以上の順位となれば、当然昇格を狙うのを込みとなりますが、それには早い段階での勝利でムードを上げる事が不可欠であり。
琉球は善戦しながらも引き分け、千葉は逆に不覚を取って敗戦という開幕節であり、文字通り勝ち点3をもぎ取りたい一戦となりました。

未だ冬の季節から抜けない気候、とはどこ吹く風である沖縄県での試合。
半袖姿のサポーターも数多眼にする中、千葉・尹晶煥(ユンジョンファン)監督のスーツを着こなす姿に逆に違和感を覚えてしまう中で、迎えたキックオフ。

前半1分に早くも、初スタメンのサウダーニャが右サイドでのキープから、マイナスのカットインを経てミドルシュートを放った千葉。(ブロック)
その推進力は健在ながら、いささか強引で周囲が見えていないようなプレーを見せるなど扱いが難しいタイプですが、前節敗戦での嫌な流れを払拭するにはこういった選手を乗せるのも必要でしょう。

そんなサウダーニャのプレーで試合に入った千葉でしたが、その後は琉球がペースを掴み。
ショートパス主体の攻撃に、2トップ(草野・上原慎也)に対するくさびを巧みに加え前進。
7分に右からのスローインの連続で攻撃、クロス攻勢ののち、にこぼれ球を大本落とす→金井→武沢と繋げた末に武沢のスルーパスがエリア内右へ。
走り込んだ福村がクロス気味にシュート(GK新井章太セーブでコーナーに)と、流れるような攻撃。
9分には上原慎のポストプレイから、敵陣でサイドチェンジを繰り返して揺さぶった末に右から大本のクロス。(クリア)
多彩な攻撃で、千葉を自陣に封じ込めて主導権を握るかに思われました。

しかし琉球の攻勢は止み、千葉の攻勢が始まります。
3バック+ボランチ1人の千葉のビルドアップに対し、プレスを合わせるのに難儀する琉球といった印象で、これにGK新井章のロングフィードが前線に繋がるのも加わり好機を量産していき。
19分には右サイドから決定機が生まれ、福満が高木とのワンツーを交え右ハーフレーンに移り、そのままミドルシュート。
強烈なボールがゴール左を襲うも、ポストに直撃してしまい惜しくもゴールならず。

勢いを得た千葉の前に、琉球はマイボールになっても前進する事がままならず試合が経過していき、迎えた25分千葉の右CK。
(田口が不在なため)この日キッカーを務めていた高木のクロスがニアサイドを突くと、流れた所に合わせにいった新井一。
上半身(肩?)に何とか当ててゴールに吸い込まれるという、やや不格好なシュートになりましたが、先制ゴールが生まれた千葉。
攻勢を見事に得点で締める事となりました。

ビハインドとなった琉球、攻めなければならない状況を力に変え、主導権を取り戻しに掛かります。
29分には右サイドで金井の低いクロスが上がり、クリアされたボールを上原慎がダイレクトでシュート。(GK新井章キャッチ)
2センターバック(大森・中川)を左右にずらし、(サイドバックの片側が絞っての)3枚の形を作ってのビルドアップが目立ったこの時間帯の琉球。
この場面で金井のように、SBを前に上げて攻撃に拘わらせるという意図が強く出ていたでしょうか。
また、左サイドハーフの池田が中央に位置取る頻度も多く。

しかし変形する事で安定感を失ったのか、千葉の中盤でのパスカットが目立ち、そこから好機。
31分には小林のカットから、福満のスルーパスを受けた高木がエリア内へ進入してシュートを放ち、ゴール左を襲って際どく外れ。
また縦パスが遮断されてのカウンターも受け、そこで持ち味を発揮するのはサウダーニャ。
38分にはカットでこぼれたボールを見木が拾いスルーパス、これがダイレクトでサウダーニャに渡り、左サイドからのドリブルでエリア内を突いた末にシュート。
惜しくもサイドネットで終わるも、カウンターの脅威を印象付ける事となり。

琉球は新人ボランチ・武沢がキラーパスの供給源となっていましたが、リードして守備意識が強まった千葉の前に、通る事は殆ど無くなってしまい。
結果としてクロス一辺倒という印象を残し、0-1のまま前半を終えます。

琉球ベンチも機能不全と見たのか、ハーフタイムに2枚替えを敢行。
上原慎・池田→清武・中野へと交代して後半に臨む事となり。
一方の千葉も、末吉→西久保へと交代し、右ウイングバックに入る事で福満が左WBへと移ります。

新人・西久保を起用してきた千葉、放送席の弁では「空中戦が強い」との事。
後半3分にスローインのボールをフリックして繋げた西久保、そこから右サイドでパスを繋いで前進し、西久保のクロスが。
しかしこれは精度を欠いてしまい、ストロングポイントと新人らしい緊張ぶりを感じさせる一幕が見られました。
思えば前節は、岩手の徹底した右WB・宮市を狙ったロングボールに苦しめられた苦い経験を強いられた千葉。
インスパイヤしたかどうかは不明ですが、サイドにターゲットとなる選手を加え、以降後方からのロングボール攻勢を楽にする事となります。

7分に千葉が中盤でフリーキックを得たにも拘わらず、キッカーなはずの高木は前線に。
これで誰も蹴りに行かずに遅延行為となってしまい、止む無くボールの位置にいった熊谷が警告を貰う破目に。
ややバタバタしたようなシーンでしたが、千葉の優勢は変わらず。
8分には右サイドから西久保がロングスローを見せ、こぼれ球を福満が拾いシュート。
ブロックされたボールを西久保が拾い、上がったクロスをサウダーニャがヘディングシュート。(ミートせず)

攻勢を掛けたい琉球、前年までのような斜めの縦パスを入れて好機を作らんとしますが、中々シュートまでは持っていけず。
13分に福村の縦パスを武沢がフリック気味にさらに前へ送り、草野のポストプレイを受けた清武が前進。
ディフェンスに遭った所を、後方から武沢がミドルシュートを放ちましたが千葉・熊谷のブロックに防がれ。
千葉の中央を崩せず、前半とは逆にクロスの数が減る事で好機も少なくなり、劣勢が否めない展開となります。

