アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

真夏のアークツアー予約受付中です

2024-08-31 | ・最新のお知らせ・イベントなど

真夏のアークツアー予約受付中です

今年の夏は、四万十川で「カヌー&バシャバシャ川遊び」はいかが?

ほぼプライベートツアーで、のんびり、ゆったりと真夏の川とたわむれよう。

*1人でも参加できます。カヌーはじめての方、大歓迎!


ただカヌーを漕ぐだけではもったいない!真夏の四万十川

鬼アツな真夏の四万十は、最高気温35度オーバー。川面の水温30度。

夏の川は、南よりの風(向かい風)が、時にビュービューと強く吹きます。

・流れがゆるい・向い風がキツイ、そんな夏の川では、

・カヌーの距離を少し短く・川遊びの時間を少し長くすると、より夏の川を楽しめます。

(とはいえ、1日コースのカヌー漕行は8~11キロとなる予定です。水量により15キロ下るコトも)

夏のアークツアーは、カヌーツーリングだけでなく、

・沈体験・水かけっこ・支流でのシュノーケリング(手長エビ探しなども)・沈下橋ダイブなど。

まだ自然豊かな川で、バシャバシャ川遊びもゾンブンに楽しめますよ!


(水深が浅く)岩間沈下橋から川に飛び込めない今夏は、カヌー終了後、

江川崎上流にかかる長生沈下橋まで車で移動し、沈下橋ダイブをする予定です。

*希望があれば。基本的に1日コースが対象。


今夏のツアーは・1日コース(A:江川崎~ B:AM四万十川カヌー PM黒尊川川遊び)

半日コースをメインに予定しますが、

・黒尊川川遊び(半日)・オリジナル・貸し切り・キャンプなども、お気軽にご相談ください。

ほぼプライベートツアーです。*1人でも参加できます。カヌーはじめての方、大歓迎!

 ツアー予約の流れ   申し込みフォーム    問い合わせフォーム 



真夏のアークツアー

2024-08-30 | ・最新のお知らせ・イベントなど

真夏のアークツアー(川遊び&カヌー)

ほぼプライベートツアーで、One&only 夏物語を!

日本一あつい真夏の四万十。最高気温35度オーバー。川面の水温30度。

・沈下橋からとびこむ・カヌーで沈する・パドルで水の掛けあいっこをする

・水のキレイな支流で、シュノーケリング&手長エビさがし。

・ライフジャケットで、川をプカプカとながれる。などなど。

夏の四万十川は、カヌーで下るだけじゃぁもったいない。

水あたたかくキレイな四万十川は、「バシャバシャ川遊び」もまた楽しい川なのです。

真夏の四万十川で「あなただけの夏物語」つくりませんか。

「本当の旅の発見は、新しい風景を見ることではなく、新しい目を持つことにある」マルセル・プルースト


*アークツアーは、 ガイドの自然解説もたっぷり聞けるエコツアーです。

*1日コースは、支流でのんびりお昼&川遊び。冷たい飲み物&コーヒーもあるよ。

*半日コースも、(短い時間ですが)支流で川遊びができます。

*ほぼプライベートツアーです。*1人でも参加できます。カヌーはじめての方、大歓迎!

*2024年のツアーは、キャンセル料が廃止となりました。


1日コース 「カヌー&川遊び・リバーピクニック」

 川原で講習→とろ場で練習→少人数でのんびり川遊び&カヌーツーリング

メインコース 江川崎スタート Aコース カヌー漕行8キロ~11キロ (15キロ下ることも)

*Aコース:途中の支流(目黒川)でのんびりお昼&川遊び(シュノーケリングなど)

*夏のBコースは「AM四万十カヌー:PM黒尊川川遊び」 カヌー漕行4キロ~6キロ

集合 AM8:40  解散 PM 15:00~16:00  *集合&解散時間 調整可(日程による)

集合&解散場所 Aコース 江川崎カヌー館(トイレ 更衣室 シャワー室有)   

        Bコース 口屋内沈下橋(トイレ有)

ツアー料金   大人1名:11000円  9才以下:8000円 *税込み

料金に含まれるもの

・カヌー用具一式 (艇 ライフジャケット パドル スプレースカート ヘルメット)・保険・ガイド料・消費税

・冷凍ジュース&おやつ *ツアー画像CD(郵送:無料)*夏季は、エビタモ、水中眼鏡など川遊び道具

料金に含まれないもの

・昼食 *ツアー集合後、カヌースタート地点の道の駅で買えます。

*昼食は荷室付カヤックorカヌーに積むか、こちらで預かります。


半日コース 「カヌー&川遊び」

 川原で講習→とろ場で練習→のんびりカヌーツーリング 

集合 8:30~13:30 解散 11:30~16:30 *約3時間のツアー*1日1コース

集合を9時にした場合、解散は12時 *希望した時間に集合できるツアー

メインコースは、Bコース(口屋内沈下橋スタート)夏季は川遊び有り

Bコース:口屋内沈下橋スタート:漕行4キロ~6キロ

*Cコース(網代~)Aコース(江川崎~)Dコース(勝間~)に変更可

集合&解散場所  B(メインコース)口屋内沈下橋 

ツアー料金    大人1名 6500円 (9才以下4500円)*税込み

料金に含まれるもの ・カヌー用具一式・保険・ガイド料・冷凍ジュース&おやつ

          ・ツアー画像CD(郵送:無料)・消費税


半日コース「黒尊川・ぷかぷかシュノーケリング」

四万十川の支流のなかでも、もっとも水の透明度がよいといわれる黒尊川。

その黒尊川の中流域を、ライフジャケット、シュノーケル&水中眼鏡を装着して、

川を流れたり、のぞいたり、清流を遊びながら人力で下ります。

集合:AM9:00 PM13:00 *2時間半~3時間のツアー

集合&解散場所  口屋内沈下橋

ツアー料金 (1名) 大人 6500円:12才以下 4500円  

*税 川遊び道具一式(ライフジャケット、シュノーケルセット 度付きは無し)飲み物込み


その他ツアー 

・オリジナルツアー・貸し切りツアー・ナイトカヌーツアー・キャンプツアーなど お気軽にお問い合わせを  


問い合わせ先 

TEL  0880-38-2626(アーク) 090-2221-5963(アーク佐野携帯)

メール canoe-5@yacht.ocn.ne.jp    ツアー予約の流れ

申し込みフォーム    問い合わせフォーム



ユクナツカヌー

2024-08-25 | ・最新のお知らせ・イベントなど

  「ユクナツカヌー」2018年晩夏のツアーレポート再掲です

 また、夏がおわる。

8月のおわりの川を、僕らはカヤックでのんびりと下りました。

 

 陽ざしは、まだ真夏。残暑きびしい岸べで、

サルスベリの花(夏の花)が、ギボウシの花(初秋の花)が、南風にゆれています。

川も、まだ夏。水あたたかい水中で、

バシャバシャ水遊びをするゲストの笑顔が、笑い声が、風にとけてゆきます。

涼しさも少し混じるようになった晩夏の風に。

 

 最高気温35度。川面の水温は、27度~28度ほど(水温計がこわれていた・・・悲)。

暑さも水も心地よい川を、カヤックは軽やかにスイスイと下ってゆく。

 

 「橋の下をたくさんの水が流れた。あと何年、夏の川を漕げるのだろうか・・・」。

モクモク雲とペラペラ雲がゆきあう空を、少しせつないキブンで

カヤックからながめていると、記憶のなかの川を、いくつもの夏の思い出がながれていきました。

また、秋がはじまる。

二人の夏。バシャバシャ川遊びが気持イイね。

初っ端の瀬。ドキドキ・・・。

目黒川。

のんびりゆったりプライベートツアー。

沈下橋で昼食を。シチューが焦げたってしっちゅう。

岩間沈下橋。壊れた橋の物語。

風も動かない。

ゴール。漕行12キロ。

長生沈下橋。

 跳んだ!


