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アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

星降る川から(気まぐれダイアリー)6月8日

2025-06-08 | ・最新のお知らせ・イベントなど

 最高気温23、6度(最低気温19、6度)。

 本日(6月8日)四国地方も梅雨入りです。

 

九州北部と四国地方が梅雨入り 平年より遅く長雨の季節に突入(気象予報士 日直主任)

今日8日、気象庁は九州北部(山口県を含む)と四国地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。平年より九州北部は4日遅く、四国は3日遅く、長雨の季節に突入です。

tenki.jp

 

梅雨入り初日の四万十は、シトシト雨が降ったり止んだりです。

6月11日は、満月。ですが夜空は、雨雲に閉ざされ、ストロベリームーンは、見られなさそうです。

ん~ザンネン。でも、梅雨雲のムコウには、もう真夏がまっています。バシャバシャ川遊びも楽しい真夏が。


以下は、暇にまかせて書いた旅雑文です。キョーミのない方は飛ばしてくださいね。期間限定公開です。

「肩よせて夏空」

雨の降る今日は、しくしくと傷む左足の古傷に、

そういえば、あの事故は梅雨時の雨の夜だったなぁ、と少しにがく思いだす。

 

「ああっ、やっちまったなぁ・・・ナンテコッタ・・・愛車はどうなっただろうか・・・

買ったばかりのお気に入りのスイングトップも、引きちぎれて血だらけになっちまったなぁ」

ふと気がつくと、そこは蛍光灯の明かりまぶしい、病院のベッドの上だった。

そうか、救急車にのせられたときに意識がとんだのか。

あちこち痛むが、ギブスで固定されたり、包帯をぐるぐるに巻かれたりしているので、どうにも動けない。

左足の損傷、左足首のヒビ、右肩の切創、からだのあちこちの擦過傷。

頭と首と腹が負傷しなかったのが、せめてものサイワイか。しばらく入院か・・・。

もうすぐ夏なのに。あの娘と夏休みにツーリングにいく約束だったのに。

終了

雨の夜、クラスの授業を終えると、愛車である400のバイクに跨った。安物のレイン・スーツを着て。

この頃は、どこに行くのも —雨が降ろうと— 400を走らせた。

期間限定公開終了 続きは、「カテゴリー「レター&旅雑文」でご覧ください。

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南の川から(気まぐれダイアリー)6月7日(リブログ)

2025-06-05 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

白い雲が、のったりながれゆく透きとおった青空。

雨粒をまとい、朝日にキラキラかがやく青葉の山。 

つるりとした水面に、青と緑をうつしてゆったり流れる川。

昨夜の雨が、美しい水無月の朝をつくりました。うーん、ビューティホー。

家にもどる途中。

ガリッ!岸辺の野生化したスモモのまだ青い実をかじれば、

わかい夏のあまずっぱさが、口いっぱいに広がっていきました。

*今年は、スモモ、ヤマモモ、ウメの果実が、まったくといっていいほど生ってません。なんでだろう。

今日の最低気温は、16、3度。

 

 最高気温28、5度。午後も晴れ。

ザワザワと青葉風が吹きぬける6月の庭で、

サツキの花といれかわるように、ネムノキの花が咲きはじめています。

そんな、淡いピンク色のネムノキの花を見ると、

僕は、若き日の夏、はじめてのバイク1人旅でのデキゴトを思い出すのでした。

7月の朝、テントのなかで目をさまし外をのぞくと、あたりいちめんミルク色の深い霧に包まれていた。

目のまえに止めた愛車が見えないほどの。

そこは、九州のとある地方の丘陵地帯を走る国道、ドライブイン脇の小さな公園。

 

テントをでて、トイレをすませ、顔をあらった僕は、

ドライブインのベンチに座り、温かい缶コーヒを飲み、タバコを吸っていた。

今日はどこまでいこうか?と考えつつ。

ドルル。深い霧のなかから、排気音が聞えてきた。すると目の前に、中型のオートバイが現われた。

オートバイを降りたライダーがヘルメットを脱いだ。女性ライダーだ。

 

視線があった。

「おはようございます」とアイサツを交わした僕は、おどろき笑顔がこわばってしまった。

中背で細身、背中までの長い黒髪、小顔に薄い唇、涼し気な目元。

その女性ライダーは、僕がうまれてはじめて憧れた年上の美しいひとによく似ていたのだ。

 

どんな旅をしてるのか?などと短く話をしたあと、写真を撮らせてもらった。

霧が晴れてきた公園の木には、淡いピンク色の花が、フワフワたくさん咲いていた。

「じゃあ、このキレイな木の花をバックに」と僕が言うと、

「ネムノキの花ね。ネムノキは、夜になると葉を閉じて、

まるで眠っているように見えるから、 ネムノキという名前なのよ。知っとう?」と彼女が言った。

「ほぇ~そうなんだ・・・」。僕は、出来の悪い弟のようなマヌケな返事をした。

 

