昨日は、旭川市公会堂で渡辺貞夫カルテットのコンサートがあり出かけて来ました。一昨日から北海道ツアーを行っていて、北海道新聞でツアーのニュースを見た時には「えっ、まだ健在なんだ」と驚きネットで見たら90歳ということでした。
日本に帰って来てから本格的なライブコンサートに出かけたことがなく、「こういう機会を持つことも帰国の一つの目的だったね」と直ぐにチケットを購入していました。会場はほぼ満席でした。
90歳というお歳か、「世界のナベサダ」のネームバリューか、テレビなどで多く見て来た栃木なまりの暖かい人柄か、会場は彼が登場しただけでものすごい拍手と声援に包まれました。彼も「感無量だ」と話していました。
そして演奏が始まると、年齢など全然感じさせることのないパフォーマンスで、激しいJAZZからバラード、彼の得意なボサノバ、サンバなどを聞かせてくれました。
正直、私達にとってはもう見納めかも知れない彼の演奏する姿を見るよりも、目をつむってただ彼の音楽を聴くことで彼の年齢も、私達の年齢も全然気にすることなくJAZZの世界に没頭できると思い、演奏中はずっと目を閉じていました。
昨年放送されたNHKの番組の中で語っていたのは、コロナ渦でずっとコンサートも開けず、昨年辺りからやっと演奏活動が再開できたそうですが、その間もずっと「口の周りの筋肉を維持していなければならないし、体のコンディションを整えていなければならなかった」のでサックスを吹き続けていたと言い、まだ納得できる音が得られていないとこれからも現役で演奏活動を行うということでした。「生涯現役」を貫いている人ですね。
良い時間が持てました。会場を出ると公演中雨が降っていたようでその雨が上がり久々に虹を見ることができ、それも相まって気分良く帰って来ました。