ふたりの夏

2024-08-20 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「ふたりの夏」2023年真夏のツアーレポート再掲です

 最高気温35、8度。

 ふっと気がつきゃ、もう8月も後半。真夏もどんづまり・・・。わおっ。

夜明けの風に、照りつける陽ざしに、流れる雲に、遠い秋の気配がわずかに感じられます。

台風の荒天&長雨にもてあそばれた今年の四万十の真夏。

いけずな真夏でしたなぁ。まったくなぁ。

 

 そんな、真夏がおわってゆく四万十川を、(大学生活を終え)

それぞれの新しい世界へ羽ばたきはじめた、ふたりの若きゲスト(Z世代?)とカヤックで下りました。

 

 10:30分集合。口屋内沈下橋スタート。半日のプラーベートツアー。

(四万十は遠いところ。少しでものんびり遊んでほしいとの思いから、このスタイルでやってます)。

 カヤックから見あげる空には、ギラリと太陽が輝き、岩のような白い雲がゆっくりと流れています。

お尻のしたの川は、笹濁りの速い流れ。

3日前の(思いもよらぬ大雨の)増水が、まだ残っているのです。

 

 水流は、パドルを漕がずともスイスイくだっていける速さですが、

ビュウビュウ吹きつけてくるきつい南風(向かい風)に、カヤックはスローダウンです。

でも、まぁ、のんびりいこう、この川にながれる時間のように。

 半分ほどコースをくだったところで、川原に上陸して、もぐもぐタイムです。

浅い水に座り、南風に吹かれ、冷えたポンジュースで

ノドを潤しながら、僕らは、川や山、自然、旅のハナシしに花を咲かせました。

 

 ふたりの夏、四万十川の夏。

(人生の)新しい長い旅をはじめた若きゲストが、

四万十川をカヤックで下り、遊び、川やその自然にたいして、

少しでも新しい視点を持てたなら良かったなぁ、とガイドさのは、遅い夏の空を見あげたのでした。

*Mさん。ツアー画像CDは、8月21日に発送(郵送)しました。お楽しみに~。


少年のなかを流れる夏の川

2024-08-19 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「少年のなかを流れる夏の川」2023年真夏のツアーレポート再掲です

  最高気温32、8度。

 「もうオワリか、あ~帰りたくない。まだまだこの川で遊んでいたいよう・・・」とぼくがつぶやいたら、

「じゃあ、ここに残って村の子になれば?毎日カヌー&川遊びができるよ」とさのっちが言った。

それはイヤだけど・・・でもまた遊びにきたいなぁ、と思った。

 

 今日の「四万十川カヌー&川遊び。1日コース(B)」は、オモシロユカイだった。

ガイドのさのっちは、ノーテンキなおんちゃんだった。

 

 おっす。僕の名前は、ゆうひ。神奈川からやってきた11才。

野球(ポジションはキャッチャー)をやってるよ。運動神経には自信があるよ。

とーちゃんとかーちゃんは、若いころ何度も四万十に遊びに来て、カヌーで川をくだってる。

僕も、小さいころとーちゃんと一緒に、2人乗りを漕いだことがあるよ。でも、今回は1人乗りにチャレンジ。

「今回は、ゆうひのために、小さめのカヤックを用意したからね」とさのっちが言った。

 天気は、晴れときどき雨。

このような天気雨を、「きつねの嫁入り」とも呼ぶのだそうだ。ふーん。

 

 口屋内沈下橋に集合した僕らは、

まず黒尊川にいき、シュノーケル&ライフジャケットをつけて川を流れてみた。

最初は、少し水が冷たく感じられたけど、エイヤ!と入ってしまえば、すぐに体がなれた。うーん、気持イイ。

黒尊川の淵の透明度はバツグンで、深いところを泳ぐ魚もよく見えたよ(川面の水温は、24度)。

そしてそのあとは、手長エビ探し。はじめて手長エビをゲットした僕は、ココロが震えたよ。やったぜ!と。

 沈下橋にこしかけてお昼をたべたあとは、カヤックツーリング。いよいよだ。

まずは、川原でカンタンに漕ぎ方を教えてもらう。そして、トロ場で少しだけ練習して、川下りスタート!

(乗りはじめは、向きの変え方がうまくいかなかったけど)漕いでゆくうちに、だんだん慣れてきた。

 

 となりでさのっちが、「考えるな、感じろ」と言った。

ブルース・リーの教えなのだそうだ、でも、ブルース・リーってWHO?

 

 ゆるい流れを抜けると、ザァザァと速く流れる瀬に、艇がすいこまれていった。

初めての1人カヤック、はじめての瀬。ドキドキ。

緊張して顔が、体が少しこわばったけど、なんとかブジに通過。ふぅ~。これは、なかなかオモシロイなぁ。

 川幅が広くなり、大きな景色のなかをゆくときは、

さのっちが自然のハナシなどをしてくれるけど、僕には、なんのこっちゃよくわからん。

それよりも、心地よい風と水のなかで、うとうとする方がイイ。

 

 漕ぎ手をやすめ、フネの上でまどんでいると、バシャバシャ!

背中に、頭に大量の水がとんできた(さのっちがパドルで水をかけたのだ)。

ひゃー冷てぇ。一発で目がさめた・・・。くそー。やり返したいが、ヤツは逃げ足がはやい。

 

 途中の川原に上陸し、オヤツを食べ、ポンジュースを飲んだあと、さらに下りゴールの勝間沈下橋へ。

もうすっかり自由自在に漕げるようになった僕は、まだまだもっと川をくだりたいなぁ、と思った。

 ゴールから、スタート地点まで車でもどる。

そして、ラストは、空と川にむかって、大きくジャーンプ!ザブーン!

 ああっ、ユカイな夏の日だった。いくつものはじめての経験ができたしね。

帰りたくないなぁ、でも・・・。さよなら、ありがと、夏の四万十川。

僕のなかを流れはじめた川よ。いつかまた戻って来るね。バイバイ。


は・じ・け・る・サマー!2018年・アーク真夏のツアー

2024-08-17 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2018年・アーク真夏のツアー フォトチャンネル再掲です。

「は・じ・け・る・サマー!」2018年・アーク真夏のツアー

*全画面にすると、大きな画像で見られます。

 

2018年・アーク真夏のツアー「は・じ・け・る・サマー!」

夏空の四万十川に、水が、笑顔が、ココロがはじける真夏がやってきたよ。

この夏は「カヌー&ザブザブ川遊びツアー」で川ガキになって新しい地図をココロに刻もう。

 ツアーは、の~んびりゆったり少人数制(ほぼプライベートツアー)。

 

*アルバムは、順次更新していきます。

皆さんも、アーク真夏のアルバムに参加してみませんか。


そして僕たちは真夏の四万十川で川ガキになった

2024-08-16 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「そして僕たちは真夏の四万十川で川ガキになった」

2019年8月に書いたツアーレポート再掲です。こんなアレンジツアーもやってます。

 最高気温36度。

  「さぁでは、出発しましょう!!」

カヤックは、少し波高い真夏の瀬に突入です。

ザブザブとデッキを洗い、バシバシとカラダに飛んでくる水が、なんともソーカイ。うっひょー。

遠い昔に少年だったゲスト(僕もだ)は、キリッとした表情と笑顔を交互に見せながら、瀬を下ってゆきます。

 

 無事に瀬をぬけて見あげる青空には、モクモク入道雲。

岸辺からは、ジージーとセミの声が聞こえてきます。

手を浸す川の水は、ぬるめ(30度)だけど、水の透明度は、なかなか良い(夏にしては)。

♪水はぬるめの川がいい 魚はたくさんいた方がいい 辺りは静かなほうがいい だんちょね~♪

 

「四万十川カヤック2日&黒尊川川遊び半日」。オジサンたちの夏のはじまりです。

*1日目:カヤックで川下り。漕行8キロ。

2日目:カヤックで川下り(漕行約7キロ)その後、長生沈下橋へ移動。沈下橋ダイブ。

3日目:黒尊川 中流域 川流れ(シュノーケリング)昼食の後、解散。*ゲストは宿泊まり。

まずは、トロ場でかるく慣らしてから、出発!

