面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

札幌は雪の華

2006年12月25日 | Weblog
 旅人の見る景色はそこに住む人の苦労を知らない分美しさが強調されるきらいがある。
しかし、つとめて冷静に見たが、南国熊本生まれの僕にとって、雪の華咲く札幌は息を呑むほど美しい街だった。しかし、ホテルを一歩でたあの寒さは長く耐えられるものではない。
 帰京してクリスマスライブのラストステージに間に合った僕に、劇団のGが「札幌どうでしたか」と訊いたので「雪が沢山降って寒かった」と答えると「それはよかった」との返事。Gは旭川の出身なのだ。僕が夏に熊本へ行った彼に「どうだった」と訊けば「暑かった」と返ってくるだろう。そして僕は「それはよかった」と言うだろう。と、Tが分析してくれた。札幌は寒く、熊本は暑くなければ困る。一種の郷土愛か。寒い事が誇らしく暑い事が自慢なのだ。CDドラマから映画が生まれる。この素晴らしい発展に立ち会えることは嬉しいが、脚本書きとしてはかなりのプレッシャーだ。最終シナリオハンティングを終え、今年中に書き上げるのが僕の仕事。年賀状書きもまだ終わっていない。正月に届かなかったらごめんなさい。そんな訳で、雪の札幌、楽しむ時間もありませんでした。
 そうだ、行きの飛行機で面白い事があった。千歳空港の滑走路除雪の為、青森上空を1時間以上旋回して着陸を待たされたのだが、飛行機が苦手な僕は息苦しくなり、隣に座った制作会社のK氏に思わず遺言を頼んでしまった。すると、K氏曰く「僕も一緒に落ちると思うんですが…」そのとおりだ。後で、同行のW氏に話すと「やっぱり朝倉さんはアホだったんだ」と、ため息を吐かれた。よくよく考えれば隣に乗っているK氏に遺言を頼む僕はおかしい。W氏のいうとおりかも知れない。