野分日記  ~Mint★Drop!のブログ~

日々の出来事、楽しんでいること、感じたこと・・・色々綴っていきます。
  

初芝居に行って来ました!

2016年01月22日 | 野分日記

大阪松竹座での初芝居!
今年は坂田藤十郎、扇雀、壱太郎の成駒屋
片岡愛之助(松嶋屋)
市川中車(澤瀉屋)の面々。

ラヴリンと香川照之の競演は楽しみですね!

では演目の紹介を…

【昼の部】
1.歌舞伎十八番の内  鳴神
  愛之助の鳴神上人&壱太郎の雲の絶え間姫に組み合わせ。
私は以前、海老蔵&扇雀、松也&米吉で観ています。愛之助の鳴神上人は迫力もあり、エロエロ度合いも十分。
最後半の「荒事」芸は見事でした。壱太郎は「ふくよかさ」が足りず、宮中一の手弱女の風情に掛けていたような・・・
歌舞伎の演目でも屈指の人気作です。

2.枕獅子
扇雀による枕獅子。「春興鏡獅子」に先だって完成した獅子もの舞踊です。
内容はほとんど鏡獅子に近く、前半は可愛いお姫様、そして後半で本来の姿「獅子」に変化して、有名な「毛振り」に移ります。
お正月らしい華やかな舞台です。

3.らくだ
東京では古今亭志ん生、上方では六代目松鶴師匠が得意とした、上方落語の大ネタを歌舞伎化した作品。
がっぷり四つに組んだ愛之助と中車が大変楽しかったです。ずーと死体役を演じた亀さんも大健闘。
今年の初芝居は昼の部・夜の部に落語原作の作品があり、笑いの絶えない舞台となっています。

【夜の部】
1.桂川連理柵 ~帯屋~
人形浄瑠璃原作による「丸本歌舞伎」です。演目は「かつらがわ れんりのしがらみ」と呼びます。
京都・桂川に身投げした53歳と14歳の男女の心中話。その中でも「帯屋」の場面が良く出ます。
坂田藤十郎の長右衛門に孫である壱太郎のお半。まだ20代前半の壱太郎に、85歳の藤十郎。
藤十郎が台詞を語り出すと、場内はシーンと静まりかえり、実にはんなりとした上方弁が客席を包み込みます。
正に人間国宝の至芸です。壱太郎はお半の華奢さを上手く表現しておりなかなかです。
そして不義を働く夫を庇う女房・お絹に藤十郎の次男扇雀。こう言う役をやらせたら絶品です。
見事な親子三代競演でした。

2. 研辰の討たれ
新歌舞伎と呼ばれる明治以降に成立した歌舞伎です。親の敵を追って倶利伽羅峠~讃岐・善光寺まで、言わばロード・ムービー
のような作品です。今回は追われるのが愛之助、追いかけるのが市川中車と壱太郎。
途中で客席に降りてきたり、ロープウェイが登場したり、案外奇天烈で楽しいお芝居です。

3.芝浜革財布
三遊亭圓朝の作と言われる古典落語「芝浜」を原作とする落語歌舞伎。
歌舞伎では主人公が魚屋・宗五郎に置き換えられています。
古典落語屈指の人情噺を市川中車と扇雀がほのぼのと演じ上げています。
大晦日からお正月にかけてのお話しであり、初芝居にはもってこいです。
大坂初演の演目でした。












それにしても愛之助(ラブリン)は昼・夜4演目、それもどれも主演級の出演で大忙しです。
私的には笑也さんがもったいないなぁ… 鳴神の雲の絶え間姫を笑也さんでやって欲しかったです。