先週は新型コロナウイルスの話ばかりでしたので、今週は競馬の話を。
昨年のアメリカ年度代表馬が、今年から日本で種牡馬となります。これはサンデーサイレンス以来30年ぶりの出来事。サンデーサイレンスの場合は、たまたまあの時期に、ヘイロー系の人気が低く、しかもサンデーサイレンスの母系の評価が低かったために、故吉田善哉氏の執念が実って、手に入れた種牡馬でありました。
今回も似てると言えば、似てると言えます。ブリッグスアンドモルタルは、名種牡馬ジャンアンツコーズウエイ産駒ではありますが、アメリカ競馬の主流ではない芝で活躍した馬。しかも、Storm Bird 3×3の濃いインブリードが入っており、種牡馬としては「?」という要素もあるため、比較的、手に入りやすかった可能性はあります。
安平町の社台スタリオンステーションで供用されますが、種付料は600万円。スタートの値段としては上々だと思いますが、これが上手くいくかどうかは全く白紙でしょう。
もちろん、サンデーサイレンス産駒のディープインパクトやハーツクライと、Storm Cat の組合せは有名な Nicks ですので、ディープ牝馬とブリッグスアンドモルタルの組合せも楽しみです(彼の直系祖父が Storm Cat です)。しかし、種牡馬の成否ばかりは神のみぞ知るという世界。これは「運」の問題だと思います。
今回、ブリッグスアンドモルタルを購入する判断は、社台ファームの吉田照哉総帥のものだと聞いています。父の善哉氏がサンデーサイレンスを導入した時のように、日本競馬の歴史を変える転換点となるのか否か? 照哉総帥の運が試される運命の馬、それがブリッグスアンドモルタルだと思います。