ときどき
最高気温32、6度(最低気温24、6度)
晴れのような曇りのような、あいまいなグレーの梅雨空から、薄日がこぼれます。
深い緑の庭に、彩どりをそえるのは、ノウゼンカズラとタチアオイの大きく色あざやかな花。
ツバメが低く飛んでゆく、どうやら天気は下り坂。梅雨の中休みも今日までのようです。
ん~蒸しあちゅい・・・けど、我が家のエアコン&扇風機は、故障中。冷やし中華は冷やし中。
今年も裸族の夏、はじまりはじまり。裸族は、ときどき部屋を吹きぬける夏風と冷たい麦茶がたよりです。
さて今夏は、どうやって生きのびようか?
やっぱり、川涼みかな(水質が良い川のほとりに住む者の特権ですね)。
梅雨をむかえた四万十川は、よい水量をキープしています(カヌーで長距離をくだるには)。
ときどき、3~4メーターほど水位が高くなりますが。
できれば、梅雨が明ける前に、沈下橋を越えるほどの増水が、川を洗ってくれるとよいのだけどなぁ。
真夏の川の水の透明度が高くなるので。まぁ、自然は、人間の思いどおりにはなりませんね。
7月のはじめには、梅雨が明けるかも?と気象ニュースが伝えてます。
そんなわけで、「こ・ん・が・り・サマー」いつかの夏に書いた旅雑文。期間限定公開です。
梅雨雲が去って1週間。
晴れ間が続き、水量がグンと減った川は、少しやつれて見えます。
シーズン・イン・ザ・サン。
ほぼハダカで夏を過ごす「四万十裸族」と化した僕は、
それまで黒かった顔以外のところも、しっかりこんがりと焼けてます。
「ひゃーぁー焼けたなぁー!」
目の前の鏡に映るのは、がっつりと黒く焼けたハダカのオトコ。
それは、焼きすぎたトーストを連想させた。
鏡にうつった自分の姿をみた僕は、旅先でのあるデキゴトを思いだした。
「おあいそね!」思わず日本語がでた僕。
「あらーっ、あんた日本人なの!!」
東洋人ぽい顔立ちのおねーさんは、おどろいた顔で言った。
「ええーっ!」と僕。
「私は、あんたメキシコ人だと思ってた・・・」
「日本人ですよー」
「だって、真っ黒だし、へんな英語だし、服装もそれっぽいし・・・」
「えーっ、店に入った時から英語でしか注文聞かれなかったし、
寿司屋だけど、ここはアメリカだから英語じゃなきゃダメなのか?と思って・・・」
それはもう10何年も前。
アメリカ東海岸フロリダ、デイトナの町にある小さなお寿司屋さんでのコト。
早春のデイトナでは、1週間に渡りさまざまなバイクレースがおこなわれる。
「デイトナ・バイク・ウィーク」
その期間中の街は、全米からバイカーが集まり、お祭り騒ぎに。
車にキャンプ道具を積んだ僕らは、フロリダでのバイクレース観戦をメインに、
マイアミ、テネシー、ジョージアを旅していた。
3月の終わりといっても、南国フロリダ、さらに南のキーウエストの陽ざしは、夏そのもの。
海と太陽が輝くキーウエストが気に入った僕らは、その美しい海でのんびり過ごした。
その後、デイトナに行き、そのお寿司屋さんに入るころには、すでに全身真っ黒になっていたのだった。
「アデイオス、アミーゴ!」と言ってメキシコ人に間違われた僕は、ニカニカ笑いながらすし屋をでた。
しかし、チップを置き忘れたことに気づき、あわててまた店にもどった。
またそれは、ある秋のはじめのデキゴト。
「ヘイ!〇×☆△ △×〇☆!」
日比谷公園付近で、大きなバックパックを背負い信号待ちをしていた僕は、すぐ背後から聞こえた、
英語?スペイン語?の呼びとめるような声に、えっ?と振りかえった。そこには若い警官がいた。
「はぁ、何か?」と僕。
「あっ、あなた日本人?」と警官。
「そうですよ、なんで?」
「いや、ちょっと日本人には見えなかったんで、肌の色とか・・・」
「あー2か月ほど八重山を旅してたからね。これから板橋のアパートに帰る途中なのよ」
僕は、わざわざ財布から免許証をとりだして、警官にみせた。
いったい、何人と思ったんだろう・・・。たしかに、免許証の顔写真とはまるで別人のように黒いけど。
真夏の土佐の太陽はキョーボーで、何のケアもせず肌をさらせば、短時間で肌は、
火傷をしたように赤みがかり、しばらくはビリビリと痛くヒサンです。風呂に入れないほどに。
まったくなぁ・・・。肌を焼くのも、ほどほどがイーねっ!と鏡の前でごちる真夏の午前7時です。