そして16分、再度千葉のカウンターが火を噴き。
それも鈴木大輔のロングパスが直接サウダーニャに渡り、そのまま右サイドをドリブルしてエリア内に進入と、前半の再現のようなシーン。
そして必死に戻った琉球のDF4人を次々にエリア内で巧みにかわしたサウダーニャ、シュートをゴール右へと突き刺して仕上げ。
千葉は当初の狙い通りの、サウダーニャの個人技を発揮させての追加点となりました。

その後も千葉ペースは続き、サウダーニャの裏抜けをGK田口潤也が飛び出してクリアしたり、高木が敵陣でパスカットしてそのままシュートを放ったり(ブロック)と跳梁する前線。
何とか流れを変えたい琉球、20分に右サイドから大本が前進してクロス、ブロックされて右CKに。
キッカー福村のクロスが中央に上がり、クリアされるもエリア内やや左で中野が拾う好機。
中央へ切り返してシュートした中野、GK新井章のセーブも及ばずゴール右へと吸い込まれ、1点を返した琉球。
2点差となってから最初と言ってもいい好機をモノにし、望みを繋ぎます。

これで勢い付きたい琉球でしたが、以降も千葉のディフェンスの前に難儀し、ペースを掴めず。
千葉がボールカットから押し込み、CKを得た所で3枚替え。(27分)
サウダーニャ・高木・熊谷→櫻川・篠原・小島へと交代し、運動量を担保しに掛かります。
一方の琉球、直後(28分)に武沢・大本→上里・阿部へと2枚替え。(阿部がFWに入り、清武が左SH・中野が右SHに回る)

この苦境をベテラン2人の力で打開しにいった琉球。
前向きなベクトルも強まったものの、依然として好機を生み出せず。
目立ったのは33分、清武が激しいスライディングで千葉・見木を倒してしまい反則・警告を受けた場面と、苦しい展開は続きます。

38分には逆に千葉・小林の反則で、セットプレー攻勢に入る琉球。(FK→CK2本)
左サイドからキッカー清武がクロスを入れ続け、3本目のクロスはゴールを襲うボールとなるも、GK新井章がセーブ。
この際に新井章がポストに激突し倒れ込むなど、千葉サイドも必死の様相が見られる中、40分台に突入します。

42分に再度千葉はカウンター、GK新井章のフィードを落とした見木が、櫻川のヒールパスを受けてドリブル。
エリア内左を突いたもののクロス(シュート?)はブロックされ、GK田口潤がキャッチ。
43分にパスワークで攻める琉球、左からのクロスが跳ね返されたのちも繋ぎ。
上里の縦パスを阿部がヒールでポストプレイ、エリア内中央で受けた草野がシュートを放ったものの、GK新井章に防がれて同点ならず。
以降千葉の攻撃機会は無くなり(45分に福満→佐々木に交代)、完全に琉球がゴールを奪うか否かの展開となり(44分に福村→富所に交代)、アディショナルタイムへと突入。

中盤で繋いだのちのミドルパスを受けた阿部がエリア内左からシュート(ブロック)するなど、疲労の激しい千葉ディフェンスも好機を許し始め。
そして右CKから、キッカー清武はライナーでのクロスを入れると、沼田が合わせヘディングシュート。
しかしゴールバー上部に当たってしまい、僅かな所でゴールを割れず仕舞いとなった琉球。
結局1-2のまま、千葉が今季初勝利に辿り着きました。

スタメン入れ替えが奏功した一方で、古巣対戦が期待された風間が出場無しに留まるなど、非情な選択で結果を得た千葉。
昇格組の岩手相手に良さを消されて敗戦してしまった開幕節を踏まえ、「昇格候補」と持て囃されてきたオフシーズン(自分もですが)から目を覚まし、過酷な戦いに挑むという共通認識を得るに至ったでしょうか。

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DAZN観戦 2022年J1リーグ第1節 湘南ベルマーレvs柏レイソル

2022-02-22 16:01:33 | サッカー視聴記(2022年J1)

<湘南スタメン> 3-3-2-2
GK 谷
RCB 舘 CCB 大岩 LCB 山本
RWB 岡本 DH 米本 LWB 畑
IH 茨田 IH 平岡
FW タリク FW 瀬川
<柏スタメン> 3-3-2-2
GK キムスンギュ
RCB 大南 CCB 高橋 LCB 古賀
RWB 中村 DH 椎橋 LWB 三丸
IH マテウス・サヴィオ IH 山田雄士
FW 細谷 FW ドウグラス

「5位以内」という、前年比からすれば大胆ともとれる目標を掲げた湘南。
対する柏は、オフでは数多の主力選手の流出により戦力確保に苦労する立ち回りを強いられるという具合に、開幕前の段階では勢いに差が見られたチーム同士の対戦となり。
それを象徴するかの如く、柏から移籍してきた瀬川を早速スタメンで起用してきた湘南・山口智監督。

苦しいシーズンが予想される柏ですが、それをひっくり返す期待がかけられるのがドウグラス。
カウンター中心のサッカーの橋頭堡として、救世主となるべく開幕スタメンに入りました。

それでも湘南のボール保持+ハイプレスを展開するサッカーの前に苦戦は必至な柏。
開始早々の前半2分に早くも中村のロングスローによる放り込みを見せるなど、窮地故の攻め手を強いられます。
湘南はそんな相手の姿勢を自分達の勇気に変え、長短織り交ぜた攻撃で組み立て。
3分には米本のロングパスがクリアされたボールに、タリクが走り込んでボレーシュート。(枠外)
4分にはフリーキックを素早くリスタートした末に、平岡のエリア内へのスルーパスに再びタリクが反応してシュート。(GKキムスンギュキャッチ)

果敢にゴールを狙う助っ人・タリクですが、今季で3年目となるものの際立った数字は残す事が出来ておらず。
その後8分にも好機が訪れ、GKからの組み立てを経て左サイドで畑がドリブル突破、そして低いクロスを上げた先にシュート体勢に入るタリク。
しかしこのボレーシュートはミート出来ずに終わるなど、得点の匂いをモノに出来ないシーンが顕著となってしまいます。
Jデビュー戦(2020年1節・浦和戦)でのいきなりのPK失敗が印象深く、それを引きずるように厳しいJリーグでのキャリアを強いられていますが、好転させる事は出来るかどうか。

