あいあいのひとりごと

ローマ在住あいあいの暇つぶし日記。

クリスマスイブ 2011

2011-12-28 23:35:10 | ローマの休日
クリスマスにローマに留まることになれば、避けたいけれど避けて通れないのがこれ、クリスマスイブの親戚の集まり。日本でもお正月の親戚の集まりが嫌で鬱になってしまう人がいるらしいけれど、こっちでも自分側の親戚でなければやっぱり気が重いもの。ダニィのマンマは三人姉妹で、それも近くに住んでいるものだから、会を仕切るのはこの三人。お蔭で、食べ物は彼女たちが張り切って用意してくれるので、各自持ち寄りなどという恐怖はないものの(私は特に料理が弱点、もしこれがあったら100%日本に逃飛行)、問題はプレゼント。

こういうのって好きな人もいるんですよね。ダニィの親戚の女性軍はそんな感じ。でも私はと言えば、年に1度会うかどうかのダニィのおばさんとかいとことか、一体何を渡せばいいのよってところ。おまけにいくつもプレゼントを用意するのに、一つ一つにそんなにお金もかけられないというのも正直なところ。全員にじゃあパネトーネでとか、日本のお歳暮コーナーみたいなのがあってくれればいいのに、そんなものもあるわけなし。日本ってどうしてこうなんでも効率的にできているのかしら。

ダニィは以前はプレゼントなんて持って行ってなかったから、周りも別にそれが普通で疑問もなかったようで、ダニィには私がパニックするのが理解できないのです。でも私は外の者だから手ぶらで行くわけにはいかないと毎年喧嘩して、今年はついに「もうこのイブのお蔭でイタリアでは私のクリスマスは台無し、恐怖なだけなんだ」と言うと今年は理解を得られ、なんとか協力的になり一緒に最低限の必要な分をそろえました。



プレゼント探しはストレスだけれど、ラッピングは好き。どうせ来年もあるしと、いろんなラッピングペーパーを買ってきます。どうせ開けるときはびりびりと破られちゃうんですけれどね。ラッピングはこっちの人、正直言って下手です。どうしてもう少し丁寧に包めないのかなと不思議に思うくらい。
小さなカードには相手の名前と自分の名前を書いて、ちゃんと持ってきたんだぞと主張しておきます。

イブはいつもダニィのマンマのお姉さんのジュリアーナおばさん宅で行われます。立派なクリスマスツリーが飾られていて、ほかにもクリスマスグッズが至るところに。入ると玄関のところから、さっそくみんなが持ってきたらしいプレゼントの包みの山があって、やっぱりもっときちんとしたものをプレゼントしなきゃだめだったかなとか不安がよぎります。包み方は下手でもボリュームだけはあるんですよ。それぞれ一人一人と挨拶を交わすのがイタリアの習慣。人数が多いときは少々面倒だなあと感じます。

普段そんなに顔を合わせていない人とは話題もなく、太ったとか、髪型がどうだとかで、話をなんとか続けている感じで。他の親戚たち同士にしても、そんなに話題がないみたいで、食事が始まるまではぼーっとテレビに向かっていたりします。クリスマス会も高齢化しているし、子供軍も年齢が上がって、なんだか毎年活気は薄れる感じです。おまけにだれだれは病気で来れないとか、娘が離婚して帰ってきているので家族だけでクリスマスをするからとか、そんな事情も増えてきたりします。そのうちにプレゼントにも気合いが入らなくなるかな。

イタリアのクリスマスイブは魚料理を食べます。今年のメニューはラザニア(お肉入ってたけど)とカルチョーフィの揚げ物、シーフードのあ揚げ物、野菜のグリル焼き、バカラ(鱈)の料理、ブロッコレッティ(ブロッコリーみたいな花芽のついている野菜)の炒め物でした。以前はダニィたちが子供で、親たちのテーブルと子供達テーブルに分かれていたのだと思いますが、その子供たちが親になり、お年寄りテーブルとそ若者(!?)テーブルになったようです。昔々、小さい頃、まだ親戚の集まりがあった頃のことを思い出して、どこも同じなんだなあと懐かしくなりました。

食後のドルチェは日本でイメージする素敵なクリスマスケーキが出てくることはあまり期待できません。今年はクリスマスっぽい絵がほどこされたチョコレートケーキと誰かが持ってきたリンゴのケーキとチョコ入り(普通はドライフルーツ入りですが)のパネトーネ。それが終わると子供達が待ちきれないのでプレゼント交換会となります。今回の一番小さい子どもは6歳でしたが。彼女はそれはそれはたくさんのプレゼントをもらってました。あんなに簡単にいろいろと手に入ったら、教育上どんなもんだろうと、ちょっと冷やかな目を向けているのに気付かれたか、この子の祖父(スイス人)に「日本のクリスマスはどう?ここのはちょっと大げさすぎるよね」と言われました。サンタクロースもまた別に来るようです。

