goo blog サービス終了のお知らせ 

アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

カヤック・アンダー・ザ・サマースカイ

2025-07-31 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「カヤック・アンダー・ザ・サマースカイ」2021年夏のツアーレポート再掲です

 最高気温33、3度。

 「予報がはずれて良かった・・・。今日は、スバラシイ夏空に恵まれましたねぇ。

梅雨明け直後のような、フレッシュな夏色の空と景色。うーん、ナイスです」とガイド。

「ほんと、ザ・田舎の夏!って感じの景色ですね」と隣を漕ぐゲスト。

 

 7月。梅雨晴れの川を、カヤックで下りました。

カヤック・アンダー・ザ・サマースカイ

 モクモクと白い雲がわきたつ夏空の下、

緑濃い山には、サンサンと太陽が降りそそぎ、ゆったり流れる川には、ガシガシとセミの合唱がひびきます。

ときおり吹く夏の南風が、瀬をぬけて濡れたカラダに、心地よい。

ゆらり、お尻の下をゆうゆうと泳いでゆく大きな鯉。

ぬるい川の水と戯れながら、景色を愛でながら、ハナシをしながら、僕らはのんびりと夏の川をゆきます。

 

 梅雨晴れの素晴らしいリバーフィールド。

ただ、ひとつザンネンなのは、水の透明度です。

梅雨の後半に入っても、大きな増水がない川は、川底が洗われず、水の透明度があまり良くありません。

(ガイドの主観です。あまりこの川を知らない人が見れば、キレイな流れに見えるかも?)

 今日の瀬には、アユ釣り師の姿もみえました(この時期の、このコースで見るコトは稀)。

この区間も魚影が濃いのだろう(そして、天気の良い日曜日だし)。

「すいませーん、通りますよ!」。大きな声をかけて、できるだけ離れたところを通過です。

「漕(こ)ぎゆくまにまに 川のほとりにとまれる人も 遠くなりぬ」なんてね。

*土佐日記より。川のところは海ですが。

 

 ただ漕ぎくだるだけでは、オモシロクない夏の四万十川。

ギラギラ太陽の下、ぬくい水の川で、のんびりと川遊びをするのがサイコーです。

僕らは、水の透明度がよい支流目黒川で、ランチ&川遊び(約4キロ地点)。

その後、さらにくだり、岩間沈下橋で、夏の川景色をながめながら風に吹かれました(約8キロ)。

目黒川

 ゴールの芽生大橋まで下り、川からあがると、

紫色の小さなラッパ型の花(シチョウゲ)が、僕らの目を楽しませてくれました(約12キロ)。

最高気温33、3度。ほぼ平水。川面の水温、本流30度。目黒川28度。

*Oさん、ツアー画像CDは、来週はじめに(お家に戻る頃に)発送します。お楽しみに。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)7月28日(リブログ)

2025-07-30 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

  おはようございます。四万十は、快晴。

(猛暑の)真夏の川は、日の出まえのひとときが、いちばんカイテキです。

沈下橋をわたる川風が心地よいし、静かだし。

深く澄んだ青空には、ぽっかりと半月がうかんでいます(下弦の月)。

 

足元を流れる四万十川は、夏痩せ。

(少雨の夏に)じこじこ流れが細くなり、グンと広くなった川原は、草ぼうぼうです。

そろそろまとまった雨が降ってほしいなぁ。透明度がイマイチよくない川が、よみがえるほどの。

*良いときの川をしらない人からみれば、今の川もキレイに見えるかもしれませんが。

今日の最低気温は、25、3度。

 

 最高気温37、9度(今年最高)。午後も晴れ。

晴れわたる夏空、肌をさす強烈な陽ざし、蒸して暑い空気、ラウドなセミの合唱。

おととい、きのうの雷雨まじりの不安定な空模様とはうってかわり、

きょうからは、真夏の太陽がフルパワーではたらく日がつづくよ、とウェザーニュースがつたえてます。

最高気温38度オーバー。

南国土佐は、暑さがいちばんキツイ真夏をむかえました(~お盆のころまで)。

 

そんな猛暑のなかで、明日からのツアーの準備をすれば、あっというまに汗だくに。

ザブザブ。水風呂にはいる。そして、ハッフハッフと鍋焼きうどんを食せば、ふたたび汗だくに。バカなのだ。

ザブザブ、もう一度水風呂につかったあと、

蒸し風呂のような部屋のなかに、ブラジル製のハンモックをつって、昼寝&読書です。

(オンボロクーラーは、故障中。板床は、ホットカーペットのようにホカホカとあたたかい)

ときおり、深い緑のなかをふきぬけてくる南風が、たいへんここちよい。

「8月の終わりがすでに秋である北海道で、夏の観光客たちが去った道路をオートバイで走る。

屋台のトウモロコシを買う。一本はその場で食べ、もう一本はアルミフォイルにつつんでもらい、

シリンダー・フィンのあたりのどこか冷却効率の落ちないようなところにはさんで走り、

二時間くらいあと、エンジンの熱であつく保たれたのを、誰もいない草原にひとりすわって食べる。

そのライダーは、北海道の秋そのものになってしまう。

食べ物はすべて土地や海という自然から生まれてくるものだ

という素朴な事実を、こんなとき、痛いほどに強く感じる」

アップル・サイダーと彼女  片岡義男著

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

乾いた真夏の午後に(熱風大陸で冷たい水を)

2025-07-24 | ・最新のお知らせ・イベントなど

乾いた真夏の午後に(熱風大陸で冷たい水を)

2021年真夏に書いた旅雑文です。期間限定公開中。

 最高気温36、6度(今年最高)午後も晴れ。

 「乾いた真夏の午後は、冷たい水がサイコーさぁ」

冷えたグラス片手に僕は、入道雲そそりたつ夏空にむかってひとりごちました。

 

 四万十は、もう10日以上雨がふってません。

連日の猛暑に、庭をうめつくす雑草の葉もぐったりとうなだれ、水道をひねれば蛇口からは、お湯が・・・。

「ソーラー湯沸かし器かよ!」

 

 わが村の生活用水は、川べの地下からポンプでくみあげた水を消毒したもので(簡易水道)、

我が家の水道代は、月1080円(基本料金)~1300円ほど。

何年か前までは、裏山の奥の沢からパイプをつかって水をひいてました。

大雨がふると、風呂の水は、薄茶色になるし、

水源に動物の死骸などがあったら、サイアクなコトになるなぁ、と思っていたものです。

 

 山国(低山がおおい)で、キレイな支流もおおいこのあたりは、

「さぞ、水がうまかろう?」と遠方の友人にきかれます。

しかし、四万十川沿いのあさい地下からくみ上げた簡易水道水(塩素消毒ずみ)は、

うーん・・・とりあえずのめるだけでもマシか・・・といったレベルです。

でも、道沿いの山肌にとりつけられたパイプから流れてくる水や沢水は、

低いながらも山中を流れてきた水なので、なかなかイケてるように感じます。特に春さきの水が。

(やはり水は、高く深い山の中を時間をかけて流れてきたほうがおいしい。神戸、富士宮 バンクーバーなど

しかし、そんな水のうまさについてかたっている僕は、

なんせ「違いのわからないオトコ」なので、信憑性はかなり低いのですが・・・)。

 