逆に劣勢の柏は、ドウグラスがマンパワーを見せ付ける事で対抗。
7分に敵陣でのボールカットから繋ぎ、山田雄のミドルシュートがブロックされたのち、拾った三丸が左サイドからクロス。
これをファーサイドで力強く跳び、ヘディングシュートに持っていったドウグラス。(GK谷キャッチ)
湘南に攻撃権を握られる中、少ない好機をモノにする体勢を作っていきます。

15分にそのドウグラスが湘南・米本にスライディングで削られるといった具合に、湘南の激しいサッカーが招くラフプレーにヒヤリとさせられつつ凌ぐ柏。(これ以前の11分に、湘南・大岩が柏・山田雄にチャージして反則・警告を受ける)
19分にドウグラスポストプレイ→サヴィオドリブルによるカウンターで敵陣に持ち込み、湘南の速い帰陣で遅攻を強いられるも、古賀縦パス→ドウグラスポストプレイ→細谷ペナルティアークからシュート(GK谷キャッチ)とフィニッシュで終え。
その後も柏のカウンターvs湘南の素早いトランジションというぶつかり合いが何度か見られ、時間は進んでいきます。

次第に停滞感が見られた湘南は、25分辺りから裏狙いの浮き球パスを多用。
変化を付けた事で好機を作っていくもシュートには持ち込めず、逆に29分に再び柏がカウンターから、サヴィオの右からのクロスにドウグラスがヘディングシュートに持っていき。(枠外)
どちらに転ぶか判らないが、フィニッシュの面では柏優勢に見える。
そんな流れが定着しかけた所で、事件が起こる事となります。

33分、柏・高橋がボールカットすると、すかさず裏へロングパス。
走り込む柏・細谷へのボールをカットに入った湘南・大岩ですが、ボールはゴールラインへ向かい、それに細谷が抜け出す姿勢。
たまらず後ろから引っ張る形で倒してしまった大岩、主審に警告を突き出された事で、2枚目となり退場処分に。
こぼれ球に対し細谷が追い付けるかどうか厳しい状況であり、反則を犯す必要性は無いという事で言い訳が効かないものに映ったでしょうか。
キャプテンマークを岡本に託し、ピッチを去る事となった大岩。

この反則で柏が得たFKはモノに出来ず、何とか攻撃を切った湘南はタリク→石原に交代。
石原が中央センターバックに入り、5-3-1の形を採る事で体勢を立て直します。
しかし39分に柏が、古賀の裏へのロングパスにドウグラスが走り込む好機を作った(GK谷が抑えて撃てず)事で、ゲームプランも強制的に変えられる事に。
数的不利になった以上持ち味の果敢なプレッシングはままならなくなり、以降柏にボールを支配される展開となります。

しかし、決してボールポゼッションに強みを持つチームでは無い柏サイドにしても、ややもすると持たされる展開を強いられる状況であり。
湘南陣内でパスを繋ぐもフィニッシュに辿り着けぬまま、突入したアディショナルタイムでは湘南が反撃、平岡のドリブル突破からコーナーキックを獲得。
これはモノに出来ずに終わるも、まだどうなるか判らない匂いを残しつつ前半を終えます。

後半開始の前にさらに湘南はカードを切り、平岡→町野に交代。
ポストプレイヤーとして町野を最前線に置き、瀬川を一列下げる布陣で挑みました。

それでも予想通りに柏が攻撃権を握る展開。
しかも後半1分にいきなりのドウグラスのミドルシュート(ブロック)で幕を開け、3分にもサヴィオがミドルシュート。(ブロック)
守勢を強いられる湘南の網を、助っ人のマンパワーで破らんとする姿勢を見せましたが、その矢先にアクシデントが。
4分にサヴィオが右サイドからクロス、これに例によってパワーをもって合わせにいったドウグラス。
しかし湘南・舘との競り合いの末、着地の際に足を捻ってしまい倒れ込む事に。(舘も交錯により倒れ込む)
すると続行不能のサインが送られる事態となり、交代を強いられてしまった柏ベンチ。(舘は無事に起き上がる)

これにより(助力でピッチ外に出てから)担架で運ばれたドウグラスに代わって小屋松が投入されると、勢いを失った柏に対し湘南も攻撃権を掴む事が出来るようになります。
10分の湘南、右サイドでの町野のキープから中央→左と繋いでサイドを変え、畑が切り込んで奥からクロス。
こぼれ球に対して米本が走り込みシュートを放つも、枠外となったうえに柏・山田雄と交錯して倒れ込み。
既に退場者を出している湘南、何とか起き上がった米本が(反則無しの)判定に不服を唱えますが、実る事は無く。

ドウグラスが退いた柏は、以降中央での崩しを余儀なくされ。
13分には右サイドでのパスワークから、中央で受けた山田雄がドリブルでエリア内に持ち込み、そのままシュート。
しかし威力無くGK谷がキャッチ。

数的有利となってから、2枚での最終ラインによるビルドアップが定着する事となった柏。
敵陣に人数を掛けて崩さんとしますが、逆に湘南の縦パス一本でひっくり返される危惧も孕み。
湘南が守り切ったのちに町野が収めるという危ないシーンも散見します。
18分には右サイドでの不用意なパスが奪われる形となった柏、湘南はすかさず送られた瀬川の縦パスを町野が受け、ドリブルでそのままエリア内へ進入。
しかし中央への横パスがカットされてモノに出来ず、依然として先制点がどちらに入るか(あるいは入らないか)不透明な展開が続き。
(湘南は17分に米本→田中へと交代)

迎えた21分、柏の中央での崩しの試みがついに実を結びます。
クリアボールを山田雄が跳ね返し、中央で拾った中村がそのままキープを経てエリア内へと切り込み。
付いていこうとした湘南・石原に後ろから倒されると、主審の笛が鳴り反則・PK獲得の運びとなります。
PKキッカー・サヴィオが、GK谷の動きに惑わされる事無く冷静にゴール右へと蹴り込み。
とうとう湘南の堅い守備を制した形で、先制に成功しました。

