Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

ブログ市長のこと

2009-12-22 14:21:48 | よしなしごと
今話題のブログ市長のこと、ちょっと気になったので調べてみた。全文を読んで
みた感想として、「市長の知識不足かもしれない」というのが本音ですな。実際の
ところは、これだけだとなんともいえない。もしかしたら他にも何か意図があった
のかもしれないし。以下は、そのブログの全文。今は削除されてしまっているので、
ブログからは読むことができなくなっている。

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■2009/11/08 (日) 医師不足の原因は医師会
 医師不足が全国的な問題になっている。特に勤務医の不足は深刻だ。
医師が金儲けに走っている為だが、この体質を後押ししてきたのが医師会だった。

以下 池田信夫blogから引用
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/f65bacae249f66488dc8bfc3e9fbe384
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かつて「医師過剰」の是正を繰り返し求めたのは日本医師会出身の議員だった。
たとえば1993年に参議院文教委員会で、宮崎秀樹議員(当時)は
次は、大学の医学部、医科大学の学生定員の問題でございます。
これに関しましてはいろいろ定員削減という方向で文部省と厚生省との
話し合いができておりまして、一〇%削減、こういう目標を立てて
やっているのですが、実際にはそこまでいっていない。[・・・]
例えば昭和六十三年には十万対百六十四人だった。これが平成三十七年には
三百人になるんです。三百人というのはいかにも医師の数が多過ぎる。
と医学部の定員削減を求めている。宮崎氏は日本医師会の副会長を歴任した。
----------引用おわり
 勤務医師不足を解消する為に勤務医の給料を現在の1500万円程度から
開業医(2500万円程度)に近づけるべきなどとの議論が出てきている。
しかしこんな事では問題は解決しない。医者業界の金持ちが増えるだけのこと。

医者を大量生産してしまえば問題は解決する。全ての医者に最高度の技術を
求める必要はない。できてもいない。例えば昔、出産は産婆の仕事。
高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを
生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった。
「生まれる事は喜びで、死は忌むべき事」というのは間違いだ。
個人的な欲でデタラメをするのはもっての外だが、センチメンタリズムで
社会を作る責任を果たすことはできない。
社会は志を掲げ、意志を持って悲しみを引き受けなければならない。
未来を作るために。

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まずわかることとして、障害者を差別する意図で書かれたものではないと
いうことが1点。それから現在の医師不足について書かれたものであると
いうことがもう1点。おそらく市長は、「急務である慢性的な医師不足の解決の
ためには、高額の報酬をチラつかせて既存の開業医を振り向かせるのではなく、
地域に根ざした勤務医をできるだけ多く育成・定着させるためのインフラ整備や
予算の確保のほうが大切。そのためには、一時的に高度医療の進歩やその従事者の
増加が犠牲になることもやむなし」と言いたかったのではないだろうか。それが
「意志を持って悲しみを引き受けなければ」に象徴される、障害者に対する
差別とも受け取れる表現になったのだと思う。

まぁ、確かにこの文章だけさらっと読むと、障害者差別だと思われてもそれは
しかたないと思う。公の人としては、この人はかなり言葉足らずだからね。
しかも上の文章だけだと障害者差別だけでなく、「高度医療は必要ない」と
言っていると受け取られてもしかたない。このあたりは、個人的にはどうかと
思う。医療の進歩や高度医療の従事者が増えることは悪いことではないから。

あと、医師不足の本当の原因として言われていることは、医者がいないんじゃ
なくて、平たく言うと医師の「都会志向」らしい。田舎の病院にいてもキャリア
アップにならない、最新の医療技術・知識を身につける機会が少ない、ぶっちゃけ
都会のほうがかっこいい、田舎だと子供にいい教育を与えられない、とかいうのが
実際のところだとか。おそらく、市長はこの現実を知らずに「医者が増えれば
問題は解決する」と短絡的に考えて発言してしまったのだろう。

とはいえ、このあたりを日本医師会がどう捉えて今後に生かしていくことが
できるか、というのは重要な課題だと思う。地方の病院で業績の多かった
医師に対して特別な栄誉を与えるとか、出世コースを歩む上で地方勤務を一定
期間したことのない人は出世に限度があるような制度とか、言葉は悪いけど
「にんじんをぶらさげる」ことも必要ではないだろうか。

