今年のベストドラマは何か?私的には間違いなく『ハゲタカ』だった。
他にもいくつか力作はあったと思うが、あれを超えるドラマはしばらく
どの局でもできないのではないだろうか。それくらい緊張感があり、
全体的なクオリティも高いドラマだったと思う。イタリアテレビ賞を
受賞したということだが、きっとこの受賞で製作フタッフは溜飲を
おろしているのではないだろうか。
というのは、このドラマはこれほどよくできたドラマであるにも関わらず、
視聴率だけで見るといまいちの作品だった。理由は実によくわかる、
テーマが生々しすぎるからだろう。企業買収の話などにあまり関心がない
人でも、徹頭徹尾お金のことばかりのドラマというのは、チャンネルを
合わせるにあたって正直二の足を踏んでしまうと思う。NHKのこと
だから、旬のタレントで惚れた腫れたの展開の話のドラマになることも
ありえないわけだし。
加えて、スティールパートナーなどの外資系ファンドによる日本企業の
株式大量買収のニュースが今年に入って何度も伝えられた。お父さんたちに
とっては「明日はわが身」ともいえるような今の日本で、うちに帰ってまで
身につまされる話のドラマを見たくない、という気持ちになるのも無理は
ない。村上くんの話もまだ記憶に新しいことだし。
しかし、あのドラマは面白かった。完成度という点では文句のつけようが
ない。見る勇気のある人だったら、むちゃくちゃハマると思う。私も
実は最初はあまり乗り気ではなかった。ほりえもんや村上ファンドなどに
いい印象がなかったからなのだが、見てみると完全にはまってしまった。
と同時に、ファンドと呼ばれるものすべてが問題ではない、ということも
わかってきた。さっき名前が出たスティールなどはその例で、あそこは
いわゆるグリーンメーラーではなく、ブルドッグの株主全体の利益を向上
させることが目的の株式買い付けをしていたことが、今ではわかっている。
このドラマと同じくらい面白かったドラマといえば、NHKでは一昨年の
『クライマーズハイ』だろうか。奇しくもあのドラマには、ハゲタカで
主人公・鷲頭政彦を演じていた大森南朋くんも出ていた。こちらは
佐藤浩市が主人公で、地方新聞社が群馬県御巣鷹での日航ジャンボ機
墜落事故を報じるかどうかについての様子が、実に骨太に描かれていた。
それはさておき、最近のNHK、全体的にはちょっと力不足だ。
『風林火山』はGackt人気で持っていたようなもの、というか、
後半からはほぼ主人公扱いだ。脇役をより多く放送するために、
エピソードを増やすなんて話は、大河では古今東西前代未聞だ。
まぁそれくらいGacktが実にはまっていたからとも言えるけど、
逆に言うと話はつまらなかった。内野くんにいまいち華がないのも
あるし、主人公として成立しづらいキャラだったこともあると思う。
山本勘介は軍師なのだから、もっと戦に焦点を当てて、いかに武田軍が
勘介の知略・謀略によって戦に勝ち続けることができたか、という
ことを強調する流れにしたほうが、まだよかったのではないのか。
強調するポイントがぼやけていて、心に残るものがなかった。あと、
由布姫とのからみをもっと入れたほうがよかったのではないのかな。
そうそう、あと『フランス秋色散歩』とかの紀行ものも、なんだか
視聴者置いてけぼり&司会の力不足が目に付く。あの番組は、司会
なしで最初から田崎真也さん、岸恵子さん、玉村豊男さんだけで進行
したほうがよかったのではないのか。全員フランス語ペラペラなのだし、
フランスの文化や習慣などについても造詣が深い。あれだけの人たちを
ゲストに呼ぶのであれば、司会も若手ではなく力のある人でないと
ただのお飾りになってしまう。昨日のクリスマスの番組もそう、
こっちはゲストが無意味だったし司会もちょと・・・。どうせなら