 キョ―ボーな真夏の太陽に焼かれた家の中は、まるでサウナ・・・。水風呂につかって本を読みました。

そのあと、すっぱだかでベランダにでて、南風にふかれながら、ガチガチに氷をつめたグラスの水をのんだ。

(こんなコトができるのが、僻地暮らしのイイところですね)。

キリリと冷えた水が、乾いたカラダとココロに、しみこんでいきました。

 僕が、冷たい水のありがたさを肌で知ったのは、熱風大陸(オーストラリア)のソロバイク旅だ。

晴れっぱなしのでっかい空のした、焼けつくような陽ざしがふる

赤茶けた土獏(アウトバック)にみえるのは、背のひくい灌木と地平線。

シンプルで単調な景色は、何日も変わらない。そこで出会うのは、カンガルー、先住民(アボリジニ)。

 

 前回の補給をした村から、4泊かけて長いストックルートをぬけて、ようやく小さな村にたどりついた。

ポストオフィスをかねた雑貨店の室内のかたすみに、ペダル式の冷水器があった。

おおっ!やれうれしや!と冷水器にかぶりついた僕は、一心不乱に冷えた水をのみつづけた。

のんでものんでもペダルを踏む足がとまらない、んーサイコー!!

 

 ムリもない、なんせこの村にたどり着くまでは、陽をさえぎるものが何もなかった。

夜になっても、ホットカーペットのように、ほかほか熱い大地のうえで、

毎日、太陽に熱せられたポリタンのお湯のような熱い水をのんでいたのだ。

(どうしても日陰がほしくなると、灌木の下にもぐり込んでしのいだ)

 

 よーやくコーフンがおさまり(我にかえり)顔をあげる、とゲラゲラ笑う声に気がついた。

ん?みわたせば、オフィスのみんなが笑っていた。

「あんた、永久に水を飲むつもりなの?まぁ、いいわ。好きなだけのみなさいな」

ちかくにいた赤毛のオバサンが、やれやれといった感じでこちらをみていった。

「サンキューマイト!」とこたえた僕は、

ふたたび冷水器のペダルをふみつづけた。カラダがストップというまで。

 

 ほんとにノドが、カラダが暑さでカラカラに乾いた時には、—冷えたビールやジュースよりも—

冷たい水が、イチバンありがたいのだ、ということを、この時はじめて身をもって知った。

ホットなカラダの乾きには、冷たい水を!ココロの乾きには、ボーケンを!

 

 旅は、いろいろなことをおしえてくれる。

ベランダで、ゴクゴク氷水を飲みながら  、(あまりうまくなくても)冷えた水がいつでも飲めるのは、

とてもシアワセなコトなのだ、とひとりごちた真夏の午後です。

*水不足で不自由な生活を強いられている人の数は、2025年には55億人に達すると推算されている。

24000キロの旅。画像は、ケープヨークに向かうルート(上)、ナラボールート(下)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月22日(土)のつぶやき(リブログ)

2025-07-23 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

(朝っぱらから)太陽はギラギラ、セミはガシガシ、空気はムシムシ。

ふぅ~あちゅい・・。

ザブザブ、真夏の朝は、頭から水をかぶってスタートです。

川へ。風がない川は、水面に白い雲をうつしてのったりと流れています。

今日の最低気温は、23、3度。

サルスベリの花も咲きました。

 

 最高気温34、5度。午後も晴れ。

昼下がりの太陽もキョ―ボーで、日なたにいると汗がふきでますが、

木陰に逃げこめば、林をざわめかせて吹きぬける南風が、心地よいです。

そんな木陰で、エビタモの柄を長くする作業をしました。

 

エビタモは、手長エビをとるための、網の直径が15センチほどの小さなタモ。

通常のタモよりもずっと小さいので、小さなスキマにタモをいれこむことができ、

水中の石や岩のスキマにひそむテナガエビを捕ることが可能です。

 

日中、夜行性のテナガエビは、浅い水中の(大きめの)石の下のスキマにひそんでいるコトが多い。

①水中眼鏡をつけて、水中をのぞき、手長エビがひそんでそうな石をめくる。

②エビがいたら、網をエビの上からかぶせて、じっと待つ(ここがポイント)。

③エビは、後ろむきにはねて、網のなかへ。

④エビがにげないように、手で網をしぼる。

*夜、テナガエビは、エサをもとめて浅い水際にでてきます。

そこをライトで照らすと、エビの目は赤く光るので、これまたエビタモでゲットできます。

また、プッシュリ(エビ鉄砲)でもとれますが、先端の槍でつくので、生きたままとるには向いてません。

 

昨日、郊外のホームセンターで購入したエビタモ(340円)の柄は、

20センチと短く(おまけに細すぎて)使い勝手がよくありません。

そこで、庭に生えているヤダケを、(柄ががっちりはまりそうな箇所を)40センチほど切り、

切った穴に、エビタモの柄をぐいっと差しこめば、使いやすいエビタモの一丁あがり。

おーし、エビちゃん待ってろよ。

*あまり柄を長くすると、カヤックに積むときにジャマに。

 

真夏のアークツアーでは、

支流でシュノーケル&テナガエビとり体験もできます(1日コース。食べはしません)。

あなたも、(画面ごしではない)リアルな手長エビと、出会ってみませんか。夏季限定です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レターフロムS16 夏空日記2

2025-07-22 | ・最新のお知らせ・イベントなど

いつかの夏に書いた「レターフロムS16 夏空日記2」再掲です。

7月25日(月) 恵みの雨に

 7月最後の日曜日。

驟雨が四万十をぬらしてゆく、約1ヶ月ぶりの恵みの雨です。

ベランダのイスに座った僕は、ビールを片手にぼんやりと雨をながめました。

雨は、少なすぎる川の水量が増えるほどの降りではない。

でも、連日の猛暑でカラカラに乾いていた大地に、

水が染み込んでゆくのを見てると、気持ちもしっとりしてきます。

そして、肌もしめらす雨に古い記憶がよみがえりました。

 

 あるとき、僕はバイクで、オーストラリア大陸ど真ん中の

(アウトバックと呼ばれる)赤茶け乾いた土漠を北にむかっていた。

熱風のなか、ほとんど干乾びた体で、乾燥した中部から湿潤な北部に。

(中部は乾燥した土獏。大陸北部は熱帯雨林がひろがり、湿地や沼もおおい)

すると、ある地点からトツゼン風の質がかわった、それは全身ではっきりとわかった。

「ああっっ・・・水分だ!!」

体中の毛穴が、風の中のほんのわずかな水分をスルドク感知したのだ。

からからに乾いたカラダは、全身高性能水分センサーと化していたのだろう。

「こんな、感覚は初めて」。全身がザワザワとヨロコビに震えた。

 