そういえば、あの時の写真。押し入れのプラ箱(写真箱)のなかのどこかにあるはずだ。

ナツカシイ、探してみようか?すると、もうひとりの自分がささやいた。

野暮はおよしよ。(思い出補正ずみの)記憶のなかのステキなデキゴトに、と。

ココロの地図には、あの夏のネムノキの花を背景に、彼女の美しい笑顔の花が咲いている。

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南の川から(気まぐれダイアリー)6月3日(リブログ)

2025-06-04 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 最高気温27、5度(最低気温14、3度)。晴れ。

朝っぱらの四万十の空は、曇り。風がすずしく、2度寝にはサイコーでしたが、

灰色の空は、やがてバッチリ晴れ、陽がてれば、気温がグングンあがって、ん~あつい。

 

日なたの陽ざしは、もう夏のように強い。

でも、(湿度が低く)日かげの風は、まだ初夏のようにさわやかです。

南風にざわめく新緑の庭で、ドクダミの白い花も心地よさげにゆれてます。

 

しかし、もうすぐジトジト長雨とジメジメ湿気の季節(例年の梅雨入りは、6月5日頃)。

(壊れていて使えないとわかっているのに)ぼろエアコンのスイッチをオンにすれば、

ぐおん、ぶわっ!大量の黒いカスが、いっせいに部屋中に飛びちったのでした。哀号・・・。

なにはなくとも、暇だけはたっぷりとあるガイドは、川へ(暇ン十川だ)。

海苔弁と飲み物、文庫本をザックに入れて。

 

川原へおりる細道に、白く高く連なるヒメジョオンの花が、6月の風にゆれてます。

(とてもよく似ているヒメジョオンとハルジオン。・ヒメジョオンの茎は、白い髄がつまっている。

・ハルジオンの茎は、中空。茎をきってみると簡単に見分けられます。*花期はハルジオンの方がはやい)。

先週のやや太く速くながれていた川は、いつものゆっくりとしたながれに。

南風が吹きぬける木陰で、海苔弁をたべ、お茶をのみ、本をひらきました。

 

「人間にとって、きっとふたつの大切な自然があるのだろう。

ひとつは、日々の暮らしの中で関わる身近な自然である。

それは道ばたの草花であったり、近くの川の流れであったりする。

そしてもうひとつは、日々の暮らしと関わらない遥か遠い自然である。

そこに行く必要はない。が、そこに在ると思えるだけで心が豊かになる自然である。

それは僕たちに想像力という豊かさを与えてくれるからだと思う」星野道夫 

 

本をとじ、空をながめてつぶやきました。

この四万十川の自然も(僕にとっては、日々の暮らしの中で関わる身近な自然だ)、

心が豊かになるものであってほしいなぁ、と。

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6月1日(木)のつぶやき(リブログ)

2025-06-01 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、曇り。

どんよりとした曇り空から時折陽がこぼれますが、

ふたたび雨が降り出すのは時間のモンダイ。洗濯物がたまるんダイ。体がなまるんダイ。

太陽恋しい6月がスタートです。

雨空が続く四万十川は、じこじこ水位をあげてます。水位は、平水+1、36メーター(川登)。

今日の最低気温は、17、8度。

 

 最高気温22、5度。午後は、曇りのち雨。

「まだ、もつやろ」と今にも泣きだしそうなネズミ色の空の下を、ノロノロと走りました。

道ばたでは、高く連なるヒメジョオンの白い花が、6月のしめった風にゆれてます。

大きな橋をわたり、岸辺の細道に入れば、ホタルブクロとクマノミズキの白い花が(梅雨に咲く花が)目をひきます。

もう、そんな季節ですか。はやいなぁ・・・と思いながら走り、沈下橋で折りかえせば、ポツポツと雨が。

雨はやがて本降りに。そして僕はずぶ濡れに。ひとり濡れる雨は、冷たいなぁ・・・ココロも冷えそうです。

♪ひとりきりさ いつだって I'm just walkin' in the rain♪

ふたたび降りはじめた雨は、今夜から雨足が強くなり、強い雨は明日の午後まで続くようです。

台風と前線がタッグを組むと、記録的な雨量となることもあり、ユダンがなりません。

大雨にココロもたない我がボロ家。アマモリシナキャイイケド・・・。

それでも、旅先の砂漠、尾根、海辺で嵐にもてあそばれた

(テントはあっけなく潰された)時にくらべれば、まだマシか・・・。

 

四万十川は、これまでの雨で、じこじこ水位が上がってます。

近所の沈下橋は、今年初、濁流に浸かるかも?(明日までの雨量にもよりますが)。

川が大きく増水すると(平水+5メーター以上に)、

川底まで洗われ —川底の大きめの石も動き、珪藻などがとれて— 増水後の川は、水の透明度が良くなります。

(これまでは、水の透明度があまり良くなかった。主観ですが)。

それは、大きな増水の良い面の一つです。

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6月のきれいな風が吹く川で

2025-06-01 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「6月のきれいな風が吹く川で」2018年梅雨のツアーレポート再掲です。

 最高気温28、2度

 「六月を奇麗な風の吹くことよ」正岡子規

薄雲たなびくナガセブルーの空の下、

僕らは、カヤックに美味しいものをこじゃんと積んで水無月の川を下りました。

最高気温28、2度。川面の水温23度。

四万十川の水位は、ほぼ平水。水の透明度は、良(この時期にしては)。

*ナガセ:梅雨どきのこと

西土佐大橋上流 ツアースタート地点。講習&練習後、川下りにGO!

