たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

宙組『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』『Capricciosa!!』-10月16日東京宝塚劇場

2022年10月17日 01時47分07秒 | 宝塚




2022年10月16日(日)東京宝塚劇場、15時30分~

 腹筋と精神力と杖で体を支えながら、なんとか、本当になんとか無事に観劇することができました。気温急降下と低気圧から晴れ間も出て暖かくなったのが幸いでした。5日ほど前ほとんど体が動かなくなりバス停まで坂を下りるのさえやっとで倒れそうだったときはもう無理かと思いましたがなんとか、持ち直しました。白内障も始まっているのか、ふらつくのでゆっくりゆっくり。バスで最寄り駅に着くとすき家で卵かけごはんとお味噌汁でお腹を満たし、各駅停車で向かいました。久しぶりの私鉄はマスク着用のお願いアナウンスがなくなり、営団地下鉄はマスク着用を推奨とアナウンスしていました。一か月ぶりの日比谷、歩くルートはもう決まっている、わかっているので考える必要がありません。やっとまた帰ってくることができました。

 東京宝塚劇場、一階前方、ほぼ中央の席は麻路さきさんの『剣と恋と虹と』『ジュビレーション』以来の人生二度目でおそらく最後。オペラグラスいらずでジェンヌさんたちのお顔をわかるし、全体もみることができました。リニューアルしたシートは足腰のどこにも負担なく快適。立ち上がるときも、体に優しいようにできているのだとあらためて実感しました。

 芝居、ショー共にたっぷりの3時間、ジェンヌさんたちが目の前にいて、夢をみているかのようなひとときでした。ここが日替わりアドリブなのだろうというところがいくつかあって、いずれも笑いが起きていました。


『HiGH&LOW-THE PREQUEL-』

 映像を使った演出とグループごとのテーマカラーで、原作を知らなくてもわかるようになっていました。説明台詞も入れながら、たっぷりの内容を1時間半にうまくまとめた手腕は、野口幸作先生お見事。喧嘩と心情を全部ダンスで表現しているのは宝塚ならでは。物語はそれほどむずかしくなく、ショーのように踊りっぱなしで楽しめました。

 最後、じゅんはなちゃんの(幽霊になって)「出てきちゃった」がめっちゃかわいかったなあ。








『Capricciosa!!』

 舞台が明るくなったと思ったら、銀橋の真ん中にキキちゃんいて、ジェンヌさんたちがずらりと並んでいて息とまりました。マスクの上から口を手ではさんだまま見惚れました。みなさまのお化粧の香りが漂ってくる席、高身長足長がそろった男役さんたちは壮観、娘役さんたちはかわいくて、キラキラ、キラキラしていました。みなさま小顔で線が細い。キキちゃん、特にほっそいなあと思いました。芝居でガンガン踊ったあとに一時間のショーでも踊りっぱなし、これをあと一か月、一日二回公演、タカラジェンヌの体力と気力は本当にすごい。

 ナポリ、フィレンツェ、ミラノ、この世でいくことは叶わないであろうイタリアを一緒に旅しているような気持ちになれるショーでした。歌詞はよくきいているとけっこうトンチキ?宝塚でなかったら許されないような内容だと思いました。藤井大介先生、ずんこさん(姿月あさとさん)の退団公演で大劇場デビューしてから30作目とのこと、『アクアヴィーテ』に続いて宙組だとかなり自由奔放?宙組生を信じていい意味でやりたい放題?まかキキずんの愛称をもじった台詞、わりと最初の方にあり、あっという間でしたが真顔でまたこんなことを言わせてと。たしかに東京宝塚劇場も宙組だけ様子がおかしいのかも・・・、ほめています。久しぶりにまた笑うことができました。
 
 








 幕間お手洗いから席に戻る時もうないので銀橋の目の前を通ってみました。オケピットの上は黒い格子でおおわれていて指揮台だけが光っていました。演奏者のお姿はみえず、でも音は聞こえているのでこの中で演奏してくださっているのだと。銀橋、この上で歌ったり踊ったり、慣れるまでこわかったりするのかなと思ったり。ジェンヌさんたちの足跡が沁みついて黒光りしていました。

 11月も12月も2階席後方でチケット予約できています。また訪れることができるのだろうかと幕がおりた舞台を振り返りながら劇場をあとにしました。現実は未来も希望もありません。日々絶望、終わりはみえてきていると思います。終わりを決めなければならないと思っています。また突然気温が下がるようなので、痛み止めをのまざるを得ない、バランス悪いこの体はどうなるのか。自力でどこまでこのまま暮らしていけるのか。今夜はやめましょう。夢の中を漂いながら休みます。
 
 宝塚が届けてくれるのはいつだって夢と希望。ひととき心が生き返りました。


この記事についてブログを書く
« 無事にたどりつけるか | トップ | 接種後長引く症状、調査へ ... »

宝塚」カテゴリの最新記事