 湿り気がまじる風の中をしばらく走った。

やがて、風景の中に(それまでの背の低い潅木から)中、高木も姿を見せはじめた。

ところどころに、大きな水たまりも見えはじめた。

僕は、「これは雨の多い日本ではなかなか体験できないコトだろうなぁ・・・」と思いました。


7月28日(木) 38度のリバーソング

 今日は、アークツアー1日コース。

本日の最高気温38℃。水温30度。水量少なめ。

少数のゲストと「カヌー&川遊び」たっぷりのんびりと真夏の川で遊びました。

小さな子供たちは(カヌーに乗っているよりも、泳いだり、水中をのぞいてる方が楽しい)

カヌーに飽きるとカヌーから川に飛び込んで、ニコニコと川を流れていった。

体力が尽きるまで遊んだ子供達、帰りの車中は、スヤスヤと夢の中。

夏休みのいい思い出になったかな?

   

8月1日(日)嵐を待っている

 へんな進路をとった台風10号が、四万十にじわじわ近づいてきます。

予報ではどうも直撃しそう・・・。久しぶりに沈下橋が浸かるほどの増水になるのかな?

増水すれば、ツアーには出れなくなるけど、

増水に洗われた川の水はキレイになるし、川底を転がった石には、新たらしいコケがつく。

その新鮮なコケを食べた鮎は香りが良いそうです。

 

 31日は、朝から突風が吹き始めました。

テレビのニュースは、「室戸岬で瞬間最大風速60メーター!

総雨量も多いとこでは400~600ミリとなるだろう」と伝えています。

「うーむ・・・わがぼろ家は大丈夫かな?」

 

 四万十は、昼頃からパラパラと雨が降りはじめましたが、雨足は一向に強くなりません。

風に大きくゆれる庭の樹木を、コーヒー片手にながめる。

台風10号は、午後4時ごろ四国に上陸。中村市の東を北西に進みました。

幡多地域は、台風の中心が東にそれたので、

雨、風ともにたいした事はなく、四万十川の水量もさほど増えませんでした。ほっ。

 

 1日。昼の川は、平水よりも約70~80センチ増。

一方、高知県東部、中部は台風の影響が大きく、

台風本体の雨、台風通過後の雨で、総雨量1000ミリ!を超えるところも?

豊後水道に台風の中心が入れば、幡多でも相当の被害が出たことでしょう。


8月2日(月)世界の中心で雷にフルエル

 カミナリをともなった激しい雨が、昨夜から未明にかけ断続的に降りました。

日本海に抜けた台風が、熱帯低気圧に。

そこに、あたたかく湿った南風が流れ込んだのが原因のようです。

 

 2日。四万十川は、約6メーターの増水。沈下橋は、濁流の下です。

まだ、小雨が降りつづく川は、これからもう少し水が増えるかもしれません。

しかし、このあと順調に水が引けば、週末はツアーに出れそうです。

 

 まるで夜空にフラッシュをたいたようだった、昨夜のイナズマ。

それは、5秒間隔でひかり、銀白色に世界をてらしました。

雷鳴は、ゴロゴロと不気味に鳴り、ドガ―ンとでかい音をたてて、わがぼろ家を小さく揺らす。

カミナリがこわい僕は、布団に包まり耳をふさいで、じっとしていました。

 

 僕は、カミナリをリアルに怖いと感じた事が何度かある。

あたりには、身を隠すものが何もない、周囲360度地平線の土獏で、雷雲におそわれた時のコト。

バイクではしっていた僕は、近づく雷光とすさまじい雷鳴におののき、バイクを放り出し、

背の低い潅木(ブッシュ)の下に体をふせてブルブル震えていた。

ズガドガーン!!近くにおちた。空気が震え、大地が揺れた。

「おおっわっわっっ!」

生きた心地がしなかった、雷鳴が遠のいてゆくまでは。そして、その後の雨もすごかった。

バケツをひっくり返したどころか、まるでナイアガラの滝の下にいるようだ(いったコトはありませんが)。

叩きつけるモーレツな水のパワーで、呼吸するのも苦しい。

なすすべもなく翻弄された僕は、「もうどうにでもして・・・」と、お手上げ。

大地には、みるみるうちに川ができていった。

 

 再び走りだすと、泥ぶくれで重量が倍になったバイクと人間は、何度も転びまくった。

それでもじわじわと前進し、夜遅く小さな村に、ようやくたどり着いた。

体力も限界な僕は、泥まみれのまま、GSの軒下でシュラフにくるまって眠ったのでした。

 

 またある時は山頂(北アルプス)近くで、テントを張ってた時のコト。

季節外れの嵐におそわれた僕は、テントの中で雷鳴におびえていた。

「バキッ」吹き荒れる風で、ついにテントのポールが折れた。

「あわわっ!」

テントの中で折れたポールを両手で必死に支える。

風雨にたえるべく長い時間がんばったが、疲れはてた僕はいつの間にか眠ってしまった。

ふと気がつくと、ぺちゃんこにつぶれ水浸しのテントの中で、片手はポールを握ったままだった。

 

 まだ外は暗い。つぶれたテントを這い出て外をのぞく。

すでに雨は止み、強い風が雲を吹きながし、星が姿を見せはじめていた。

「おおっ!スゲーッ!」それはまるで夜空に宝石箱をひっくり返したかのよう。

僕は、キラキラと輝く星々の美しさに圧倒された。

標高の高いここでは、まるで自分が宇宙に浮かんでるみたい・・・(ちょっとおおげさですね)。 

「星と嵐か・・・」 

星空を眺めながら、ウイスキー入りの熱いコーヒーを飲みました。

    

 

8月9日(月) ハッピーリバーピープル

 3日は青空が戻る、でも翌4日はまとまった雨になりました。

水の引き方がおそくなった、増水した川。

「いつからツアーを再開出来るのか?」川、空、天気予報とにらめっこが続きます。

僕は、週末のツアー参加者とこまめに連絡を取り合い、フィールドの状況を伝えました。

 

 7日。増水が残る川(平水より約1メーター増)は、にごりもとれないけどツアーは再開です

いつもより速い水の流れに、漕がなくても快適なスピードでカヌーは川を下ってゆきます。

「真面目に漕いで下ったら、すぐにゴールに着いちゃうよ。

遊びながらのんびり行こう!川の水がにごってザンネンだけど・・・」

いつもは水深が浅く、飛び込めない岩間の沈下橋。

でも、今日の水量なら飛び込めます。水温24度の川に、ジャンプ!ザッブーン!