反撃に出なければならなくなった湘南ですが、その後も柏の攻勢を受け続け。
26分に中村→川口へと交代した柏、その右サイド中心に尚も攻撃を組み立てます。

そして30分敵陣での長いパスワークを経て、川口が右サイド奥へ持ち込むと見せかけて戻し、サヴィオが手前からクロス。
この低いクロスは流れるもエリア内左で三丸が拾い、マイナスのクロスから山田がシュート。
GK谷がセーブするも舘に当たって跳ね返り、すかさず小屋松が詰めてシュート。
ゴールネットに突き刺さり、波状攻撃で貴重な追加点を得た柏。

必死の守備を見せるも決壊してしまった湘南、必然か否か。
それでも失った点を嘆く暇は無く、31分に2枚替えを敢行(茨田・岡本→ウェリントン・杉岡、畑が右WBへシフト)し抵抗を試みます。
直後に左サイドで持ち込みスローインを得ると、町野がロングスローの体勢に。
エリア内のウェリントン目掛けて投げ込む事連続して3度と、なりふり構わない姿勢へとシフトした湘南。
自陣で得たFKも、GK谷がロングフィードを送る体制へと移り、苦境を跳ね返さんとします。
35分にそのGK谷のキックから、ウェリントンがエリア内で競ったこぼれ球を瀬川が拾い、エリア内中央からシュートするもゴール上へと外れ。

しかし苦し紛れ感は否めず、以降は逆に数的優位の柏にゴールを脅かされます。
39分にロングパスを受けた川口から低いクロスが右から出ると、細谷が足で跳び込み合わせたもののゴール左へと外れ。
40分には再び敵陣でサイドを振りつつのパスワークを経て中央から攻め、サヴィオのパスをPアークで受けた細谷が、右へと流れてシュートするもGK谷のセーブに阻まれます。
直後の41分もサヴィオのミドルシュートが放たれる(GK谷セーブ)など、人数差が露骨に内容に現れ始めた終盤。
試合序盤の、柏のなりふり構わない姿勢が見られた(とはいっても1度ですが)展開とは真逆の状況に追い込まれた様は、悲劇的でもあり喜劇的でもあり。

AT突入後はゴール狙いを止めた柏のボール回しの時間に突入し、ひたすら追い回される時間が2分程続く場面も作られた湘南。
それ故5分というATの時間でも攻撃回数は2度(自分の集計)のみに終わり、結局悠々と逃げ切られてしまう事となりました。
下馬評(?)にも屈せず、幸先良く勝ち点3を手にした柏。

今季も賽は投げられたものの、ワールドカップイヤーにウィルス禍などと波乱を招く要素はごまんとしており、平穏な日々が許される事は無く。
それを象徴するかのように、他会場でも退場者が目立つ(神戸・扇原、ガンバ・パトリック)など、やや荒れ気味の様相となった開幕節。
乱世というべき状況で、覇を唱えるのはどのクラブとなるでしょうか。

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上と下との挟間で ~2022年J1リーグ

2022-02-18 18:19:30 | 雑記

開幕間近という事で、今季のJ1クラブの陣容を確認してみる(遅過ぎ)と、興味深い事象が。

2022年のJ1リーグ(wikipedia)

前年J2で昇格を決めた磐田・京都が加わった事で、感慨深いと思わせる構成が出来上がり。
それは上記2クラブの他、湘南・柏・セレッソ・福岡・神戸・札幌の8クラブで形成され。(?)
「J2発足以前にJリーグに新規参入したクラブが、揃ってJ1に顔を揃える」という、初の快挙が達成された年となりました。

現在のような、下部リーグのクラブ数が膨らみ、狭き門となりつつある上位カテゴリに喰い込まんとする構図。
そこに至るまでの歴史も当然ある訳で、最も判り易いものとして、下部リーグ自体が無かった時代もあったものです。
つまりJリーグ発足(1993年)~2部制に移行(1999年)の間。

下部リーグこそ無かったこの時代ですが、拡張路線に基づいて毎年のようにJFLから参入。

1994年=湘南・磐田
1995年=柏・セレッソ
1996年=京都・福岡
1997年=神戸
1998年=札幌

こう書くと、「下から上がって来るクラブは枚挙にいとまが無い」と書きたくなり、実際にその意思を見せるクラブは多く。
しかし初期は、昇格を目指すというよりは、オリジナル10から漏れたクラブが率先してJリーグ入りを決めており。
まあもちろんJFLのリーグを勝ち抜くという形にはなっていたものの、出遅れたクラブがその流れに乗る事は難しかったと思われます。(今でこそ王者の座を射止めている川崎も、Jリーグ準会員となったのは1997年)
そんな状況故、福岡・神戸・札幌のように「他のアマチュアクラブをそのまま持って来る」という手法を採って目的を達成する行為が目立ち。
当然、上がりたくてもクラブのポテンシャル(成績・経済面など)が追い付かずに上がれないという状況も数多あった事でしょう。

この下からの勢いは、Jリーグ側の予想を上回るものだったらしく、前倒しで2部制の導入が決められたそうで。
J2というクッションが出来た事で参入の条件も緩やかなものとなり、以降Jクラブが増えていく事となるのですが、それはまた別の話。

この時代は同時に暗い影も到来しており、経営難という形で顕在化。
特に1998年に起きた、横浜フリューゲルス消滅という事象が最もたるものだったでしょう。
当然他のクラブもその荒波に呑まれる事となり、今から思えば良く1クラブで済んだものだと思わされます。

