アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

青空に間にあえば(秋の川のショートツアー)

2011-10-29 | アークツアー 秋~晩秋

   最高気温23度。

 季節はずれの大雨となった先週末、予報では、この週末も雨のようです。

日中でも猫の目のようにクルクルと変わる秋の空は、予想をたてるのがむずかしい。

うつろう季節のきまぐれな空「おんなごころと秋のそら」ですね。

 

 そういえば、昔僕が住んでたアパートの近所にあったゲイバーのケンちゃんは、

「ずっと昔は男ごころ、今は女ごころ。時代で変わるのよ、これからはオカマごころと秋の空よ」

なんて言ってたっけ。うーん、どういう意味だったんだろう・・・。

結局、性別など関係なく、昔も今も人の心はコロコロ変わりやすいってコトか。

ハナシが脱線しました、すいません。

 

 「青空に間にあえば」

週末の雨予報に、前日に予定をスライドしたゲストの二人と、金曜日の川をカヤックで下りました。

(結果的に土曜日の日中は、なかなか良い天気に。夕方からは雨でしたが)

 

 今回の集合は、11時。集合場所は、網代休憩所。解散は、14時30分頃、網代休憩所。

コースは、目黒川~岩間沈下橋までの約4キロ(Cコース)。

このコースを選んだわけは、水の流れがよく、景色が良いから(沈下橋をくぐれます)。 

 南の空からグングンながれてきた灰色の雲で、集合時の空は、灰色に。

先週末の増水(沈下橋が沈むほどの)が少し残る川は、まだちょっと流れが速い。

僕らを乗せたカヤックは、笹濁りの川をスイ―っと流れてゆきます。

そんな川面の水温は、16度(先週、増水する前は19度)。

 川原に上陸し、コンパクトミルで豆を挽き、バネ式のドリッパーでコーヒーをいれました。

今日のおやつは、江川崎の直販所で買った、

しょうが風味のサーターアンダギー&甘いはちみつがくせになりそうな大学芋。

 

 おやつタイムを楽しんでいると、晴れ間がもどってきました。

再びカヤックに乗った僕らは、

やわらかな秋の陽がつくる川景色を愛でながら、のんびり下ってゆきました。


秋の四万十に咲く花 2011年秋

2011-10-27 | 四万十川 秋

 秋の四万十に咲く花 2011年秋  

 最高気温23度。ほぼ無風 湿度29パーセント  

 ぶるる・・・さむっ!キリッと冷えた空気の朝です。

毛布一枚に包まり寝てた僕は、この秋一番の寒さで目がさめました。

でも日が高くのぼれば、日向はまだTシャツでオッケー。

日陰はかなり冷えますが。

 

 おだやかな秋の陽に誘われた僕は、デジカメ片手に近所をふらふら散策してきました。

「書きおろしでも大根おろし」でもない、10月27日の画像撮りおろしです。

うーん、こんなときは、やはり高性能のデジカメで撮りたいなぁ。

そろそろ黒尊山塊の尾根のブナ林も、イイ感じで色づき始めているようです。


季節はずれの秋の増水

2011-10-22 | 四万十川 秋

のち 最高気温26度。

 22日正午。四万十川は、約4メーター増水、カフェオレ色の速い水の流れ。

両ダム(津賀&家地川)あわせてのダム放流量は、240㌧

 

 週末の四万十は、季節はずれの大雨になりました。

台風顔負けの低気圧が九州の北東に進み、

その西にあたる四万十に、あたたかい南風がジャンジャン流れ込んだのです。

 21日の朝から降り出した雨は、時間が経つにつれそのイキオイを増した。

午後から夜遅くにかけて、ときおり空は

—まるで雨粒を弾丸にした機関銃をぶっ放すかのように— 激しい雨を屋根や家に叩きつけていきました。

そして水は水を集め、川の流れはグングン太くなり、夜中には近所の沈下橋が泥水に沈みました。

そのときのダム放流量は、た・し・か・約600㌧(寝ぼけ頭で聞いてたので)。

総雨量は、約300㍉(流域の最も雨量が多かった観測地点で)。

 

 今回の増水、ダムの放流量のわりに下流に水量が多いのは(江川崎より東側~ダム上流域と比べ)、

江川崎より西の地域や、その下流の地域で大量の雨が降ったからです。

つまり、四万十川上流域よりも、中流域~下流域の西側でより雨量が多かった。

黒尊山塊や目黒川上流の滑床渓谷では、時間雨量80㍉降ったそうです。

今年、沈下橋が増水に浸かったのは、これで3回目です。


ヤマセミと秋のリバーピクニック

2011-10-20 | アークツアー 秋~晩秋

のち 最高気温26度。

 「あなたは雨男、雨女?それとも晴れ男、晴れ女?」

今、キーボードを打ちながらふと思ったのだけど「曇り男、曇り女」とは言いませんね。

旅先で、あるいは野遊び時に、

曇り空によくあたる人はいるような気もしますが(ロンドンによく行く人もそうかも。笑)。

野遊び時の曇り空は、心象風景を弱めるコトが多いような気がします。写真映えもしないし。

 