西土佐大橋下流の瀬

 ギラギラ太陽が照り付ける水面は、あちゅい・・・。

時々パドルで水をかけあったり、支流で川遊びをしながら、

カラダを濡らしつつ、自然、旅、よもやまバナシに花を咲かせつつ、ツアーはのんびりと進んでゆきます。

お尻の下の四万十川のように。

連日最高気温は、36度前後。四万十川の水温28度~30度。

支流目黒川の水温26度。*いずれも川面の水温

支流目黒川

支流目黒川

岩間沈下橋

長生沈下橋

口屋内沈下橋

 川を下って、沈下橋から飛びこんだ翌日は(最終日)、黒尊川中流域でプカプカ川流れです。

清冽な水が流れる黒尊川は、水の透明度もバツグン。

僕らは、四万十川の支流の中でも最もキレイと言われる黒尊川の水を全身で感じたのでした。

支流黒尊川の水温24、5度。

支流黒尊川中流

支流黒尊川中流

支流黒尊川中流

 ツアーが終わると、陽にやけたゲストの顔には、子供ような無垢な笑顔が浮かんでいました。

・カヤック&川遊び・沈下橋ダイブ・黒尊川川流れ。

ボーイズ・オブ・サマー。遠い昔少年だった僕達は、真夏の四万十川で、川ガキになったのでした。

口屋内の食堂「しゃえんじり」にて

*「しゃえんじり」さんは、昨秋(2022年秋)に営業を終了しました。ザンネン・・・。


水ぬくい四万十川は

2024-08-14 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2012年梅雨に書いた「水ぬくい四万十川は」再掲です。

  最高気温28度。

 「きゃーきゃー!!わぁぁぁ・・・」 

梅雨の晴れ間。南風にのって、子供たちのはしゃぐ声が我が家のベランダまでとどきます。

今夏も小学校のプールの時間がはじまったのです。

小さなプールの水温は、23~24度。今の四万十川も、同じくらいの水温。

そんなぬくく(あたかかく)水質もまだよい水が、四万十川の大きな魅力のひとつです。

 

 南北に長く、気候の変化大きく、山深く、雨が多い日本には、たくさんの川が流れています(3万5000本)。

川はそれぞれに特徴があります(流れる場所の気候、地形、自然環境などの違いにより)。

四万十川の特徴のひとつは、穿入蛇行(せんにゅうだこう:おおきな蛇行曲線を描くながれ)です。

 

 源流から河口まで川の高低差が小さい四万十川は、

クネクネと大きく曲がりながらゆったりとながれます。そのため川の水温が高くなりやすいのです。

真夏の四万十川の川面の水温は、30度前後(中下流域)。 

目黒川や黒尊川など、支流の最下流域も、本流とほぼ同じくらいの水温になります。

(本流の真冬の水温は6~8度ほど)

ゆったりながれるということは、水が汚れやすいとも言えますが、

流域の人口がとても少ないこの川は、川の水もまだ比較的キレイなのです。

 

「四万十川がぼちぼち太うになってきた窪川町から河口まではまだ130キロメートルあるいうけんど、

そこと河口の標高差は100メートルしかない。

西土佐村の江川崎から河口までは40キロメートルで40メートルの差よ。

ほしたら、勾配はだいだい1000分の1いうことになりよるじゃろ」四万十川がたり 野村春松

 

*四万十川には、本流に家地川ダム、支流に津賀ダムがあります。

ダムは、ダム下流域の自然環境(水質、水量、生物など)に大きな影響を及ぼしています。

 思えば、僕がカヌーツーリングデビューした長野の犀川は、アルプスの冷たい雪どけ水がながれる川でした。

真夏でも水温が低く、8月の終わりに半そでのウエットスーツを着てカヤックを漕いだものです。

水温が低い犀川には、カヤックに危険な人工の障害物も多く、

「うーん、沈はしたくないなぁ・・・」やや緊張して下ったことをよくおぼえています。

ちなみに、僕が学んだ老舗カヌースクールのプログラムは。

1 昼間は野尻湖でカヤック基礎レッスン

2 その夜は講義。

3 翌日は犀川に移動しカヤックツーリング

この基礎トレーニングを何度もやった僕は、カヤックの基礎技術をすっかりおぼえてしまいました。

(今、とても役だってます。仕事の関係でやったんだけど)。

 日本一あつい真夏の四万十(2012年時)。最高気温35度オーバー。川面の水温30度。

・沈下橋からとびこむ・カヌーで沈する・水の掛けあいっこをする

・水のキレイな支流でシュノーケリング&手長エビさがし

・ライフジャケットで川をプカプカとながれる。などなど。

水があたたかくキレイな四万十川は、「バシャバシャ川遊び」もまた楽しい川なのです。

 

 「夏の四万十川は、カヌーで下るだけじゃぁもったいない。

ゲストにその魅力である、ぬくくきれいな水をの~んびりと楽しんでもらいたい」

そんな思いから、アークでは少人数制のツアーをおこなっています。


猫の目天気の夏の延長戦なのだ

2024-08-05 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「猫の目天気の夏の延長戦なのだ」2021年盛夏に書いたツアーリポート再掲です

  最高気温31、8度。

 「あ、また曇ったか。さっきは小雨がパラついたし、今日も猫の目天気かニャー。

くるくるかわる天気と朝から強い南風がふくのは、

高気圧が西にはりだしてこないのと、遠く沖縄に停滞する台風の影響だろう。

これ以上風が強くならなきゃいいけど・・・。なまねこ、なまねこ」

 

 そんなコトを思いつつ、僕が(ガイド佐野が)カヤックからのけぞって空の様子を見ていたら

「そんなに長く空の何を見ているのですか?」横を漕ぐゲストに問われたので、

「運命(さだめ)を見ているのですよ」と寒いジョークを(夏なので)かまそうとしたけど、

アホだと思われるのでヤメたのでした(まぁ、アホなんだけど)。

 長かった梅雨のクローザーは、雷雨の大雨です。

今年の梅雨は、大きな増水を土産にゲームセット(四国の梅雨明けは、7月19日)。

ヤッホー!シーズン・イン・ザ・サン!だ。でも、ヨロコビはつかの間。梅雨あけ後はスカッと晴れず。

海の日の4連休前半の空は、くるくるとかわりやすく、川は南よりの強い風がふきました。

「梅雨明け10日のカキンと晴れた真夏の空は、どこにいったぜよ」

 

 そんな梅雨明け後の、7月23日。

(まだ増水が残り)水量がおおい笹にごりの川を、カヤックで下りました。

川下り経験者のゲストとともに、のんびりとプライベートツアーです。

 

 講習&練習もそこそこに(経験者なので)川下りをスタート。

まだ水量がおおい川。初っ端の瀬は、なかなか波が高く荒い。それっ!と波に突っこめば、

ザバン!とバウ(船首)が高くはねあがり、波の壁を突きぬけると、上半身はずぶ濡れに。ソーカイ、ツーカイ。

 瀬は真面目に漕いで、トロ場に入ると、僕らは川の自然や四方山ハナシをしながら漕ぎました。

そして、支流目黒川で川遊び&ランチタイム(スタート地点から4キロ)

 昼食の後、再びカヤックに乗りこみ、岩間沈下橋へ(スタート地点から8キロ)。

橋の上で風に吹かれながら、夏の川景色を愛でたあと、さらにくだりゴールへ(スタート地点から11キロ)。

漕行11キロ。水位は、平水+1、2メーター。笹にごり。川面の水温25度。

 午後の川は、青空の方がデカイ顔をして、真夏らしい暑さになったし、

予定よりも早くゴール地点に着いたので、ツアーは延長戦に突入です(プライベートツアーのよいところですね)。

車にのりこみ長生沈下橋へGO!

