旭川市に「氷点」の作家三浦綾子の記念文学館があります。美瑛町に住み始めた頃から気にしていましたがなかなか訪れる機会がなく、先日やっと出かけて来ました。
旭川生まれは知っていましたが、略歴を見て大正11年生まれは義母と同じだということを初めて知りました。その昔、TVドラマ化された氷点を実母と姉が見ていたのを想い出します。キャストの俳優の名前も内藤洋子などは覚えています。ただ、私はその頃は中学生だったのでドラマの人間関係がすごいことにあまり見てはいなかった記憶があります。
夫も私も代表作の氷点や泥流地帯を読んでないのでそれが訪問を遅らせた原因の一つかも知れませんが、そろそろこんな身近なところに人間としても凄い生き方をした小説家がいることに向き合おうと思っての訪問でした。訪ねて見て、戦時下の生きずらい日常や彼女が生涯苦しんだ病、信じるキリスト教などをベースに夫の光世との「共に生きていく」姿に改めて彼女の物語を書く情熱、そして彼女自身の生命力を感じたように思いました。
綾子の体調により夫の光世が口述筆記で支えた作家活動ですが、支えたのは綾子の身体だけではなく精神生活も大きく支えていたと感じ、彼自身の著書も多数あるようなので興味を持ちました。ぜひ読んでみようと思っています。
帰り際には文学館のお隣にある氷点の舞台となった国有林の外国種見本林の散策コースを少しだけ歩いてみました。3時間コースのその場所は時々熊も出るらしいので入り口付近で戻りましたがヨーロッパアカマツやドイツトウヒの林の中にピンクの蝦夷桜が混じり美しい森でした。
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