プレゼント会が終われば、まあ一応クリスマス会は終り。ダニィが気を遣ってか、さっさと帰ろうと言い出し、一番に出てきました。帰りはなんだか一人一人に挨拶という雰囲気もなくなって、ダニィがみんなに向かって大きな声で挨拶してたので、私もそんな感じで終わりました。仲良し家族を自慢にしていた数年前のクリスマスはなんだか重かったけれど、こう活気がなくなるとちょっと寂しくもありました。

1年で一番気の重いイベントがなんだかあっさり終了。ちょっと気が抜けました。でも来年はやっぱり日本へ帰ろう。

ローマのクリスマス2011

2011-12-28 19:15:12 | ローマの平日
しばらくブログご無沙汰していました。この時期ネタはたくさんあるんですけれど、なんかクリスマスが終わらないと気分が落ち着かず・・・。年末年始はできれば日本の方がいいんですけれど、今年は行き損ねてしまったので、日本の友人からはいいなあ~と言われるヨーロッパのクリスマス鑑賞をすることにしました。

とはいえ、クリスマスのデコレーションは日本の方が華やかかもしれません。イタリア人は「今年は!」みたいな目新しいデコレーションよりも伝統的なほのかな明かりの飾りが好きみたいです。

だいたい11月の半ばあたりから、クリスマスの準備が少しずつ目についてきます。そして12月8日の「聖母マリアの無原罪のお宿りの日」というカトリックの祝日が終わるとイルミネーションが点灯されるようです。

ところでこの12月8日の祝日、以前から「聖母マリアに関係のある祝日」っていう程度にしか認識していなかったのですが、今自分で書いてみて、一体なんのこっちゃって思ったので調べてみました。イタリアの祝日で検索すると、それはそれはたくさんのサイトでリストを紹介していますが、「マリアがイエスを身ごもり、神の恵みの特別なはからいで原罪から免れた日」ととれる説明と「マリアの母親であるアンナの胎内に宿ったそのときから神の恵みの特別なはからいで原罪を免れていたことを祝う日」という説明があるようです。正解はどうも後者のよう。確かに12月8日に身ごもり、25日にご誕生ではいくら神の特別なおはからいでも、あまりに急ぎすぎ?当の国民もどれぐらいの人々がわかっているのか知りませんが、今年の12月8日は木曜だったもので、ポンテ(橋の意味ですが、休みと休みの間の日を休みにして連休にすること)の方に関心があるようでした。12月はなんだかストも多いし、やっぱり休んでばかりの人々と思わずにいられません。

さて、いつものウォーキングでコロッセオの横を通ると、ここでもクリスマスツリーの準備をしていました。



見てください、巨大ツリー。準備も大変ですね。準備中でもなかなか美しい。



ズームイン。黄色のレインコートのようなものを着たおじさんが働いてましたが、なんかこの黄色もおしゃれですね。


その後出来上がりを見に行ってみました。



あ~きれい。溜息がでます。このシンプルな美しさが心にじーんと来る感じです。聖夜はやはりこういうのが一番ぴったりかな。


こちらはローマの中心、ヴェネチア広場のクリスマスツリー。




この広場からから始まり、ポポロ広場まで続くコルソ通りには長い長いイタリア国旗のイルミネーションが続きます。



コルソ通りを歩きぬけるとざっと20分はかかるだろうから、かなりの距離があります。今年はイタリア統一150周年ということで、こういう飾りになったのでしょう。残念ながら、イタリアは財政危機で世界から注目を浴びる年となりましたが、皆さん!この国旗を見て自分の国のために頑張ろう!って思ってくださいって感じなんですけどね。大概の人は不満をこぼすだけ。



ブランドショップ街で有名はコンドッティ通り。突き当りはスペイン階段です。今年のクリスマスショッピングに費やす金額はかなり下がったというけれど、この通りの買い物客は別かな。

スペイン階段側ではないコンドッティ通りの始まりは、フェンディのお店のある広場。



さすがローマ市の飾りとちがって、派手ですね。




こちらはローマの市庁舎とカピトリー二博物館のあるカンピドリオの階段。らっぱを吹く天使たちのお迎えです。
やっぱりこういう静かなタイプが好き。


足りないのは・・・サンピエトロ寺院のクリスマスツリー。残念ながら早く見に行き過ぎて、木が立てられたばかりというところでした。
近い内に行って撮影してきます。