とまではいきませんけど、フランスでの雇用促進法が原因の暴動はすごい
ことになっているようです。フランスではこの間も、雇用をめぐる差別
待遇で暴動が起きたばかりだというのに、また火に油をそそぐような
法律ができたものだ、と思っていたら、どうも話はそう単純ではない
ことがわかりました。Yahooのニュースには、こう書いてあります。
『若年層の雇用促進法「初就業契約(CPE)」は失業率が約23%と高率の
二十六歳未満を対象に二年間、雇用主に解雇の権利を認める仮契約の形で、
政府が率先して就職を斡旋(あっせん)したり必要な技術を身につけさせる
という内容。フランスでは正規雇用の場合、解雇がほぼ不可能なうえ、
雇用主の社会保障制度(年金、健康保険、失業保険)の負担額が高いことが
高失業率の主因となっているため、仮契約でまず就職を優先させようという
雇用促進策だ。』
この中で、「フランスでは正規雇用の場合、解雇がほぼ不可能」というのが
ミソですね。特に法に触れるようなことでもしないかぎり解雇できない
というのは、言ってみれば社会主義と同じなわけで、こうなってしまうと
社員は「どうせクビにならないんだし」と、仕事をする気をなくしてしまい
がちになり、国際競争力のある産業が育たなくなっても不思議はありません。
最近EU加盟国の間では、持つ国と持たざる国とのギャップが広がってきて、
国を超えた企業の買収活動が活発化しているのだそうです。フランスは
実際のところ「持たざる国」に転落してしまっているようで、こないだも
イタリアからの企業買収騒ぎが起きて、それを国をあげて阻止しようとして
批判をあびたばかりです。
今回の雇用促進法は、フランス版「痛みを伴う改革」ということなのかも
しれません。確かにこの法律を適用すれば仮契約での雇用は促進されるし、
しかも危機感を持って仕事をする人が増えるでしょう。でも、こと人権に
ついては特にうるさいフランス人。特に労働に関する権利の獲得には、
歴史的にうるさかった彼らのこと、一筋縄ではいかないでしょう。
ずっと昔、フランスの工場で、労働者が自分たちの権利を認めさせる争議行動を
しているときに、工場の機械を動かなくさせるために、機械の歯車に木靴を
はさみこんだそうです。その木靴は「サボ」といい、それが「サボタージュ」の
語源になった、という話をきいたことがあります。それくらい、自らの権利に
ついては手段を選ばないフランス人。今回の暴動もそれを考えると当然のこと
なのかもしれませんが、しかし少しは落ち着いて大人の行動を取ろうよ。
ことになっているようです。フランスではこの間も、雇用をめぐる差別
待遇で暴動が起きたばかりだというのに、また火に油をそそぐような
法律ができたものだ、と思っていたら、どうも話はそう単純ではない
ことがわかりました。Yahooのニュースには、こう書いてあります。
『若年層の雇用促進法「初就業契約(CPE)」は失業率が約23%と高率の
二十六歳未満を対象に二年間、雇用主に解雇の権利を認める仮契約の形で、
政府が率先して就職を斡旋(あっせん)したり必要な技術を身につけさせる
という内容。フランスでは正規雇用の場合、解雇がほぼ不可能なうえ、
雇用主の社会保障制度(年金、健康保険、失業保険)の負担額が高いことが
高失業率の主因となっているため、仮契約でまず就職を優先させようという
雇用促進策だ。』
この中で、「フランスでは正規雇用の場合、解雇がほぼ不可能」というのが
ミソですね。特に法に触れるようなことでもしないかぎり解雇できない
というのは、言ってみれば社会主義と同じなわけで、こうなってしまうと
社員は「どうせクビにならないんだし」と、仕事をする気をなくしてしまい
がちになり、国際競争力のある産業が育たなくなっても不思議はありません。
最近EU加盟国の間では、持つ国と持たざる国とのギャップが広がってきて、
国を超えた企業の買収活動が活発化しているのだそうです。フランスは
実際のところ「持たざる国」に転落してしまっているようで、こないだも
イタリアからの企業買収騒ぎが起きて、それを国をあげて阻止しようとして
批判をあびたばかりです。
今回の雇用促進法は、フランス版「痛みを伴う改革」ということなのかも
しれません。確かにこの法律を適用すれば仮契約での雇用は促進されるし、
しかも危機感を持って仕事をする人が増えるでしょう。でも、こと人権に
ついては特にうるさいフランス人。特に労働に関する権利の獲得には、
歴史的にうるさかった彼らのこと、一筋縄ではいかないでしょう。
ずっと昔、フランスの工場で、労働者が自分たちの権利を認めさせる争議行動を
しているときに、工場の機械を動かなくさせるために、機械の歯車に木靴を
はさみこんだそうです。その木靴は「サボ」といい、それが「サボタージュ」の
語源になった、という話をきいたことがあります。それくらい、自らの権利に
ついては手段を選ばないフランス人。今回の暴動もそれを考えると当然のこと
なのかもしれませんが、しかし少しは落ち着いて大人の行動を取ろうよ。