昼過ぎまで誰からの電話もなく、静かな時間が流れた。昨日留守電が入っていたS氏に電話をかけると、通話中の音が。事務所にかけても通話中、マネージャーのKくんにかけても通話中、ハタと思い当たった。ひょっとすると、僕の電話が止まっているのでは…。坂上のショップに走り、確かめると案の定、三月から銀行自動引き落とし用に作った口座が残高不足だったのだ。これでは銀行引き落としにした意味がない。窓口で料金を支払い、開通したとたん「何、やってるの!」と、W氏からお叱りの電話。「いくら貧乏作家でも、電話止めたらダメでしょう!」確かに、今や、携帯電話は生命線ともいえる大切な存在である。迂闊だったと謝った。
しかし、思えば携帯電話のない時代は静かで良かった。引き返すことの出来ない郷愁ではあるが、便利さと引き換えに僕らはどれだけの大切なものを失ってきたのだろう。感傷に浸っている場合ではない。仕事の電話、心配の電話が次々と、再び時間は動き出した。
さて、今宵も中野坂上のアトリエで三千人の警官隊と銃撃戦をやります。どうか、あなたの貴重な2時間を僕に下さい。儚い夢の世界ではありますが、携帯電話の無い世界です。お待ちしています。
しかし、思えば携帯電話のない時代は静かで良かった。引き返すことの出来ない郷愁ではあるが、便利さと引き換えに僕らはどれだけの大切なものを失ってきたのだろう。感傷に浸っている場合ではない。仕事の電話、心配の電話が次々と、再び時間は動き出した。
さて、今宵も中野坂上のアトリエで三千人の警官隊と銃撃戦をやります。どうか、あなたの貴重な2時間を僕に下さい。儚い夢の世界ではありますが、携帯電話の無い世界です。お待ちしています。