ここで、上記8クラブのJリーグ参入後の歩みを簡潔に。

<磐田>
暗雲に屈する姿勢は全く見せず、黄金時代を築き上げる。鹿島と覇を争いタイトルを分け合うその姿は伝説となりつつあるが、最も成功したといえる。
<湘南(当時は平塚)>
参入1年目でタイトル獲得(天皇杯)と幸先良かったものの、親会社(フジタ)の撤退で一気に窮地に。その転落ぶりは主力選手は半年の間に全員去り、練習場・クラブハウスを失うなど凄まじく、1999年に降格してから10年間もJ2で過ごす羽目に。雌伏の時という表現がピッタリと当て嵌まる。
<セレッソ>
経営面では親会社が安定していた(実際の程は不明)おかげか特に破綻は見せず。ただし成績的には安定せず、2001年・2006年と2度J2降格を経験。いずれも優勝争いしたシーズンの翌年に降格するという、ある意味喜劇的な経歴。
<柏>
経営面では(以下略)、サッカー的にもニカノール・西野朗といった名監督の下覇権を争う。しかし西野氏解任(2001年途中)以降ズルズルと低迷し、2005年にJ2降格。「監督が去った後は草一本……」と言いたくなる事象は、現在ネルシーニョ監督にすがるその姿に繋がっているのかも。
<京都>
経営面では(以下略)。しかしサッカー的には迷走感甚だしく、初期は「日本代表再生工場」と揶揄される程有名選手の搔き集めに終始。2000年の初降格以降それは陰りを見せるも、ベース作りを怠ったツケは付いて回り以降エレベーターのように昇格~降格を繰り返し、4度目の降格(2010年)以降前年までJ2暮らしを続ける。
<福岡>
参入当初から低迷、例の「博多の森の悲劇」に代表される紙一重での残留劇でJ1にしがみつくも、それが終わると「5年に1度」のジンクスの幕開け。そして経営的には最も苦戦し、湘南のような「一気に叩き落される」感が無いのが逆に仇となった感があり。ジワジワと首を絞められ(といっても詳細は半ば自業自得感が)経営危機に陥ったのが2013~2014年と、未だ記憶に新しいといった感じ。
<神戸>
チーム設立していきなり経営面で躓き(ダイエーの撤退)、親会社不在の状態に。以降楽天に買収されるまで低空飛行を余儀なくされる……と思いきや、初の降格(2005年)はその後に起こっているというねじれぶりが可笑しくもある。それまでギリギリでJ1に残留してきたその姿は「貧しさが辛抱を生み、豊かさが転落を生む」というべきか。
<札幌>
福岡とは対照的にJ1参入決定戦で降格、2部制後は8クラブで唯一のJ2スタートを余儀なくされる。それが焦りを呼んだか、J1復帰のための短絡的思考に陥り、昇格(2001年)→降格(2002年)の果てにどん底に。以降長期的計画で再起を図るも、経営面での本格的な再建は野々村芳和氏の社長就任(2013年)まで待つ事となる。

こうして見ると、ほぼ破綻無く時を過ごした磐田が奇跡的に思えるぐらいで、悪戦苦闘を強いられている所が目立ち。
その磐田も近年J2生活が長くなっているものの、それまで安定してきた反動とも見て取れます。
柏はじめ他のクラブが逆に安定見を増してきただけに。

当然J1の座を守る力も劣り、降格の頻度も顕著。

磐田=2度
湘南=4度
セレッソ=3度
柏=3度
京都=4度
福岡=4度
神戸=2度
札幌=4度

合計26度で、これまでの全56度の降格の半数近くを占める事となっています。

2部制となったのち、前述の通り札幌がJ2スタートとなり、翌年から湘南の10年に及ぶJ2生活が始まり。
その影響で、8クラブがJ1の場に揃う事はままならなくなってしまいました。

しかし札幌が2017年から、湘南が2018年からJ1の座を守り。
福岡が「5年に1度」の呪いを打ち破ったという所に、京都が12年ぶりにJ1復帰と、雌伏の時を強いられてきたクラブが舞い戻ってきた今季。
偶然なのか否かは不明ですが、揃いも揃ってJ1に顔を出す事となった8クラブ。
果たして全クラブJ1残留を成し遂げる事が出来るか、それとも降格数をさらに重ねてしまうのか。
密かに注目したいと思っています。

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2022年J2リーグ・開幕前の編成の雑感4 ~王者(マスコット総選挙)控える九州地方

2022-02-11 18:18:44 | 雑記

その1 その2 その3

J3から昇格・J1から降格・J3へ降格と、多彩な異動を経て迎える南方のクラブ。
九州地方においては4クラブと、J1・J2を抑えて最多を数え、「バトル・オブ・九州」の名に恥じない規模である。盟主・福岡が居ないけど
J2クラブにも拘らず、この時期行われる「マスコット総選挙」で無類の強さを発揮する長崎の存在がピカイチに見える。その発信力は申し分無いだけに、過去2年間惜しい所で昇格出来ずというサッカー自体の成績がもどかしくもあるが。

<レノファ山口FC>

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 関 吉満 ファンティーニ燦 寺門
CB 渡部(C)ヘナン(L)眞鍋(RL)菊地(RL)生駒(RL)高橋(?)
WB 橋本(L)石川(R)高木(R)桑原(L)(兒玉)
DH 佐藤謙介 田中 佐藤健太郎 神垣 (池上)(山瀬) 
IH 池上 島屋 山瀬 兒玉 吉岡 沼田?(高木)(岸田)(河野)
FW 大槻 梅木 河野 岸田

予想順位 13位~21位

高井・楠本・川井と主力級は満遍無く移籍したが、いずれも移籍先がJ2へとあり、上位カテゴリへ向けて「育てて売る」というクラブのベーシックな狙いは果たせず終わり。新人獲得も、既に2年(特別指定で)在籍している橋本が目立つのみと、人材の枯渇で頓挫しそうな雰囲気だがさて。
今季40歳を迎える山瀬が加入し、FW大槻が完全移籍となり、前線に貴重な経験を加えようとする立ち回り。しかし副作用としてセンターライン全体が彼らの他、GKに関・DFの渡部・ボランチのW佐藤と年齢層の高さが目立つようになったのがネックか。
前年終盤のような、ハイプレスを貫き通すにはやや心許ない気がする。レンタル延長で残った田中を軸に、若い世代の奮起でカバーしたい所。

<徳島ヴォルティス>

予想フォーメーション 4-4-2

GK 長谷川 松澤 田中 後東
CB カカ 石井 内田 石尾 安部 森
SB 藤田(R)田向(R)新井(?)石田(R?)
DH 白井 長谷川 櫻井 ヒョンリオ 大森?
SH 西谷(L)渡井(LR)浜下(R)杉森(L)藤原(L)児玉(R?)
FW 一美 ムシャカ・バケンガ 藤尾 坪井 佐藤 オリオラ・サンデー