そして、沈下橋ダイブで、盛りだくさんのプラーベートツアー(延長戦も)ゲームセットです。

 

 夕方、家にもどって片付けをしているときに、僕は気がついたのでした。

あっ、スイカを川に冷やしたままだった、と。ガーン(やっぱりアホだ)。


レターフロムS16 夏空日記2 

2024-08-04 | ・最新のお知らせ・イベントなど

いつかの夏に書いた、レターフロムS16 夏空日記2 期間限定公開中

 

7月25日(月) 恵みの雨に

 7月最後の日曜日。

ザァザァと降る雨が、四万十をぬらしてゆく、約1ヶ月ぶりの恵みの雨です。

ベランダのイスに座った僕は、ビールを片手にぼんやりと夏の雨をながめました。

雨は、少なすぎる川の水量が、回復するほどの降りとはならないようだ。

でも、連日の猛暑でカラカラに乾いていた大地に、

水が染みこんでゆくのを見てると、気持ちもしっとりしてきます。

そして、肌もしめらす雨にふるい記憶がよみがえりました。

 

 あるとき、僕はバイクで、オーストラリア大陸ど真ん中の

(アウトバックと呼ばれる)赤茶けてかわいた土漠を北にむかっていた。

熱風のなか、ほとんど干からびたカラダで、乾燥した中部から湿潤な北部に。

(中部は乾燥した土獏。大陸北部は熱帯雨林がひろがり、湿地や沼もおおい)

すると、ある地点からトツゼン風の質がかわった、それは全身ではっきりとわかった。

「ああっっ・・・水だ!!」

体中の毛穴が、風の中のほんのわずかな水分をスルドク感知したのだ。

からからに乾いたカラダは、全身高性能水分センサーと化していたのだろう。

「こんなのはじめて。カ・イ・カ・ン。」。全身がザワザワとヨロコビにふるえた。

 

 湿り気がまじる風の中をしばらく走った。

やがて、風景のなかに(それまでの背の低い潅木のなかに)中、高木もすがたを見せはじめた。

ところどころに、大きな水たまりも見えはじめた。

「これは、雨の多い日本ではなかなか体験できないコトだろうなぁ・・・」と思いました。

 

7月28日(木) 38度のリバーソング

 今日は、アークツアー1日コース。

本日の最高気温38℃。水温30度。水量少なめ。

少数のゲストと「カヌー&川遊び」。たっぷりのんびりと真夏の川で遊びました。

小さな子供たちは(カヌーにのっているよりも、泳いだり、水中をのぞいてる方が楽しい)

カヌーにあきるとカヌーから川に飛びこんで、ニコニコと川を流れていった。

体力がつきるまで遊んだ子供達、帰りの車中は、スヤスヤと夢のなか。

夏休みのいい思い出になったかな?

   

8月1日(日) 嵐を待っている

 へんな進路をとった台風10号が、四万十にじわじわ近づいてきます。

予報ではどうも直撃しそう・・・。久しぶりに沈下橋がつかるほどの増水になるのかな?

増水すれば、ツアーには出れなくなるけど、

増水にあらわれたあとの川の水はキレイになるし、川底をころがった石には、新たなコケがつく。

その新鮮なコケを食べたアユは香りが良いそうです。

 

 31日は、朝から突風が吹きはじめました。

テレビのニュースは、「室戸岬で瞬間最大風速60メーター!

総雨量も多いとこでは400~600ミリとなるだろう」と伝えています。

「うーむ・・・わがボロお家は、大丈夫かな?」

 

 四万十は、昼頃からパラパラと雨が降りはじめましたが、雨足はいっこうに強くなりません。

風に大きくゆれる庭の樹木を、コーヒー片手にながめる。

台風10号は、午後4時ごろ四国に上陸。中村市の東を北西に進みました。

幡多地域は、台風の中心が東にそれたので、

雨、風ともにたいしたことはなく、四万十川の水量もさほど増えませんでした。ほっ。

 

 1日。昼の川は、平水よりも約70~80センチ増。

一方、高知県東部、中部は台風の影響がおおきく、

台風本体の雨、台風通過後の雨で、総雨量1000ミリ!をこえるところも?

豊後水道に台風の中心がはいれば、幡多でも相当の被害が出たことでしょう。

 

8月2日(月) 世界の中心で雷にフルエル

 カミナリをともなった激しい雨が、昨夜から未明にかけ断続的に降りました。

日本海にぬけた台風が、熱帯低気圧に。

そこに、あたたかく湿った南風が流れこんだのが原因のようです。

 

 2日。四万十川は、約6メーターの増水。沈下橋は、濁流の下です。

まだ、小雨が降りつづく川は、これからもう少し水が増えるかもしれません。

しかし、このあと順調に水が引けば、週末はツアーにでれそうです。

 

 まるで夜空にフラッシュをたいたようだった、昨夜のイナズマ。

それは、5秒間隔でひかり、銀白色に世界をてらしました。

雷鳴は、ゴロゴロと不気味に鳴り、ドガ―ンとでかい音をたてて、わがぼろ家を小さく揺らす。

カミナリがこわい僕は、フトンに包まり耳をふさいで、じっとしていました。

 

 カミナリはマジにこわい、と実感した旅の思い出がいくつかある。

あたりには、身をかくすものがナニもない、周囲360度地平線の土獏で、雷雲におそわれた時のコト。

バイクではしっていた僕は、近づく雷光とすさまじい雷鳴におののき、バイクを放り出し、

背の低い潅木(ブッシュ)の下に体をふせてブルブルふるえていた。

すると、ズガドガーン!!すぐ近くにカミナリがおちた。空気がふるえ、大地がゆれた。

「おおっ、わっわっっ!」

生きた心地がしなかった、雷鳴が遠のいてゆくまでは。

そして、その後の雨もすごかった。

バケツをひっくり返したどころか、まるでナイアガラの滝にうたれているかのような

(ちょっと大げさですが・・・)、叩きつけるモーレツな水のパワーで、呼吸するのも苦しいほど。

なすすべもなく翻弄された僕は、「もう、どうにでもして・・・」と、お手上げ。

大地には、みるみるうちに川ができていった。

 

 雷雨がやみ、再び走りだした道は、泥道になっていた。

泥ぶくれで重量が倍になったバイクと人間は、何度もころびまくった。

それでもじわじわとナントカ前進し、夜おそく小さな村に、ようやくたどり着いた。

すでに体力も限界・・・。泥まみれのまま、PS(給油所)の軒下でシュラフにくるまって眠ったのでした。

 

 ある夏、山頂(北アルプス)近くで、テントを張ってた時のコト。

予期せぬ季節はずれの嵐におそわれ、テントのなかでカミナリと暴風雨におびえていた。

「バキッ」吹き荒れる風で、ついにテントのポールがおれた。

「あわわっ!」

テントの中でおれたポールを両手で必死に支える。

風雨にたえるべく長い時間ふんとうしたが、疲れはてて、いつの間にか眠ってしまった。

ふと、気がつくと、ぺちゃんこにつぶれた水浸しのテントの中で、片手はポールを握ったままだった。

 

 まだ外は暗い。つぶれたテントを這いでて外をのぞく。

すでに雨はやみ、強い風が雲を吹きながし、星々がそのすがたを見せはじめていた。

それはまるで、夜空に宝石箱をひっくり返したかのよう。

「おおっ!スゲーッ!」キラキラとかがやく星の美しさに圧倒された。息をのむ美しさとはこのコトか・・・。

標高の高いここでは、まるで自分が宇宙に浮かんでいるように思えた(ちょっとおおげさですね)。 

「星と嵐か・・・」 

星空をながめながら、ウイスキー入りの熱いコーヒーを飲みました。

    

 

8月9日(月) ハッピーリバーピープル

 3日は青空がもどる、でも、翌4日はまとまった雨になりました。

水の引き方がおそくなった、増水した川。

「いつからツアーを再開できるのか?」川、空、天気予報とにらめっこが続きます。

週末のツアー参加者とこまめに連絡をとりあい、フィールドの状況をつたえました。

 

 7日。まだ増水がのこる川(平水より約1メーター増)は、にごりもとれないけどツアー再開です。

いつもより速い水の流れに、漕がなくても快適なスピードでカヌーは川を下ってゆきます。

「真面目に漕いで下ったら、すぐにゴールに着いちゃうよ。

遊びながらのんびり行こう!川の水がにごってザンネンだけど・・・」

いつもは水深が浅く、飛びこめない岩間の沈下橋。

でも、今日の水量なら飛びこめます。水温24度の川に、ジャンプ!!ザッブーン!