長尾さんとかの、本当に賢い人に任せればいいのに、と思う。
他にもいくつか力作はあったと思うが、あれを超えるドラマはしばらく
どの局でもできないのではないだろうか。それくらい緊張感があり、
全体的なクオリティも高いドラマだったと思う。イタリアテレビ賞を
受賞したということだが、きっとこの受賞で製作フタッフは溜飲を
おろしているのではないだろうか。
というのは、このドラマはこれほどよくできたドラマであるにも関わらず、
視聴率だけで見るといまいちの作品だった。理由は実によくわかる、
テーマが生々しすぎるからだろう。企業買収の話などにあまり関心がない
人でも、徹頭徹尾お金のことばかりのドラマというのは、チャンネルを
合わせるにあたって正直二の足を踏んでしまうと思う。NHKのこと
だから、旬のタレントで惚れた腫れたの展開の話のドラマになることも
ありえないわけだし。
加えて、スティールパートナーなどの外資系ファンドによる日本企業の
株式大量買収のニュースが今年に入って何度も伝えられた。お父さんたちに
とっては「明日はわが身」ともいえるような今の日本で、うちに帰ってまで
身につまされる話のドラマを見たくない、という気持ちになるのも無理は
ない。村上くんの話もまだ記憶に新しいことだし。
しかし、あのドラマは面白かった。完成度という点では文句のつけようが
ない。見る勇気のある人だったら、むちゃくちゃハマると思う。私も
実は最初はあまり乗り気ではなかった。ほりえもんや村上ファンドなどに
いい印象がなかったからなのだが、見てみると完全にはまってしまった。
と同時に、ファンドと呼ばれるものすべてが問題ではない、ということも
わかってきた。さっき名前が出たスティールなどはその例で、あそこは
いわゆるグリーンメーラーではなく、ブルドッグの株主全体の利益を向上
させることが目的の株式買い付けをしていたことが、今ではわかっている。
このドラマと同じくらい面白かったドラマといえば、NHKでは一昨年の
『クライマーズハイ』だろうか。奇しくもあのドラマには、ハゲタカで
主人公・鷲頭政彦を演じていた大森南朋くんも出ていた。こちらは
佐藤浩市が主人公で、地方新聞社が群馬県御巣鷹での日航ジャンボ機
墜落事故を報じるかどうかについての様子が、実に骨太に描かれていた。
それはさておき、最近のNHK、全体的にはちょっと力不足だ。
『風林火山』はGackt人気で持っていたようなもの、というか、
後半からはほぼ主人公扱いだ。脇役をより多く放送するために、
エピソードを増やすなんて話は、大河では古今東西前代未聞だ。
まぁそれくらいGacktが実にはまっていたからとも言えるけど、
逆に言うと話はつまらなかった。内野くんにいまいち華がないのも
あるし、主人公として成立しづらいキャラだったこともあると思う。
山本勘介は軍師なのだから、もっと戦に焦点を当てて、いかに武田軍が
勘介の知略・謀略によって戦に勝ち続けることができたか、という
ことを強調する流れにしたほうが、まだよかったのではないのか。
強調するポイントがぼやけていて、心に残るものがなかった。あと、
由布姫とのからみをもっと入れたほうがよかったのではないのかな。
そうそう、あと『フランス秋色散歩』とかの紀行ものも、なんだか
視聴者置いてけぼり&司会の力不足が目に付く。あの番組は、司会
なしで最初から田崎真也さん、岸恵子さん、玉村豊男さんだけで進行
したほうがよかったのではないのか。全員フランス語ペラペラなのだし、
フランスの文化や習慣などについても造詣が深い。あれだけの人たちを
ゲストに呼ぶのであれば、司会も若手ではなく力のある人でないと
ただのお飾りになってしまう。昨日のクリスマスの番組もそう、
こっちはゲストが無意味だったし司会もちょと・・・。どうせなら
長尾さんとかの、本当に賢い人に任せればいいのに、と思う。