 もう夏のように強く暑い陽ざしの下、手にふれる、瀬でかぶる水が、めっちゃ気持ちイイ!

初っ端の少し波が高い瀬を無事クリアーしたゲストは、

子どものような輝く笑顔を見せてくれました。ドキドキ、ワクワク。

初っ端の瀬 迂回コースもあります。

ドキドキ、ワクワク。

ザブザブ。瀬でかぶる水が気持イイ!!

操船になれてきたら、景色も楽しんでね。

 梅雨晴れの川は、光る風のコリドー。

青葉の山をザワザワと鳴らす強い南風は(カヤックには向い風)、

とろ場をゆく僕らをスイスイと下らせてくれません。のんびりゆけば、と諭すかのように。

それで僕らは、地域、自然、旅の思い出など、よもやま話をしながら、ゆっくりゆっくりと川をくだりました。

光る風は、遠い日々へのコリドーも吹きぬけて、記憶のトビラも開けてくれたのでした。

*とろ場:流れがゆるい区間

*Mさん。画像CDは、6月4日に発送いたしました。お楽しみに。

岩間沈下橋工事中 現在、通行止めで静かです。

ロケーションのよい川原で、のんびりランチタイム。

岩間沈下橋下流 

芽生大橋

もうすぐゴール。漕行13キロ。

今日は、楽しめましたか?

ぜひまた遊びに来てくださいね。四万十は遠いところですが。

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南の川から(気まぐれダイアリー)5月28日(リブログ)

2025-05-27 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 おはようございます。四万十は、雨。

(深夜から降りはじめた雨)今は、時折ガシャガシャと激しく降っています。

ひさしぶりの大雨は、午後まで続く予報。

痩せていた初夏の川は、この雨でモリモリと太り肥満十川になるコトでしょう。

それにつけてもカメムシの臭さよ・・・(昨夜は、大量発生したカメムシが大騒ぎ)。

今日の最低気温は、20、7度。

初夏の岸辺に、南国風の見知らぬ花が・・・。調べてみると、ブラシの木でした。

花の姿は、ビンを洗うためのブラシそっくりですね。

英語ではボトルブラッシュと呼ぶとのこと。

花言葉は、「恋の炎」「はかない恋」。イノチ短し恋せよ老若男女。

 

   最高気温24、1度。

雨は、昼すぎにやみ、雲がゴンゴン流れる夕方の空は、晴れ間がひろがりました。

湿気と温度がグンと高くなった空気と風に、雨の季節も近し、と肌でかんじるこのごろ。

明日以降の四万十の空は、どんなかんじやろか?と天気予報を見れば、まだ晴れる日が多いようで、

この先もしばらくは、「はつなつの光りと風の四万十川」がカヌーで楽しめそうです。

*予報では、今年の四国梅雨入りは、6月半ばころ(平年は、6月5日ころ)。

 

16:00現在。

四万十川の水位は、平水+3、1メーター(川登)↓(家地川ダム、津賀ダム)ダム放流量は、727㌧↓

今日の雨で、モリモリと太った川。

今週末の川は、カヌーで長い距離を下るには、ぼっちり(ちょうどよい)か、と。

つい先日、川辺に、南国風の赤い花(ブラシの木)が咲いているのを見つけました。

おっ、めずらしい、とその花をながめれば、夏の足摺の海辺をあざやかに赤くいろどる、

やはり南国情緒たっぷりのアメリカデイゴの花を思い出しました。

 

ある年の梅雨から夏にかけて、僕は、高知西南部をバイクでキャンプ旅をした。

透明度がよく、美しく、静かな足摺の海をとても気にいり(四万十川をメインに遊ぶ予定だったのに)、

海辺のキャンプ場にテントを張りっぱなしにし、そこをベースに海や川にゆき、ひと夏をすごした。

 

夏の濃い緑にそまったキャンプ場を赤くいろっていたのが、アメリカデイゴの花(南米原産)。

枝いっぱいにさいた丸みのある蝶形の真っ赤な花は、エキゾチックで南国の海辺によく似合っていた。

1日海でたっぷり遊んで、夕方になると、僕はビール片手に南国の花と海をながめた。

このまま、ずっと夏がおわらなければいいのに、と思いながら。

 

「If you take a flower in your hand and really look at it, it's your world for a moment.

