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小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

ろくろく

2015-03-22 09:28:44 | 日記

        27.03.22      ロ ク ロ ク      NO.742

コタはんは泣いていました。  額(ひタイ)脂汗をにじませて、パンパンに腫れ上がった左腕を持て

余し気味にウンウンと唸ってもいました。

客にうつされた梅毒の治療薬606号(通称ロクロク)を検番で注射されたのですが、その薬液の一

部が静脈から漏れて腕が腫れあがり、高熱と激しい痛さにさいなまれたのでした。

ロクロクは毒性の強い水銀系の薬剤ですが、毒を持って毒を消す荒治療で、時には死境をさまよう

ほどの危険を伴う、賭けにも似た療法でした。  戦後、梅毒の治療にはこのロクロクしかなかった

のでしょう。  コタはんは無事生還し元の「職場」に戻って行きました。

「コタはん」は通称で源氏名は「小太郎」。   赤線地域で春を鬻(ひさ)ぐ戦争未亡人でした。

ほかの遊女たちは身も心も荒みはてて、その日暮らしのふしだらな生活をする中、コタはんいつか

きっと故郷に錦を飾るんだと、一生懸命になって「はたらいて」いました。

でも、コタはんは固辞していましたが、その真面目さを認めた「客」に身請けされて苦界から脱出し

て行ったのでした。     いまごろはどこで・どうしているのしょうか?

*春を鬻ぐ(ひさぐ)・・・女が肉体を売ること。 「売春」


ストロー現象

2015-03-20 21:11:30 | 日記

          27.03.21     ス ト ロ ー 現 象      NO.741

兼好法師は良き友の条件にひとつに「ものくれる者」と言っていますが、今時それは違うと思います。

わけもなく人が「モノ」をくれるわけがない。

近所でささやかな小さな店を経営していたKさんが、当時年商数十億円の売り上げを誇るF工務店

の社長に寵愛されて、京は祇園・大阪は北新地としばしば遊興の相伴をしていました。

おそらくFはそのために遣った金銭は百万単位だっただろうと考えられます。

でも、結局Kさんは親戚筋から託された3億円の資金をその社長に使い込まれてしまって、不遇の

うちに死んでしまいました。  その理由は、Kさんには天外孤独のおじさんが居て、そのオジさんは

地方で功成り名を成し遂げてかなりの蓄財をしていましたが、後継者がいないために、Kさんに3億

円託すから「男らしい仕事をやってみよ!」と言って3億円を託していたのでした。

Fは最初の内は「ちょっと手形を割り引いてくれ」と言っては少額の手形を持ってきて、期限にはちゃ

んと予想外の高額な利息をつけて返してきたのですが、Kさんが味を占めたことから次第に手形の

金額が次第に増え、割引額が3億円になった時点で、Fがどこへともなく蒸発してしまったのです。

勿論預かった手形は不渡りになって紙切れ。

親戚のおじさんにとってこの3億円はそんなに痛手になるような額ではなかったのかも知れませんが、

Kさんは心労のあまり病気なって、ついに帰らぬ人になってしまいました。 人は分相応の人との付

き合いが大切です。      なまじ、お金持ちと付き合うとロクなことはありません。

何もかもストローで吸い取るように吸い取られるのが「オチ」


ブレーキ

2015-03-19 19:47:57 | 日記

       27.03.20      ブ レ ー キ     NO.740

ブレーキのない自転車を飛ばして人様に危害を加えたり、人のことはどうなってもいいというような

無謀な行為がありましたが、今の日本の政府にだって似たようなところがあります。

猛烈な勢いで破局に突き進んでいるようではありませんか?

故意に拗(こじ)らせているような日中問題・日韓問題・格差の拡大・どうにも大きすぎて解決の糸

口さえ見えない原発問題・巨大地震がきたらどうなる首都圏への一極集中・花見酒に酔ってるみ

たいなアベノミクスの横暴・国の基本を根底から卓袱台返しにしてしまうTPPなどなど、いまにも

爆発しそうな状態ではありませんか!?

もしかしたら、安倍さんはそういう破局を待ち望んでいるのではありませんか?

尖閣でドンパチやれば、山積する国内問題は瞬時に消えて(外患は内憂を制す)国民の圧倒的

支持を取り付けて、待望の戦争に突入する。 そのあとはどうなっても「ボクは知らない」で通す。

A級戦犯の岸 信介じいちゃんがそうでしたし、旧軍閥だってそうでした。

日本の国を支配する人たちは、どうしてこうも戦争や破局を迎えることが好きなひとばかりなの

でしょうか?   「スピードは控え目に ブレーキ―は早めに」という交通標語を知ってほしい。

*「日本戦後史論」 内田 樹 著 徳間書店 を一部参考にしました。


みんみん2

2015-03-19 09:54:14 | 日記

         27.03.19      み ん み ん 2     NO.739

 ボッタクリバーでボったくられたと言って警察に行っても・夫が妻のへそくりを勝手に使ってしまった

言って警察に行っても・爺ちゃんが財産目当てに決まってる女性と結婚するから止めてくれと警察に

行っても、警察では「そんなことを警察に言うて来るな!」と叱られるのがオチです。

現に、殺人事件にまで発展した男の母親が「息子がお金の無心に来るのが恐い」と何回も警察に行

っているのに、警察ではなんら措置を取っていない。

なんでそういうことになるのかと言いますと、それは「みんみん」(民間人同士の問題)であって、刑法

に触れる問題ではないからなのです。  これを「民事不介入」と言っています。

警察は基本的には事件があって初めて動く組織であって、警察権があまりに強くなると、息苦しい警

察国家なってしまう危険があるからなのです。

消費問題については消費者センターがあり、高齢者問題については行政や社会福祉制度のほか社

会福祉協議会などの組織があるのに、警察組織にももう少し相談に対応できる組織が創られること

を望みたい。


みんみん

2015-03-18 10:21:47 | 日記

          27.03.18       み ん み ん     NO.738

(みんみん)の爆羊肉(パーウーロ-「ジンギスカン焼き」)は値段が安い割に最高のご馳走でした。 

なんたって「」の字がいい。  王は民であるという意味で、民主主義の根幹を表している。

ところが、今の日本は民が王どころか消費税でむしりとられ、福祉や医療費を削って、そのお金を大企

業の法人税引き下げに充てるなど、暴政にあえいで窮乏の極みにある。

これでは「民」は王なんかではなくて「氓民」(ぼうみん・・・流浪の民)さながらでないですか!

なのに、国の借金は1000兆円を超えて前途は絶望的。 戦前生れの高齢者は一心不乱に働いて「子」

を育ててきたのに、その「子」はまともな仕事に就けないで心神をすり減らし、いくら頑張っても遣い捨て

カイロみたいにポイ捨てにされる。

かつては「子」は宝でしたが、今や結婚するにも家を買うにも老親の援助なくしては実現しない、投資不

適格の負債になっている。     こんな社会にだれがした!?

*ベーシックインカム 「国家は貧困問題を解決できるか」 原田 泰 著  を一部参考にしました。