予想順位 5位~14位

他の降格クラブとは一線を成すかの如く、監督(ダニエル・ポヤトス氏)を続投させる(その代わり主力を数多失う)措置を経て2年ぶりのJ2へ臨む事となり。布陣は前年を踏まえると4バック基調だろうが、中盤以前は中々一定せずという形だったので、とりあえず4-4-2で。
文字通りに誰も居なくなったボランチ、順当に行けば長谷川と白井の2人だろうが、新人・ヒョンリオ(玄理吾)の評判が良いらしい。神戸から借りた櫻井も期待の若手となり得るが、未だ10代と未知数な点が多く。彼らをはじめ加入選手は若手ばかりで計算し辛いが、ルヴァン杯の存在が経験を積ませる干天の慈雨となりそうである。
FWは人材豊富で2トップの方が起用には困らなさそうだが、個人的には前年シンガポールで大活躍したという触れ込みの坪井に期待……と、何処のポジションも上がり目を期待しての立ち回り。それが欠点となるか歓喜を呼ぶかは不明だが、同じ降格クラブ、特に横浜FCに対する強烈なアンチテーゼにはなりそうである。

<V・ファーレン長崎>

予想フォーメーション 4-4-2

GK 富澤 笠原 浅沼 原田
CB 江川 二見 村松 櫛引
SB 加藤聖(L)米田(RL)奥井(RL)高橋(R)
DH カイオ・セザール 加藤大 鍬先 秋野 五月田 安部
SH 澤田(L)大竹(R)笠柳(L)(山崎)(米田)(クリスティアーノ)(イバルボ)(高橋)
FW エジガル・ジュニオ 植中 都倉 山崎 奥田 クリスティアーノ ビクトル・イバルボ (加藤大)

予想順位 3位~9位

強固な陣容で上位(4位)を掴み取った前年。そこから亀川・毎熊とヴィヴィくんの弄り役サイドバックが抜ける事となり、特に毎熊を軸とした右サイドアタックが肝となっていただけに、J1経験のある高橋・奥井を充てたからといって簡単に埋まる訳では無さそうだ。また守りの要のセンターバックは、新里・フレイレが抜けた(+代わりに獲ったのが村松だった)事で、高さを欠く陣容となってしまったのが辛い。
一方、クリスティアーノの加入が目玉となる前線。そうで無くてもFWは人材過多なので、恐らく層が薄いサイドハーフに入りそう。他にも米田・奥田とSHで流用出来る選手が目立つので、ウェリントン・ハットや名倉の穴は彼らで埋める算段か。
前年の成績から当然昇格候補の一つになるだろうが、盤石とはいえない陣容で、今季もキャプテンで中心選手となるであろうカイオへの負担は多大になると思われる。

<ロアッソ熊本>

予想フォーメーション 3-1-5-1

GK 佐藤 増田 田代
CB 菅田(C)黒木(R)酒井(L)イヨハ理ヘンリー(L?)東野(?)
WB 上村(R)竹本(L)阿部(R?)
DH 河原 田辺 三島
IH 伊東 ターレス 杉山 東出 坂本 (竹本)
FW 高橋 粟飯原 土信田

予想順位 15位~21位

過酷なJ3の沼からついに抜け出し、4年ぶりにJ2の舞台へと戻ってきた。戦術家である大木武監督のチームらしく、可変式3-3-4を経て3-1-5-1と、ややもするとイレギュラーに見えるフォーメーションを駆使して悲願達成。カテゴリが上がる今季も通用するかは不明だが、果たして同様のシステムを貫くのかどうか。
選手編成も、まずは前年の主力選手を残すのを前提として(除く岩下)、そこから肉付けを図っていく意図が見られる。大ベテランの域に近付いている佐藤がレギュラーであるGKをカバーすべく増田を、3バックに強さを加えるべくイヨハを獲得。その他、大木氏のサッカーを知る三島・粟飯原を引っ張って来る補強策も見せ、小規模だが着実な強化を選択したか。
残った主力選手の殆どが、大卒から2~4年目という特色溢れる陣容なのが売りで、今季も大卒新人の獲得が5人と路線を貫く。J2の荒波をブレない軸で乗り切らんとしているが、残留に成功したとしても、今オフ大人しかった他クラブの引き抜きが猛威を振るいそうで怖いが果たして。

<大分トリニータ>

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 高木 吉田 西川 濱田
CB 坂(C)三竿(L)小出(R)上夷(?)刀根(C)(ペレイラ)
WB 香川(L)松本(R)井上(R)伊東(L)高畑(L?)野嶽(?)(小出)(三竿)
DH 下田 小林裕紀 羽田 ペレイラ エドゥアルド・ネット
IH 町田 野村 小林成豪 渡邉 藤本 中川 増山 梅崎
FW 長沢 伊佐 呉屋 サムエル 宇津元

予想順位 2位~10位

徳島とは対照的に、選手の大部分を残したうえで監督が交代となってJ2を迎える。6年間浮沈を賭けて戦い抜いた片野坂知宏氏に代わり、現役時代に(柏で)チームメイトだった下平隆宏氏が後を継ぐという胸熱?の展開。サッカー的には、ボールを握る事を信条とする両氏なので引継ぎに大きな問題は無いだろうが、フォーメーションは3バックと4バックのどちらになるか。
とりあえず3バックで予想すると、数少ない移籍選手となったエンリケ・トレヴィザンの穴が大きくなりそう。強度の足りない最終ラインにどう手を付ける腹積もりか。ないしはネットの獲得で、ひたすらポゼッションに徹する事で弱点を曝け出さないような振る舞いを見せるのだろうか。
主力の残留で数的には問題無いものの、全体的には帯に短しタスキに長しといった感が否めない。横浜FCとは意図が違うものの、大所帯の中で誰を主体に起用するか苦労しそうである。
以下余談で、前年のJ1は同じ日に3クラブ同時降格(大分・仙台・横浜FC)という事態が発生したが、野村が所属していた(している)全3クラブがいずれも降格(横浜FC・徳島・大分)というのも悲惨なものがある。

<FC琉球>

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK 田口 猪瀬 ダニー・カルバハル 積田
CB 李栄直 岡﨑 中川 村瀬 大森 (金井)
SB 金井(R)沼田(L)田中(R)上原牧人(R)福村(L)大本(RL)山下(?)(上原慎)(岡﨑)
DH 富所 上里 澤田?(李)
OH 池田(C)清武(LR)中野(?)シティチョーク・パソ(?)(大本)(草野)
FW 阿部 上原慎也 野田 草野 人見 ヴィニシウス