少し冷たい川の水が、たまらなく気持イイです。

 

 夏空に入道雲。

沈下橋の上でお昼を食べながら、濡れたカラダのまま熱い南風に吹かれました。

真夏のフィールドで過ごす、「極上のサマータイム」。

僕がここにいる理由は、多分きっとこの風の中にあるような気がしました(ちょっとサムイね、真夏なのに)。

 

アークツアーでは、カヌーで四万十川をゆく楽しさはもちろん。

・バシャバシャ川遊び(シュノーケリング、手長エビとり、など)

・たき火キャンプ&カヌー・ナイトカヌー

・黒尊山トレッキング、黒尊川での川遊び

カヌー+αで、自然豊かな四万十のフィールドを、のんびり味わってほしいと思う。

そんなわけで、アークツアーは少人数で行っているのです。

    

 

8月14日(土)流れ星とカヌー

 お盆休みの連休。

いつもは静かな四万十川の川原も、キャンパーやカヌーイストのカラフルなテントが並びにぎやかです。

アークは4名のゲストを迎え、Laid Back(気楽な、くつろいだの意)なキャンプツアーを行いました。

10日前の沈下橋が浸かるほどの増水で、生きかえった川。

今回のツアーは、この夏一番の川の水量&透明度にめぐまれました。

「ラッキー&ハッピー!!」

・沈下橋からの飛びこみ・カヤックでの沈・ジャケットを着けての川流れ・シュノーケリング

かんかんに照りつける太陽の下、僕らはキレイになった川で、思うゾンブン夏の水と風とたわむれました。

川面の水温28度。ユカイ、ソーカイ!

 

 夕方。遊びつかれたカラダに流しこむビールが、スーパーうまい!

今夜のメニューは・豆腐のカルパッチョ・カツオのペッパーステーキ・コツモモチキンのパプリカ煮。

仕事を終えた友人テルミちゃん(カメラマン件手伝い)も乱入し、にぎやかで楽しい食卓となりました。

 

 雲も月もない夏夜の星が、とても美しい。

みんなで川原に寝っころがり、天の川流れる夜空をながめれば、いくつもの星が流れてゆきました。

   

8月31日 夏空のムコウ

 8月後半の四万十川は、台風16号17号の雨で増水し、ツアーを中止する日も多くなりました。

泣く子と天気には勝てないのだ、とわかっちゃいるけど・・・・。

「はぁーっ」「○△×!・・・」

「ちょっと中止の判断が早かったかな?」

「無理すれば出来たのではないのか?」

空と川をながめる僕は、3651回目のため息&悪態をついてしまうのでした。

 

 僕は、自分をオプティミスト(楽天主義者)だと思うけれど、

ガイドとしては、ノーテンキなポジティブシンキング(前向き思考)は、とてもキケンだと思っています。

「怖さを知りおくびょう」であるコトは、とても大事なことだ。

ツアーゲストに保険をかけるのは、当たりまえですね。

(信じられないコトに、ゲストに保険をかけていないカヌー施設も)

ツアーが中止と決まれば一転ヒマに。

ため息を深呼吸にかえるために、ゴロ寝で読みたかった本のページを開きました。

 

 「星と嵐」 ガストン レビュファ

ヨーロッパアルプスの名クライマーで名ガイドでもある。ガストン・レビュファーが詩情ゆたかにつづる山行。

「ガイドの職業こそ、こよなく美しい。けがれを知らぬ土地で、その職務を果たすのだから。

今の世の中には、もうわずかなものしか存続していない。

夜はもう存在しない。寒さも、風も、星も。すべてが打ち壊されてしまった。

生命のリズムはどこにあるのか?

すべてのものは、あまりにも早く過ぎ去り、騒々しい。いそいでる人間は路傍の草を知らない。

その色も、香も、風が愛撫する時の輝きも知らない」

うーんよいですなぁー。

 

 自転車で近くの沈下橋へ。

ビール片手に沈下橋の上にすわった僕は、まだ水量が多い川と、8月の終わりの空をながめました。

空の少し高いところには、早くもいわし雲。

岸辺には、あやしく赤いヒガンバナが咲きはじめ、エノキの実も赤みをおびてきました。

夕暮れの川風にも、わずかに秋の気配がまじっています。

 

 8月の終わりの台風16号で、川は4~5年に一度の大増水となりました。

台風一過の朝、近所に被害の偵察にでかけると、庭下の草木も泥をかぶっているのに気がつきました。

「あらら、こんなとこまで泥水が来てたのか!増水のピークが夜でわからんかった・・・」

村をとおっている国道の低いところ、低い土地の家々、田畑も泥水につかりました。

大きく増水した本流にながれこむ、支流の水があふれたのです(バックウオーター現象)。

ここに住んで初めて体験する増水のすごさに、かなりびびりました。

 

 四万十川は、年2~3回、5~6メーター増水します(沈下橋がつかる程度)。

でも今回は、それよりもまだ3~4メーター水位が上がり、約10メーターの増水に。

口屋内村の知り合いの家は、床下浸水となった。

2階へ上げた荷物を、1階におろすのを手伝った僕は、ビールと昼飯をごちそうになったのでした。

    


レターフロムS15 夏空日記1

2024-08-03 | ・最新のお知らせ・イベントなど

いつかの夏に書いた「レターフロムS15 夏空日記1」再掲です。

 

7月2日(金) 夏空日記始めました

 梅雨の晴れ間。空には入道雲、川原には陽炎がゆらめきます。

頭上からセミの合唱がふりそそぐ。気温32度。あちーい!

カヤックに乗りこむまえに、川に飛びこんで体を冷やす。水温28度。

濡れたカラダに、ギラギラな日差しがたまらなく心地よい。

「ヤッホー!」全身で水と遊べる真夏がやってきました。

 

 夏空、山、川。シンプルな風景の人影がない川は、まるでプライベートリバー。

沈下橋から飛びこんだり、水をかけあったり、沈をしたり、

僕らは、夏の水とたわむれながら、カヤックでのんびりと川を下りました。

(こわれたパソコンを直そうと部屋にこもっていた)昨日までの

しめったブルーな気分は、一気に入道雲の彼方にすっ飛んでいきました。

        

 

7月3日(土) 太陽がいっぱい

 今日も朝からえい天気。気温は、グングンとあがり35度。

今年一番の暑さ、庭の雑草もグングンのびます。

一時間だけパソコンで作業し、そのあと雑草ぬきをしようと思ったけど、

パソコンの設定にとまどい、結局、夕方までハダカで家の中・・・。

我が家は、一階が倉庫(艇庫)で、その上に住居がのっかっており、風通しがなかなかよい。

家中のドア、窓を開けはなって自然の風ですずみました(化石のようなこわれかけのクーラーあり)。

 

 自転車で近くの沈下橋へ。 

親につれられ、川に泳ぎにきてる子供達のヨロコビの声が川原にひびきわたります。

夏のとうらいとともに、川も少しずつにぎやかに。

道ばたに、あざやかなオレンジ色の小さな花が目だちます。

家にもどり図鑑でしらべる。ヒメヒオウギズイセンという名前の花でした。

 

 今夜は満月。カメラを片手にふたたび沈下橋へ。

月光ながれる幻想的な四万十川に見とれました。♪ムーン・リバー♪

うーん、冷えたビールを持ってくればよかったなぁ。

     

 

7月4日(日) ムーンリバー

 沈下橋から、夜空にぽっかりと浮かんだ満月をとってみました。

「こんな夜にカヌーで漕ぎ出したら、サイコーだろうなー」

 

 翌4日は、九州の西の海を北上する台風7号の影響だろう、

四万十は、小雨ときどき大雨。荒れた天気になりました。

 

7月5日(月) 黒尊川でえい気分

 やる気まんまんの夏の太陽が、外で遊ぼうよと僕をさそいます。

四万十川は、昨日の雨で約1メータの増水。水の色は、カーキ色。

四万十川にはダムがないと思っている人がけっこういるけど、

この川は本流に「家地川ダム」大きな支流梼原川には「津賀ダム」があるのです。

「これからの時代に、本当に必要なダムなのだろうか?」

雨が降り、降雨量が多くなるとダムが放流をする。

2つのダムが最大級の放流をすると、6~7時間後には下流の沈下橋が泥水につかります。

 

 少し増水している本流をあきらめて、支流黒尊川にGO!

黒尊川もいつもより水量が多く、流れが速く、透明度も低くなっているけど、

それでも充分に泳ぎ心をさそう水の流れはさすがです。

カャックで下ってもオモシロイが、今日はライフジャケットをきて、流れを下って遊びました。

速い流れに飛びこんであおむけにながれる。

水温23度。ソーカイ!うひひっ、気持ちEー!