ひとつの花を手に取ってよおく見れば、束の間、世界はあなたのものになる」Georgia O'keeffe 

 

旅の記憶のなかに咲く花を愛でる雨の午後。そんなヒトトキもときには良いものですね。

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四万十川で深呼吸を(ココロもゆるむ川)

2025-05-25 | ・最新のお知らせ・イベントなど

四万十川で深呼吸を(ココロもゆるむ川)2024年初夏のツアーレポート再掲です

 最高気温30、1度。

 「この休暇がおわると、役職がかわるんです。

そうなると、もう連続した休みがとれなくなるので、

その前に、時間がないと行けないところを旅して、リフレッシュしたいなぁ、と思って・・・。

以前、遊んで(カヌーでくだって)面白かった四万十川と美しい栢島の海を選びました」

「どうして、四国西南部を旅先に選んだのですか?」

と聞いたガイドさのに、となりでカヤックを漕ぐゲストのTさんが答えました。

 

 5月24日(金)。

薄曇りの空からときどき陽がこぼれる川原は、少し蒸し暑くかんじます。

目の前の四万十川は、しばらくまとまった雨がなく、水量が少なめですが、水の透明度はグッドです。

 

 スタート地点のトロ場(流れがゆるい箇所)で、

かるく慣らした僕らは、さっそく川くだりをスタート(Tさんは経験者)。

いきなり少し波高い瀬に突入です(土佐大橋右側の瀬)。

 

 ザブンザブン!バウが跳ねる瀬では、バシャバシャとカラダにかかる水が気持E。

ひゃっほう!思わず声があがります。

最高気温30、1度。川面の水温20度。

水ぬるむ四万十川は、沈(転覆)もユカイな季節に。

 カヤックから見わたす山は(黄褐色や萌黄色、海老茶色でカラフルだった山は)、

淡緑と鮮緑に衣がえをすませて、初夏の陽にあわくかがやいています。

岸辺には、咲き終わりのウツギの白花がチラホラと見えます。

カジカカエルの恋声にみちた水辺。トロ場の岩の上に、甲羅干しをしている亀を発見。

そーっと近づいていくと、チャプン!亀は、水のなかに潜ってしまいました。

 

 4キロほどくだり、水の透明度がよい小さな支流の川原に上陸し、ランチタイム。

晴れる予定の空は、なかなか太陽が顔を見せてくれません。

シュノーケルセット&エビタモも積んできたんだけどなぁ。出番は、ナッシング。残念です。

曇り空の川原は、暑すぎず、のんびりとゴハンを食べるには、良いのですが。

 後半のコースは、瀬はすくなくなるけど、美しく雄大な川景色も楽しめます。

新緑の山を愛でながら、さわやかな風を、ここちよい水を感じながら、カヤックのうえで、大きく深呼吸~。

そして、僕らは水面をたゆたうようにながれていきました。どんぶらこ。

 カヤックでの川くだりは、岩間沈下橋まで(漕行8キロ)。

本日のツアーのしめは、沈下橋ダイブ。

車にのりこみ、江川崎上流の長生沈下橋へ(岩間沈下橋は、水深が浅く飛びこめない)。

ザブーン!誰っちゃおらん川へ飛び込んだTさん。

川からあがる、とズブ濡れのままニコニコと5月の風に吹かれていました。

 ツアーを終えたさのが、家にもどり、片付けをすませ、PCを開くと、Tさんからメールが。

「さのっちへ!無事に宿に着きました!

今日は、ありがとうございました。本当に心地良かったです。

また、戻ってきたいと思いました」。

 

うれしさで胸がいっぱいになったさのは、つぶやきました。

ぜひまた、深呼吸しに、ココロをゆるめに、四万十に戻ってきてくださいね、と。

 

「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松

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夜のフェリー( I Like スローな旅)

2025-05-24 | ・最新のお知らせ・イベントなど

 夜のフェリー(I LIKE スローな旅) 2010年に書いた旅雑文です。期間限定きまぐれ公開中。

 

 ・オートバイ・車・高速バス・フェリー(長、中、短)・新幹線・電車(夜行、鈍行、特急) 

これまでに僕が、「東京~四万十、静岡~四万十、出稼ぎ先~四万十」の往復に利用した交通機関。

(四万十に住むまでは、東京暮らし。静岡には、実家があります)

寝台特急、飛行機、ヒッチハイク、自転車、カヌーの利用はザンネンながらまだありません。

友人には、シーカヤックで海伝いに帰れば?と言われますが・・・笑。

いろいろな乗り物や方法がありますね、旅の目的地までの移動手段としては。

その中でも、のんびりと海路をゆく長距離フェリーの旅が、僕はけっこう好きです。

 

 マイバイクを積んだ夜のフェリー。

月明かりに照らされた、静かな海を走る長距離フェリー。

船旅のお供は・缶ビール・ポケットウイスキー・柿ピー・ガイドブック・雑誌・文庫本。

乗客もまばらな雑魚寝の2等船室で、薄い毛布に包まり、缶ビールをプシュと開け、文庫本を開く。

それは、いわゆるひとつの小さなシアワセな時間。少確幸。

ごろ寝に飽きたらデッキに出て、夜風に吹かれながら、夜の海と星空を眺める。

下船時、船底からバイクで陸に飛び出して行く、その瞬間のなんとも言えない開放感もステキだ。

 2頭船室で、他のツーリングライダー達と酒宴でおおいに盛り上がったのは、

バイクで乗り込んだ、北海道行きフェリー、沖縄行きフェリー。

星空のデッキで夜風に吹かれながら、センチメンタルな旅の思いに浸ったのは、小笠原航路。

 