なので、市長の発言は、ある意味日本の医師不足について考えるためのいい
機会にはなったかもしれない。医師不足は一向に解決する様子がないからね。
あとこの市長、市役所の改革にも燃えている人らしい。市長でありながら、
職員の腐敗や役所の無駄などをブログであからさまに公開している。決して
独裁者でもないし差別主義者でもないことは、ブログを読めばすぐわかる。

小沢vs宮内庁

2009-12-15 13:27:24 | よしなしごと
しかし、今回の一件っていろいろ考えさせられる。
話題の「一ヶ月ルール」だって、今回のことで初めて知った
人のほうが圧倒的に多いんじゃないのかな。それに、この
ルールを新党さきがけがどういう経緯・目的で作っていて、
どの程度の効力をもってるのかを正確にわかっている人が
どれくらいいるのかも疑問だし。憲法上の天皇の国事行為に
ついての規定と今回のルールの関係だって、よほど詳しい
人でなければ今回の件について、どちらをどの程度優先させる
のが適切かを正確に判断できる人なんていないだろう。
それに、今回のようなことを想定せずにルールを決めた
のにも問題がなかったとはいえない。

小沢さんの剛腕ぶりは確かに反発を招くけれども、今の日中
関係は少なくとも今回の要請を「中国ごときが何を言うか」と
一蹴できない状態であるということも事実。民主党が政権を
取っていなくても、こうなっていたと思う。まぁ、もし
自民党が今回のことをやったら、鳩くんが「私はすでに
新党さきがけ時代に、陛下のためにルールをお作りして
いたわけで!」とか大騒ぎするんだろうけど。

mixi とか見ていると、全体として天皇・宮内庁を支持する
人が多い印象がある。ということは、それだけ実際の対中
関係と国民の意識の間に大きなズレがあるということで、
これを機会に日本は政府も国民も中国との関係について
認識を改めることになっていくんじゃないだろうか。
ていうか、与党も野党も含めて、「しゃあないわな」と
思っていると思う、実際は。

来年にはGDPで日本を抜くことが確実の中国を軽んじる
ことが、日本政府にできるわけがない。輸出に依存した
日本経済の浮沈は、中国がどれだけの日本製品を輸入して
くれるかにかかっていると言っても過言に値しない
わけだし。プライドが許さん!という人もいるだろうけど
これが現実、「頭を下げるのに1円もかからん」という
気持ちで考え方を切り替えていくしかない。最大のお得意様が
アメリカから中国に変わるというだけのことなんだから。

それに考えてみれば、中国は貿易相手としては決して
悪くない。アメリカとの貿易の歴史は、摩擦の歴史の
ようなものだった。アメリカは「日本は輸出ばかりして
ちっとも俺たちの商品を買ってくれない!」とわめいて
いたけど、だってそれはアメリカ製品に魅力的なものが
ほとんど何もなかったからじゃん。それに、私らだって
アメリカ人に「日本製品を買え!」なんて命令したことは
ないんだし。

それに比べれば、中国との貿易はずっとましなものに
なるのは間違いない。中国は農産物でも工業製品でも、
アメリカよりは魅力的なものが多い。まだ農産物の有害性や
工業製品の安全性という点で不安はあるけど、少なくとも
アメリカ製品よりは買いたくなるものが多い。理想的な
相手とは言えなくても、はるかにましとは言える。

そうそう、宮内庁の羽毛田長官。無視すればいいのに
わざわざ「辞めるつもりはありません」なんて返答するから、
かえって子供の喧嘩みたいに印象を悪くしちゃってる。
たとえ時代遅れであろうと空気を読めなかろうと、自分の
やってることに信念があるのなら馬耳東風でいればいい。

こういうところに、彼ら自身が感じている後ろめたさの
ようなものが透けて見えてしまう。今の宮内庁のシステムに
問題があると自分たちで感じているなら、外圧に脅かされる
前に自分たちで動けばいい。こういうところは、ほんと
日本的だと思う。あちこちにいい顔をしようとすから、
何も決められない、何も変えられない。

