アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

つかのまの夏の空

2008-05-29 | 四万十川 梅雨

のち 最高気温31度。

 昨日、四国地方は例年より7日早く梅雨入りです。

梅雨入り初夜は、ザァザァとまとまった雨に。

翌日は、雨上がりのすっきりブルーの青空にモクモク入道雲。

気温は30度をこえ、しめった空気にじとっと蒸し暑さをかんじます。

この雨で四万十川は、約3メーターの増水。泥色の水がはやく流れてます。

 標高が低い山から流れはじめる四万十川は、

上流~下流まで大きくクネクネ蛇行しながらゆったりと流れます。

そのため四万十川は、年間の水温が高く水が汚れやすい。

 

 川は、台風や低気圧の大雨で年に4~5回5~6メーターほど増水し、沈下橋がつかります。

川が大きく増水すると、川底の砂利や大きな石が転がり、

古いコケや藻が流され生き物も移動し、ふたたびシンセンな水の流れがよみがえります。

瀬の石に付いたあたらしいコケを食べて育った鮎は、香りがよくなるといいます。

 

 近年は、前線と台風がタッグを組んで大暴れするコトも多く、

川は、毎年のように10メーターを超える増水に見舞われています。

そのたび僕は、自然の脅威にびびってマス。

あと、増水時と減水時では、水位の差が大きくなっているのも気にかかるところです。

(河状係数というのだそうだ)

山の保水力が落ちているのであろうか?

夕方には再び、ドヨーンとした雨雲が空いっぱいに広がりました。


星空とホタルの川

2008-05-27 | 四万十川 初夏

最高気温31度。

 梅雨入りも近い5月終わりの四万十です。

昨日と今日は、夏の陽射しがサンサンと降りそそぎ、真夏日に。

日向は暑いけど、湿度は低く空気はカラッと乾いています。

木陰に吊ったハンモックで、さわやかな風にユラユラと揺られるのは、最高のヒルネタイムです。

 日が山に入りあたりが薄暗くなったころ、近くの沈下橋まで歩きました。

川原でビールを飲みながら僕は、夕から夜へ移りかわる青をぼおっとながめる。

あたりがしっかり暗くなると、淡いヒカリが点滅しながらフワフワ飛びはじめました。

沈下橋の縁に座った僕は、そのヒカリの舞にしばし見とれました。

ふと頭上を見上げれば、そこには満天の星空です。

 

 今年は、昨年よりもホタルの数は多そうです。

少し遠めからながめて、一回の点滅で80~100位のヒカリが見えました(かなりアバウトです)。

四万十川本流のホタルの光は、これから1週間後くらいまでがピークです。

ナツグミ 甘酸っぱいよ。

クワの実 むかし、この辺りは養蚕が盛んでした。

びわ。


初夏のリバーピクニック

2008-05-22 | アークツアー 初夏

 最高気温25度。

 まぶしい初夏のヒカリに輝く五月の川を、かおる風がわたってゆきます。

今日は、船腹が大きいカナディアンカヌーに、

サンドイッチ、コーヒー、椅子、テーブルを積みリバーピクニックに出発です。

僕の前を漕ぐのは、笑顔もステキなゲスト。

 

 風がない川は、鏡のような水面に新緑の山と青空をうつしています。

カヌーは、水面の風景を船首でスーッと切りさきながら、静かに進んでゆきます。

四万十川の水量は、平水。川面の水温は、21度。水の透明度は、イマイチ。

あたたかな陽のあたる支流の川原に上陸。

ザブン!!支流の小さな淵に飛び込んだ。そして昼食&コーヒータイム。

 

 じんわり肌に暑い午後の陽差し。

僕らは、水面に足を浸しながらカヌーを漕ぎました。

まだ少し冷たい水の上、かおる風、はつなつの陽も心地よい初夏の川でした。


薫る風と水が出会うところで

2008-05-06 | アークツアー 初夏

最高気温25度。

 5月の庭で、ピラカンサがバニラ色の小さな花を咲かせはじめています。

遅い午前中に起きた僕は、ベランダに出てコーヒー片手に本を開く。

先日本屋によった時、題名にひかれチラ読みし購入したその本は、詩集「水と水とが出会うところ」です。  

 

「水と水とが出会うところ」レイモンド・カーヴァー著 村上春樹訳。

僕は小川と、それが奏でる音楽が好きだ。

小川になる前の、湿原や草地を縫って流れる、細い水流が好きだ。

そのこっそりと密やかなところが、すごく気に入っているんだ。

そうそう、水源のことを忘れちゃいけない!

源の泉くらい素晴らしいものがほかにあるだろうか?

とはいってもちゃんとした川だってやはり捨てがたい。

川が大きな河に流れ込む場所や河が海と合流する広い河口。

水と水とが出会うところ。

そんな場所は僕の中でいわば聖域のように際だっている。

ー中略ー

河を愛するっていいものだ。

ずっと水源にいたるまでそっくり好きだなんてね。

自分を膨らませてくれるものがそっくり好きだなんてね。

 

 「うーん、良いなぁー」

ゴールデンウィークツアーが無事終了し、ほっとしたココロと少しくたびれたカラダ。

その詩は、炭火のようなあたたかさで、僕のカラダとココロを包んでくれました。

 

 「アークゴールデンウィークツアー」へ参加されたゲストの皆さん、ありがとうございました。

四万十は遠い所ですが、ぜひまた遊びに来てくださいね。

*スペシャル サンクス テルミちゃん、陣中見舞いをありがとう!

轟沈!!四万十川に初沈を捧げてくれてありがとう!(笑)


風薫る五月の川

2008-05-02 | アークツアー 初夏

最高気温23度。

 四万十川は、10日程まとまった雨が降ってません。

川の水は日に日に減り、その流れは痩せてきています。

水量が減り、水の透明度がよくなったのはいいけど、浅瀬が増え

喫水が浅いカヤックでさえ、船底を岩でガリガリとこすってしまいます。ふーむ・・・。

 

 今の(平水時)川の流れは、川を取り巻く、

川原、岸、山をふくめた谷(川全体)の風景から見ると、とてもに貧弱に見えます。

昔は、今よりも川の水位が高かった。

そのコトは、春~初夏にかけて川岸に咲く、キシツツジやトサシモツケが教えてくれます。

これらの植物は、通常水面から1メートル以内が生育環境(増水すると浸水する位置)。

しかし、水量が少なくなった近年、これらの植物は水面から遠い高い場所に生育しています。

 

 なぜそうなったのかというと。

・四万十川本流上流にあるダム・大きな支流のダム・周囲の山々や支流の乱開発など。

そのような要因で、山の保水力が落ち、川の水量が減った。また少しの雨で水が濁ってしまうように。

まだ頼りなく豊かな川は、年々少しずつ弱ってきてるように感じます。

 

 さてさて、明日から連休も本番ですね。

四万十川沿いの狭い国道(酷道?)441号も車が増え、混んできます。

特に江川崎~口屋内間は道狭く、地図で見るよりも時間がかかります。

運転には気をつけて!良い旅を!