Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

企業の腐敗

2011-06-10 18:11:52 | よしなしごと
連日東電関係のニュースを見ていて思うのは、どうしてこうも何から何まで
チャランポランな会社なのかということだ。いや、きっと本人たちはそんな
つもりで勤務しているのではないだろうし、きっと真剣に業務に向き合って
いる人たちも大勢いるんだとは思う。だがしかし、報道される内容を見る
たびに、脱力感ばかり感じてしまう。「何やってるんだ・・・」と。

安全マニュアルがまるで不完全、公表すべき内容を公表していなかった、計算
間違いがあった、汚染水処理が進まない、etc。よくぞここまでやることなすこと
問題だらけの企業もあったものだと思うのだけど、しかし東電だけがこういう
ダメ企業なんだろうか。実際には世界中にはこういう企業が無数にあるのでは
ないかと思う。

こないだの焼肉チェーン店での食中毒でも思ったけど、問題を起こす企業には
共通点があるのではないだろうか。つまり、裸の王様が牛耳っている企業は
確実に問題を起こす、ということだ。では、どうして裸の王様になってしまう
企業のトップがあとを絶たないのだろう。普通に考えて、そういう企業のトップが
腐敗してしまっていることが原因だと考えられる。

社員が5~6人の少数精鋭の零細企業だと、社員が一人減っても死活問題に
なるから、なんとしてでも全社員がうまいことやっていかないといけない。
社長さんのもとには、いい話もあがってくれば耳が痛い話もあがってくるだろう。
でも、耳が痛い話は聞きたくない、ではいけない。時には会社を改善するため
にも、良薬口に苦しの気持ちで、社員からの苦言を聞かないといけないことが
あるはずだ。

しかし、数十人以上の規模になってしまうと、どうだろう。一人や二人辞めて
しまっても、突然会社が傾くということはあまりなくなる。そうなると、
いちいち苦言を言ってくる者を邪魔者扱いしても問題なくなってくる。
「ガタガタ文句ばかり言うなら辞めちまえ、お前の代わりなんかいくらでも
いるんだ!」という思い上がった意識になっても不思議はない。実際、代わりに
なるものが既にいるのであればなおさらのことだ。

下の立場の者としても、トップがそういう態度になってしまうと、もう何も
わずらわしいことは話さなくなってしまう。イエスマンに成り下がり、
経営陣には口当たりのいい話しか上げてこない。結果として、裸の王様の
いっちょうあがり。問題が起きないほうがおかしい、企業経営がうまくいく
ほうがおかしい。たとえ社会的に影響が大きい問題を起こしていなくても、
なぜか成績が伸びない企業というのは、間違いなく経営陣に問題がある。

まして東電のように国の保護を受けていて競争もまともにない企業だったら、
腐敗しないほうがおかしい。改善だの成長だの、そんなことは1ミリも
考えなくていいんだから、手抜きし放題だったことだろう。人の情として、
誰だって面倒な話は聞きたくないし、わずらわしい人とはつきあいたくない。
長年巣食ってきた会社の病巣を取り除く、なんてこともしたくないだろう。
しかし、それでは困るのだ。特に国全体に影響を与えてしまうような業務内容の
企業のトップは、零細企業の経営者さんよりも真摯な態度で、社内のあらゆる
問題に対して耳を傾けなければいけない。

なのに現実は、思い上がった経営陣にはご機嫌取りの太鼓もちが擦り寄り、
そしてその太鼓もちがみごと経営陣に出世すると、もう下のものはそれが
ここの社風だと認識するので全員イエスマン&全員太鼓もち。それが連綿と
続いて東電のできあがり、となるのだろう。しかし、ではどうすれば第2、
第3の東電を作り出さないようにすることができるのだろうか?これはとても
難しい課題だと思う・・・・・。

パンづくり、その後

2011-06-09 18:18:13 | 料理
そういえば、パンづくりについてのブログってぜんぜんアップしていなかった
ような気がするので、少し書いておくとしますか。最近ぜ~んぜんブログも
書いていなかったしね。やっぱり、twitter とか facebook をやっていると
ブログがおろそかになってしまう。おろそかというか、気がついたことを
気がついたときに軽くちょこまか書くことができるのがあちらのいいところで、
それでけっこう気が済んでしまうからなぁ。