少し冷たい川の水が、たまらなくE気持ちです。

 

 夏空に入道雲。

沈下橋の上でお昼を食べながら、濡れた体のまま熱い南風に吹かれました。

真夏のフィールドで過ごす、「心地良いサマータイム」。

僕がここにいる理由は、多分きっとこの風の中にあるような気がしました(ちょっとサムイね、真夏なのに)。


 アークツアーでは、カヌーで四万十川をゆく楽しさはもちろん。

・バシャバシャ川遊び(シュノーケリング、手長エビとり、など)

・たき火キャンプ&カヌー・ナイトカヌー・黒尊山トレッキング、黒尊川での川遊び

カヌー+αで、自然豊かな四万十のフィールドをのんびり味わってほしいと思う。

そんなわけで、アークツアーは少人数で行っているのです。

    

 

8月14日(土) 流れ星とカヌー

 お盆休みの連休。

いつもは静かな四万十川の川原も、キャンパーやカヌーイストのカラフルなテントが並びにぎやかです。

アークは4名のゲストを迎え、Laid Back(気楽な、くつろいだの意)なキャンプツアーを行いました。

10日前の沈下橋が浸かった増水で、川は生き返った。

今回のツアーは、この夏一番の水量&透明度に恵まれました。

「ラッキー&ハッピー!!」

・沈下橋からの飛び込み・カヤックでの沈・ジャケットを着けての川流れ・シュノーケリング

かんかんに照りつける太陽の下、僕らはキレイになった川で、思うゾンブン夏の水と風とたわむれます。

水温28度。「ソーカイ!」

 

 夕方。遊び疲れた体に流し込むビールが、スーパーうまい!

今夜のメニューは・豆腐のカルパッチョ・カツオのペッパーステーキ・コツモモチキンのパプリカ煮。

仕事を終えた友人テルミちゃん(カメラマン件手伝い)も乱入し、にぎやかで楽しい食卓となりました。

 

 雲も月もない夜空の星が、とても美しい。

みんなで川原に寝っころがり、天の川流れる夏の夜空を楽しむ。

いくつもの星が流れてゆくのが見えました。

   

8月31日 夏空のムコウ

 8月後半の四万十川は、台風16号17号の雨で増水し、ツアーを中止する日も多くなりました。

天気と泣く娘には勝てないのだとわかっちゃいるけど・・・・。

「はぁーっ」「○△×!・・」

「ちょっと中止の判断が早かったかな?」

「無理すれば出来たのではないのか?」

空と川をながめる僕は、3651回目のため息&悪態をついてしまうのでした。

 

 僕は自分の事をオプティミスト(楽天主義者)だと思うけれど、

ガイドとしては、ノーテンキなポジティブシンキング(前向き思考)ほど危険なことはないと思っています。

「怖さを知りおくびょう」である事は、とても大事なことだ。

ツアーゲストに保険をかけるのは、当たりまえですね。

(信じられない事に、ゲストに保険を掛けていないカヌー施設も)

ツアーが中止と決まれば一転ヒマに。

ため息を深呼吸に変えるために、ゴロ寝で読みたかった本のページを開きました。

 

 「星と嵐」 ガストン レビュファ

ヨーロッパアルプスの名クライマーで名ガイドでもある。ガストン・レビュファーが詩情豊かにつづる山行。

「ガイドの職業こそ、こよなく美しい。けがれを知らぬ土地で、その職務を果たすのだから。

今の世の中には、もうわずかなものしか存続していない。

夜はもう存在しない。寒さも、風も、星も。すべてが打ち壊されてしまった。

生命のリズムはどこにあるのか?

すべてのものは、あまりにも早く過ぎ去り、騒々しい。いそいでる人間は路傍の草を知らない。

その色も、香も、風が愛撫する時の輝きも知らない」

うーんいいなぁー。

 

 自転車で近くの沈下橋へ。

ビール片手に沈下橋の上にすわった僕は、まだ水量が多い川と、8月の終わりの空を眺めました。

空の少し高いところには、早くもいわし雲。

岸辺には、あやしく赤いヒガンバナが咲きはじめ、エノキの実も赤みを帯びてきました。

夕暮れの川風にも、わずかに秋の気配がまじっています。

 

 8月の終わりの台風16号で、川は4~5年に一度の大増水となりました。

雨上がりの朝、近所に被害の偵察にでかけると、庭下の草木も泥をかぶっているのに気がつきました。

「あらら、こんなとこまで泥水が来てたのか!増水のピークが夜でわからんかった・・・」

村をとおっている国道の低いところ、低い場所の家、田畑も泥水につかりました。

大きく増水した本流にながれこむ、支流の水があふれたのです。

ここに住んで初めて体験する増水のすごさに、僕はかなりびびりました。

 

 四万十川は、年2~3回、5~6メーター増水します(沈下橋がつかる程度)。

でも今回は、それよりもまだ3~4メーターは水位が上がり、約10メーターの増水です。

口屋内村の知り合いの家は、床下浸水となった。

2階へ上げた荷物を1階におろすのを手伝った僕は、ビールと昼飯をごちそうになりました。

    

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7月17日(月)のつぶやき(リブログ)

2025-07-18 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

ブィ―ィン!今朝は、まだ薄暗いうちに、草刈り機の唸る音で目が覚めました。

夏の農家の朝は早いなぁ・・・。

川へ。シャシャシャ!朝陽が水面に届けば、セミの大合唱が始まりました。

夏の短き命の声だなぁ・・・。

このところ雨が少ない川は、夏痩せ?流れがスリムになってます。

今日の最低気温は、23、2度。

 

 最高気温35、9度。午後も晴れ。

うだるような暑さの昼さがりですが、風があるのがサイワイです。

遅い朝。1階の艇庫で、明日のツアーの準備をしていると、ギラギラ太陽が、

(長雨に湿りがちだった) 艇庫を空っぽにし、風を通し、荷物を干したら?と言っているような気がしたので、

大汗をかきながら、すべてのカヌーや装備を庭にひっぱりだし陽にさらしたのでした。

そのあと、ホースで水を浴びようと、水道の蛇口をひねれば、熱い水が・・・わおっ。

水浴びのあとは、冷たい麦茶でノドを潤しました。

 

荷物を干している間に、川沿いの細道をゆるゆると走りました。

オニユリがオレンジにいろどる道脇には、テッポウユリの白い花も咲きはじめています。夏やねぇ。

家にもどり、水で汗を流し、麦茶を飲んで、昼メシの用意。買い出し前の冷蔵庫はスカスカです。

・うどん・残り物の野菜・タマゴで、鍋焼きウドンをつくる(暑さで頭がおかしくなったんですね)。

頭にタオルをまき、バカボンのパパと化して、ベランダであつあつの鍋焼きうどんを、

はっふ、はっふと啜れば、うまいけど、あつい。あついけど、うまい。これでいいのだ。

噴きだした汗を、ザブザブと水で流し、ふたたびベランダで、

南風に吹かれながら、キンキンに冷えたグラスの麦茶をゴクゴク飲めば、思わず声がでる。くぅ~。

 