 水平線、どでかすぎる空、それしか見えなかったナーバスな5日間は、

オーストラリア北航路(小さな貨物船に、船員以外の乗客は僕1人だけ・・・)。

大荒れのタスマン海に、立つことも出来ず吐きまくった、ゲロウなタスマニア航路。

 

 みかんをくれた隣のおばちゃんと話をすると、

おばちゃんの住まいは、東京の僕のアパートの近所だと知って、「あら、びっくり」

意気投合した僕らが日本酒でカンパイしたのは、高知~東京フェリー。

そして、まだ見ぬアコガレの大自然にココロ踊ったのは、東京~鹿児島~屋久島航路だ。

 

 「そんなに急(せ)かんでも、エエんとちゃうやろか・・・」

のんびりフェリーの旅は、好きな作家のそんなつぶやきをフト思い出させる。

 ゆっくりとゆるーい移動時間。

長距離フェリーの旅では、さまざまな風景やいろんな人との出会いがありました。

そして旅は、沢山の素晴らしい(良くも悪くも)思い出を僕に残してくれてます。

しかし、この数年で高知発着の、東京~高知、大阪~足摺、大阪~高知は、ザンネンながら航路が廃止。

僕はイチマツの寂しさを感じているのでした。

このような風潮では、ブルートレインも・・・「早く乗っておかないと!」ですね。

「 I  Like スローな旅」

 

追記(悲報):ああっ、ついに宿毛~佐伯フェリーも・・・→ 宿毛フェリー所有の船差し押さえ

 *ブログタイトル「夜のフェリー」は、山口岩男 アルバム「ブルームーン」より


 

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Laughter in the Rain

2025-05-24 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「Laughter in the Rain」2014年6月のアークツアーレポート再掲です。

 最高気温21、3度

 梅雨の晴れ間も終わり、朝からシトシト雨が降りはじめた土曜日。

僕らは、五月雨にけぶる川をカヤックで下りました。

 予報では、雨は昼前からザァザァ降り・・・わおっ。

本降りを警戒して、ツアーの行程は直前に少し変更です。

お昼を途中の川原でとらずに(おやつ休憩ですませ)、

カヌーのゴール後(川からあがり移動し)屋根のあるところで食べるコトに。

 川を下りはじめると、雨は本降りとなるどころか、時折やんで僕らをよろこばせました。

ゲストの晴れ女「ちぇけら」さんが、どうやらその才能を発揮したようです。

 川の上は暑くも寒くもなくカイテキ。

風がなく、つるりと鏡のような水面は、白くけぶる青葉の山、灰色の空を映しています。

半月ほど前の大きな増水に洗われた川。その水の透明度はグッド。川面の水温21度。

僕らは、ほど良い水量で足早に流れる川を、あまり漕がずにスイスイと下ってゆきました。

 「今日、ここに来て良かった・・・」

そんなゲストの声が聞けた僕は、ほっと安堵したのでした。

 

 また遊びに来てね!。

ブログタイトルは、

Niel Sedaka  ニールセダカ: Laughter in the Rain  雨に微笑みを (1975) より。

http://youtu.be/VCusyLPrFCo

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南の川から(気まぐれダイアリー)5月23日(リブログ)

2025-05-23 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

  最高気温21、8度(最低気温17、5度)。小雨のち曇り。

午前中の四万十は、ポチャポチャと弱い雨がふってましたが、

雨がやんだ昼さがりの空は、少しづつ明るくなって、おっ、夜には晴れるかも?と期待をもたせてくれます。

今夜は、満月(フラワームーン)なのです。

 

流域の人口が少ない四万十川。

その川原は、家灯りや外灯などの明かりの影響がちいさく、夜がしっかりと暗く、月本来の明るさを体感できます。

そんな、月や星を見るにもよい川原で、

焚き火にあたり、お酒でも飲みながら、フラワー・ムーンをのんびりながめるのも、またヨロシです。

ごろごろ石の川原では、コットを使うとカイテキですよ。

 

「あなたは、ごきげんよろしいほで、けつこです。

23日、ちんかばしのかわらでおつきみしますから、

おいでんなさい。とびどぐもたないでくなさい」。さのねこ 拝

♪きれいな月だよ出ておいでよ 今夜も二人で歩かないか♪

よい月が見える夜に、家にいるのは、すこしもったいないような気分になります。

そして時に月は、ムーンライト・マジックで僕らを別世界につれていってくれます。

 

