まずは阪神のチャレンジC。勝ったのは、ロードカナロア産駒の3歳牡馬ベラジオオペラ。4番手追走で脚を溜めます。逃げたテーオーシリウスの前半1000mのラップは59秒9と流れる展開に。直線に入ると、伸び悩む先行馬を横目に、馬場の中央からベラジオオペラが先頭に立ちます。一度は、最内を突いて伸びたキングカメハメハ産駒ボッケリーニが抜け出しますが、外からベラジオオペラが差し返してハナ差で勝利。良の勝ちタイムは1分58秒8。2着ボッケリーニから1/4馬身差の3着には、後方から追い込んできたエピファネイア産駒イズジョーノキセキ。
勝ったベラジオオペラは、スプリングSに続いて重賞2勝目で、さすがダービー4着馬。来年に向けて良い勝利を飾ることが出来ました。1800~2400mの距離が合いそうで、2024年の飛躍が期待できます。
2着ボッケリーニは、地力の高さをここでも見せてくれました。3着イズジョーノキセキは、直線の短い内回り2000mで脚を余した感じ。
次は中山のステイヤーズS。勝ったのは、オルフェーヴル産駒アイアンバローズ。スタート後、横を見ながら先頭に立ち、マイペースの逃げへ。前半1000mのラップは1分3秒9と淡々としたペースに。4コーナー手前からスパートをかけて、直線では後続を突き放します。そのまま2馬身1/2差で快勝。良の勝ちタイムは3分45秒4。2着には、6番手からリオンディーズ産駒テーオーロイヤル、クビ差の3着には、8番手からスクリーンヒーロー産駒マイネルウィルトス。
勝ったアイアンバローズは、6歳にして嬉しい重賞初勝利。豊富なスタミナを活かして、ラスト1000mの消耗戦に持ち込み、まんまと逃げ切りました。
2着のテーオーロイヤルも豊富なスタミナを上手く活かしました。3着マイネルウィルトスは地力の高さを見せてくれましたが、ラストはバテバテでありました。
そしてGⅠチャンピオンズC。勝ったのは、5歳牡馬のレモンドロップキッド産駒レモンポップ。好スタートからスピードを活かした逃げへ。前半1000mのラップは1分0秒8と、ダートGⅠとしても流れる展開に。直線に入ると、外からドゥラメンテ産駒ドゥラエレーデが並びかけてきますが、これを突き放してスピードを加速します。後方からキタサンブラック産駒ウィルソンテソーロが猛然と追い込んできますが、これに1馬身1/4差をつけて完勝。ダート良の勝ちタイムは1分50秒6。2着ウィルソンテソーロからクビ差の3着がドゥラエレーデ、さらにクビ差の4着には4番手からテーオーケインズ、2馬身1/2差の5着はメイショウハリオ。
勝ったレモンポップは、春のフェブラリーSに続いてJRAダートGⅠを連勝。いずれも逃げ切りの完勝ですので、JRAを代表するダートチャンピオンとなりました。ドバイワールドカップ勝利のウシュバテソーロ、BCクラシック2着のデルマソトガケと並んで、来年は日本ダート界から世界へ羽ばたく存在へ飛躍してほしいと思います。
2着ウィルソンテソーロのラストの末脚は、キタサンブラック産駒は芝だけでなくダートでも世界を獲れることを暗示していると思います。3着ドゥラエレーデは、やはりダートでも一流であり、特にスピードの持続力を試されるレースで力を発揮すると思います。