Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

ユウ

2007-06-20 12:11:55 | よしなしごと
ユウ、

お前は子供の頃は騒々しかったね。特に、お腹が空いているときといったら、
何かあげるまで鳴き止まない子供だった。だからそれに負けて、両親はついつい
何かあげちゃっていた。しかし、それで味をしめたお前は、吠えれば何か
もらえる、ということを学習したみたいで、私に対してもとにかく吠えた。
だから私も「うるさい!!!」と何度も怒鳴り返したっけ。
「ワン!!!」「うるさい!!!」「ワン!!!」「うるさい!!!」
でも、それがよかったのか、お前は無駄吠えをしない子供になった。
吠えてもだめなんだな、ということを覚えたんだね。

ユウ、

お前はビニール袋の音に敏感だったね。ビニール袋のガサガサっていう音が
すると、どんなに熟睡していてもガバ!って起きて、尻尾を振って駆け寄ってきた。
「何かちょうだい」と、目をキラキラさせてこっちを見つめる。お前は買い物に
ついてくることが多かったから、ビニール袋の中には食べ物があるということを
覚えてしまったんだね。最初は買い物袋だけだったけど、しまいにどんな
ビニール袋の音でも反応するようになった。お前のその輝く目に、どれだけ
悩ましい思いをしたか。

ユウ、

お前はお客さんが大好きだったね。「ピンポーン」という音がすると、一目散に
玄関に走っていって、尻尾を振ってお客さんを待っていた。誰であってもすぐに
駆け寄ってじゃれるから、お前は番犬にはなれない子供だったね。それで犬好きの
人にはすごくかわいがられたけど、犬嫌いの人は逆にかわいそうだった。
お世話になっている酒屋さんの旦那さんは犬が嫌いだったから、いつもおっかな
びっくり御用聞きに来ていたんだけど、お前は知らなかっただろ。

ユウ、

お前はドライブに行くのが好きだったね。特に、窓から顔を出すのが
大好きだった。最初にお前を私の車に乗せたとき、運転席の私の膝に乗って
窓ガラスをガシガシ叩くから、何かと思った。「外が見たいのか?」と窓を
開けてあげると、大喜びで窓の外に顔を出したね。でも、しばらく走っていると、
目が大きいせいで目が乾くのか、顔を下にむけて目をきゅ~ってつぶっていた。
あれが可愛いやらおかしいやらで、最高だったよ。

ユウ、

お前は仰向けに寝るのが大好きだったね。あんな、ばんざいして仰向けに
寝る犬なんて、お前が始めてだったよ。しかも、いびきはかくわ、寝ながら
オナラはするわ、寝言らしきことまでフガフガ言うわで、犬ってこんなふうに
寝るのか?ってとても驚いたし新鮮だった。寝ているお前があまりにかわいい
から、つい耳にフッて息を吹き入れたりして遊んだのは私です。お前がビク!って
跳ね起きるのが可愛くって。でも、お前はその仕返しに、私が寝ているときに
耳にフガフガと息を吹きかけて起こそうとしたね。

ユウ、

お前は人懐っこい子供だったけど、特にお姉さんが大好きだったね。尻尾を
ふって愛想をふりまいていたから、大抵のお姉さんには好かれていた。でも、
お兄さんやおじさんはそれほど好きではなかった。特に子供は男の子も女の子も
好きじゃなかったね。ときどき吠えたりするくらいに好きじゃなかった。
誰か犬の嫌いな子供にいじめられたのかな?誰だかわからないけど、廊下を
通るときに大声で吠えたりしていたね。あれは誰だったんだろう。

ユウ、

お前は子供の頃、よくボール遊びをやりたがったね。遊びたいときは、いつも
ボールをくわえて持ってきたね。「これ投げて」という、お前の合図だった。
ポーンと投げてあげると、大喜びで取りに行ってまた戻ってきた。それを
何度かやっていると、急に取りに行くのをやめて、投げられたボールの行方を
見るだけでぜんぜん追いかけず、ふいっとこっちを見る。「もう疲れたから、
お前取ってきて」とでも言いたげな目で見るんだよね。人使いの荒い犬だ。

ユウ、

お前は何でも食べる犬だったね。お前の子供の頃の一番の好物は、キャベツの
芯だった。不思議なものを食べたがる犬だな、と思っていたが、全体的にお前は
野菜好きな犬だった。納豆だろうがナッツだろうが、何でも食べた。でも、不思議と
スイカやメロンは食べなかったね。あと、一度アイスを食べたがったから食べさせて
あげたら、しばらくウロウロしてから吐いちゃった。やっぱり、あんなに冷たい
ものは犬の胃袋にはよくなかったんだろう。

ユウ、

お前は散歩させずらい犬だったよ。まず、寄り道が多い。いつまでも飽きずに
雑草の匂いをかいだり、突然立ち止まったり。それも、道の真ん中で立ち止まる
から困った。車が近づいてきていても、仁王立ちで向かっていこうとするから、
運転手の人に頭をさげて、お前を抱っこしてどかしたこと数知れず。車は怖がら
ないくせに、自分より小さい犬を怖がることがよくあって、不思議だった。
散歩しているときに、うんと小さい犬に吠えられて逃げ出そうとしたりしてね。

ユウ、

お前はたくさんの楽しい思い出をくれたね、ありがとう。晩年は目のヤニが
慢性的に出るようになって、片目はほとんどふさがっているような状態だった。
食欲大王だったお前は、まるでアニマル枕か何かみたいに太ってしまって、
それもきっとお前の心臓に負担になったんだろう。腎臓の働きもよくなくて、
その薬も飲ませていたし、かなりボロボロの体だった。でも、私が毎年夏に遊びに
行くと、ちゃんと尻尾を振ってお出迎えしてくれたね、ありがとう。
なあ、ユウ。私が寿命で天国に召されたら、ちゃんとお出迎えに来てくれよ。
そして、子供のときみたいにたくさん追いかけっこしような。お前をつかまえて、
抱っこして、いっぱいくすぐってやるから。そっちに行くときは、お前の好物を
たっぷり持っていってやるからな。もう太ることを心配せずに、いっぱい好きな
だけ食べてもいいんだぞ。

2 コメント

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思い出いっぱい (なを)
2007-06-20 12:59:56
ユウがまだ若い頃、よく私たちの間に入り込んで邪魔をしてたよね。新聞を読んでいれば、新聞の上に座り込むし・・・。かまってほしくて仕方ないくせに、こっちがかまおうとすると、ふんって顔して逃げていくんだよね。小さなお尻をふりふり歩く姿は本当に可愛かったな~。きっと今頃、天国でたくさん食べまくってるね。
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そうだった、そうだった (Andy)
2007-06-20 15:12:54
新聞の上に寝転ぶのは本当に困ったのだね。
お腹をくすぐると「ふが、ふが」とか言って
喜ぶんだけど、でもどいてくれない・・・。
そして、あのモコモコのお尻。おもちゃみたいで
とってもかわいかったのだ。
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