現地時間2月24日(土)にサウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われたサウジカップ(GⅠ)は、米国のマインシャフト産駒の6歳牡馬セニョールバスカドールが、日本のオルフェーヴル産駒の7歳牡馬ウシュバテソーロを差し切って勝利。優勝賞金の世界最高額1000万ドルを獲得しました。
セニョールバスカドールは、ウシュバテソーロと共に最後方待機で脚を溜めます。逃げた米国の4歳牡馬サウジクラウンのペースは淀みのない流れに。直線に入ると、サウジクラウンがスピードを加速、そのまま押し切りを図ります。すぐ後ろから米国の4歳牡馬ナショナルトレジャーが追いかけますが、差が詰まりません。外からウシュバテソーロと、さらに大外からセニョールバスカドールの2頭が猛然と追い込んできて、この2頭がサウジクラウンを差し切ったところがゴール。写真判定の結果、セニョールバスカドールが1着。アタマ差の2着にウシュバテソーロ。勝ちタイムは1分49秒50。ウシュバテソーロから3/4馬身差の3着には、逃げたサウジクラウン。さらに3/4馬身差の4着にナショナルトレジャー、1馬身差の5着には、好位から粘った日本の4歳牡馬デルマソトガケ。
勝ったセニョールバスカドールは、1月のペガサスワードカップ(GⅠ)で惜しい2着のあと、この世界最高賞金レースでGⅠ初勝利となりました。この勢いでドバイワードカップへ参戦してくるか。
惜しかったのが2着のウシュバテソーロ。川田将雅騎手が勇気をもって最後方待機を選択しましたが、これが好レースとなった最大の原因。一方で、勝ち馬よりも仕掛けが少し早かったことがラストで差された原因でもありました。しかし、それは仕方がないことでありましょう。この悔しさは来月のドバイで果たすことに致しましょう。
逃げたサウジクラウンは3着でも、さすがの強さでした。少しペースが速すぎたことが2頭に差された理由でありますが、最も強いレースをしたのはこの馬だと思います。あと5着のデルマソトガケも、前々の位置から粘り切った内容は褒められて良いと思います。展開一つ変われば、デルマソトガケが抜け出した可能性はあります。この馬にも、ドバイへ転戦してほしい気がいたします。
【追】サウジカップ以外のレースでは、3歳馬によるサウジダービー(GⅢ)では、日本のリアルスティール産駒フォーエバーヤングが豪快な追込みで勝利。またリアドダートスプリント(GⅢ)でも、日本の5歳牡馬リメイクが快勝。
また1351ターフスプリント(GⅡ)では日本の4歳牝馬ララクリスティーヌが2着、ネオムターフカップ(GⅡ)では日本の5歳牡馬キラーアビリティが2着。
日本馬の活躍が目立つサウジカップデーでありました。来月のドバイワールドカップデーも大変楽しみになりました!