1日早いですが、これだけのメンバーが集まった札幌記念は、まさに『真夏のGⅠ』の名に相応しいレースですので、土曜日の段階からレース展望を行いたいと思います。
新聞紙上では、昨年の勝者⑩ソダシを主役として取り上げていますし、同じ白毛一族の⑦ハヤヤッコにも注目が集まっていますが、このレースのポイントは、何と言っても、中距離の快速馬③パンサラッサと④ジャックドールそして⑨ウインマリリンの3頭が揃ったこと。特に③パンサラッサは、スローペースで逃げるのではなく、むしろ淀みないハイペースを持続することで、後続に脚を使わせて、追撃を許さないというタイプの逃げ馬。あのサイレンススズカを彷彿させる存在なのです。
この馬を追いかける④ジャックドールと⑨ウインマリリンも、一介の逃げ馬・先行馬ではありません。高いレベルのスピードの持続力を持って、後続馬を寄せ付けないスタイルは、ある意味、③パンサラッサと同じです。しかも、逃げ馬にありがちな、いわゆる我慢が効かないタイプではなく、③パンサラッサが先頭を行くのであれば、ピッタリと2番手3番手として追撃して、逃げ馬に楽をさせない圧力を掛ける賢さを持ち合わせています。
今回の札幌記念は、芝2000mにおける高いレベルでのスピードの持続力を競うレースになるのです。一言で言えば『淀みのないハイペースでの消耗戦』。このタイプのレースでは、マイルが本来のホームタウンである⑩ソダシ、⑮ケイデンスコール、⑬レッドガランなどは用無しになります。また、本格的なステイヤーである⑥グローリーヴェイズや⑭ユーバーレーベンでは、ラストの追い上げに距離が足らず、入着はあっても、勝つまでには至らないことになります。
という訳で、勝つのは先行馬3頭の中のどれか。2着3着には、この3頭のほかに、ステイヤータイプの⑥グローリーヴェイズと⑭ユーバーレーベン、それから元々芝2000mの適性能力が高い①マカヒキと⑯アンティシペイトを加えて、本日土曜日の天候も考慮に入れながら、馬券の買い方を考えたいと思います。