さて、荷物を干したのはいいけど、今度は、片付けでもうひと汗かかなければ。

でも、昨夜つくっておいた2リッターの麦茶は、もうほぼ空に・・・。哀号。

水浴びと麦茶がたよりの、(クーラーも扇風機もない)真夏の川のほとりの暮らしです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)7月15日(リブログ)

2025-07-15 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 おはようございます。四万十は、今日も雨(3日目)。

シトシト小雨が降る海の日の朝です。じとじと。

ダラダラと降ったり止んだりの長雨に、ココロが雨漏りしそうな朝は、

ラジオを消し、ベランダで胡坐を組み、何も考えずに、何度も大きく深呼吸してスタートです。ふぅ~。

今日の最低気温は、23、5度。

四万十川の水位は、平水+1メーター(川登→)。カヌーで長距離をくだるには、悪くない水量です。

 

 最高気温27、8度。午後は、雨ときどき曇り。

降ったり、止んだりの雨にとまどうように、セミも、鳴いたり、鳴きやんだり。

「そろそろ止まないかなぁ・・・」。夕方、グレーの雨空をながめていると、

ん?前にもおなじようなキブンで夏の雨空をながめていたコトがあったな、と思う。

記憶をたどる。「ああそうか、初めて四万十を旅した夏だ」と思いだした。

 

四万十旅日記より

「今日も夏の雨やまず。

雨にとじこめられて4日目。沈下橋の川原のテントのなかは、カビが生えそう。パンツにも。

もっと青空を!光りを!

テント前にはった小さなタープのしたで、雨音をBGMに、ウイスキーをなめ、本を読む。

目のまえの四万十川は、笹色の水がザァザァと音をたて、足早に流れている。

 

読書にあきれば、銀マットにうつぶせになり、短パンとTシャツをめくり、火をつけた灸を腰のつぼにON。

「せんねん灸」。かんたんセルフお灸は、軽い腰痛もちの旅人には欠かせない一品だ。

あうっ!最後にやってくる、痛いような熱さがナントモタマラナイ。

同時に5個ぐらいで一気に攻めたいところだが、1人では2個すえるのがせいぜいだ。

今回は、レギュラーを使用。次回は、よりハードな「にんにく」ってヤツにチャレンジして、もだえ苦しもう。

 

お灸をすえると、ほんの少し腰がラクになった。マットのうえで胡坐を組んだ。

そして、タープからしたたり落ちる雨粒をながめながら思った。

いったいここでナニしてんだろ・・・。そもそもナンデ旅なんかしているんだろ・・・と。

でも、うつむいていても腹はへる。もう、考えるのはやめよう、バカは死んでもなおらないのだ。

さぁ、魚肉ソーセージ入りのサッポロ一番でもつくろう。明日は晴れるとイイな。カヌーで川をくだりたいな」

 

あの時は川原のテントのなかから、今は(四万十の)借家のベランダから、旅の途中の青空をさがしている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猫の目天気の夏の延長戦なのだ

2025-07-11 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「猫の目天気の夏の延長戦なのだ」2021年盛夏に書いたツアーリポート再掲です

  最高気温31、8度。

 「あ、また曇ったか。さっきは小雨がパラついたし、今日も猫の目天気かニャー。

くるくるかわる天気と朝から強い南風がふくのは、

高気圧が西にはりだしてこないのと、遠く沖縄に停滞する台風の影響だろう。

これ以上風が強くならなきゃいいけど・・・。なまねこ、なまねこ」

 

 そんなコトを思いつつ、僕が(ガイド佐野が)カヤックからのけぞって空の様子を見ていたら

「そんなに長く空の何を見ているのですか?」横を漕ぐゲストに問われたので、

「運命(さだめ)を見ているのですよ」と寒いジョークを(夏なので)かまそうとしたけど、

アホだと思われるのでヤメたのでした(まぁ、アホなんだけど)。

 長かった梅雨のクローザーは、雷雨の大雨です。

今年の梅雨は、大きな増水を土産にゲームセット(四国の梅雨明けは、7月19日)。

ヤッホー!シーズン・イン・ザ・サン!だ。でも、ヨロコビはつかの間。梅雨あけ後はスカッと晴れず。

海の日の4連休前半の空は、くるくるとかわりやすく、川は南よりの強い風がふきました。

「梅雨明け10日のカキンと晴れた真夏の空は、どこにいったぜよ」

 

 そんな梅雨明け後の、7月23日。

(まだ増水が残り)水量がおおい笹にごりの川を、カヤックで下りました。

川下り経験者のゲストとともに、のんびりとプライベートツアーです。

 

 講習&練習もそこそこに(経験者なので)川下りをスタート。

まだ水量がおおい川。初っ端の瀬は、なかなか波が高く荒い。それっ!と波に突っこめば、

ザバン!とバウ(船首)が高くはねあがり、波の壁を突きぬけると、上半身はずぶ濡れに。ソーカイ、ツーカイ。

 瀬は真面目に漕いで、トロ場に入ると、僕らは川の自然や四方山ハナシをしながら漕ぎました。

そして、支流目黒川で川遊び&ランチタイム(スタート地点から4キロ)

 昼食の後、再びカヤックに乗りこみ、岩間沈下橋へ(スタート地点から8キロ)。

橋の上で風に吹かれながら、夏の川景色を愛でたあと、さらにくだりゴールへ(スタート地点から11キロ)。

漕行11キロ。水位は、平水+1、2メーター。笹にごり。川面の水温25度。

 午後の川は、青空の方がデカイ顔をして、真夏らしい暑さになったし、

予定よりも早くゴール地点に着いたので、ツアーは延長戦に突入です(プライベートツアーのよいところですね)。

車にのりこみ長生沈下橋へGO!

そして、沈下橋ダイブで、盛りだくさんのプラーベートツアー(延長戦も)ゲームセットです。

 

 夕方、家にもどって片付けをしているときに、僕は気がついたのでした。

あっ、スイカを川に冷やしたままだった、と。ガーン(やっぱりアホだ)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)7月2日(リブログ)

2025-07-01 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

  おはようございます。四万十は、晴れ。

ひさしぶりの朝日が、目にまぶしく肌に暑い朝です(朝からバッチリ晴れのは11日ぶり)。やっほう!

沈下橋へ。

長く雨が降りつづいた川は、いつもより水位が少し高く、ウグイス色の水が少し速く流れてます。

(四万十川の水位は、平水+1、2メーター。川登)

鳥の歌と虫の音にみちた岸辺。耳をすますと、じーっ、じーっと小さなセミの声も。

 

「夏は、太陽が見えたらもう暑い。陽の下にいたら、焼けるくらいや思うくらいのときもある。

けど、風があったら、水のニキ(すぐそば)がいちばん涼しいけん。

やっぱり川で遊ぶんがいちばんええじゃろ」野村春松 

 

それにしても(風がない夏の朝は)蒸し暑い・・・。

ザブザブ。水浴びをして今日をスタートする裸族です。あっ、洗濯もしなくちゃ。

と、ここまで書き終えて、ふと外をみれば、空は、雲ってシマウマ。哀号・・・。

今日の最低気温は、24、5度。

 

 

四万十市花火、初の有料指定席7/2発売 混雑回避や運営費確保へ 8/31開催、一部駐車場も | 高知新聞

四万十市の夏の終わりを彩った昨年の納涼花火大会。今年は赤鉄橋たもとの観覧エリアに有料席が設けられる 四万十市の四万十川河川敷で8月31日に開かれる第20回しまん...

