皆様、いつもたいへんお世話になり、ありがとうございます。初めての方は、どうぞ、よろしくお願いします。 ご縁を感謝申し上げます。
弘祥、「おとう」(お灯まつり、お燈祭りとも呼びます。ここ熊野の地元では おとう と呼びます。)に上らせていただきました。毎年、熊野新宮で2月6日にある熊野に春を呼ぶ祭りと言われているもので、1400年以上続いているお祭りです。(上(のぼ)るとは 、参加することをさします。 上る者のことを、上り子(のぼりこ)(あがりこ)と呼びます。この日は、上り子は、白いものしか食べません。独特の白装束を、着て腰に荒縄を奇数回巻いて、祈願を書いた五角錐の花(かんなで1枚1枚削って作っています。)が付いた松明(たいまつ)を持ってあがります。
今年の、弘祥の松明には、家内安全(自分が元氣に仕事をさせて頂けるのは、この御陰ですから)病氣平癒(弘祥とご縁のある患者様方の病氣が一日でも早く平癒するようにと…)身体健康(弘祥とご縁のある方々が今年も健康でお元氣でご活躍されるますようにと…)、地球平和(今、生かして頂いている地球が平和でありますようにと…)と熊野の神々にお祈りして参りました。 五角錐の松明の正面に奉納あるいは奉と書き、残り4面に上記のような御祈願を書きます。そして、その願いは、松明が燃えて炎とけむりになって熊野の空高く上って神々の元に参るそうです。また、正面の下の持ち手付近には、氏名、生年月日、年齢などを墨などで書き入れます。
上り子は、禊ぎ(みそぎ)の後、白装束に着替え荒縄で腰に3回かあるいは、5回または7回と奇数で巻き付けて男結びで止めます。白足袋を履いて、わらじをはきます。持ち物は、三社参りに参った際に引きちぎってお賽銭箱に入れるため、半紙などで包んだ5円玉を水引で結わえて4つぶらさげた身長に合わせた五角錐の松明(たいまつ)を持ちます。松明には、持ち手と花(かんなで削って作っています。)が付いております。
ここには、また、あとで出発の際に撮った写真をできれば載せたいと思います。
三社とは、阿須賀神社、熊野速玉大社、妙心寺(熊野信仰を全国に広めたと言われる熊野比丘尼の本寺で由緒あるところですが、現在は、住持はいらっしゃいません。)とお参りして、神倉山に上ります。
源頼朝公御寄進の石段を538段上ります。特に中の地蔵までの最初の200段ほどは、急峻で「手首が立てたるがごとし」といわれるもので、地元の者は、老若男女、けっこう誰でもすたすたと上がって行きますが、はじめて来られた方は、足がすくむとよく聞きます。上りより下りの方が、怖いそうです。
ビデオの中で開門して1分30秒ほどで、消防の方が拡声器で緊急のサイレンを鳴らしておりますが、ちょうど弘祥と一緒に上った4人がそれぞれ小競り合いをしながら門を出て2メートルくらいの所でした。ふもとに向かって左手にいた自分の少し前の消防や介釈の方々が、緊迫して「止まれ、止まれ」と大声で叫んでおりまして、それを聞いて自分達も大声で後ろに「止まれ、止まれ」と順番に伝えました。すごく緊迫していたのですが、暗くて何があったかは、知らないのですが…
下りてきて自宅に帰り着いた時に娘が、撮ってくれたものです。
その後、神棚に納まった松明(たいまつ)は、我が家を1年間見守って下さいます。
翌日の神様のお祭りしているお部屋は、何と表現していいか分かりませんが、いい香りがします。一緒に上った村上さんの奥さんからも「たいまつの炭の匂いが、心地良いですね。」とメールをもらいました。