ご覧のように 乱雑に束ねられた電線が垂れ下がっている。
ベトナムに来て 驚いた光景の一つだが
たぶん 電燈線ではなく 今ホーチミンで普及しているインターネットの電話線であろう。
電燈線であればそれこそ漏電してしまう。(電燈線その上に張りめぐらされている。)
これを見ても ベトナム人気質の一端が分かるのでは・・・と。
開高健の「ベトナム戦記」の中でも
人の性格は 地質 資源や気候など寄って作られるが
ベトナム人には ハノイを中心とする北部 ダナンを中心とする中部
サイゴンを中心とする南部と
この三つの性格があると書いている。(P115)
『北部人は勤勉で、忍耐心に富み、思考が計画的である。
組織力もゆたかで、団結力がある。
けれど、自制心がつよく、なかなかハメをはずさず、
口が上手で、手のこんだもののいいかたをする。
南部人はお人好しで、怠けもので、情熱的、衝動的であり、
心で考えていることをすぐに口にだす。
率直でもあり、軽薄でもある。
親切で、おおまかで、おだてにのりやすく、気前がいい。
中部人は、この北と南のあいだをふらふらゆれている性格である。
一つの特長としては、海と山にはさまれてたいへん貧しいから
おそろしくケチンボだといえようか。・・・・・』