四万十川で。

月夜の川にカヌーをすべらせ、ムーンライトながれる水面にこぎだす。

月光に、蒼白く照らされた川原、シルエットになった低い山々。

聞こえてくるのは、鳥と獣の声、風と瀬の歌、パドルの音。なんて魅惑的な、ムーンライト・カヌー。

月の岸辺にあがり、シングルモルトウイスキーをいっぱいやれば、思わず月に吠えたくなる。

 

熱風大陸で。

月夜のアウトバックでバイクにまたがり、ムーンライトつくる月大陸を走る。

月光に、白々とだまりこむ土獏。シルエットになった灌木。

聞こえてくるのは、愛車の鼓動、風をきる音。なんて幻想的な、ムーンライト・ライド。

月の丘にのぼり、ビールをいっぱいやれば、思わず笑うオトコに吠えたくなる。

*豪州では、月の模様は「笑う男」と呼ばれている。

 

冬のスキー場で(冬山にこもっている時)。

月夜の山にスキーをすべらせ、ムーンライトてらす(クローズされた)ゲレンデをくだる。

月光に、ほの白くひかる雪面。シルエットになった森と山々。

聞こえてくるのは、スキーのすべる音、風をきる音。なんて夢幻的な、ムーンライト・スキー。

月の急斜にすわり、ワインをいっぱいやれば、思わず月に吠えたくなる。

 

ムーンライト・マジック。

しばし憂き世をわすれて、別世界にうたかたの旅をするのも、またオツなものですね。

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ほたる夜のキャンプツアー

2025-05-22 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「ほたる夜のキャンプツアー」いつかの初夏に書いたツアーレポート再掲です。

四万十は、そろそろほたるの季節に。

  最高気温25度。

 「ほたる夜のキャンプツアー」。5月最後の週末、

アークは、カヌー&キャンプで、初夏の川とホタルの光を楽しむツアーをおこないました。

 

「五月雨を あつめてはやし 四万十川」

四万十川は、前日のややまとまった雨で、水位が少し高くなってます。

笹濁りの速い水にのったカヤックは、パドルを漕がなくてもスイスイと川を下ってゆきます。

下るペースがかなり速い今日は、いつもより下る距離をグィ―ンとのばしました。

川面の水温21度(増水してるのでやや水温が低い)。

 晴れて陽射しがきつくなった川は、強い北西の風がふいてます。ビュウビュウと。

そんな、強風時の川原でキャンプするときは、

天幕(タープ)やテントなどの装備が、強い風にふき飛ばされぬよう注意が必要です。

しかし、強い風の中でも、

もう一人のガイドのカズ君(四万十放浪王)のかつやくで、快適なベースキャンプがつくれました。

 日が暮れると気温がグンと下がり、この季節にしては涼しい・・・。

そのせいか、ほたるの光は少なめで、期待してたほどの数は見られませんでした。

「うーん、ザンネン・・・」

でも、つぎの週末は満月だし、梅雨空に見舞われる可能性も高い。

(満月時や雨天時は、ほたるはあまり飛ばない)

自然相手のツアーのむずかしいところです。

 

 夜が深くなると風も止みました。

ロケーションも素晴らしい川原で半月を愛でながら、

飲み、食べ、語れば、ほたるキャンプの夜は、ゆるゆると更けてゆきました。

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5月21日(日)のつぶやき(リブログ)

2025-05-21 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 最高気温30、9度(最低気温16、6度)。晴れ。

澄んだ水色の空から、もう夏を思わせる強い陽ざしが、さんさんと降りそそいでいます。

木陰をふきぬける風は、とてもさわやか。絶好のハンモック日和です。

しかし、ヒルネでは、お腹はへこみません。岸辺の細道を、のろのろと走ることに。

 

ヒメジョオン、タニウツギ、ドクダミの白花がいろどる新緑の道端に、

(梅雨の岸辺を代表する)ホタルブクロとハナミョウガの花も咲きはじめています。

そんな梅雨がちかづく夜の水辺で、幻想的な光りの舞を見せているのは、ゲンジボタル。

 

夏色の空のしたを走りおえれば、全身はズブズブ汗まみれ。おおっ、あちゅい・・・。

思わず、ザブンと川に飛びこみたくなるのでした(飛びこまなかったけど)。

南国四万十は、ザブザブ川遊びも楽しめる季節になりました(晴れていれば)。

このところつづく夏のような暑さに、のんべんだらりと初夏を過ごしていたさのも、

さすがに衣替えをしなければとおもい、タンスのなかから夏服をひっぱりだしました。

するとなにをおもったのか、お目当ての夏服いがいにも、

(もう何十年も着ていない)古い服もひっぱりだしたのでした。

そのほとんどが、アウトドアブランドの高価なウェアですが、やぶれ、虫くいなどでボロボロです。

でも、ボロ着には、大切な思い出が染みついているのだ、と捨てずにとっておいたのです。

他人からみれば、ただのボロ切れなのに。

しかし、今回は、エイヤ!!断固として処分するのだ!と決心したもよう。

スバラシイ思い出は、記憶のなかにあればOK!というコトを、いい年してやっと気がついたようです。

 