「キャラ」と鳴き、目の前をヤマセミが飛んでいった。

夕方、黒尊川の合流点付近にある酒井商店、酒井あっちゃんにビールをごちそうになりました。

     

 

7月6日(火)  今日もまた黒尊へ

 年に何度か無性に食べたくなり、ふるさと富士宮からおくってもらうもの。

それは、「富士宮ヤキソバ」です。

富士宮のヤキソバの麺は、むし麺でコシがあり、かみごたえがあるのが特徴。

一度この麺を食べると、他所の麺はみな「ふにゃふにゃ」に感じられてものたりません(富士宮育ちには)。

かたい麺の特徴を生かすために、作り方を間違ってもいけましぇん。

① 熱したフライパンにラードをひき、肉かす→具→キャベツ→の順に炒める。

② 蒸し麺を少しのお湯(顆粒状のだしの素をお湯で溶かした)でほぐしながら炒め、そこへ①を。

③ 味付けは、さらりとしたわさび印ソース(地元ソース)。

④ いわし粉をふりかけ、紅ショウガをのせる。

今回は富士宮の大先輩Iさんが、大量にヤキソバセットを送ってくれました。

やで、うでしや(うれしや)!!近所の知り合い、友人にもおすそわけ。

毎食せっせと食べて、今朝で連続7食焼きそば、です。

 

 今日も暑いので黒尊川へ。今日は自転車で出動です。

家の近くの沈下橋に、パトカーや消防の車がとまってる。

「うん?なんだなんだ?」

沈下橋でクレーン車が、水中から軽トラをつり上げています。

近くにいる人にきくと、軽トラが沈下橋から川に落ちたそう。

車の転落に気がついた人が、消防に通報したが、ドライバーはすでに死亡していたとのこと。

 

 沈下橋から、40分ほど自転車をこいで黒尊川へ。

全身に汗をびっしょりとかくが、

川を吹きぬけてゆく山の香りいっぱいの風が、汗にぬれたカラダをさましてくれます。

ザブーン!透明度の高い小さな淵に飛びこんだ。

「うっひゃーひゃー サイコー!!」

水中眼鏡をつけて川の中をのぞくと、淵の岩陰に、雑魚(ハヤ、カワムツなど)が集まっていました。

*黒尊川は本流に比べて水温が低いです。

川遊びをするときは、低体温症などに充分気をつけてください。

     

 

7月8日(木) 潮風の中で

 七夕は、あの娘をカヌーにのせ、天の川をくだる夢はかなわず・・・。

そのかわり、おじさん4人は、足摺の海でシーカヤックを漕いだのでした。

ロマンチック度ゼロ、ビールっ腹度100なのだ。

 

 モクモク入道雲の空のした、ぎらつく陽光の中の海を漕行です。

夏空、海、海岸線。シンプルなでっかい景色。

あしずり港をでて、適度なうねりがある外海をグイグイとこぎながら、

はるか遠くの水平線をながめていると、気持ちがのびのびとしてきます。

♪すいへいせんの終わりには、ああぁっー♪

僕は、海のトリトン(アニメ)を歌いながらパドルをこぐ(←古いなぁ)。

海亀が目の前に、プカっと浮かんでおよいでいきました。

 

 西に約4キロほどこぎ、2瘤ラクダのこぶのようなかたちの小島、水島に上陸です。

シュノーケル&水中眼鏡をつけ、透明度のたかい珊瑚の海をのぞくと、

カラフルな魚達が、オジサンたちをむかえてくれました。ひらひら。

特に潮がよい今日の海。船の上からは、15メーター下の海底が見えたそうです。

 

 シーカヤックで思いっきり汗をかいたあとは、僕たちの竜宮城?竜串荘のビアホールへGO!

*大人1人(男性)3000円(女性)2500円で飲みホーダイ、食べホーダイ。

キンキンに冷えた生ビールでカンパーイ!うーん・・・気絶しそうなほどビールが美味し。

「見つけたぞ!なにを?永遠を!生ビールにとける海」

 

 翌8日は土佐清水で、中学生のシーカャック体験のインストラクターです。

学校の目の前に美しい海がひろがっています。うらやましい・・・。

そこでカャックをこいだり、およいだり、漁船から飛びこんだり。

43人(全校生徒だ!)のヨロコビの声が、夏の海いっぱいにひびき渡りました。

     

 

     

 

7月11日(日) 夏空のへのとびら

  気象庁は今日、四国地方の梅雨明けを宣言。

昨年より、約20日も早く四万十に真夏がやってきました。

今日は、夏休み目前の地元小学生のカヌー&川遊び体験のインストラクターです。

川面の水温28度。

先週は、北海道にいた作家の野田知祐さん(今日の講師)が、

「四万十は楽でいいねぇー。北海道の川は、水温12-13度だったよ」といった。

 

 子供達は元気いっぱい。

あれこれ、こむずかしい漕ぎ方なんか教えないでも、スイスイとカャックを漕ぎます。

水を掛けあったり、ひっくり返したり、カヌーの上から飛びこんだりして、元気いっぱいに遊ぶ。

カヌーを終えたあとは、手長エビをとったり、イカダをこいだり。

僕も子供達にまじり、童心にかえって遊んじゃいました。

 

 翌日。口屋内村の酒井のあっちゃん、あっちゃん家の居候のA君、そして僕。

3人で四万十川上流、通称三島の瀬からカヤックで7~8キロ下りました。

地元民のあっちゃんは、カヤック歴25年のベテランです。

酒井カヌースクールを主催し、四万十川、黒尊川について知らないコトはない、という生きる化石の様な人だ。

口は悪いが心根がやさしい(たぶん)。

カャック経験3~4回のA君は、スラローム(旋回)しやすい艇をなんとか真っ直ぐこげる程度です。

下る区間内には、2、5級~3級程度の瀬が7~8箇所。

A君は、僕らのキタイどおり、何度も「轟沈ショー」を見せてくれた。

川の水温は27度。A君は「気持ちイイですよー」とニカニカ笑いながら流されていきました。

 

 ゴール後、道沿いの休憩所で、川をわたる風に吹かれながら、アイスクリーム・タイム。

少しつかれたカラダに、夕風とアイスの甘さが絶妙に心地よかったのでした。

*2021年1月 あっちゃんは逝去しました。RIP。

     

 

7月13日(火) 今年のしゃくり漁は

 今日は、地元の知りあい山中君親子のあんないで、

四万十川の小さな支流、勝間川で「しゃくり漁」を体験しました。

しゃくり漁とは、竿でアユをひっかけて獲る漁のこと。

アユがいそうな区間の川の上流、下流に網を張りアユをふうじこめる。

竿をもち、アユをふうじこめた水中を水中眼鏡でのぞき、またはもぐり、

竿先のおおきな針でアユをひっかける(1、5メーターほどの細い竿。針には50センチほどのテグスがついている)。

アユが針にかかる とテグスがグーンとのびてゆき、竿がブルブルふるえる。

僕は去年、しゃくり漁を初体験しましたが、5時間ほどで小さなアユを一匹ひっかけただけです。

 

 今回のメンバーは、ベテラン山中親子、どしろーと佐野、写真屋テルミちゃん。

山深いところを流れる勝間川。

水中眼鏡に曇りどめのヨモギ汁をぬり、きよらかでひやい(冷たい)水の中にはいる。

水温は低く、長袖のウエットを着ないと長時間水の中にいられない。

半袖、薄手のウエットの僕は、時々川から上がって、体をぬくめねばならなかった。

 

 小さな淵の岩の下にかくれたアユを発見。

息を殺した僕は、アユの体のしたに、そーっと針を送りこみ、

「あわてるな!」と自分にいい聞かせたあと、すばやく針先を手前に手繰りよせた。

ぐん、とテグスが伸び、あばれたアユの感触が、手にブルブルと伝わってた。

「やった!」カメラをかまえてるテルミちゃんに向かい得意気に、ハイ、ポーズ。

 

 結局、僕は3匹とりました(うち一匹は手づかみ、わおっ!)。

全体では30匹ほどの収穫です(網にかかかったアユも入れて)。

山中親子の泳いでるアユを引っかける技は、まるでマジックを見てるかのよう。

川の中のアユ以外にも、沢山の種類の魚たちのすがたが見えたのもよかった。

夕方、我が家のベランダで、もらった鮎を七輪で焼き、ビールを飲みました。

      

