本日、快晴。

映画中心雑記。後ろ向きなポジティブが売りです。

エヴァンゲリオン新劇場版:序【映画】

2007年09月03日 | 【映画】
何を隠そう、人生初のエヴァンゲリオンです。

個人的な話になるけれど、
昔、このアニメに対してものすごい拒否反応がありました。

元々ロボットアニメに興味がなかったけど、
あまのじゃくだった15歳のあたしは、
世間が騒げば騒ぐほどこのアニメに変な偏見を持っていました。

しかし。
最近読んだ本で、ようやく知ったのは
オタクと言われる人達を対象とした商業戦略に
この監督自身が疑問を感じていたこと。
それを知って初めて、
いちクリエイターとしてのこの監督の素晴らしさに気づき、
25歳になった自分の新たな興味も手伝って
いまは偏見なく、見に行くことができました。


まず思ったのは。

15歳のあたしでこの映画を見てみたかったってこと。


相方君は、15歳の時に見て、
主人公にものすごく感情移入したんだそうです。
出来とかに関係なく、心が動かされる。
それってあんまりないことだし、
同い年のあたしとしては、ちょっとうらやましい。

きっと同じように共感した同世代の人間や、
思春期を思い出した大人たちがたくさんいたからこそ、
社会現象に近いヒットだったんだと思う。

そして今作。
あたしは、元のシリーズを全く知らない人間なので、
比較はできないのですが、
いち映画ファン(映画マニア?)として、
この映画は面白かった。

15歳の主人公の、置かれた状況や、感情が、
リアルに伝わり、自分とリンクする。
ひとつひとつのシーンや台詞が意味を持ち、
一瞬たりとも見逃せなかった。
現にあたしは1時間38分、瞬きをしてない位の錯覚に陥った。
25歳のあたしがこうだったのなら
15歳のあたしはどんな風に見ただろうと思った。

くそう。
偏見捨ててちょっと見てみたら、と言ってやりたいわ。

でも、初見人の目線からも、これは映画として評価できると思う。

映像美(特に背景)。作画能力の高さ。ストーリーの完成度。
あたしの期待と予想を遙かに上回ってくれた。
あたしのちっぽけな偏見を壊してくれた。

庵野秀明は天才だと思いました。

これが「序」ならば、次回作の「破」では何を壊してくれるんだろう。
楽しみに待ちたいと思います。