服を処分したあとは、こんどはいらない本や雑誌、雑貨もしょぶんすることに。

すると空いたスペースは、ほこりだらけです。それを、ほうきやぞうきんなどで掃除すれば、

最初2時間ほどですむだろうと思っていた作業は、けっきょく1日がかりになってしまいました。

そして、すっきり片付いた部屋を見わたして、棚をつくればさらに広くなるな、と思うのでした。

22年も住んでいるのに、今ごろ気がつきましたか。そうですか・・・。十年一日。進歩がないおバカさんです。

 

夕方、さのが、風呂の水をはろうと、風呂の戸をあければ、浴槽のなかで何やらドタバタうごいてます。

ん?見たしゅんかん、ウオッ!と思わず大きな声をあげたあとフリーズしました。

そこにいるのは、マムシです。

「まじか・・・いつ、どこから?こんなのはじめて・・・」

おおきく深呼吸したあと、ややこんらんした頭で、どうしようか?と考えました。

そして、(折れて部屋のインテリアとして余生を過ごしていた)シングルブレードの木製パドルをつかい、

マムシとはなれて戦い、なんとか退治し、念仏をとなえました。はぁ~なまねこなまねこ、と。

 

そのデキゴトの1時間後、風呂の湯がわいたので、さぁ、はいるべ、

とバスタオルを手にとれば、こんどは、ムカデの親分みたいなデカムカデがすがたをみせました。

うわっ、またかよ!!デカムカデをたいじしたあと、

たてつづけに続く危機に、♪いいことばかりはありゃしない♪と湯舟のなかで口ずさんだのでした。

 

「美しい花には棘がある」と言いますが、美しい初夏にも棘(毒)があります。

うすらぼんやりと美しい初夏をすごしていると、いつの間にか足元にはキケンがひそんでいるコトも。

足元にはくれぐれも注意して、生きていきたいものですね。

♪われたパドルにゃ 未練はないが~♪

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南の川から(気まぐれダイアリー)5月20日(リブログ)

2025-05-20 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

雨あがりの川辺は、雨粒をまとった若葉が、花が朝日にキラキラかがやいてます。

川へ。センダンの小花で埋めつくされた川原にぬける細道をゆけば、

ちょっとこーい!てっぺんかけたか!とニギヤカな声(聞きなし)が聞えてきました。

今日の最低気温は、13、5度。

ホタルブクロの花も咲きはじめています。南国土佐は、もうすぐ雨の季節です。

 

 最高気温30、9度(今年最高)。午後も晴れ。

先週までのカラっとした暑さはどこへやら。

(真夏日となった)今日の日中は、少し蒸す暑さとなって、ああ、もうすぐ梅雨なのね・・・と感じます。

なまぬるい空気の今宵は、ホタル(ゲンジボタル)もよく飛ぶコトでしょう。

 

「そろそろ梅雨支度をしなくては・・・」

雨樋を掃除したり、(冬用の)カーペットを洗って干したり。

でも、よい天気にカラダがうずいたさのは、

エイヤ!と外にとびだして、岸辺の細道を1時間ほどノロノロと走りました。お腹の夏支度のために。

 

ギラリ照りつける太陽のした、

道端にすくっと背を伸ばしはじめたヒメジョオンの白花が、あたたかな南風にゆれてます。

ギュウイ、ギュウイ。風にのって聞こえてくるのは、ハルゼミの鳴き声。

走りおえたあとは、川原へおり、たっぷりと汗をかいたカラダのまま、

少しのためらいのあと、思い切って川の浅瀬に飛びこむ。ザブーン!うっひゃ、冷たっ気持ちE!

バーカ!といってトンビが、頭上をとんでいきました。

 

ギラギラ太陽と蒸し暑さは、川遊びには最高のパートナー。

長雨が、湿気がうっとおしい季節をむかえる南国の川ですが、

晴れていれば、バシャバシャ川遊びも、うれしたのし季節でもあるのです。

 

梅雨~真夏の晴天時のアークツアーでは、キレイな支流でのシュノーケリング、

手長エビさがし、沈下橋ダイブなど、いろいろなタイプの川遊びが、のんびりたっぷり楽しめますよ。ぜひ。

*沈下橋ダイブは1日コースのみ。

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雨のステイション

2025-05-18 | ・最新のお知らせ・イベントなど

 最高気温22、8度。午後も雨、ポチャポチャと降ってマス。

ヒマにまかせて、旅雑文を書いてしまいました。キョーミない方はトバしてね。

♪6月は蒼く煙って なにもかもにじませている♪

ラジオからユーミンの「雨のステイション」が流れてきた。

雨にけぶる切ない情景が目にうかぶ曲をきけば、

そうだ、はじめての長いひとり旅の初夜は、「雨のステーション」だったなぁ、とナツカシク思い出す。

 

ある年の夏のはじめ、オートバイに荷物を積んだ僕は、

九州博多の友人宅を目指して、高速をひたすら西へ西へ走っていた。それは、長いソロ旅の初日。

 

夕刻。関門海峡を渡り、九州に入ると、雨が降りはじめた。

高速を降り、小さな町に入る。短く狭いメイン・ストリート沿いに銭湯を見つけた。

バイクを止め、銭湯から出てきた人に、安い宿か、野宿できるようなところがないか?