 

 

 最高気温33、2度。午後は、曇りときどき晴れ。

薄雲ひろがる空から、ときどき真夏の太陽が顔をみせます。

スカッと晴れない夏空。空気は、ジメジメ、ムシムシ。

湿ってあつい空気が、ねちゃねちゃと肌にまとわりついて、いやはやなんとも鬱陶しい 。

「サウナのような真夏」が、四万十にやってきたのです。

「バシャバシャ川遊び」も気持ちE!真夏が。

(まだ、梅雨明け宣言はありませんが、明日以降の予報も晴れマークが続くということで。フライングで)

 

「四万十のサイコーに気持イイ真夏は、キレイな水のなかにある」

カヌーだけでなく、川遊びも楽しめる真夏のアークツアー。

水の透明度よい支流で、シュノーケルセットを使って、水の中をのぞけば、そこは天然の水族館。

アユ、イダ(ウグイ)、ゴリ、オイカワ、カワムツ、カマツカ、ツガニ、手長エビなど、

川をながれながら、いろいろな種類の水の生き物たちを見るコトができます。

・R1A(1日Aコース)。コース途中の支流目黒川で、シュノーケリング&ランチタイム

*シュノーケルセットは、こちらでも用意しますが、

自分専用のものがあれば、ぜひご持参くださいね(特に子どもたちは。度付きはなし)。

そして、数ある支流のなかでも、水の透明度がもっともよい、

といわれる黒尊川での川遊びは、なんともソーカイ!ツーカイ!です。

*真夏アークツアーでは、黒尊川で川遊びができるツアーもご用意しています。

・R1B(1日Bコース)午前:四万十川カヌー 午後:黒尊ぷかぷかシュノーケリング

・RSK(半日) 黒尊ぷかぷかシュノーケリング

 

四万十のサイコーに気持イイ真夏は、キレイな水のなかにある。

真夏の四万十川は、カヌーを漕ぐだけでは、もったいありません。

この夏は、老いも若きも川ガキになって

(画面越しでは感じられない) リアルなウオーターワールドを体験してみませんか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月29日(木)のつぶやき(リブログ)

2025-06-27 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

夏は太陽が見えたらもう暑い。しかも、今朝の川は風がない、蒸し暑い・・・。

(梅雨時にしては水の透明度が良い)足元の川に、ザブーンと飛びこみたい気分です。

そろそろセミも鳴きはじめるころですが、今朝の川のBGMは、鳥の歌。

でも、岸辺に咲いたヒメヒオウギズイセンの花が、もうすぐ真夏だよ、とおしえてくれます。

今日の最低気温は、23、2度。

 

 最高気温33、2度。午後は、晴れときどき曇り。

ジリジリと太陽が照りつける、蒸し暑い午後です。

真夏の暑さにカラダをならしておかねば・・・。ほぼ炎天下の岸辺の細道をチンタラと走る。

 

まばゆい夏の陽光をうけて、緑かがやく岸辺にオレンジ色の花があざやかです。

それは、コオニユリ、ノカンゾウ、ヒメヒオウギズイセンの花。

南国の川に、真夏の到来をつげるかのように咲いてます。

ジーッ、ジーッ。時折、セミの小さな鳴き声も聞こえてきます。おおっ、今夏初聞きです(ハルゼミをのぞく)。

季節のBGMは、鳥の歌からセミの合唱へ。

*ノウゼンカズラ

家にもどり、バシャバシャと頭から水を浴びたあと、ベランダで素っ裸で南風に吹かれました。

そして、ゴクゴクと冷たい水を飲みながら思う。

不自由なく清潔な水がつかえる日常は、なんてありがたくて、なんてぜいたくなのだ、と。

(世界の人口は、国連の統計によると2025年には80億人に増加するという。

また水不足で不自由な生活を強いられている人の数は、2025年には55億人に達すると推算されている)。

 

真夏、クーラーも扇風機もないさのは、裸族(さすがに短パンは履いてますが)と化して、

水浴び、水風呂、川遊びで暑さをやりすごしてます(過疎暮らしのよいところですね)。

四万十市(江川崎)は、過去日本の最高気温(41度)を記録したところですが、

自然豊かな川がながれ、(まだ)キレイな水と風のなかで暑さを楽しむことができます。

都会の暑さにくたびれた人は、人少ない南国の川で、体と心をハダカにしてみるのも一手です。

 

「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)6月24日(リブログ)

2025-06-24 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 おはようございます。四万十は、雨

静かな雨が、ふったりやんだりの月曜の朝です。

ベランダで、コーヒを飲みながらグレーに湿る空をながめていると、

「Rainy Days and Mondays」がラジオから流れてきました。お約束?

 

曲がおわりラジオをけせば、聞こえてくるのは、小さな雨音と鳥の歌だけ。

なんちゃあない(でも自然だけはたっぷりある)川のほとりの、雨の日と月曜日は、わるくないものです。

ふぁぁ・・・。さて、今日は何しよう。

四万十川の水位は、平水+1、3メーター(川登)。笹濁り。カヌーで長距離を下るにはよい水量です。

今日の最低気温は、22、8度。

11月撮影

 

 最高気温25、6度。午後も雨。

ポチャポチャ、ジメジメ。梅雨らしいスッキリしない天気のマンデーです。

さて、今夏もまた、スローな旅が好きなかたに、良いニュースがとどきました。

「人気の切符がこの夏も登場!

東日本旅客鉄道などJRグループ各社は、6月18日、2024年夏の「青春18きっぷ」の詳細を発表した。

青春18きっぷは、学校の長期休暇にあわせ、毎年春夏冬にJR各社が販売する企画乗車券。

価格は1万2050円(大人・こども同額)。7月10日より全国のJRの主な駅や旅行会社などで販売を始める。

発売期間:2024年7月10日~8月31日   利用期間:2024年7月20日~9月10日 」 

*土佐くろしお鉄道では、使用できません(窪川~中村~宿毛)

*JR予土線 窪川~宇和島間は、別途210円が必要(窪川駅~隣の若井駅は土佐くろしお鉄道区間なので)。

 

JR、夏の「青春18きっぷ」発売決定 1万2050円で5日間乗り放題(アスキー) - Yahoo!ニュース

東日本旅客鉄道などJRグループ各社は6月18日、2024年夏の「青春18きっぷ」の詳細を発表した。価格は1万2050円(大人・こども同額)。7月10日より全国のJRの主な駅や旅行会社...

