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親愛なるもの達へ Pentacon 6 Biometar 80/2.8 Tri-X XTOL1:1

2009年10月27日 21時03分56秒 | 親愛なるもの達へ
近くの公園で目の悪い人が盲導犬に引かれて歩いていた。
でも、どこか様子がおかしい。
そばに近づいて話を聞くとわんちゃんのほうが視神経の病気で全盲だった。
盲導犬として活躍するラブラドール犬のその名前も、らぶちゃん。
その優しい顔立ちに魅せられて飼い主の方に了解を得て写真を撮らせてもらった。
僕の飼っていた柴ワンコも一昨年に18才で亡くなったが死の半年まえには全盲で耳も嗅覚も機能せず立っているのが精一杯で、
その3ヶ月後には寝たきりだった。
予感した最後の夜に添い寝してあげたから悔いはなかったし、あいつもきっと喜んでくれてただろう。
いま僕たち兄弟は年老いたパーキンソン病(筋萎縮症)の母を看ている。
拙ブログで書いたのは今夜が初めてです。
母が寝たきりになって5年過ぎようとしています。
日中は兄嫁が看ているが日曜と祝日の朝から午後4時までが僕の持ち時間。
朝起こしてパジャマから着替えさせ(せめて日中は服を着て病人のようでないようにいさせてあげたい)
ポータブルトイレで用足しを済ませた後、紙オシメを交換して入れ歯を洗って口に戻し(初めはこれが用足しより嫌だった)
蒸しタオルで顔と髪を拭き両手を湯で洗って、最後に髪をブラシでとかせてあげます。
たくさんの薬をオブラートに包んで飲ませてから朝食を食べさせます。
筋肉が萎縮しているので食事もすごく時間がかかります。
昼食と夕食は僕が作るので、料理の腕もそうとう上がりました(笑)
夕食は姉が電車で来てくれて、食べさせてくれています。
部屋の掃除や母の衣類の洗濯シャワー浴びも夜までかかってしてくれています。
僕の写真が夕暮れの傾いた光線ばかりなのと、遠くの景色でないのは、そんな時間帯からしか写真を撮りに出られないからです。
この写真も日曜の朝食を食べさせてから、昼食までの3時間の合間に歩いていける公園で、先週の日曜に撮ったものです。
気持ちさえ入れば半径1Kmでも写真なんて撮れるんだと言い聞かせながら撮ってたけど、やはりいつも何処かに母への重荷を感じていました。
でも昨日テレビでこの唄を聞いて気持ちがすこしづつ和らいで変化していきました。
人も動物もいつか年老いてこの世から消えてゆきます。
ただ気持ちの持ち方でそのことが重荷にも愛しさにも変わります。

どうか、一人でも多くの人にこの歌を聴いてほしいと願っています。

樋口了一【手紙~親愛なる子供たちへ~】
コメント (8)    この記事についてブログを書く
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
benさん (ゆう)
2009-11-04 00:19:34
はじめましてbenさん。
Peace Pieces Vol.2に出展されていたんですね。
運営委員会からたしか参加出展のメールが来ていたような…(ハービー氏がゲストで出展するので覚えていました)
広島は熱いですね!
benさんのブログをいま見せてもらって好きな写真がいっぱいあって2009春の桜の下にいる三人の子供の写真まで夢中で拝見させていただきました。
また、寄らせてもらいます♪
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はじめまして (ben)
2009-11-03 19:05:53
ワンちゃんのとてもすばらしいポートレイトにちょっと感動しました。
ありがとうございます。
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Rolleifanさん (ゆう)
2009-11-02 21:54:43
目の見えないワンコが撮影のために飼い主がリードを離したとたん、目を空に彷徨わせていました。
自分のまえには飼い主と違う匂いだけがしてあきらかに不安な表情をみせていました。
もしRolleifanさんが少しでも他のペット写真と違うと感じてもらえたなら彼女の気持ちをたとえ犬であっても写せたんだと嬉しいかぎりです。
このワンちゃんだけでフィルム1本撮ったしまいました(笑)
ただ彼女には申し訳ないことをしてしまいました。
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Unknown (Rolleifann)
2009-11-01 20:54:03
僕も妹と両親を介護しましたが、ゆうさには遥か及びません。後悔しないようにと心がけていましたが後悔ばかりが残ります。

盲導犬の穏やかな顔、衒いの無い表情は神々しいし、人間も敵わぬと言わざるを得ません。

彼、彼女を包むやわらかい光と影がよく溶け合って素晴らしい!
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さくぱぱぱさん (ゆう)
2009-10-30 01:06:00
さくぱぱぱさんちのワンちゃんも柴でしたね。
うさこも同じドワーフだったでしょうか。
いまはペットはフェレットがいますが、ちょこまかと動き回るので写真がまともに撮れたことありません(笑)
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sa55zさん (ゆう)
2009-10-30 00:52:26
そうですね人の記憶はどんなに悲しい出来事も上書きされて、いつか薄れていきますね。
いつまでも鮮明に保存されていたらとうてい生きてはいけません。
あの時はたとえブログのコメントといえど、書きながら泣いてしまいました。
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Unknown (さくぱぱぱ)
2009-10-29 19:07:34
いつも素敵な写真を拝見させていただいて
ありがとうございます。
この詩、初めて聴きました。
親も愛犬・兎も家族みんな元気にしていますが、
いつも感謝と愛を持って接したい。そんな風に思いました。
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Unknown (sa55z)
2009-10-28 23:58:30
私も母が4年間植物人間。そして去年鬼籍に入り、後を追うように4ヶ月後にその前の日まで元気だった父も突然亡くなりました。
一年たって涙は出なくなりました。皆一様に訪れる経験とはいえ厳しいものがあります。
ゆうさんも頑張って下さいね。
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