―日々余話― 炎暑の下でなに励む‥?
平年の1.5倍という降雨で、各地に豪雨禍をもたらした梅雨が明けたかと思えば、これまた記録的な猛暑、炎熱の日々がつづく。午後11時現在ですら、気温30℃、湿度81%というから、当月生れの夏男の筈のこの身もヘタリ気味。
このところ手に入れたiPadに凝り型となっている所為もあるけれど、まとまったことなど記す意欲なし‥。
そのiPadの青空文庫で時間潰しに読んでいた、懐かしの中原中也「山羊の歌」より-
「都会の夏の夜」
月は空にメダルのやうに、
街角に建物はオルガンのやうに、
遊び疲れた男ども唱ひながらに帰つてゆく。
――イカムネ・カラアがまがつてゐる――
その唇は胠-ひら-ききつて
その心は何か悲しい。
頭が暗い土地になつて、
ただもうラアラア唱つてゆくのだ。
商用のことや祖先のことや
忘れてゐるといふではないが、
都会の夏の夜の更-ふけ-――
死んだ火薬と深くして
眼に外燈の滲みいれば
ただもうラアラア唱つてゆくのだ。
―山頭火の一句― 行乞記再び -94
4月4日、雨、曇、晴、行程3里、御厨、とうふや
ぼつりぼつり歩いてきた、腹がしくしく痛むのである、それでも3時間あまりは行乞した。
腹工合は悪かったが、行乞層は良かつた。
留置郵便を受け取る、うれしかつた、すぐそれぞれへハガキを出す、ハガキでも今の私にはたいへんである。
此宿はよい、電灯を惜むのが玉に疵だ-メートルだから-。
ゆつくり飲んだ、わざわざ新酒を買つて来て、そして酔つぱらつてしまつた、新酒一合銅貨9銭の追加が酔線を突破させたのである、酔中書いたのが前頁の通り、記念のために残しておかう、気持がよくないけれど-5日朝記-。
アルコールのおかげでグツスリ寝ることが出来た、昨夜の分までとりかへした、ナム アルコール ボーサー。
※表題句の外「笠へぽつとり椿だつた」を含む7句を記す
Photo/御厨町は現在の長崎県松浦市西部の港町、写真は姫神社に奉納される御厨くんち
Photo/御厨町の北に半島状に突き出た一角が星鹿町で、此処には説教節の石動丸所縁の刈萱城-城山-跡がある。写真は夕陽に映える城山展望台の風景
-読まれたあとは、1click-