アラフィフ女のないない日記

独身、財産なし、家族なし。ないないずくしの待ったなし、の50代のホンネを書いてゆきます。

大河ドラマ「平清盛」折り返し地点 感想

2012-07-14 15:25:11 | Weblog
t7月に入り、大河ドラマは折り返し地点を過ぎた。
保元の乱で、主人公平清盛が長いモラトリアムを終えた。
松山ケンイチさんは「静」の演技で実力を発揮するタイプの俳優さんなので、やっと落ち着いて見られるようになった。

ところが、先週の平治の乱のラストはいただけなかった。
河を挟んだ戦闘ロケ(特に弓矢シーン)がせっかく臨場感にあふれていたのに、唐突に平清盛と源義朝の一騎打ち。
お二人の演技は良かったのだが、あの演出で一気にワクワクが吹き飛んで現実にひきもどされた。

脚本家の藤本有紀さんは、個人レベルの心理描写は非常に巧みなのだが、戦を描くのが下手だ。
大河ドラマなのだから、戦は政局の動き、もっといえば時代のうねりの中で生じるダイナミックなものとして描いてほしい。
この点、「坂の上の雲」はすばらしかった。

今後は、かけひきや心理戦がものをいう局面に向かうので、期待している。
清盛が頂点に上りつめるまでを描くようだが、息子達も若いのに良い役者さん揃いで、壇ノ浦まで見たくなってきた。

【役者さんたち】
玉木宏さん:源義朝
ルックスに依存しない、玉木さんの良い演技を久しぶりに見た。
彼は主役で周囲に気を使うより、準主役クラスで思うようにのびのびと演技をした方が真価を発揮するタイプかもしれない。
次回で恐らくお別れですよね。さびしい~。

ちりとてチーム(:ちりとてちん役柄→大河役柄)
※「ちりとてちん」・・・藤本有紀脚本のNHK連続テレビ小説。2007年放送。

和久井映見さん:どちらも主役のお母さん役
ぜんぜん人物像が違うのに、どちらも見事。
「さようか。」のひとことで、継子への複雑な評価を表現したときにはびっくり。
母性のみならず、老け役も身につけつつあるようだ。

青木崇高さん:主人公のライバル(のちに夫)→弁慶
ちりとて当時の演技は粗削りなものの、まっすぐな瞳が印象的。
大河では、まだ謎の荒くれ法師だが、先週、牛若懐妊中の常盤御前の身柄を確保。
弁慶への変貌をどう演じるか。
故緒形拳さんのような泥臭くてスケールの大きな役者さんになってくれそうな予感。

加藤虎ノ介さん:主人公の兄弟子→主人公の友(信西)の家人
麻呂メイクなので、ずっと加藤さんだとわからなかった。
信西自刃のときの師光の表情がすばらしかったので、調べてみたら加藤さん。
ちりとてのときは屈折したニヒルな演技にキュンキュンしてました。

王族&公家チーム
白河四朗さん、壇璋子さん、鳥羽博史さん、松雪得子さん、崇徳新さん、後白河翔太さん、悪左府耕史さん、吉沢成親さん、塚地信頼さん:
役柄上亡くなった方もいらっしゃいますが、みなさん、すばらしいです。
人格がイッちゃっているのに、役として破たんしていない。
役者としてのベースがしっかりしていなければできないことだと思います。
平家や源氏より、みなさんが見たくて、私は毎週日曜の夜を楽しみにしているのですよ~。

やっぱりNHK大河ドラマはテレビ時代劇の中では突出している。
にぎやかしはいらないので、NHKにはこういう番組を地道に創っていってほしい。