Yahoo!ニュース

 

 

「青春18きっぷ」

皆さんは、春、夏、冬休みに販売されるこのきっぷを使ったことがありますか。

僕も何度かこのきっぷで、スローな旅を、移動をしてきました。

 

安くお得に、長距離をいどうできるのはモチロン、何才でも使えるのがよいですし、

「青春18きっぷ」というネーミングは、

「いくつになっても、好奇心を大切に、新しい旅にココロおどらせていたい」。

そんな、僕たちのなかの少年(少女)のココロを、そそのかすようにひびきます。

そしてふらり、どこか遠くへ行きたくなっちゃいます、のんびりはしる電車にガタゴトゆられて。

  

最近は(山歩きだけでなく)、中高年バックパッカーも増えてきているそうです。

「両手が自由になるスローな旅をふたたび」 ステキですよねぇ。

でも、若い頃とはカラダがちがいます・・・。

くれぐれも無理はキンモツ、そして、体調管理にも気をつけて良い旅をしましょう。お互いに。

 

(ココロたのしい)ボーイズ&ガールズのような、ピカピカかがやく無垢な笑顔は、

カヌーツアーで川を下っているとき、川遊びをしているとき、にもよくみられます。

「18 Till I Die」

四万十川で、青春18カヌー(笑)を漕いで、老いも若きも、新しい旅にココロおどらせませんか。

「そんなに急(せ)かんでも、エエんとちゃうやろか・・・」

自然ゆたかで、スローな時がながれる川は、「沈没」するにも、

「デジタルデトックス」するにも良いところ(電波状況がよくない場所も多し)。

長期滞在もオススメですよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)6月21日(リブログ)

2025-06-20 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

   おはようございます。四万十は、雨のち曇り。

昨朝からポチャポチャと降りつづいた雨はあがりました。

沈下橋から見あげる空は、じこじこ明るくなり、ときどき雲間から陽がこぼれます。

明るくなるにつれ、鳥の声もニギヤカに。

「もうすぐラウドなセミの真夏か。ウグイスの恋歌もそろそろ聞きおさめやね」と思えば、

ふぅ~大きく深呼吸して、かけがえのない今朝の自然の音に耳をすませ、風に吹かれました。

♪だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう♪

 

今日は、貴重な梅雨の晴れ間になりそうだ。さぁ、帰って洗濯しよ!(たまったなぁ・・・)

四万十川の水位は、平水+約1メーター(川登)↑ 笹濁り。

今日の最低気温は、18、4度。

4月撮影


 国道441号、四万十市西土佐茅生で全面通行止め。

18日、中村地域と西土佐地域を結ぶ国道441号の茅生地区の路面が崩れ、現在も全面通行止めに。

総重量6トン未満の車に限り、沈下橋などの迂回(うかい)路がある。

県幡多土木事務所が29日ごろの復旧を目指している。

*迂回路(沈下橋)も、対向車とのすれ違いがこんなんな狭路です。

車でくる観光客の皆さん。時間と運転には、余裕をもって慎重に。


 最高気温31、4度。午後は、晴れ。

すっきり晴れた青空を、小さな白い雲が、ゆっくりとながれていきます。

ひかる風わたる緑まばゆい道端に、あざやかなオレンジの花。ノカンゾウの花です。夏やねぇ。

ジリジリと照りつける陽ざしは強く、

少し蒸し暑い昼さがりですが、風があるので、日陰はわりにすごしやすいです。

 

風がふきぬける日陰で、梅雨見舞いのハガキを書きました。

「梅雨お見舞いを申し上げます。

〇〇さん、お久しぶりです。その後、お元気におすごしでしょうか。

僕は、なんとか生きてます。

梅雨空の四万十で、暇の海に沈没する日々です(暇の海って四股名みたいですね)。

あいかわらず旅のような人生っす。

 

じめってうっとしい長雨の季節ですが、

梅雨の晴れ間の川は、ギラギラ太陽の下、もう真夏の蒸し暑さです。

そんな夏の日、僕は裸族になり、バシャバシャと川で遊んで暑さを楽しんでます。

 

最高気温35度以上。川面の水温30度前後(支流の下流域も)。

「カヌー&川遊び」。真夏の四万十川は、ズブ濡れて水とたわむれるのがサイコーです(星空もきれいです)。

○○さん。都会(マチ)の暑さにくたびれたときは、

少し足をのばして、水の自然豊かな四万十ですごすのも一手ですよ。

 

日本の夏、猛暑の夏。カラダにきつい夏になりそうですが、

暑さとうまく折りあって、心身ともに健やかに、この夏をお過ごしくださいね。

また帰省したさいには、一緒にご飯でも食べにいきましょう」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)6月17日(リブログ)

2025-06-16 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

  おはようございます。四万十は、曇り。

小さな青空から陽がこぼれていた早朝の空は、

時間がたつにつれ、空いちめん灰色に閉ざされてしまいました。

どうやら天気は下り坂。梅雨空復活です。

空と川のあいだで(沈下橋で)、のんびりぼんやりと川時間をすごしたあと、チャリを漕いで家に。

その途中、「キョロロロロ・・・」頭上のどこからか、よく響く高い鳴き声が聞こえてきました。

ん?あまり聞いたコトがない声だな?と思いチャリをとめて、

辺りを見上げれば、バサバサ!少しはなれた林の上を、

火の玉のような、朱色がかった美しい鳥が飛んでいきました。

おおっ!アカショウビンではないですか。メズラシイ!スバラシイ!ラッキー! 

 

(繁殖期は梅雨どきで、雨が降りそうなときに鳴くので)

雨乞い鳥、水乞い鳥ともよばれるアカショウビン。

うっとうしい長雨の季節ですが、アカショウビンが見られて、小確幸を感じた朝です。

 

 

  最高気温28、7度。午後は、曇りのち雨。

どよんと暗い雨空の川辺で、ヒマワリの花の黄色があざやかです。

雨は、今夜から明日未明にかけて激しくふる予報。

梅雨晴れがつづき、痩せはじめていた川は、大きくリバウンドしそうです。

梅雨時の川は、どんよりとした厚い雲におおわれる日もよくあります。

そんな雲り空の川は、風がふかないコトがおおく、凪の川は、水鏡のような水面を見せてながれます。

(風の通り道でもある川。ぬくい季節は、おもに南よりの風が、

ひやい季節は、おもに北よりの風が、時にビュービューと強くふきます)。

 

先日6月15日は、(前日までの終日雨予報はハズレ、曇り空の)凪曜日。

カヤックにのった僕らは、水面にうつる空と山をわって、

水無月の川を、ゆっくりゆっくりと下りました。暑くも寒くもない、カイテキな気温の川を。

 

R1A(江川崎スタート1日コース)。漕行約11キロ。

最高気温26、0度。川面の水温 23度。川の水位は、ほぼ平水。

*Sさん、画像CDは17日に発送しました。お楽しみに~。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)6月12日(リブログ)