 でも、今日の南の川の曇り空は、とても印象が良かった。

ぶあつい雲は、南国の秋のまだ強い陽差しをさえぎり、風をとめて、

おだやかな表情で、気持ちの良い「リバー・ピクニック」を楽しませてくれたから。

 秋の晴天が続いた川は痩せて、川幅が狭くなっています。

その中でも、比較的水量と景色のよいコースを選んで下る。

・オリジナルツアー 1日コース ランチ付

 

 まずは川原で、簡単にパドルの使い方などの講習。

そのあと長いトロ場で、少し慣らしてから、ツーリングにGO!

秋の川は、水の透明度もなかなかよく、

カヌーの上から、4メータの川底を、ゆらり泳ぐ鯉の姿が見えました。

川面の水温は、19度。

 ケヤキの葉が黄色い川岸に、サザンカの白い花も咲きはじめています。

カヌー前方の水面を滑るように、キャラ、キャラと鳥が鳴きながら飛んでゆく。

その鳥は、本流にその姿を見せることが珍しいヤマセミです。

*警戒心が強いヤマセミは、主に支流に単独で生息し、

その姿を本流で見ることは少ない、カワセミはしょっちゅう見られますが。

 

 カヌーは、水面に座るような感じで視線が低く、水鳥の視点で川を体験できるのが良いところ。

今日のヤマセミは、サービス精神にあふれていて、

その後も何度か、その特徴あるモヒカン頭を見せて、カヌーの前を飛んでくれました。ラッキー。

 沈下橋の川原に、テーブルと椅子を広げてランチタイム。

空、山、川、沈下橋を借景に、秋の川原の特等席です。

今日のメニューは・ビーフシチュー・パン・トマト&チーズのサラダ・くだものなど。

 

 午後。お腹を満たした僕らは、

ゆったり流れる秋の川を、カヌーでのんびり下っていきました。

*岩間沈下橋で、Tさん親子と写真を撮りあった水色のべスパのお兄さん。

Tさん親子が連絡をとりたいと申しております。

もしこのブログを見る事があれば、アーク佐野まで連絡をくださいね。


時には流れ星の下で

2011-10-15 | 四万十川 秋

10月22日「オリオン座流星群」の流れ星があらわれます。

『10月の中ごろから終わりにかけて、

「オリオン座」を中心にした「オリオン座流星群(りゅうせいぐん)」があらわれます。ふつう、

「オリオン座流星群」の流れ星はいちばん多いころでも1時間に10こくらいしか見られません。

ところが、2006年10月の「オリオン座流星群」では、

1時間に100こも見た人がいるほど、たくさんの流れ星があらわれました。

それからも「オリオン座流星群」の流れ星はいつもより多めに見えているので

今年もチャンスがあるかもしれません。また、月はま夜中すぎでないと出てこないので、

明かりにじゃまされずに流れ星をさがすことができます。

2011年いちばんたくさん流れ星が見えているのは、21日と22日ごろです』。byヤフーキッズ

 四万十は、時々「陸の孤島」と揶揄されます。

都市からは遠く、山深く、たいした産業もなく、人が少ないから。

でもそのような所なので、山、川、海の豊かな自然が残っているのです。

空気もきれいで、真夏でも沢山の星、流星、天の川が見られます。

空気が澄む冬は、夜空高く吹きぬける凍てついた季節風が、星の光をあざやかにゆらします。

 

 そんな、星が美しい夜に「星の下で眠る」のはなかなかオツなもの。

山に囲まれた川べで、星空を眺めるのなら、ひろびろとした川原がおススメです。

秋の宵の夜気が肌寒い、ごろた石の川原で火を起こす。

焚き火にあたりながら、ウイスキーを舐め、星空をながめる。

そして、コットにひろげた寝袋にもぐりこみ、いつの間にか眠ってしまう。星を見ながら。

これはさながら、三ツ星キャンプならぬ「夜空の宝石箱キャンプ」です。

ただ、このキャンプ場では、気をつけないと、爆ぜた火の粉で寝袋に穴が開くし、夜露に濡れてしまいますが。

焚き火のそばで過ごすときは、穴が開いても惜しくないウェア&シュラフで。

 

 これまでに僕は、何度も流れ星を見ていますが、

願いごとを3回も言えるほど長く流れた星は、一度も見たことがありません。

あなたはありますか?願いごとが長すぎるのかな・・・。

 

