虹の彼方に ~ over the rainbow ~

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「ミュージック・ポートレイト 坂本龍一×吉永小百合」

2013-08-16 16:11:05 | EU,US musics


先日、Eテレで放送されていたのを、観たけど、素晴らしかったです

特に、第2回の放送のほうが、心に残りました


坂本さんが、ピアノを弾き、吉永さんが、原爆の詩や、和合亮一さんの詩を、朗読する、というスタイルで、

イギリス、オックスフォード大学内の教会で、朗読音楽会がおこなわれた映像が、流れていました。

吉永小百合さんの、静かに、重く響く、語り口に、胸をしめつけられる思いがして、

坂本龍一さんの、ピアノの音から、不安や怖れ、悲しみや苦しみ、そうした、人の心の緊張感、記憶の跡が、まざまざと蘇り、

精神に訴えかけてきて、わたしは、息をのみ、言葉を、なくしました … 。

他人事のように、聴いていた自分に、気がついたとき、「 いや、これは、自分は、当事者なんだ 」

と、我に帰りましたが、感覚が、麻痺してしまったのか、以前、受けたようなショックとは、違っていました。


収録では、坂本龍一さんと、吉永小百合さんの、それぞれの “ 人生の10曲 ”が、紹介されていましたが、

わたしは、坂本さんの Track9 ≪ 今の自画像 ≫ としての 「 Radioactivity 」 Kraft Werk と、

Track10 ≪ 人生の最後に聴きたい曲 ≫ という 「 『 マタイ受難曲 』 から “ おお、こうべは血潮にまみれ ” 」 バッハ

が、とても、印象に残りました。


ドイツのテクノバンド、kraft Werk が、1975年にリリースした 「 Radioactivity ( 放射能 ) 」 は、

チェルノブイリ事故 ( 1986年 ) 後、反原発のメッセージ性をもつ曲となったそう。

この曲に、フクシマ、が、仲間入りした事実が、重すぎる。日本語で、表示された、メッセージも。


「 マタイ受難曲 」 の中でも、 “ おお、こうべは血潮にまみれ ” は、重要な場面で、

イエスがむち打たれ、いばらの冠を、頭に載せられ、侮辱を受ける場面で、歌われる、この曲の中で、最も有名なコラールだそうです。






 吉永小百合さん原爆詩朗読 ピアノ坂本龍一さん @オックスフォード大学


     


     






「 Radioactivity ( 放射能 ) 」 Kraft Werk No Nukes 2012 Tokio Japan






 St Matthew Passion,  O Haupt voll Blut und Wunden


      おお 血にまみれた 御頭よ

    おお 御頭は、いばらの冠を戴く

    かつて 栄光と誉に飾られた 主の御頭


    かつて 全宇宙を おそれしめた

    あなたの 気高い姿

    かつて 清く輝いた あなたの眼差しを

    恥に汚したのは 誰ですか





2013年8月6日のヒロシマ原爆犠牲者追悼式と、8月9日のナガサキ原爆犠牲者追悼式を、

テレビの中継で、見ましたが、原発のこと、フクシマのこと、について、誰も、いっさい、言及されなかったことが、

戦後、68年間の、日本の過去と現在を、象徴しているように思えて、残念でなりませんでした。




 ( 動画が、消えていましたら、ごめんなさい  )




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