もし何の後ろめたさも感じることなく、単なる特権意識で
あの発言をしているのだとすれば、それはあまりに融通が
きかないアホなおっさんと言わざるをえない。天皇陛下の
ご体調を考えるのは言うまでもなく大切なことだけど、
特に問題がないのであれば、もう少し柔軟な対応ができて
しかるべきだろう。例外のないルールはないのだし、
中国政府だって思いつきで打診してきたわけではないのだ
から。これがたとえば、地方のちょっとしたイベントに
「急遽お願いしたい」とかいうリクエストなら、やんわり
お断りしたっていいとは思うけど。

話は違うけど、ネットでは普段は天皇家について、クソミソに
言いたい放題けなしている人たちが多いというのに、
こういうときには手のひらを返したように天皇擁護に
回るというのはいったいどうしたことなんだろう。彼らに
共通しているのは、「権力嫌い」という点かもしれない。

普段は天皇家という権力を嫌い、今回はごり押しをして
きた中国政府という権力を嫌い、次は剛腕で宮内庁を
一括した小沢さんを嫌う。おそらくだが、彼らは権力を
かさにかけた両親に個性を無視され、自由を束縛され、
自由な意志を抑制されるような育てられ方をしたのかも
しれない。それが今でもトラウマになっていて、権力を
匂わせることを悉く嫌っているという可能性はある。
わからないけどね。

普天間のこと

2009-12-11 14:40:38 | よしなしごと
なんか、この問題って最近毎日ニュースで見ているけど、どうも
よくわからない。「出て行ってほしい」」という政治家と「移転は
無理」とかいう政治家とがいて、何がどうなってるのやら、数分の
ニュースだけだとすっきりしない。ということで、う~んと簡単に
まとめてみたら、何のことはない、こっちは何もしないで待って
いればいいだけということがわかった。この問題の流れを軽めに
まとめてみた。かっこ内で太字にしたところは、読まなくてもいい
豆知識。

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沖縄の人たちは長年海兵隊の犯罪に苦しめられてきたから、
「米軍・米兵は嫌い!出て行け!」

しかたなく日米政府は「普天間基地を返還して辺野古への移設」を
1996年の「SACO合意」で名護市に無断で提案

(当初アメリカ側はこの合意で、海兵隊ヘリ部隊が使う長さ
45メートルのヘリパッドだけを辺野古に作るよう要求。でも、
どうせ移設するなら巨大な滑走路を造って大儲けしようと考えた
自民党、防衛庁、軍需専門商社、土建屋が、アメリカ側の要求の
何十倍もの計画に膨らませた。これが、総工費5000億円とも
言われてる現在の巨大滑走路の計画)


当然、沖縄全体で大反対。自民党は沖縄をいつまでたっても
説得できず、モタモタ。

アメリカはふがいない日本政府に見切りをつけ、「SACO合意」の
内容を一部変更して、独自の計画「再編実施のための日米
ロードマップ」を2006年5月に立てた。

(この中には、当時の小泉総理大臣の強い要望により、
5000億円滑走路を建設する計画だけは残されたが、
アメリカ側としてはこの計画内で部隊のほとんどを2014年
までにグアムに移転することにしており、その中には滑走路を
使うはずだった海兵隊ヘリ部隊も含まれていた。つまり、
上記のロードマップが作成された時点で、辺野古に限らず、
海兵隊ヘリ部隊用の滑走路は事実上まったく必要なくなった)


でも自民は5000億円もの利権がからんだ巨大事業を手放したくない。

それで、ブッシュと蜜月だった小泉総理大臣が、辺野古の5000億円
滑走路計画を推し進めるために密談して、「海兵隊ヘリ部隊演習用の
滑走路」ということにしようと決めた。

(つまり「海兵隊ヘリ部隊はグアムへ移転するが、ヘリ部隊がたまに
日本に立ち寄った時に演習で使う滑走路」。これは、今年の5月21日の
「外交防衛委員会」に参考人召致された拓殖大学の海外事情研究所で
日米安保を専門にしてる川上高司教授も、以下のように述べてる。