 21日の四万十の天気予報は、曇り一時雨。22日は、曇り時々晴れです。

うーん、21日の星空は、あやしいなぁ・・・。

でもこのあたりは、「予報よりも半日ほど天候の変化がはやい」といわれるので、そこに期待です。


ムーンライト・パドリング

2011-10-13 | 四万十川 秋

 最高気温26度。

 秋のフルムーン。

月明かりの四万十川は、なんとも幻想的な風景を見せている。

僕は「ムーンリバー」をカヌーで下ってゆく。月光の水面を滑るように。

青白い月の光を浴びながら、大きく息を吸い込み、そしてゆっくりと長く吐きだす。

聞こえてくるのは、風、瀬の音。鹿、虫、鳥の声。

 秋のムーンライトマジック。ここはまるで別世界。

月の王国に一人、フラリと迷い込んでしまったかのよう。

 

 月影の小さな瀬で、ちょいとフネのバランスを崩す、おっとっと・・・。

川原に上陸し、火を起こした。

アルミフォイルに包んだ肉とイモを熾火にくべ、月を肴にワインを飲んだ。

 某日。

散歩に行こうと庭に降りると、アサギマダラが一頭、ヒラヒラと舞っていました。

「南へ渡る途中だろうか・・・」

羽の浅黄色も美しいアサギマダラは、渡りをする蝶です。

(1日で200キロ。最長1000キロ以上も移動した記録がある)

 

 でも、その美しかった羽は長い旅に痛み、幼子がいる家のフスマのように破れかけてボロボロです。

「この先の旅路も長いのかな。大風、雨、天敵にさらされ、いったい何頭が生き残ったのか。

ヒラヒラ飛んでいる姿は頼りないのに。野生に生きる命は儚い、でもたくましいものだ。

せめて四万十では、その羽根をゆっくりと休められるといいけど」

 


でっかいどんぐりと旅の空

2011-10-04 | 四万十川 秋

  最高気温24度。

 体調を崩しやすい季節の変わりめ。皆さん、健やかに秋をむかえてますか?

朝や夜、そして空のキゲンが悪い時は肌寒いけれど、

陽が照れば、まだその暑さに重ね着した長袖を脱がされてしまいます。

 

 そんな、すずしいようなあついような南国の川べで、

「All Summer Long」 ザ・ビーチ・ボーイズ

を聴きながら、少しおセンチになっているアーク佐野です。

 羊の群れのような雲が流れる空の下で、キンモクセイが甘くかおっています。

石の階段に、まだら模様(あせた緑、くすんだオレンジ、紅)の柿の葉が散っている。

ジーッ、ジャワジャワ。一匹のセミが、柿の木にとまって鳴きはじめました。

 

 キク、ミゾソバ、ヒヨドリバナが、地味にいろどる川沿いの山道。

でも、テッポウユリ、オオバギボウシ、まだ夏の花も咲いています。

川では、鮎の瀬張り漁をする様子も見られるようになりました。

わずかにのこる夏の気配のなか、四万十は、秋ホンバンも近し、です。

 

 某日。「コォーン!カン!コロ!」

ベランダでお茶を飲んでいると、乾いた打音が聞こえてきました。

それは、裏山のカシの木のドングリが、倉庫のトタン屋根に落ちる音。

このあたりの森には、カシやシイなどドングリがなる木が多く、

近所をさっと一回りしてくれば7~8種類ほどのドングリがひろえます。

 

 そういえば我が家には、日本最大のどんぐり「オキナワウラジロガシ」のドングリがあります。

これはその昔、西表島をバイクで旅したとき、山歩きしてる最中に拾ったもの。

大きさも形もさまざまなドングリは、見てるだけでもなかなか面白いものです。

・親指ほどもある大きな、オキナワウラジロガシ

・小指のツメほどの、ツブラジイ

・ずんぐりとしたクヌギ、砲弾のようなコナラ。

*日本では30種類ほどのドングリが見られます。

この辺りでは、シイの実を炒ったものが秋祭りの屋台などで売られています。

炒ったシイの実は香ばしく、コーヒーでも飲みながら食べるとなかなかグッド。

あまり沢山食べると、おなかを壊すそうですが。

 

 「西表島のネズミたちは、抱えきれないほどのでっかいドングリをどうやって集めているのかな?」

そんなバカなことを考えながら僕は、西表島の森とバイクキャンプ旅の日々を思い出していました。

・陽炎にゆがんだ上り坂と水色の空・さんしんを弾くフェリーの乗組員

・エメラルドブルーの海 その浜辺でのやどかりキャンプ生活&素潜り

・泡盛を飲みながら焚き火を囲んで歌った  「やつらの足音のバラード」 。

・ジャングルトレッキングに縦走、マボロシの滝・キャンプ場での沈没&いつの間のかバイトの日々。

・泡盛。痛すぎるヤシガニのハサミ。おばちゃんのチャーハン・個性豊かなジモティー&旅人たち。

 

 旅の良さのひとつは、「旅した土地の景色や空気、人や味の記憶がココロの地図に刻まれる。

そしてその土地は、旅する前より身近になり、そのありようが想像しやすくなる」というコトですね。

老いても若くても、好奇心のアンテナをビンビンにたてて、じゃんじゃん旅に出掛けませう!!