2025-06-13 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

  おはようございます。四万十は、晴れ。

梅雨晴れ3日目の朝の川は、無風。

スベスベの水面を、笹濁りの水がゆっくり流れていきます。

足元の川原は、草ぼうぼう。無精ひげを生やしたヒトのように。

しばらく大きな増水がない(沈下橋をこえるほどの)川は、

暴れ水に洗われてないので、水は濁りやすく、川原は草が生えホーダイなのです。

 

「被害もあるけど、大水出るということは自然にとったら必要なことなんよ。

川はいっとき濁るけんど、そのあとかならず澄んできよる。

そしたら、川の石には新しいコケがつく、これも大事なことよ」野村春松

 

さて、この梅雨は、川を(川底まで)洗うほどの大水がでるかな?どうかな?と

ぽけっと沈下橋から空をながめていたら、青空は、みるみるうちに曇っていきました。

今日の最低気温は、18、8度。

 

 最高気温30、5度。午後は、晴れ。

モクモク白い雲がうかぶ青空から、夏のさきがけのような強い陽ざしが照りつけます。

なまぬるい南風に、白百合の花が、ユラユラ揺れてます。夏ですねぇ。

もうすぐ真夏、裸族の季節。

お腹をへこめねば、と川沿いの細道を、1時間ほどヨタヨタと走りました。

だれっちゃとおらん(動物のほうがおおい)せまい道を、汗をカキカキ走っていくと、

日傘をさし、シックな黒いワンピースを着た、

細面の青白い顔にマスクをした若い女の子が、前からあるいてきました。

ん?原宿のほうが似合いそうな女の子が?何故こんなところに?

 

かるく会釈をしてすれちがった僕は、その女の子もすがたに、

子供のころに流行った、口裂け女のことを思い出して、聞いてみたくなりました。

まさか、口裂けてないですよね、と。

(そういえば、こっくりさんも流行ってましたなぁ。今でも、やってる人っているのかな)。

そして、おんちゃんは(僕は)、Tシャツを着ていてよかった、よかったと胸をなでおろしたのでした。

夏は、上半身ハダカで走っているコトも多いので。

 

閑話休題。走り終えたあとは、岩の斜面から湧きでる水を、ゴクゴク飲みました。

ぷはーっ!生きかえる!石清水は、先日の大雨の影響がまだのこっているのでしょう、

まだ、ほんの少し土臭さが混じってますが、不自由なく美味い水が飲めるコトが、なんともうれしくありがたい。

(春先の水が、一番スッキリとして美味し)

 

「簡単にいうと、いま地球に存在する飲料水にたいして地球上で生活する人間の数が多すぎて、

すでに世界には清潔な水が手に入らない人が9億人近くいる。

このままでいくと10年後、20年後にはこの数が加速度的に増えていく、ということがはっきりしている。

2008年の世界の人口は67億人。

国連の統計によると2025年には80億人に増加するという。

また水不足で不自由な生活を強いられている人の数は、2025年には55億人に達すると推算されている」

「水惑星の旅」椎名誠著

ブルーゴールドと呼ばれる水。

21世紀は、水(ブルーゴールド)をめぐる争いの世紀になるだろう、といわれてます。

ノルウェー、カナダ、アイスランド、ブラジル、インドネシア、ニュージーランド、そして日本。

水資源に恵まれた国に暮らしていると、水の危機を、どこか他人事のように思ってしまいます。

(僕個人は、豪州の焼けつくアウトバックを旅したとき、身をもって水の大切さを知りましたが)

 

世界の人口がふえれば、1人あたりが使える水の量はへる。

水の汚染がすすめば、人間にとって使える水はへる。

(この国でも)安全で美味しい水が飲めなくなる日常は、遠い未来のコトではないのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南の川から(気まぐれダイアリー)6月9日(リブログ)

2025-06-09 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いた、南の川から(気まぐれダイアリー)再掲です

 本日(6月9日)四国地方も梅雨入りです。

 

四国地方が梅雨入り 平年より4日遅く 梅雨入り早々に大雨警戒(気象予報士 日直主任)

今日9日(日)、気象庁は四国地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。平年より4日遅い梅雨入りです。梅雨入り早々、大雨に警戒が必要です。

tenki.jp

 

 最高気温20、8度(最低気温18、9度)。

ガシャガシャ、シトシト、ザァザァ、にぎやかに降る雨。

大雨の(梅雨入りの)サンデーです。雨は、夜には止みそうです。

 

16:00現在。

四万十川の水位は、平水+1メーター(川登)↑(家地川ダム&津賀ダム)ダム放流量は383㌧↑

週明けの川は、水量たっぷり。カヌーで長距離を下るには、よい良い流れとなりそうです。

梅雨入り初日の空気は、ひんやり。

押し入れから厚手のフリースをひっぱりだして着て、下半身をシュラフに突っこみ読書です。

 

「カヌーで行く時は、他の乗り物と異なり、目に入るすべての風景は自分の腕で稼いだものだから、

それだけ感銘も深い。この山の向こうにどんな世界があるのか、とカーブを曲がる時は胸がときめく」

 

「江川崎を過ぎると、四万十川はおだやかになり、大河の風貌を帯びる。

しかし、流れは早く、深い流れにのって滑るように下っていくのは気持良かった。

山また山が折り重なり、そのすそを縫って川は流れた。人間の音が全くない。耳に入るのは山の音だけである。

今日は一日、漕がず、フネの中であぐらをかいて流されるままに下った。

黒尊川の流れこみで上陸。早々にテントを張る」

 

『川にかかった橋を渡って対岸の部落の小さな食堂に入った。

「アイスクリン50円」と張紙のある戸を開けて入ると、一人の酔漢が抱きついて来た。

良く来た、と僕の手をしっかり握る。酔っぱらうとやたらと人恋しくなる人らしい。

いっかな手を離さないので、片手でウドンを食っていると、奥さんが迎えに来た。

酒が入るととても楽しくなる人で、それはいいのだが、この間は部落の葬式で失敗した。

初めはシンミリ飲んでいたのだが、酒が回るにつれて幸福になり、つい酔った時の口癖がでた。

彼はいったのである。「今日は実にユカイである。こんなに楽しいことはない」

おまけに「ヨサコイ、ヨサコイ」と踊ってしまった。「ヨサコイ」とは今夜飲みに来い、という意味だ』。

 

『四万十川の美しさは日本随一であろう。

水質、魚の多さ、川をとりまく自然、川から見た眺めの美しさ、いずれも日本の川では最高だ。

日本人が汚し始める前の自然が、川がどんなものであったか知りたければ、四万十川を見に来るといい。

部落の人はいう。「山や川が好きな人にゃここは天国じゃ」

しかし、天国には若者は住めないのだろう。

彼等をより強く惹きつけるのは美しい自然より、ゴミゴミした都会の汚濁の巷だ』

「日本の川を旅する」四万十川編より 野田知佑著 1985年発行 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする