金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 新型コロナ・ウイルス騒動 その2

2020-02-05 07:20:56 | 金融マーケット

 日々新たなニュースが流れて来ていますので、変化の中で、走りながら対応するしかありませんが、昨日最後に申し上げた「すべての人間が、2週間の間、家でジッとしている」というのは実現不可能です。ということは、この問題は当面解決されずに、長期化することを覚悟しなくてはなりません。

 恐らく、東京オリンピックの時にも、この問題に怯えながら、大会を開催せざるを得ないでしょう。欧米からの観光客は激減するでしょうが、それもやむを得ません。パンデミックの中でのオリンピック開催が、2020年東京の歴史的な意義なのかもしれません。

 一方で、世界経済への影響についても考えてみましょう。これも中国が世界の生産基地であり、また消費マーケットであることを考えると、この問題が長期化して、生産や流通が停滞することは、世界経済にとって大きな打撃であることは間違いありません。そこを先取りして、世界の株式マーケットも水準を切り下げている訳です。

 ただし、金融マーケットにとって、一番重要なのは「どこで勢いが変わるか」というタイミング。急激に深く落ちていく景気は、回復も猛反発することになりますので、その深さを気にするよりも、どのくらいの時間で底を打つのか、いやむしろ「目処がつくのか」が大切。ここが見えれば、金融マーケット自体はあっという間に落ち着きを見せると思います。

 まだまだウイルスの拡散期のさ中なので、今週は荒れたマーケットが続くと思いますが、注目すべきは「勢い」のモーメンタムが変わる瞬間。どのタイミングがモーメンタムが変わる時なのかは、今は何とも言えませんが、「これ以上、悲惨なニュースは出てこないなぁ‥」と感じる変化点は、意外に早い段階ではないかと思います。

 ちなみに、今朝の朝刊では、タイでインフルエンザ薬とエイズ薬が効いた事例があると報道されていました。まだ眉唾ものではありますが、もしも、タミフルなどのインフルエンザ特効薬が少しでも有効であるならば、これは大きな朗報になると思います。

 マーケットにとっては、過度な楽観は毒ですし、過度な悲観も毒となります。冷静に「モーメンタムの変わる瞬間」を見極めていきましょう。


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