予想順位 9位~17位

共に移籍となった風間兄弟の存在もあり、解体といった印象。知念が引き抜かれたセンターバックに中川・大森を借り固めた他、ベトナム・サイゴンFCとの提携で選手を借り受けるなど、レンタル策に活路を見出した感がある。計算できるボランチが一気に上里・富所のみとなってしまった(一応、李を起用出来るが)ので、猫の手も借りたいというような感じか。とにかく故障者が出ないように祈りたい。(尚、ベトナム勢の2人は未知なので載せていない)
故障という観点では、昨季離脱期間が長かった田中の復帰はなるかどうか。福村も獲得した事でサイドバックが比較的人材豊富なだけに、彼や沼田を一列上げる策も考えられそうだが。
地域柄ホームグロウン色を強くする事も難しいため、狙いを定めて獲得した新人選手はいち早く戦力に仕立てたい所である。小泉・知念のような引き抜きも猛威を振るうJ2という戦場だけに、もっと数が居なければ……

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2022年J2リーグ・開幕前の編成の雑感3 ~翔んで岡山

2022-02-10 17:08:19 | 雑記

その1 その2 

移籍情報はこちら

「東寄り」の影響は、首都圏のクラブを終えて半数越えという面からも窺える。
両端である東北・九州地方のクラブが増えた事もあり、何処かに綻びがあっても可笑しくない……と考えながら観てみると、京都の昇格で関西地方が丸々抜けてしまっている事に。
金沢からいきなり岡山に跳ぶのは珍妙ではあるが、まあ一地方の全クラブがJ1に収まっているのは幸せなのだろう、という事で……。

<FC町田ゼルビア>

予想フォーメーション 4-4-2(4-4-1-1)

GK 福井 ポープ・ウィリアム バーンズ・アントン
CB 高橋 深津 岡野 奈良坂 (佐野?)
SB 三鬼(LR)奥山(RL)翁長(L)
DH 佐野 高江 樋口? 宇野?(平戸)(アーリア)
SH 平戸(L)太田(LR)長谷川アーリアジャスール(RL)山口(LR?)(安井)(翁長)
FW ドゥドゥ 中島 鄭大世 安井(SS)平河 佐藤 (アーリア)(平戸)(山口)

予想順位 9位~18位

前年5位まで躍進し、ランコ・ポポヴィッチ監督勝負の3年目……と言いたい所だが、陣容を見ると層の薄さに辟易しかねない状態。少数精鋭でのやり口が巧くいっていた前年ではあるが、2年前ほどでは無いものの過密日程がチームにダメージを与える主因になりかねないシーズン。下手を打つと勝負どころか、1年目と同様の状況にまで逆戻りしてしまう恐れが。
その少数精鋭ぶりは、三鬼・吉尾除くレンタル組(デューク・カルロス、ンダウ・ターラ、田代)がロクに出番無く退団を迎えた(森下は微妙)点からも窺える通り、一度構想外となってしまった者にとっては厳しい。そこそこ出番があった岡田・土居も、もう一年手元に置いておいた方が良かったのでは無いだろうか。ともかく吉尾のレンタルバックという回避不可(?)な事象に以上の要因が加わり、薄い層に拍車が掛かってしまった感が拭えないオフ。
そんな状況を改善する要因は新戦力。翁長はサイドバック・サイドハーフ双方をこなす存在として即戦力が予想され、岡野も最終ラインに厚みを増すだろうが、やはり決定的に数が少ないのが難点。前年故障を繰り返していた山口に目途が立てば、FWとSHを兼任する人材が厚いので前線は何とかなりそうだが……。

<横浜FC>

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK ブローダーセン 六反 市川 大内
CB ガブリエウ(C?)韓浩康(?)高橋(C)岩武(R)中塩(LR)(和田)
WB 高木(L)武田(L)中村拓海(R)亀川(LR)松浦(R?)和田(R)(長谷川)(ハイネル)(岩武)
DH 安永 ハイネル 中村俊輔 手塚 (和田)
IH 齋藤 長谷川 山谷?(山下)(中村俊)
FW サウロ・ミネイロ フェリペ・ヴィセウ 小川 伊藤 渡邊 クレーベ 山下

予想順位 1位~8位

J1からの降格クラブらしく大所帯、前年途中に加わった助っ人組も大部分が残り、文字通りに1年での復帰を果たさんとする姿勢なのは明白。そんなクラブの纏めが期待される新監督は四方田修平氏で、札幌監督時代にヘイス・ジェイなど助っ人の得点力を存分に活かし、J1昇格~残留を果たした実績を評価しての事か。
そんな助っ人勢力に対抗するように、日本人選手でもJ1に居ても可笑しくない立場の選手を搔き集め。一人一人繊細を述べるのも面倒で、これだけ揃えればJ1昇格は間違いないだろう……という言葉で締めたい所。
しかしその分、巧くいかなかった際の反動は尋常では無いだろう。ややもすると「ただ戦力を搔き集めただけ」と揶揄されかねない状態になったのは、三浦移籍という混乱を招く事象(本当にそうなっていたのかは不明)もあり仕方無いのかなとも思うが。
整理整頓しきれていない陣容を見渡し、せめてクレーベは放出してしかるべきでは……などと選手目線での事象を考えてしまう。しかし穿った見方をすれば、助っ人組が1年間の契約=今夏にシーズン途中で流出という事態に備えての大所帯なのかもしれない。

<ヴァンフォーレ甲府>

予想フォーメーション 3-4-2-1

GK 河田 岡西 小泉 山内
CB 新井(CRL)浦上(R)北谷(RL?)野澤陸(?)レナト・ヴィスキ(?)(山本)
WB 荒木(L)関口(R)須貝(RL)小林(?)(中山?)
DH 野澤英之 山田 山本 石川 松本 林田?(新井)
IH 宮崎 長谷川 鳥海 中山 飯島 (小林?)
FW ウィリアン・リラ 三平 ブルーノ・パライバ (宮崎)(鳥海)

