あいあいのひとりごと

ローマ在住あいあいの暇つぶし日記。

Le Domus Romane di Palazzo Valentini

2011-05-16 19:07:53 | モザイク探訪~ローマ~
前回の投稿でNotte dei musei美術館の夜~のお知らせを書きました。そこで私が行きたいところとしてPalazzo Valentiniというローマ県の役所のある建物の下に発見され、今は博物館として公開されている「モザイクのある」遺跡の話をしました。見学には予約が必要なのですが、今回も予約取りに失敗、なので入り口でゴネていれてもらおうという魂胆でしたよね。ただダ二ィの職場が予約を受け付けてることもあって、ダ二ィの同僚にもしキャンセルがあったら回してねと根回しはしてもらってありました。そしたらなんと(!)予約していて行かないという人が出たんです。こういうときに使えるお仕事って、特典ありって感じでお得感。というかお給料が低い分、こういう特典がなくっちゃあですね。

このローマ県の役所になっているPalazzo Valentiniは名前の通り元は銀行家Valentiniさんのお屋敷でしたが、そのずっとずっと昔の昔、古代ローマ時代にもこのお建物の下に遺跡として残っているお屋敷はやはり当時の有力者のお住まいでした。Domusとうのは住居のことです。発見された部分だけからしても、当時のお金持ちがどんな豪邸に住んでいたかが想像できます。

見学は一回に15人程の人を入場させているようでした。遺跡の見学は足元や頭上注意の箇所が多いので安全の目的からということもあるからだと思ったのですが、この遺跡博物館、ローマでは珍しい(日本では驚きませんが)、イタリア的にはハイテク博物館でした。普通は直接遺跡の中を歩くことが多いのに、ここはどこもガラス張りで、最初の内はなかなか慣れなくてガラスの上を歩くのにとても違和感を感じました。(なんだか落っこちそうな不安感があるんですよね。)ディズニーランドのアトラクションかのように真っ暗な中で始まるのですが、突然ある部分に照明が照らされ、古代ローマのお屋敷の床だとか壁だとか柱だとかが映し出されるわけです。当時の様子を想定した映像が上から映し出されたりと2000年以上前の世界にタイムトリップさせてくれます。

途中ちょっとした説明の映画などもあったりの1時間弱の見学です。モザイクの部屋は最後の最後。もちろん長い年月を経てきたわけで、その間には地震あり火事あり、全てが残るということは当然不可能ですが、残っている部分はかなりきれいに残っていて(修復もされているでしょうが)見る価値ありです。残念ながら写真は禁止。このローマ県のお役所、他のところのように「1枚くらいなら見なかったことにするよ」はないようで・・・。

この博物館、本格的に一般公開を始めたのは2010年のことです。まだ見たことのない人もたくさんいるでしょうね。是非チャンスがあったら、モザイクに関心のない人にもお勧めです。壁や床の装飾のほか、古代ローマの人が自宅に持っていた浴場や、娯楽用にゲーム板のようなものなど、なかなか興味深いと思います。

Palazzo Valentini: Via IV Novembre 119/A
ヴェネチア広場の近くです。予約した方がいいというように書いてありますが、予約なしで行って見て、空きがあれば入れてもらえるのだとは思います。(予約・問い合わせ:06.32810)
1時か1時半の回に英語のガイドもあるとかです。

まだ発掘が続けられていて、今後見学できる範囲が増えるかもしれないとのことでした。楽しみです。