 

7月20日(火) パドリング・オン・サンシャイン

 日照率が低く冷夏だった、去年の夏。

しかし今夏は、晴れっぱなし、きびしい暑さの日が続いています。

連日の気温35~37度。雨がまったく降らない四万十川の水量は、少なく、川は夏痩せ?です。

 

 17日~19日の連休は、アーク2泊3日のキャンプツアー。

3名のゲストと共に真夏の太陽の下で、川遊び&カヌー&キャンプです。

今回のツアーは、暑すぎる川原でのキャンプをさけ、

西土佐村カヌー館の芝サイトにBC(ベースキャンプ)を張り、そこから川遊びに繰り出しました。

*カヌー館には、シャワー室有り。リクエストで川原キャンプに変更可

 

 「あつーい!!」

まずは川に飛び込もう!カヤックに乗りこむ前に沈下橋からダイブです。

エイャ!ザブーン。やっと人心地がつく。川面の水温31度。

カャックに乗り込み、まずはトロ場(流れのゆるやかなところ)を漕ぎ、

久しぶりのカヤックの感覚に慣れてもらいました(今回のゲストは経験者)。

なれてきたところで、早瀬があるところまで漕ぎあがり、休憩です。

白波立つ小さな瀬を流れ下り(ライフジャケット着)、シュノーケルで川の中をのぞきました。

 

 夕食もすんで暗くなったころ、対岸で打ち上げ花火。

「夏だねぇー」予期せぬうれしいデキゴトに皆カンゲキ!。

 

 翌18日は、真夏の陽ざしの中、カヤックで約12キロの距離を下りました。

川は水量が少なく、カャックは何度か浅瀬に乗りあげてしまう。

約4キロ下り、支流目黒川へ。小さな川原に上陸し、ランチ&川遊びタイム。

透明度高い淵でシュノーケリングをし、ごはんを食べ、のんびりと過ごす(目黒川の水温は、27度)。

 

連休中日の今日の川には、沢山の団体カヌー、キャンパーの姿が見えます。

コース後半(午後)は、手長エビが沢山かくれていそうな場所で、エビ採りもしました。

 

 最終日は黒尊川で川遊び。水温26度。

(生ぬるい本流の水と比べると)身がシャキとしまるソーカイな水温です。

水の透明度がたかい黒尊川。水中眼鏡で川をのぞけば、たくさんの魚のすがたが見えました。

     

 

     


カヤック・アンダー・ザ・サマースカイ

2024-07-27 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「カヤック・アンダー・ザ・サマースカイ」2021年夏のツアーレポート再掲です

 最高気温33、3度。

 「予報がはずれて良かった・・・。今日は、スバラシイ夏空に恵まれましたねぇ。

梅雨明け直後のような、フレッシュな夏色の空と景色。うーん、ナイスです」とガイド。

「ほんと、ザ・田舎の夏!って感じの景色ですね」と隣を漕ぐゲスト。

 

 7月。梅雨晴れの川を、カヤックで下りました。

カヤック・アンダー・ザ・サマースカイ

 モクモクと白い雲がわきたつ夏空の下、

緑濃い山には、サンサンと太陽が降りそそぎ、ゆったり流れる川には、ガシガシとセミの合唱がひびきます。

ときおり吹く夏の南風が、瀬をぬけて濡れたカラダに、心地よい。

ゆらり、お尻の下をゆうゆうと泳いでゆく大きな鯉。

ぬるい川の水と戯れながら、景色を愛でながら、ハナシをしながら、僕らはのんびりと夏の川をゆきます。

 

 梅雨晴れの素晴らしいリバーフィールド。

ただ、ひとつザンネンなのは、水の透明度です。

梅雨の後半に入っても、大きな増水がない川は、川底が洗われず、水の透明度があまり良くありません。

(ガイドの主観です。あまりこの川を知らない人が見れば、キレイな流れに見えるかも?)

 今日の瀬には、アユ釣り師の姿もみえました(この時期の、このコースで見るコトは稀)。

この区間も魚影が濃いのだろう(そして、天気の良い日曜日だし)。

「すいませーん、通りますよ!」。大きな声をかけて、できるだけ離れたところを通過です。

「漕(こ)ぎゆくまにまに 川のほとりにとまれる人も 遠くなりぬ」なんてね。

*土佐日記より。川のところは海ですが。

 

 ただ漕ぎくだるだけでは、オモシロクない夏の四万十川。

ギラギラ太陽の下、ぬくい水の川で、のんびりと川遊びをするのがサイコーです。

僕らは、水の透明度がよい支流目黒川で、ランチ&川遊び(約4キロ地点)。

その後、さらにくだり、岩間沈下橋で、夏の川景色をながめながら風に吹かれました(約8キロ)。

目黒川

 ゴールの芽生大橋まで下り、川からあがると、

紫色の小さなラッパ型の花(シチョウゲ)が、僕らの目を楽しませてくれました(約12キロ)。

最高気温33、3度。ほぼ平水。川面の水温、本流30度。目黒川28度。

*Oさん、ツアー画像CDは、来週はじめに(お家に戻る頃に)発送します。お楽しみに。


乾いた真夏の午後に(熱風大陸で冷たい水を)

2024-07-25 | ・最新のお知らせ・イベントなど

乾いた真夏の午後に(熱風大陸で冷たい水を)

2021年真夏に書いた旅雑文です。期間限定公開中。

 最高気温36、6度(今年最高)午後も晴れ。

 「乾いた真夏の午後は、冷たい水がサイコーさぁ」

冷えたグラス片手に僕は、入道雲そそりたつ夏空にむかってひとりごちました。

 

 四万十は、もう10日以上雨がふってません。

連日の猛暑に、庭をうめつくす雑草の葉もぐったりとうなだれ、水道をひねれば蛇口からは、お湯が・・・。

「ソーラー湯沸かし器かよ!」

 

 わが村の生活用水は、川べの地下からポンプでくみあげた水を消毒したもので(簡易水道)、

我が家の水道代は、月1080円(基本料金)~1300円ほど。

何年か前までは、裏山の奥の沢からパイプをつかって水をひいてました。

大雨がふると、風呂の水は、薄茶色になるし、

水源に動物の死骸などがあったら、サイアクなコトになるなぁ、と思っていたものです。

 

 山国(低山がおおい)で、キレイな支流もおおいこのあたりは、

「さぞ、水がうまかろう?」と遠方の友人にきかれます。

しかし、四万十川沿いのあさい地下からくみ上げた簡易水道水(塩素消毒ずみ)は、

うーん・・・とりあえずのめるだけでもマシか・・・といったレベルです。

でも、道沿いの山肌にとりつけられたパイプから流れてくる水や沢水は、

低いながらも山中を流れてきた水なので、なかなかイケてるように感じます。特に春さきの水が。

(やはり水は、高く深い山の中を時間をかけて流れてきたほうがおいしい。神戸、富士宮 バンクーバーなど

しかし、そんな水のうまさについてかたっている僕は、

なんせ「違いのわからないオトコ」なので、信憑性はかなり低いのですが・・・)。

 

 キョ―ボーな真夏の太陽に焼かれた家の中は、まるでサウナ・・・。水風呂につかって本を読みました。

そのあと、すっぱだかでベランダにでて、南風にふかれながら、ガチガチに氷をつめたグラスの水をのんだ。

(こんなコトができるのが、僻地暮らしのイイところですね)。

キリリと冷えた水が、乾いたカラダとココロに、しみこんでいきました。

 僕が、冷たい水のありがたさを肌で知ったのは、熱風大陸(オーストラリア)のソロバイク旅だ。

晴れっぱなしのでっかい空のした、焼けつくような陽ざしがふる

赤茶けた土獏(アウトバック)にみえるのは、背のひくい灌木と地平線。

シンプルで単調な景色は、何日も変わらない。そこで出会うのは、カンガルー、先住民(アボリジニ)。

 

 前回の補給をした村から、4泊かけて長いストックルートをぬけて、ようやく小さな村にたどりついた。

ポストオフィスをかねた雑貨店の室内のかたすみに、ペダル式の冷水器があった。

おおっ!やれうれしや!と冷水器にかぶりついた僕は、一心不乱に冷えた水をのみつづけた。

のんでものんでもペダルを踏む足がとまらない、んーサイコー!!