予想順位 7位~14位

恐らく部外者から見ると、最も首を捻った監督人事となったであろう、4年前にシーズン途中で解任となった吉田達磨氏が再就任という運びとなり。なお吉田氏自身は2019年からシンガポール代表の監督を前年まで務めており、監督としてのタフさは増していると思われる。
前回監督時の失敗(2017年に降格、2018年に途中解任)は、それまで守備的であったチームを、攻撃的スタイルを導入しようとしたという典型例だったとの事。しかし現在は伊藤彰前監督の下、主体的にボールを握っての攻撃も行えるチームへと変貌しており、吉田氏自身の理想を落とし込むのに時間は掛からない(と予想される)のが大きな違い。果たしてサポーターを見返す成績は残せるだろうか。
そんな吉田氏が率いるチーム編成はというと、ボランチの野津田・中村が移籍と、スタイルを貫くには若干不安な選手放出。またメンデスも居なくなり、セットプレーでの得点力も見通しは不透明。前年後半戦の戦いを彩ったウイングバック含めた前線の若手選手達も、これらの事象で後方の土台が揺らぐ事があれば満足なパフォーマンスとはいかないだろうが、果たしてシーズンの入りは。

<アルビレックス新潟>

予想フォーメーション 4-2-3-1

GK 阿部 小島 瀬口
CB 千葉 舞行龍ジェームズ トーマス・デン 遠藤 (早川)(田上)
SB 堀米(L)藤原(R)早川(R)田上(LR)渡邊(L)長谷川(R)(星)(デン)
DH 高 島田 秋山 (高木)(藤原)
OH 本間(LRC)高木(CL)伊藤(CRL)三戸(RL)星(R)イッペイ・シノヅカ(RL)松田(R)(谷口)(矢村)(秋山)
FW 鈴木 谷口 矢村 小見

予想順位 6位~11位

新監督は、マリノスで幾年もコーチを務めていたという経歴の松橋力蔵氏。新潟へ働き場を移した途端、1年後に監督のお鉢が回って来る事となり、昇格を目指すチームを引き継ぐだけに責任も重大であろう。ただし今季からプレーオフが復活するとあり、前年から大崩れしなければ……といった所だろうか。
その松橋氏のマリノスとの縁からかレンタル移籍。松田の他、柏から借りたシノヅカも元はマリノスの選手で、サイドを増強して監督1年目のシーズンに臨む。そのフォーメーションは不透明だが、とりあえずは前年同様4-2-3-1で予想。しかし本間ら既存戦力との被りを考慮すると、4-3-3で収まりを良くするのも手か。
ポゼッションスタイルを貫くには不可欠となっていたディフェンスライン、そこにJ1クラスのデンが加わり層は万全といった陣容。考慮しなければならない千葉の衰えが到来した際にも、同様のサッカーは貫けるか。
キャンプでいきなりウィルス感染による足止めを喰らってしまい、難しいシーズンの入りを余儀なくされた新体制。果たして上位をキープできるだろうか。

<ツエーゲン金沢>

予想フォーメーション 4-4-2

GK 白井 三浦 上田
CB 廣井 庄司 松本大輔 稲葉 黒木
SB 松田(R)長峰(L)毛利(L)高安(R)片倉(L)
DH 藤村 松本大弥 力安 小野原?
SH 嶋田(RL)大石(R)平松(L)(力安)(大谷)(高安)
FW 丹羽 豊田 大谷 杉浦恭平 林 杉浦力斗

予想順位 12位~21位

前年は厳しい残留争いに晒され、大ベテランの域に入ってきた柳下正明監督にとっては同じシーズンを繰り返したくない所ではあるが、クラブ規模的に一発逆転もしづらい難しい状況。なおコーチには久藤清一氏が収まっており、3度目の代行も残留のための戦いに……なんて事にならないのを祈る。それを織り込んでのクラブ側の招聘という節が感じられるけど
新戦力に輝かしい実績を持つFW豊田を持ってきたのは、大橋・石尾と重要なセンターラインの人材を抜かれてしまったダメージの相殺か。海外修行を終えた(?)小野原も獲得と、これまでとは一線を成す補強策で、文字通りの柳下体制6年目の集大成にせんとしているのだろうか。多方面を見ても、J1クラブからのレンタルで陣容を固めているのが目立ち、苦境打開へ奮闘を重ねる。
藤村・大橋の鉄板の形が崩れる事となるボランチ。確かに安定性といえばこのコンビであったものの、そのマンネリ感が前年の苦境を呼んでしまったと思えば、大橋移籍は悪い面ばかりで無く。藤村のパートナーは誰が来ても若い人材になるが、新たな化学反応が引き起こされる事に期待。

<ファジアーノ岡山>

予想フォーメーション 4-3-3(4-1-2-3)

GK 梅田 金山 馬渡 谷口
CB 濱田 ヨルディ・バイス 柳 阿部
SB 宮崎智彦(L)河野(R)廣木(R)(徳元)(木村)(松木)(野口)
DH 喜山 河井 疋田
IH 関戸 ユヨンヒョン(河井)(木村?)
WG 宮崎幾笑(R)チアゴ・アウベス(?)木村? 徳元? 野口(R?)松木(L?)
CF ミッチェル・デューク 川本 齊藤 福元 ハンイグォン

予想順位 8位~16位

木山隆之氏を新監督に迎える。前の働き場であった仙台で猛烈に苦戦を強いられ、典型的な「J2ならば名将」という評価が固まりそうな木山氏。それを覆さんと意気込むかのように、岡山では4-3-3に取り組むとの事だが果たして。
前年一大勢力(?)を築いた清水勢、石毛が抜けたものの、河井とチアゴ・アウベス(山形のとは別人、一応)が加わって拡大は止まる所を知らず。安定感抜群だったGK梅田も、レンタル期間を引き延ばす事で無事残留。
しかし彼の前方であるセンターバック・ボランチはほぼ総替えを強いられる。バイス・柳の獲得で、形だけならCBは万全といえるが、2人とも得点力の方が目立つ選手なので守備構築をし直す現状としてはどうか。ボランチも、補強はしたものの1アンカー(4-1-2-3)では不安という印象は拭えない。サイドの選手はレンタルバックもあり数的には問題無く、やりたい形への移行はスムーズになると思われるが、チーム強度の面で難ありか。

続く その4

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