『31MEUは、最大四隻の強襲揚陸艦で出動し、歩兵大隊、砲兵大隊
混成の航空部隊及びサポートグループなどのエレメントで構成される
わけですが、各エレメントは平時は一つの駐屯地に集結しているわけ
ではなく、緊急時になりましたら一つの部隊として集結し出動いたします。
したがいまして、それぞれのエレメントが離れた場合、集結するまでに
時間が掛かり、即応性が低下してしまいます。また、特にヘリ部隊の
役割が大きく、歩兵とヘリを分散化することは困難になるわけであります』

解説すると、「MEU」とは「海兵隊遠征隊」のことで、1つの部隊を
構成してる各チームは、有事の際にはすぐに集合できるような場所に
配置していないとダメで、特にヘリ部隊と歩兵隊は近くにいないと
迅速かつ適切な対応ができなくなる。でも、今の日本側が公表してる
計画は、ヘリ部隊だけを沖縄の辺野古へ移設して、他の部隊を岩国や
別の基地へ移動させて、司令部だけをグアムへ移転させるという
トンチンカンなもの。つまり、これまで自民党が公表して来た計画は、
アメリカの兵力を分断してしまう無意味な計画)


でも現実には米は「再編実施のための日米ロードマップ」の中で
『ほとんどの部隊をグアムに移転する』と明言済み。

(グアム移転について関係者のコメント:
[グアムのアンダーセン空軍基地の副司令官、ジョエル・ウエスタ大佐]
「沖縄からのすべての海兵隊がグアムへ移転して来てくれれば、
アジアに対する軍事的抑止力が強化する」と大喜び。「海兵隊の来る
場所はすでに整備してある。ヘリ部隊でも航空部隊でも、どんな機能でも
受け入れ可能だ」

[アプラ海軍基地のロバート・リー大佐]
「海兵隊のヘリ部隊がグアムに来ることになると聞いている」

[グアムのカマチョ州知事、クルツ副知事]
「日本から海兵隊が移転して来ることは大歓迎だ。われわれはすでに
海兵隊が移転して来た時のためのマスタープランを作成中だ」

つまり普天間基地のヘリ部隊も含めた海兵隊のグアムへの移転は、
軍の中だけの極秘事項ではなく、州知事にまで話が進んでいる
「公然の事実」で、未だに辺野古へ移設だの嘉手納基地に統合だの
騒いでるのは日本だけ。もちろん、「アメリカ政府が普天間飛行場の
名護市辺野古への移設を望んでる」という報道は大嘘。おそらく、
利権ゴロからお金をもらっている報道機関と思われる)


最近急にこの話が話題になった理由は、先月11月20日に、
これまでアメリカが進めて来た計画に沿って「沖縄からグアム
および北マリアナ・テニアンへの海兵隊移転の環境影響評価/
海外環境影響評価書ドラフト」を公開したが、その中に沖縄
駐留部隊はほぼすべてグアムに移転すると改めて明記されていて、
しかもアメリカは「2014年までのグアム移転計画を2010年に
前倒ししたい
」としている。アフガニスタンへの効率的な派兵を
考えていると思われる。

「年内には」とか「1日も早く」とか騒いでる政治家は利権
がらみのかたがたで、なんとかして辺野古への移設を実現
させたい人たち。「年内決着は無理」と言っている政治家たちは
利権とは無縁で、アメリカに自分たちのお金で出て行って
ほしいと考えている。

ちなみに、グアムへの移転費用。米軍が日本に要求している
金額は約61億ドル、アメリカ政府が移転に必要と考えている
金額は3億ドル。

http://allabout.co.jp/career/worldnews/closeup/CU20090517A/

http://www.asahi.com/international/update/1210/TKY200912100170.html

だから、何もしないでうだうだしていれば、たとえ米軍の心象が
悪くなっても勝手に自分たちの予算で出て行ってくれる。

[おまけ]

海兵隊は治安維持軍ではなく外征専門部隊であり、別名は
「殴り込み部隊」。日本有事のときに守ってくれるのは、
同じ沖縄でも嘉手納基地の米空軍のほう。海兵隊が出て行って
くれても、日本に何かあったときには空軍が守る。