と周辺の宿情報を聞いた(テントは持たず、野宿が多い旅だ)。

その人は、「安宿以外に、近くに無人駅があるよ。旅の人が泊まるコトもあるよ」と教えてくれた。

当時の(30年以上前の)田舎町近郊には、泊まれる無人駅(本来はダメだろうけど)がまだあった。

 

 風呂は後にして、無人駅にゆくと、うす暗いさびれた小さな駅の前に、一台の大型バイクが止めてあった。

先客がいたのだ。ハナシをすると、Kさんは、僕と同じようなルートで旅をしている少し年上のライダーだ。

思わぬ場所で同類に出会えた僕は、ほっと安堵をおぼえた。

なにしろ、はじめてのひとり旅の初夜なのだ。

 

小雨降る中、Kさんと町まで連れ歩き、風呂に入ったあと、食堂で夕飯を食べながらいろいろなハナシをした。

そして、もう電車も乗客の気配もなくなったがらんとした駅に戻り、

小さな酒宴をしたあと、シュラフに包まったが、あまり眠るコトができなかった。

硬い板のベンチの寝床と(蚊取り線香を焚いても)しつこい蚊のコーゲキで。

 

翌朝、薄暗いうちに僕が目をさますと、もうKさんの姿はなかった。

「気をつけてよい旅を!!」と書かれた一枚のメモ用紙が置いてあった。

住所などの連絡先はなかった。ひと言お礼が言いたかったのだが・・・。

 

駅の外へでると、雨はあがっていた。

速くながれる雲間から、チラチラと見える青空を見ながらひとりごちた。

「さぁ、旅がはじまった。今日は、どんな新しい景色と人と出会うのだろうか」

 

♪声にさえならなかった あのひと言を 季節は運んでく 時の彼方♪

僕の「雨のステーション」でのデキゴトが、

時の彼方から鮮明に蘇ってくるのは、あのひと言を言いそびれたからだろう。

―はじめての長いひとり旅の初夜を楽しいものにしてくれて― ありがとう、と。

*画像は、ある春の高知旅。

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南の川から(気まぐれダイアリー)5月16日(リブログ)

2025-05-15 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

「風がひやいねぇ」「ひやいっすねぇ」

チャリを走らせながら、散歩中のおんちゃんとアイサツをかわし、沈下橋へ。

朝っぱらの川は、北よりの風がビュウビュウと強く吹いています。

水面には、白ウサギが飛 び、止めた自転車は、吹きたおされ、キャップは、被ってられないほどの。

おーさぶい、冬かよ・・・。ぷるぷる。

うっかり薄着できてしまったさのは、はやばやと川から退散したのでした。

今日の最低気温は、14、0度。

冷たく強い風が吹く今朝の川は、冬のような風情が感じられました。

でも、季節はちゃんとすすんでいて、

昨夜の川には、ふわりふわり飛ぶホタル(ゲンジボタル)の光りが、チラホラと見られました。

南国四万十は、ホタルの季節となりました。

ホタルの光りの川を、カヌー(カナディアン)で下るのもオツな季節に。

 

 最高気温21、1度。午後も晴れ。

♪風が強い日 雲が流れてく 手をのばせば 届きそうな空に 鳥の群れが 遠ざかってく♪

今日は、風曜日。

吠える風は、ベランダの手すりに干した布団もふっ飛ばしていきました。あらら。

 

風の通り道でもある川は、強い風が吹くコトもおおく、風向きは、季節によって変化します。

晩秋~春は、北よりの風(西~北東)が、初夏~秋は、南よりの風(東~南西)がよく吹きます。

*季節によっては、朝と日中で風向きが変わるコトも。雨や曇天、秋の川は、風が凪ぐことがおおい。

 

あたたかい季節の南よりの風は、カヌーには向かい風です。

夏の平水時の四万十川下りは、長いトロ場(流れがゆるいところ)に吹く向かい風のなか、

わっせわっせとパドルを漕がないと、なかなか思うように下っていけないコトも多おおい。

そんな、夏風とトロ場が、距離を稼がせてくれないときの川では

・カヌーの距離を短めにする・川遊びの時間を長くする、とより楽しく遊べますよ。

 

先日(5月14日)のツアーも、昼から強い向い風に吹かれましたが、

14日の川は、いつもより水位が高く、流れがはやく、

あまりパドルを漕がなくても、スイスイ快適にくだれるので、長い距離をくだりました。

R1A(江川崎スタート1日コース)。最高気温28、2度。漕行15キロ。

 

自然のなかを流れる川は、天候、風、水量などの要素により、刻々と表情をかえます。

人間の都合には、あわせてくれません。

自然が(マザーネイチャーが)、ドラマをすすめていくのです。

 

*画像は、5月14日撮影。

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