山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

弔旗へんぽんとしてうらゝか

2010-07-05 23:58:44 | 文化・芸術
0509rehea_079

―日々余話― 眠いし、蒸し暑いし…
眠いのと、蒸し暑いのと、そんな二重苦が、もうかれこれ3週間ばかりつづいているか‥。

昨日の稽古、2ヶ月余りイギリスに遊んできたAyaが無事ご帰還なって2度目のもの。
さすがに2ヶ月も食糧事情のちがう異国に滞在してきたとあって、ぐっと痩身になって見ちがえるよう。やはり踊るには、余計なものは刮ぎ落とした身体がいい。動きのなかになにやら繊細なものがふっと匂い立つことがある。
出立前より3kg減で、すでに1kgリバウンドした、といっていたから、それ以上戻ったらダメ、今のままをキープしろと厳命しておいた。

神尾真由子のPaganini「24のカプリース」、以前にも書いたが、とてもいい、音の運びが乱気流のように紡がれゆくといった感。

夕刻から朝にかけて、秋予定の市岡15期会の案内コピーやレイアウト原案に没頭、ほぼ輪郭は仕上がった。昼になって、代表幹事会の集まりに持参したのだが、約束の場所を探して、蒸し暑いなかを歩くことほぼ30分、草臥れた。
今夜も眠い。


―山頭火の一句―
行乞記再び -91
4月1日、晴、まつたく春、滞在、よい宿だと思ふ

生活を一新せよ、いや、生活気分を一新せよ。
朝、大きな蚤がとんできた、逃げてしまつた、もう虱のシーズンが去つて蚤のシーズンですね。
9時から2時まで行乞、-略-

「絵のやうな」といふ形容語がそのままこのあたりの風景を形容する、日本は世界の公園だといふ、平戸は日本の公園である、公園の中を発動船が走る、県道が通る、あらゆるものが風景を成り立たせてゐる。

もし不幸にして嬉野に落ちつけなかつたら、私はここに落ちつこう、ここなら落ちつける-海を好かない私でも-。
美しすぎる-と思ふほど、今日の平戸附近はうららかで、ほがらかで、よかつた。-略-

平戸町内ではあるが、一里ばかり離れて田助浦といふ、もつとうつくしい短汀曲浦がある、そこに作江工兵伍長の生家があつた、人にあまり知れないやうに回向して、‥

島! さすがに椿が多い、花はもうすがれたが、けふはじめて鶯の笹鳴をきいた。
鰯船がついてゐた、鰯だらけだ、一尾3厘位、こんなにうまくて、こんなにやすい、もつたいないね。
平戸にはかなり名所旧跡が多い、-オランダ井、オランダ塀、イギリス館の阯、鄭成功の‥

※表題句の外、1句を記す

07050
Photo/平戸藩松浦氏の居城だった平戸城、明治の廃藩置県で解体され、現状のように復元されたのは1962-S37-年

07051
Photo/オランダ商館跡へ連なるオランダ坂

07052
Photo/オランダ橋-別名幸橋-

07053
Photo/オランダ井戸

人気ブログランキングへ -読まれたあとは、1click-