さてパンだけど、今でも先生のところには通わせていただいている。
先生の教室ではドライイーストを使うコースと天然酵母を使うコースの
2種類があるんだけど、ドライイーストのコースはもう終わって、今は
天然酵母コースを習っている。気がついてみれば、もうパン教室に通って
1年以上がたつわけだけど、あっという間だった気がする。先生の教え方が
上手なのと教室の雰囲気が楽しいのとで、こんなに長いこと続けることが
できたんだと思う。

教室でのコースの進め方は、最初にドライイーストのコースを履修して、
ひととおりコースを終えた時点でパン作りの技術が天然酵母のコースに
進んでも問題がないくらいに進歩しているかどうかを先生から見て判断して
いただき、問題がなければ天然酵母のコースに進む、という流れになっている。
個人的には、技術の進歩を真剣に志して努力したというよりは、単に
パン作りを楽しんでいるうちに技術も上がってしまった、という感じ。

とはいえ、技術的にまだまだなのは自分がよくわかっている。作っているのは
まだどちらかといえばそれほど高度な技術を要するものではなく、基本的な
ものがほとんどだ(エピなどは切れ込みを入れるのにやや苦労するけど)。
クロワッサンやバゲットなどのような、上級者向けのものはまだ作っていない。

がしかし、バゲットあたりは「やればできるんじゃないの?」という気持ちに
なってしまうもので、何度か試してみたけれど、いまだに納得のいくものは
できていない。なにせ、使う材料は準強力粉、水、塩、イースト、これだけ。
一般的にはモルトも使うようだけど、本来はこの4つだけで作るものだ。
どうすればああいう、スカスカでフワフワのバゲットになるのか、いろいろと
試してみたところ、ストレッチアンドフォールドという技術を使うことで、
それっぽい形状にすることには成功した。しかし、食感はまだまだ・・・。
どことなく硬くてボソボソしたようなものになってしまう。さすがは上級者
向けのパン、まだまだハードルは高い。

ちなみに、ドライイーストも天然酵母もそれぞれによさがあるので、どちらか
だけを習うといい、ということはない。天然酵母を習っている今でも、うちで
イーストを使ったパンを作ることはよくあるし、「これはやはり天然酵母で」
というパンも、もちろんある。発酵時間で比べると、ドライイーストが小1時間
くらいで一時発酵が終わるのに対して、天然酵母は7~8時間かかる。これを、
ドライイーストが手軽で天然酵母がまどろっこしいと考えるか、ドライーストは
慌しくて天然酵母はマイペースで作れると考えるかで、どちらで作りたいかが
決まってくる。

また、味もそれぞれに違いがある。一般的な配合量のドライイーストで作る
パンは、いい言い方をすれば軽やか、悪い言い方をすれば味が薄い。
天然酵母でつくるパンは、いい言い方をすればどっしりして旨味が多い、悪い
言い方をすれば重々しくて噛む力を要するものが多い。これは発酵時間が
関係しているらしい(これ以降は私のほぼ勝手な推測)。

パン生地の小麦粉の1粒1粒の芯にまで水分が到達するには、およそ12時間
くらいかかるのだとか(これは事実)。そして芯まで水分がしっかりと行き
渡ると、粉は柔らかくなる。これはタンパク質の構成要素であるアミノ酸が
水に溶けやすいためで、そのため長時間発酵をするとアミノ酸がより多く
溶け出すことで、旨味を強く感じるようになる(アミノ酸は旨味成分だからね)。
その反面、アミノ酸が溶けるということはパンの食感にも影響を及ぼす。
パンの食感をかもし出す重要な要素であるグルテンはタンパク質であり、
タンパク質の構成要素が他ならぬアミノ酸だから、アミノ酸が溶けてしまうと
いうことは当然グルテンも弱まり、モチモチとした弾力がやや薄れて、いわゆる
天然酵母パン独特のどっしりとした食感になる(のだと思う)。

こういう違いがあるので、どちらかだけで作れればいいということはない。
イーストパンの味や食感のほうがいいという人もいるだろうし、天然酵母パンの
味や食感のほうがいいという人もいるだろう。実際、砂糖やバターなどの
副材料の多い生地ならイーストのほうがいいということもあると思う。
副材料の多い生地を天然酵母で長時間発酵させると、人によっては重すぎる
パンになることがあるので、食べているときに飲み込みづらいと感じるかも
しれないから。

う~ん、まだまだ奥が深いぞ、パンの世界。