 

 ムリもない、なんせこの村にたどり着くまでは、陽をさえぎるものが何もなかった。

夜になっても、ホットカーペットのように、ほかほか熱い大地のうえで、

毎日、太陽に熱せられたポリタンのお湯のような熱い水をのんでいたのだ。

(どうしても日陰がほしくなると、灌木の下にもぐり込んでしのいだ)

 

 よーやくコーフンがおさまり(我にかえり)顔をあげる、とゲラゲラ笑う声に気がついた。

ん?みわたせば、オフィスのみんなが笑っていた。

「あんた、永久に水を飲むつもりなの?まぁ、いいわ。好きなだけのみなさいな」

ちかくにいた赤毛のオバサンが、やれやれといった感じでこちらをみていった。

「サンキューマイト!」とこたえた僕は、

ふたたび冷水器のペダルをふみつづけた。カラダがストップというまで。

 

 ほんとにノドが、カラダが暑さでカラカラに乾いた時には、—冷えたビールやジュースよりも—

冷たい水が、イチバンありがたいのだ、ということを、この時はじめて身をもって知った。

ホットなカラダの乾きには、冷たい水を!ココロの乾きには、ボーケンを!

 

 旅は、いろいろなことをおしえてくれる。

ベランダで、ゴクゴク氷水を飲みながら  、(あまりうまくなくても)冷えた水がいつでも飲めるのは、

とてもシアワセなコトなのだ、とひとりごちた真夏の午後です。

*水不足で不自由な生活を強いられている人の数は、2025年には55億人に達すると推算されている。

24000キロの旅。画像は、ケープヨークに向かうルート(上)、ナラボールート(下)


こ・ん・が・り・サマー

2024-07-25 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「こ・ん・が・り・サマー」いつかの夏に書いた旅雑文です。期間限定公開中

 最高気温35度。

 梅雨雲が去って1週間。

晴れ間が続き、水量がグンと減った川は、少しやつれて見えます。

シーズン・イン・ザ・サン。

ほぼハダカで夏を過ごす「四万十裸族」と化した僕は、

それまで黒かった顔以外のところも、しっかりこんがりと焼けてます。

 

 「ひゃーぁー焼けたなぁー!」

目の前の鏡に映るのは、がっつりと黒く焼けたハダカのオトコ。

それは、焼きすぎたトーストを連想させた。

鏡にうつった自分の姿をみた僕は、旅先でのあるデキゴトを思いだした。

 

 「おあいそね!」思わず日本語がでた僕。

「あらーっ、あんた日本人なの!!」

東洋人ぽい顔立ちのおねーさんは、おどろいた顔で言った。

「ええーっ!」と僕。

「私は、あんたメキシコ人だと思ってた・・・」

「日本人ですよー」

「だって、真っ黒だし、へんな英語だし、服装もそれっぽいし・・・」

「えーっ、店に入った時から英語でしか注文聞かれなかったし、

寿司屋だけど、ここはアメリカだから英語じゃなきゃダメなのか?と思って・・・」

 

 それはもう10何年も前。

アメリカ東海岸フロリダ、デイトナの町にある小さなお寿司屋さんでのコト。

早春のデイトナでは、1週間に渡りさまざまなバイクレースがおこなわれる。

「デイトナ・バイク・ウィーク」

その期間中の街は、全米からバイカーが集まり、お祭り騒ぎに。

車にキャンプ道具を積んだ僕らは、フロリダでのバイクレース観戦をメインに、

マイアミ、テネシー、ジョージアを旅していた。

 

 3月の終わりといっても、南国フロリダ、さらに南のキーウエストの陽ざしは、夏そのもの。

海と太陽が輝くキーウエストが気に入った僕らは、その美しい海でのんびり過ごした。

その後、デイトナに行き、そのお寿司屋さんに入るころには、すでに全身真っ黒になっていたのだった。

「アデイオス、アミーゴ!」と言ってメキシコ人に間違われた僕は、ニカニカ笑いながらすし屋をでた。

しかし、チップを置き忘れたことに気づき、あわててまた店にもどった。

 

 またそれは、ある秋のはじめのデキゴト。

「ヘイ!〇×☆△ △×〇☆!」

日比谷公園付近で、大きなバックパックを背負い信号待ちをしていた僕は、すぐ背後から聞こえた、

英語?スペイン語?の呼びとめるような声に、えっ?と振りかえった。そこには若い警官がいた。

「はぁ、何か?」と僕。

「あっ、あなた日本人?」と警官。

「そうですよ、なんで?」

「いや、ちょっと日本人には見えなかったんで、肌の色とか・・・」

「あー2か月ほど八重山を旅してたからね。これから板橋のアパートに帰る途中なのよ」

僕は、わざわざ財布から免許証をとりだして、警官にみせた。

いったい、何人と思ったんだろう・・・。たしかに、免許証の顔写真とはまるで別人のように黒いけど。

 

 真夏の土佐の太陽はキョーボーで、何のケアもせず肌をさらせば、短時間で肌は、

火傷をしたように赤みがかり、しばらくはビリビリと痛くヒサンです。風呂に入れないほどに。

まったくなぁ・・・。肌を焼くのも、ほどほどがイーねっ!と鏡の前でごちる真夏の午前7時です。


7月28日(金)のつぶやき(リブログ)

2024-07-25 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2021)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

今朝も太陽が見えたらもう暑い・・・。

水辺の木陰にいき、浅瀬に足をつけ、アイスコーヒー片手にぼおっと空をながめました。

今日もオニ暑くなりそうさ・・・。

しばらく(まとまった)雨がない川は、水温が高く、浅いところの水は、ぬるいお湯のようです。

♪水はぬるめの川がいい だんちょね~♪

今日の最低気温は、24、6度。

 

 

「王様」ヤマユリ、夏空にりんと白い大輪 高知県津野町で見頃 | 高知新聞

手のひらよりも大きな花を咲かせたヤマユリ(津野町北川) 標高約500メートル、平地よりいくらか涼しい風が通る津野町北川の田んぼで、「ユリの王様」と呼ばれるヤマユ...

 

 

 最高気温36、6度。午後も晴れ。

昼前。真夏の燃えるような暑さに、部屋からおいだされて、水中に避難することに。

シュノーケルセット、エビタモ、箱メガネを持って、徒歩3分の川へ。

 

本流から分かれた細く長い流れは、膝上ほどの深さでゆっくりと流れています。

岸辺のヨモギの葉をとり、葉を石ですりつぶし、水中メガネに塗って(曇りどめ)、川の中へ。

ザブン!ぬくい水のなかを、(水温は、もう30度近い)のんびり流れていけば、あ~ゴ・ク・ラ・ク。

そこは、天然の水族館。ハヤ(ウグイ)、オイカワ、ボウズハゼ、ゴリが舞い踊って僕をむかえてくれました。

 

右手にエビタモを持ち、左手で(手長エビがひそんでいそうな)大きめの石を次々とはぐっていきます。

なかなかすばしっこい手長エビと、たわむれていると、あっというまに時間がすぎてゆく。

 

あたたかな水中でも長時間入っていれば、少しカラダが冷えてきます。

水からあがり、水際に大小の石を組み合わせて作った小さなプールにエビをはなし、

川原で陽にあたれば、「今日も猛暑となってます。熱中症にくれぐれもご注意ください」と村内放送がありました。

「四万十の気持ちイイ夏は、水のなかにある」夏空を見上げながら、僕はひとりごちました。

 

そして、エビたちは、ぽけっと空をながめているおんちゃんを横目に、

バーカ!と言いながら(言ったような気がした)、石の壁のわずかな隙間から逃げてしまいました。

けっこうがんばって、隙間なく作ったつもりだったのになぁ。でっかいヤツにも逃げられてしまったなぁ。

でも、涼めたし、遊べたし、これでいいのだ。

遅い午後。家にもどる、と部屋は天然のサウナになってました。哀号・・・。

水のなかで、でっかいヤツを見つけるとコーフンします。

手の長さをいれると、15cm越えのポパイ(ヤマトテナガエビ)。